2025-08-01から1ヶ月間の記事一覧
52話 バスティアンはオデットの寝室へ入りました。 オデットの部屋は空っぽでした。 浴室のドア越しに 微かに水の音が聞こえてくるので まだ、お風呂が 終わっていないようでした。 バスティアンは、 最後の一歩を踏み出して敷居を跨ぎ 二つの寝室をつなぐ通…
51話 バスティアンに乗馬はできるかと聞かれたオデットは「たぶん」と答えました。 オデットは少し当惑した顔で 放牧地を眺めました。 十数頭の馬が白い柵で囲まれた 広い草地の上を のんびりと歩いていました。 馬小屋が、この辺にあるのは 知っていました…
50話 アルデンでのオデットとバスティアンの暮らしはどうなったのでしょうか? クラウヴィッツ大尉夫妻の 熱い蜜月に関する噂は、 すぐに邸宅中に広まりました。 内々に広まっていた不和説は、 もはや力を 発揮することができませんでした。 「昨夜も同じベ…
139話 カイルを通して、レイラはマティアスからの書類を受け取りました。 レイラは長い間黙っていました。 喜ぶこともないし、そうかといって 驚くこともありませんでした。 落ち着いて書類を読み 頷きました。 それが全てでした。カイルはふと心配になって…
138話 マティアスはレイラを手放すことにしました。 熱は下がったものの、 レイラが、 はっきり意識を取り戻して 起きている時間は それほど長くありませんでした。 ほとんどの時間、レイラは ぐっすり眠っていました。 もう大きな峠は越えたと 言われている…
137話 子供を助けたいなら、君も生きろとマティアスは言いました。 マティアスとカイルの間には 妙な秩序が形成されました。 レイラが意識を取り戻した時は カイルが、 レイラが深い眠りに落ちた時は マティアスがベッドのそばに 付き添いました。 意図した…
136話 熱の下がらないレイラを前にして、マティアスはカイルを呼び出しました。 軍医は困った顔で、 今のところ、患者にできることは あまりないと告げました。 毎日、同じ言葉を、 ますます冷たくなる上官の前で 繰り返さなければならないのは 決して、 簡…
49話 バスティアンがアルデンにやって来ました。 シャワーを浴びると、 疲労感がさらに濃くなりました。 バスティアンは、 ゆったりとしたガウンの紐を 結びながら、 バスルームを出ました。 きちんと乾かしていない髪の毛が まだ湿っていましたが、 そんな…
48話 バスティアンは会社にやって来ました。 トーマス·ミラーは 深いため息をつきながら、 若い主人を迎えると、週末、 ずっとここにいた彼に、 今日は帰って、 しっかり休むようにと言いました。 ニッコリ笑ったバスティアンは 軽快な足取りで執務室に入り…
47話 オデットはひたすらバスティアンを待っています。 オデットは噴水台に座って 本を読んでいました。 まだ約束がキャンセルになったことを 聞いていないのか、 何事もなく、穏やかな様子でした。 バスティアンが ため息を飲み込んでいる間に 門が開きまし…
135話 レイラは熱を出してしまいました。 軍医は困惑した表情で 患者を診察しました。 もう何日も、女は 快方の兆しが見えませんでした。 妊娠中なので、 薬をまともに使うことができず、 適当な治療方法を見つけるのも 困難でした。 無力感に襲われて引き下…
134話 レイラは抵抗する気力がなくなってしまいました。 少佐の女が変わった。 毎日のように彼女を見てきた当番兵は その事実を、 はっきりと感じることができました。 うっかり顔を合わせれば、 ここを出られるように助けて欲しいと すがりついたり、あるい…
133話 マティアスは自分の命を奪うことが、レイラが逃げられる唯一の方法だと言いました。 マティアスは、その言葉を最後に ゆっくり目を閉じました。 本当にレイラの手にかかって おとなしく 死のうとしているかのように 微動だにしない姿でした。 レイラは…
132話 レイラはお腹の子供がマティアスの子ではないと主張していますが・・・ マティアスは、 君は何か勘違いしているようだけれど 実は自分は、その子が 本当に他の奴の子だとしても、 別に構わないと言うと、 レイラの頬を撫で下ろし 顎をつかみました。 …
46話 オデットはバスティアンと噴水台で待ち合わせをしています。 海軍省はフレベ大通りの起点に 立っていました。 背後には海へと続くプラター川が流れ 前方には 大聖堂と官公庁が並んでいる 首都の中心部でした。オデットは首を後ろに反らせて 壮大な建物…
45話 オデットとバスティアンは電話で話をしています。 別邸の工事。 追加で購入することにした家具と絵。 早いうちに 返事を書かなければならない招待状。 オデットは、 アルデンの邸宅での生活について 正確に報告しました。 別邸の庭に植える花と木の名前…
44話 バスティアンが先にオデットのネックレスを拾いました。 オデットだった。 それに気づいた時、バスティアンは すでに登山道の下の谷へ 向かっていました。 釣りを終えた後、 遠足に行った一行と合流するために 道を下っていました。 何気なく目を向けた…
131話 レイラの監禁は続いています。 マティアスは、 夜明け前に目を覚ましました。 暗闇に慣れた目に 真っ先に入ってきたのは、 空っぽの隣の場所でした。 泣き疲れたレイラが眠っていた場所が 暗闇だけで満たされていました。 それに気づいた瞬間、マティ…
130話 レイラはマティアスの部屋に閉じ込められたままです。 マティアスが戻ってきた時、 レイラは疲れた様子で 窓際に座っていました。 日が暮れて、 部屋の中が薄暗かったけれど、 明かりは点けていませんでした。 ドアに鍵をかけたマティアスは ゆっくり…
129話 レイラはマティアスの部屋に閉じ込められています。 手もつけていない食事が 並べられているテーブルを見ながら マティアスは低い声で、 余計な意地を張るなと言いました。 そして、 レイラが利己的だと非難し、 子供のことを考えていないのかと 尋ね…
140話 この新エピソードは、エルナの誕生日パーティーと、翌朝ビョルンが、いったん、シュベリンへ帰るシーンの間に入ります。 myuieri.net 21歳になって迎えた 最初の日が始まりました。エルナは、 いつもより少し早い時間に 目を覚ましました。 ベッドを整…
128話 マティアスはレイラを自分の宿舎へ連れて来ました。 嵐の後の静けさが 部屋を埋め尽くしていました。 何をやっても無駄だということに 気づいたレイラは沈黙し、 マティアスは、 相変らず面白そうな表情で、 そのレイラを見つめました。 レイラは、 一…
43話 オデットとバスティアンは、引き続き、デメル提督邸に滞在中です。 一緒に遊歩道を歩いてきた客たちは、 森の入り口から 二つのグループに分かれました。 男性たちはデメル提督と一緒に マス釣りへ行き、 女性と子供たちは、谷の下流で、 遠足を楽しむ…
42話 オデットとバスティアンは、まだデメル提督邸に滞在中です。 木を揺らす風の音が高まりました。 悪夢の中を彷徨っていたオデットは 息を切らして目を覚ましました。 ここがどこなのか思い出したのは、 眠気が覚める程の時間が 経った後でした。 うっか…
41話 オデットとバスティアンは、デメル提督邸に来ています。 客用の寝室がある三階に入ると、 にぎやかな音楽と笑い声が 次第に消えて行きました。 オデットは、メイドが案内してくれた 東端の寝室に入りました。 今は夜が更けて、 暗闇に包まれていました…
127話 マティアスはレイラを発見しました。 マティアスは急ぎませんでした。 初めてレイラを発見した瞬間、 爆発しそうなほど、鼓動していた胸は、 一歩ずつ進むごとに落ち着き、 今はむしろ冷たく沈んでいました。 一目で分かりました。 目の前に立っている…
126話 ビルおじさんは亡くなってしまいました。 シエンが陥落したというニュースが 町中を襲いました。 そして、まもなく占領軍が 入城することを知らせるポスターも あちこちに貼られていました。 レイラは、 人々が集まって騒がしい 道の曲がり角の壁の前…
125話 シエンは空襲を受けました。 爆撃が止んだことを知りながらも 人々は気軽に 外に出ることができませんでした。 前回の空襲は 予告に過ぎなかったかのように ベロップの戦闘機は 猛襲を浴びせました。 外の様子を知ることはできないけれど 以前のように…
124話 マティアスはどんどんレイラに近づいています。 一糸乱れることなく走る軍靴の音が 橋を渡りました。 要塞の城壁の出入り口の両端に 二つのグループに分けた中隊員たちを 待機させたマティアスは、 形を留めている城壁の上に上りました。 爆薬の匂いと…
84話に挿入された新エピソードの続きです。 最後の試合も、 エルナが所属するチームの勝利で 終わりました。 クリスティアン王子と2回、 グレタ王女と2回。 合計4回の勝利を収めた シュベリン大公妃は、 デナイスタ家の クロッケー女神として即位しました…