2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧
208話 ラティルは、ゲスターがグリフィンと話しているのを聞いてしまいました。 ◇心臓の音◇ ラティルは、 グリフィンの口から出る言葉が すでに、恐ろしくなっていました。 どれほど、緊張したのか、 自分の心臓の音が大き過ぎて、 皆に聞こえるのではないか…
207話 ラティルと二人で過ごす夜なのに、ゲスターの所へグリフィンがやって来ました。 ◇グリフィンとゲスター◇ ゲスターが窓の方を ぼんやり見ていたので、 トゥーリは、 どうしたのかと尋ねました。 彼は、そちらへ目を向けましたが 誰が捨てたのか、 白い…
206話 カルレインに、カリセンへ帰れと言われたアイニでしたが・・・ ◇復讐する相手◇ アイニは、震える目で カルレインを見ていましたが すぐに腹が立ってきました。 私がこんなに大変な時に そんなことを言うの? と尋ねるアイニに、 カルレインは半分目を…
205話 ラティルは、首のない食餌鬼を退治するように命じました。 ◇食餌鬼を退治する方法◇ ラティルはギルゴールに 「被害を及ぼさなければ、 食餌鬼だからといって、 むやみに殺さない」と言ったのに ラティルは少しも憚ることなく 侍従長に命令しました。 …
204話 ギルゴールに戦えと言われた相手はヘウン皇子でした。 ◇同情心◇ ヘウンもラティルに気づいたのか、 捕らえられた獲物のような目で ラティルを見ていました。 彼女は、ギルゴールに カリセン皇子の食餌鬼が なぜ、ここにいるのかと 尋ねました。 彼は、…
203話 ヘウンに、自分が対抗者だと言われたアイニでしたが・・・ ◇会話できる喜び◇ アイニは、前世はロードで、 騎士の恋人だった自分が 今は強くもないのに、 対抗者だと言うヘウンの言葉を 信じられませんでしたが、 彼が、このようなことで 嘘をつく理由…
202話 もう少し側室たちとの時間を過ごすべきだと、自責したラティルでしたが・・・ ◇指輪◇ ラティルは、 「緊急/至急」と「不急」の間に 「巨大な空洞」と書かれた報告書が 入っているのを見て眉を顰めました。 彼女は、それについて尋ねると 報告書を分類…
201話 もう1人、側室を迎えることに賛成のはずのタッシールでしたが・・・ ◇純情派◇ 腕を組んだまま、 不満そうな表情で タッシールを見ている侍従長以外 彼の言葉に慌てた侍従と秘書たちは 顔を背けたり、 視線を他の方へ向けました。 ラティルは、 あっと…
200話 側室たちの緊急会議はどうなるのでしょうか? ◇話し合い◇ 会議の主導権を握ったラナムンは、 側室たちを見回し、 今の状況について、 よく知らない人はいるかと 尋ねました。 その言葉が終わるや否や、 月楼から側室が来るという話以外 何も知らないゲ…
199話 ラティルは邸宅から脱出する最短記録を作りました。 ◇可愛い話し方◇ 魔法使いの管理部署に立ち寄り、 自分が無事であることを伝えた ザイオールは、 ギルゴールが寝泊まりしている 邸宅へやって来て驚きました。 最後に見た時とは違い、 ドアが半分に…
198話 ギルゴールは花束を持って、ラティルを待っていました。 ◇最も強いのは◇ しばらく迷っていたギルゴールは 花屋の店主に、 花束を2つ作るように頼みました。 大きなマントで 日光を遮っていたザイオールは 花束を2つ頼んだのがおかしいと思い、 1つは、…
197話 ラティルの見ている鳥がクラインには見えないようですが・・・ ◇踊る鳥◇ クラインには、 あの鳥が見えないのだろうか。 人の本音を聞いたり、 人の記憶を夢で見たりするように、 これも自分だけの能力なのだろうか。 でも、最初はクラインも、 鷲の頭…
196話 カルレインと一夜を過ごしたラティルは・・・ ◇目覚めてから◇ 翌朝、 ラティルは目を覚ましましたが まだ起きたくなくて 目を閉じると、 カルレインの懐の中に 入り込みました。 彼からは良い香りがして、 心地よかったものの、 彼と並んで横になって…
195話 ラティルは例の方法を教えてもらうために、自分の部屋にカルレインを呼びました。 ◇500歳の男◇ 吸血鬼のせいか、 夜のカルレインは、昼間より 危険な雰囲気が漂っていました。 彼の長い首の下に広がる肩と 堅い胸は、 とても強靭に見えました。 洗った…
194話 本当は何歳なのかと、カルレインに聞いたラティルでしたが・・・ ◇本当の年齢◇ カルレインは、 手を退かしてくれたら 返事ができるというと、 ラティルは、 今も上手に話していると 呟きました。 すると、カルレインは ラティルの手を覆って、 手のひ…
193話 カルレインの挑発的な態度にラティルは・・・ 前日の記憶と カルレインの服装が重なり、 しばらく、ラティルは 慌ててしまいました。 遅ればせながら、 気を取り直したラティルは、 カルレインを見たところ、 彼の上着がもっと開いていたので 驚きのあ…
192話 ラナムンは対抗者になる決意をしました。 ◇対抗者になる理由◇ 前日、他の側室に仕える 宮廷人たちの表情が、 どれだけ良くなかったかと、 楽しそうに騒いでいたカルドンは、 ラナムンの、 「対抗者をやってみる」という 言葉を聞いて驚きました。 彼は…
191話 ラティルの行動に動揺している側室たちは・・・ ◇クラインの場合◇ その時刻、クラインは カリセンから持って来た 強い酒を飲んでいました。 バニルは、 クラインの顔色を窺いながら こっそり瓶に水を入れました。 普段なら、こんなことはしませんが 今…
190話 ブドウの香りに酔いしれそうなラティルです。 ◇誕生日の夜◇ お酒を飲んでもいないのに、 こんなに頭がくらくらするのは、 ラナムンがワインの中で 入浴したせいだろうか。 ラティルはラナムンをつかみ、 片手で酒瓶を抱え込み バランスを取りました。 …
189話 美しい6人の側室がいることで、皇帝になれて幸せだと思うラティルでしたが・・・ ◇誕生日の贈り物◇ ラティルは、こんな些細なことで、 皇帝になったことを喜ぶのは 恥ずかしいと思いましたが、 自分1人で考えているので 大丈夫だと思いました。 気が…
188話 ようやくカルレインが戻ってきました。 ◇かっとなる理由◇ カルレインは、 まだラティルの腰を 腕で包み込んでいました。 ラティルは、 自分が少し合図を送れば 彼が一気に自分の身体を引き寄せて 密着させ、 最終的には、 もっと近づこうと試みること…
187話 思いがけず、カルレインとギルゴールに再会したドミスでしたが・・・ ◇家族との再会◇ どうして、 あんな風に見ているのか? カルレインの視線は、 好感でも、敵意でもなく ラティルが見ても、 不思議な感情がこもっていました。 ドミスは慎重に、 カル…
186話 騙されて、仕事を奪われたドミスは、その後どうなったのでしょうか? ◇人が失踪する城◇ 気絶したのか、 それとも泣き疲れて眠ったのか、 目の前が 真っ黒に変わったかと思ったら、 目が覚めた時は、 時間が過ぎた後でした。 ドミスは、 お腹が締め付け…
185話 やっと仕事を見つけたと思ったら、騙されていると言われたドミスでしたが・・・ ◇怒り◇ ドミスに声をかけた女の子は、 初めて会った人に 貴婦人が下女の仕事を 与えるわけがない。 船に乗せたら、 奴隷として売り払おうとしていると 言いました。 慌て…
184話 ギルゴールとの会話から、ドミスはロードではないかと考えたラティルでしたが・・・ ◇500歳も年上の人◇ 服を着替えて庭を散歩しながら ラティルは考えました。 カルレインとドミスが 500年前の人なら、 2人の友達のギルゴールも 500年前の人。 それな…
183話 ラティルが対抗者の剣を抜いたことで、対抗者が2人いると思ったギルゴールは・・ ◇対抗者の剣◇ 剣を抜いてあげたから、 そろそろ、帰っただろう。 目的を果たしたので 以前よりも頻繁には 現れないかもしれない。 どう見ても平凡な剣だったのに、 な…
182話 どこで会ったか思い出したと、ギルゴールに言われたラティルでしたが・・・ ◇適当な話◇ 紫色の花を見ながら、 正体不明の侵入者が 置いて行ったローズマリーを 思い浮かべたラティルは、 思わず、ギルゴールにつられて、 自分を指差し、 本当なのかと…
181話 ギルゴールの訪問、そしてラナムンの着ている服が・・・ ◇対抗者の剣◇ ギルゴールが感嘆しているのを ラナムンは 嘲笑われていると感じたので、 表情が冷たくなりました。 しばらく瞳は揺れていましたが、 彼は姿勢を崩しませんでした。 白い髪の男も…
180話 夜中に誰かがラティルの部屋の窓を叩きました。 ◇訪問者◇ 黒魔術師、怪物、ゾンビ、 吸血鬼、暗殺者、裏切り者。 ラティルの頭の中に、 色々なものが浮かび上がりましたが 暗殺者や裏切り者であっても、 この高さを上って来たので、 人間ではないと思…
179話 側室が誰なのか知ったギルゴールは皇帝に興味津々です。 ◇気になること◇ ギルゴールは コーヒーをもう一口飲むと 立ち上がりました。 爆破専門の魔法使いを探すために 皇子を訪ねた時に、 彼は、ロードが誰か知っていると 言いました。 ギルゴールは、…