泣いてみろ、乞うてもいい-ネタバレ ノベル 71話~80話
80話 マティアスはクロディーヌのメイドを呼んで来るよう命令しました。 誰も気軽に口を開くことができない 冷たい雰囲気の応接室の中に、 メイドが悲しそうに すすり泣く声だけが、 広がって行きました。 メイドが仮病を使ったことを 知ったエリーゼは、 軽…
79話 レイラ、マティアス、カイルとクロディーヌが一堂に会しました。 マティアスは最初にレイラを見て 次にクロディーヌを。 続いてエトマン父子を ゆっくりと見て行きました。 状況を把握するためには、 それで十分でした。 すぐに笑みを取り戻した クロデ…
78話 レイラはクロディーヌのメイド代わりをさせられています。 机の上に置かれたランプだけを灯し、 レイラは両膝を抱えながら ベッドに座り、 ぼんやりとその明かりを見ました。 いつの間にか夜が更けたけれど なかなか眠れませんでした。 無理に眠ろうと…
77話 クロディーヌはレイラをメイド代わりにしようとしています。 レイラは何と言われたのか すぐに理解できませんでした。 確かに耳を傾けて聞いたけれど、 それらの言葉は、 めまぐるしく、頭の中を グルグル回るだけで、 明確な意味を成していませんでし…
76話 レイラはカイルと再会しました。 長い沈黙を先に破り、カイルは ビルおじさんのことを聞いたと 言いました。 レイラは依然として、 テーブルの端だけを見下ろしながら 「うん」と短く答えました。 カイルは、もう少し目を凝らして レイラを覗き込みまし…
75話 カイルがカルスバルに戻って来ました。 マティアスはカナリアの歌で 目を覚ますと、気怠い眠気の中 美しく囀りながら、 鳥かごのあちこちを歩き回る鳥を しばらく眺めました。 思う存分歌ったカナリアは、 今度は、鳥かごの中に置かれている 水の器の中…
74話 レイラは羞恥心のせいで、深く心が痛みました。 応接室のソファーから始まった情事が ベッドの上で終わった時、 レイラは息を切らす以外に 何もできないほど、 へとへとになっていたため、 公爵が自分に何をしようとしているのか 気づきませんでした。 …
73話 レイラはマティアスの行動に疑問を抱きました。 呆れて見つめるレイラの前でも マティアスは、 呑気に座れと命じました。 自分たちはこのような関係ではないと 抗議したレイラは、 テーブルの上に並べられた料理と その向こうに座っているマティアスを …
72話 思わずマティアスが、車の窓の外に目を向けると・・・ 普段より気を遣って着飾った姿で レイラが同年代の女性たちと一緒に 繁華街を歩いていました。 その中には、 マティアスも見たことがある、 あのグレバーとかいう レイラと一緒にアルビスに遠足に…
71話 レイラはマティアスから離れに呼び出されました。 マティアスは、 以前の夜と同じように、 ゆっくりと一歩下がり、 レイラはぶるぶる震えながら 敷居を越えましたが、 依然と違うのは、レイラが 先頭に立ったということでした。 廊下を歩いて行ったレイ…