2025-04-01から1ヶ月間の記事一覧
70話 マティアスのおかげで、ビルおじさんが釈放されましたが・・・ よく考えてくれた。 故郷の村にある学校より 良い所はないと、 校長は満面の笑みを浮かべて 言いました。 応接テーブルを挟んで 向かい合って座ったレイラは、 微かに笑みを浮かべながら …
69話 レイラはマティアスと一緒に夜を過ごしています。 ぬかるみのような快感の余韻に 浸っていたマティアスは 「約束」とレイラが、 かすかに囁くのを聞いて、 意識を取り戻しました。 依然として彼女の中に体を埋めたまま 頭を上げると、 ひたすら自分を見…
68話 ビルおじさんを助けるために、レイラはマティアスからの要求を呑むのでしょうか。 小屋の前をウロウロしていたモナ夫人は 戻って来たレイラに駆け寄り、 弁護士は何と言っていたかと 尋ねましたが、 レイラは小さく首を横に振りました。 ビル・レマーを…
67話 もうすぐエルナの誕生日ですが・・・ 誕生日の前日の早朝、 ビョルンは出かけました。 久しぶりに早起きして一日を始める 夫の姿に浮かれていたエルナは、 すでに出発の準備を終えた様子で 食卓に座ったビョルンを 呆然と眺めました。 エルナは、 今日…
66話 エルナとビョルンはフェリアに到着しました。 リサは、 地面が沈みそうなくらい 深いため息をつきながら、 水の入ったグラスを置きました。 ショーウィンドウの向こうの空は どんよりとした灰色の雲に 覆われていました。 まるで、リサの気分のような …
65話 エルナが湖畔から戻って来ました。 躊躇っていたカレンが、 「お帰りなさいませ」と 先に口を開きました。 「はい」と返事をした 血の気のない大公妃の顔の上に 微かな笑みが浮かびました。 焦りながら、様子を探っていた カレンの眼差しが大きく揺れま…
67話 カタリナはビルのせいで怪我をしましたが・・・ 深く考え込んでいたカタリナは、 ビルが、可哀想だと言ったので エリーゼの目は、 飛び出そうになるくらい 大きくなりました。 彼女は、 それはどういう意味なのか。 あの庭師のせいで 温室がめちゃくち…
66話 レイラ宛に、またカイルから手紙が届きました。 今回はかなり分厚い手紙でした。 郵便配達員は低く沈んだ声で、 どうするつもりかとビルに尋ねました。 秋から今まで、 彼はカイルの手紙を盗む ビルの密かな共犯者に なってくれていましたが、 ビルと同…
65話 レイラは校長に紹介された男性と会っています。レイラは、 少しぎこちない笑みを浮かべながら もう大丈夫。 ここからは一人で行くと、 一緒に歩いていた男に伝えました。 依然として、 引き下がる気がなさそうな彼は、 ニコニコ笑いながら 道の向こうを…
64話 レイラはヘルハルト家の馬車に乗せてもらうことになりました。 雪がかなり降っているので 馬車はスピードを出せませんでした。 窓の外を見つめるレイラの目から、 隠しきれない焦燥感が 滲み出ていました。 カタリナは、 向かいに座っているレイラを見…
64話 グレディスはビョルンに王冠を返したかったと言いました。 レチェンの人々も、 それを切に望んでいた。 ビョルンの一挙手一投足を注視し 憎むのは、言い換えれば 未だにビョルンを愛しているという 証だから。 皆、内心、ビョルンが 再び王太子の座に戻…
63話 カレンはグレディスの命令に従いました。 ラルス王室の貴婦人たちの乗馬会は マンスター宮殿の裏手の湖畔で 開かれました。 最初のうちは、集まりの趣旨に相応しく 乗馬を楽しんでいましたが、 ある瞬間からは、 ゆっくりと歩く馬の背中に乗って お喋り…
62話 エルナとビョルンは、同じベッドで朝を迎えました。 心地よい夢を見ました。 目が覚めた瞬間、 ぼんやりした夢でしたが、 その残像は鮮明に残りました。 暖炉の温もりのように、 カーテンの隙間から差し込む 朝日のように。 もしくは柔らかい羽毛・・・…
63話 皆の笑いを誘った芝居を最後に、下級クラスの子供たちが公演した第1部が終わりました。 第2部で公演をする兄弟がいる 子供たちは、両親と一緒に残り、 早く寝なければならない 小さい子供たちは帰路につきました。 モニカの家族は、馬車に乗る瞬間まで …
62話 マティアスがチャリティー公演にやって来ました。 グレバー先生は、レイラに、 ヘルハルト公爵が来たと 上気した顔で囁きました。 子供たちの演劇の総練習を見るために ロビーに一人で出て来たレイラは 驚いた顔で彼女を見ながら、 公爵家の奥様たちで…
61話 レイラの傷の手当は済んだのでしょうか? あの、見知らぬ夜の記憶が まるで夢のように感じられるほど 平穏な日々が続きました。 リンドマン侯爵は自分の領地に戻り マティアスも、これ以上 強圧的な命令が書かれた手紙を 送って来たり、 突然、訪ねて来…
60話 レイラはマティアスの寝室へ連れて行かれました。 ふかふかのベッドに背中が当たると レイラは、ここがどこで、 何が起きようとしているのかを 悟りました。 レイラは、「嫌だ、退いて」と、 怪我をした体の痛みも忘れて もがきました。 滅多に使わない…
61話 ビョルンはエルナを抱きしめました。 ビョルンは、自分について 狂人のようだと、 比較的、客観的な評価を下しました。 女を初めて知ったばかりのように 暴れている姿を、他に説明する方法は なさそうだからでした。 こうするつもりはなかったのに、 こ…
60話 メイドたちがエルナの悪口を言っています。 連れて行くのが 恥ずかしいのではないかと、 あるメイドが言った言葉に、 笑い声が広がりました。 そうするのも無理はない。 無駄にラルスの人たちの前で レチェンの恥を かかせることになるのだから。 毎回…
59話 ビョルンとラルスの王の会談が始まります。 「結婚おめでとう」と、 無意味な嘘を先に口にしたのは、 ラルスの国王 アソ・ハードフォートでした。 ビョルンは、巧みにその芝居に参加し お礼を言いました。 穏やかな笑顔で 同盟国の王子の結婚を祝福する…
59話 レイラはマティアスの乗った車にはねられました。 マティアスは、 クロディーヌをエスコートして 二人の女主人が待っている応接室に 向かいました。リエットも一緒でした。 もしかしてクロディーヌは 勘違いをしたのではないか。 あの事故を、まるで、 …
58話 レイラは校長と向かい合っています。 沈黙していた校長の唇の間から、 空笑いが漏れました。 おとなしく座っていたレイラは、 恭しいけれど、 かなり断固とした目つきで 彼を見つめていました。 校長はレイラに 本気なのかと尋ねました。 レイラは、 「…
57話 フィービーに危機が迫っています。 フィービーが、よく座っている木々を よく見渡しながら、レイラは森の道を 夢中で走りました。 冷たくて湿った空気のせいで 肺が痛くなったけれど、 レイラは止まりませんでした。 銃声が聞こえる度に、 血まみれにな…
56話 エトマン博士は老婦人の診察に訪れています。 今日も大変、世話になったと言うと カタリナ・フォン・ヘルハルトは いつものように慈しみ深い目で 診療カバンを片付けている エトマン博士を見ました。 エトマン博士も、 温厚な笑みを浮かべながら、 大き…
58話 深夜、エルナは、数え切れないほどのチョコレートを食べながら、夜の海を眺めています。 深夜の海は一面暗黒で、 巨大な船体にぶつかった黒い波が 砕けるたびに、白い泡が 悲鳴のように散りました。 騒がしい昼間には気づかなかった 陰惨な音も、恐怖を…
57話 エルナはフォレスター家の招待に応じましたが・・・ 何てこと。本当に現れるなんて。 船上で開かれた、 フォレスター子爵夫人の ティーパーティーに現れた レチェンの大公妃を見た貴婦人たちは 一斉に驚愕し、 お互いの顔色を窺いました。 招待状を送っ…
56話 結局、エルナはイルカを見ることができませんでした。 エルナは眩しい日差しの中で 目を開けました。 その光の中を漂う金色の埃を ぼんやりと見つめ、 暖炉の薪が燃えていく音を 聞いているうちに、 次第に意識が戻って来ました。 眠りに落ちた瞬間の記…
55話 レイラはマティアスの車に乗せられました。 カバンとコートを抱きしめたまま 口をギュッと閉じていたレイラは この道は、 アルビスへ向かう道ではないようだと ついに口を開きました。 車はカルスバル都心の繁華街に 向かっていました。 レイラはエバー…
54話 学校の評議員会議に来る予定でなかったマティアスがやって来ました。 会議がどのように進められたのか レイラは 一つも思い出せませんでした。 頭の中が空っぽになったまま、 笑ったり、話したり、 動いていました。 そのすべての瞬間、レイラの神経は …
53話 リエットはマティアスの寝室にいます。 マティアスは、 あまり酒を好まないけれど 彼の部屋の飾り棚は、 いつも良い酒でいっぱいなので、 リエットは、 これを見るたびに胸が痛むと言って 舌打ちしながら 飾り棚の扉を開けました。 そして、このまま放…