バスティアン-ネタバレ ノベル 81話~90話
90話 バスティアンはオデットの裏切りを知りました。 何の気配もなく ドアが開きました。 窓の前に立って 月を眺めていたオデットは ビクッとして首を回しました。 「バスティアン」 オデットは、 安堵の笑みを浮かべながら 反射的に握り締めた レースのショ…
89話 バスティアンはオデットと静かで穏やかな生活を送ることを望むようになりましたが・・・ ローザン行きの特急列車の レストランは、まるで社交界の 縮図のようでした。 皇室の一員から、 著名なオペラ歌手に至るまで、 様々な人々が集まって、 賑やかな…
88話 オデットとバスティアンは海軍祭へ出発しました。 将校の妻たちとのティータイムは、 窓の向こうの空が 赤く染まり始めた頃になって 終わりました。 めまいを伴う頭痛が ひどくなっていましたが、 オデットは落ち着いて 自分の順番を待ちました。 この…
87話 海軍祭へ出発する日になりました。 執事が入って来たのは ほとんど身支度が終わる頃でした。 いつものように、 礼儀正しく黙礼をしたロビスは、 足音を立てずに、 寝室を横切って来ました。 しわだらけの顔に 喜びの笑みを浮かべたままでした。 身支度…
86話 バスティアンはオデットを宝石店へ連れて行きました。 「もう帰りましょう」と、 すでにオデットは、何度も、 同じ答えだけを繰り返しました。 ネックレス、指輪。 イヤリング。 何を勧めても結果は同じでした。 取り憑かれたように 宝石店のショーウイ…
84話 バスティアンが席を外した執務室で、オデットは・・・ ドアが閉まり、 バスティアンの足音が遠ざかると、 オデットは急いで ソファーに隠しておいた鍵を 取り出しました。 まだ服を着ていませんでしたが、 そんなことを気にする余裕は ありませんでした…
84話 オデットはバスティアンの書類を狙っています。 乱れたバスティアンの息づかいが 急速に高まって行きました。 オデットに触れる手の熱さもまた 同じでした。 豪雨のように吹きつける感覚が 理性を蝕んで行きました。 バスティアンは、 最後の自制心さえ…
83話 オデットはバスティアンの会社にラビエル父娘が入るのを見ました。 予定になかった招かれざる客が 割り込んで来たせいで ラビエル公爵との対談は 予定より早く終わりました。 ラビエル公爵は、 とにかく全て君のおかげだ。 今までお疲れ様だった。 これ…
82話 オデットはテオドラと会っています。 こんなに商売がうまくいかなくては 先が思いやられる。 おかげさまで、自分たちは 気楽に話をすることができるけれどと 呟くと、テオドラ・クラウヴィッツは 舌打ちしながら、 古びた本棚に差し込まれた楽譜集を 開…
81話 オデットはわざとブローチをバスティアンの書斎に置いて来ました。 あの子は自分たちの敵ではないと 言ったではないかと、 興奮したジェフ・クラウヴィッツの 笑い声が、 寝室いっぱいに響き渡りました。 読んでいた新聞を下ろしたテオドラは 優しい笑…