自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

再婚承認を要求します 285話 外伝 23話 ノベル ネタバレ 先読み マスタスの怒りとダルタの悲しみ

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外伝23話 ダルタのブレスレットの紋章はラスタの偽の両親、イスクア子爵家のものと聞いてエベリーは・・・

◇事実を伝えるべきか◇ 

エベリーの顔が強張りました。

ラスタの偽の両親は

エベリーに

あらゆる侮辱的な言葉を

浴びせていました。

 

 エベリーが

イスクア子爵夫妻のことを

嫌いだったことを思い出し

カルル侯爵は舌打ちをしました。

 

人の好さそうな夫妻が

エベリーには

非常にむごいことを言っていたと

噂で聞いていました。

 

カルル侯爵は

許可証はどうするか

エベリーに尋ねました。

 

彼女は必要ないと言って

断りました。

 

秘書室を出たエベリーは

ゆっくりと廊下を歩きながら

考え事をしました。

 

お姉さんが、

あの夫婦の実の娘だったなんて。

そういえば、

ラスタの偽親になった後も

下の娘を探していたっけ。

家族関係はぴったり合うよね。

 

そして、窓枠に手をついて

下を眺めると

イスクア子爵夫妻が自分に

あらゆる侮辱を浴びせた庭が

見えました。

 

ダルタと彼らの性格は

全然違うと思いましたが

彼女は養母の性格を

受け継いだのかと

エベリーは思いました。

 

そして、イスクア子爵夫妻は

すでに亡くなっているし

あちらが一方的に

自分に敵意を見せたので

ダルタと対立する必要はない、

それに、

彼女が彼らの死を知っても

自分を恨むことはないと

思いました。

 

ただ、ダルタが

この事実を知った時

衝撃を受けるのではと思いました。

 

貴族の血筋でも

重罪を犯して処刑された夫婦なので

その子供も

奴隷になる可能性がありました。

そのような親なら

知らない方がましだと思いました。

 

けれども、エベリーは悩んだ末

ダルタが

あまり衝撃を受けない方法で

その事実を伝えることにしました。

 

ダルタが探しているのは妹で

ただでさえ情報が少ないのに

実の両親の情報を

隠すことはできませんでした。

 

どうして、事が

こんなにこじれてしまったのか。

 

エベリーは考えれば考えるほど

あきれてしまいました。

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◇マスタスの懸念◇

エンジェルの手先が

宮殿の騎士であったこと、

その騎士が

常時泉を嫌っていること、

そのせいで

お互いの感情が高ぶり

殴り合いをしたこと、

よりによって、その現場を

マスタスに見られたこと。

 

ダルタは、我慢すべきだったと

自分を責めましたが

遅すぎました。

 

マスタスは騎士に

何があったのか尋ねました。

 

騎士は、ダルタの出身を

侮辱したと答えました。

 

マスタスは眉を顰めました。

 

今度はダルタに

それは本当かと尋ねました。

騎士は、

言えるものなら言ってみろという

顔をしていました。

 

ダルタは言葉に詰まりましたが

出自が貴族でないことを

侮辱されたと答えました。

 

マスタスは騎士に

 

家門の系図を100回書くように。

上に行けば行くほど

あなたが人を侮辱するために

使った家門が

どれほど力がないか

わかるだろう。

 

と命じました。

 

そして、ダルタには

そんなことをすれば

どのような出自でも

馬鹿にされると言いました。

 

ダルタの予想に反して

マスタスは彼女に

罰を与えませんでした。

けれども、それは

マスタスがダルタのことを

他人だと思っているから

処罰しないだけのことでした。

ダルタの目に涙が浮かびました。

 

立ち去るダルタの後ろ姿を見て

マスタスはため息をつきました。

 

彼女の拳の使い方は

普通ではない。

やっぱり彼女は怪しい。

どうして皇后陛下

あんな人をそばに置いておくのか。

 

ダルタと騎士が喧嘩をしたせいで

花木が1本倒れていました。

 

マスタスがそれを

起こして立てようとした時

ダルタの本に挟んであったメモを

見つけました。

 

どちらが落としたのか

確認するために

メモを開いたマスタスの顔が

固まりました。

 

その様子をすべて見ていた

ジュベール伯爵夫人は

マスタスの所へやって来て

 

やはりカエルは

オタマジャクシの時のことを

忘れてしまうようですね。

 

と言って

マスタスが

ダルタのかっとなる性格を

叱っていたことを

からかいましたが

マスタスの顔が

強張ったままなので

彼女に大丈夫かと尋ねました。

 

マスタスは

大丈夫ではないと答えました。

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◇魔法使いの不在◇

ダルタは、勉強をすれば

先ほどの嫌なことを

忘れられると思い

ふくれっ面をして

研究室へ行きました。

 

ところが研究室へ行ってみると

学者たちが荷物をまとめていました。

 

ダルタは、

彼らに帰るのかと尋ねました。

 

学者たちは、

魔法学園で行事があるので

休暇を取ったこと、

自分たちが不在の間に

実験道具を使われたくないので

片付けていると答えました。

 

ダルタを一番熱心に教えている

魔法使いは

カレンダーを示して

戻ってくる日をダルタに教えました。

それ程長い間

彼らが不在になるわけではないけれど

ダルタはがっかりしました。

 

魔法使いは、ダルタに

一緒に魔法学園へ行くことを

提案しましたが

彼女は断りました。

 

魔法使いは、

ダルタが退屈しないように

宿題をいっぱい出しておくと

言いました。

 

ナビエは、クロウからの報告で

マスタスがダルタの後を

付いて回っていることを

知っていました。

けれども、あまりにも露骨に

後を付いて回っているので

侍女たちさえも、

そのことを知っていました。

 

ナビエはマスタスに

ダルタのことが

気に入っているのかと

尋ねました。

 

マスタスは

否定した後、はにかんで

ナビエの顔色を窺いました。

 

マスタスは

何か言いたいことが

あるようでしたが

何も言わずに

用事があると言って

他の所へ行ってしまいました。

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◇宮殿を去る◇

ナビエはダルタを呼んで

事情を聞こうと思いましたが

先に彼女がやって来て

しばらく旅行へ行ってきたいと

ナビエに告げました。

 

スーツケースを用意したダルタは

何か月か滞在した部屋を眺めました。

マスタスが現れるまでは

ここで過ごせたことを

本当に良かったと思いました。

 

大丈夫、また戻って来るから。

 

と思い、

ダルタは部屋を後にしました。

 

ダルタは母親と

天使のような隣家の赤ちゃんと

友達に会いたくなりました。

そして、記事と喧嘩をして以来

マスタスの冷たい視線が

気になっていました。

 

しばらくすれば

マスタスは北王国へ戻るので

それまでの間、自分は

西大帝国を離れていれば

良いだろうと

ダルタは思いました。

 

ダルタは宮殿の外へ出て

営業用馬車を拾い

北王国へ向かいました。

留学生用の臨時身分証を

持っていたので

北王国へ帰るのは

簡単だろうと思いました。

 

外が薄暗くなったころ

国境の町と

首都の中間にある領地の検問所に

到着しました。

 

ダルタはそこで1泊するつもりで

馬車を降りました。

 

検問所に向かって歩いて行くと

後ろから馬の蹄の音が

聞こえてきました。

振り返ると、黒い馬が

自分に近づいてきていました。

馬はダルタの近くで止まりました。

乗っていたのはマスタスでした。

 

馬から降りると

マスタスはダルタの胸倉を

つかみました。

ダルタは反射的に

マスタスを蹴ろうとしましたが

彼女は、それを防ぎました。

 

そして、ダルタの耳に向かって

 

第4騎士団長が送ったスパイ、

帰ってくるな!

皇后陛下を利用するな!

がっかりさせるな!

御恩が何であるかわかるなら

このまま去って

一生顔も見せるな!

 

と怒鳴りつけました。

 

ダルタは拳で

マスタスを叩こうとしましたが

手の力が抜けました。

 

君を信じたことで傷つかないように

皇后陛下には

君がしたことを知らせなかった。

けれども、君が戻ってきたら

すぐに陛下に知らせるから

覚えておくように。

陛下には、君の気が変わって

旅立つことにしたと手紙を送る。

 

と言い残して、

マスタスは去りました。

 

ダルタは、元の場所に立ったまま

ポロポロ涙をこぼしました。

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◇ハインリの隠し事◇ 

ナビエが執務室の扉を叩いて

ハインリの名前を呼ぶと

中からけたたましい音が

聞こえました。

 

すぐにドアを

開けたい気持ちを抑えて

ナビエは音が聞こえるまで

ドアの前で待ちました。

 

しばらくして、

一番上のボタンを

かけ間違えたハインリが

ドアを少しだけ開けると

優しく笑いました。

 

おそらくハインリは

クイーンの姿でいたのだろうと

ナビエは追求したい

気持ちでしたが

その衝動を抑えて

しばらくマスタスを

見かけていないことを

伝えました。

 

ハインリは、コシャールに

会いに行ったのではと

言いましたが

ナビエは、コシャールから届いた

マスタス宛の手紙を

ハインリの目の前に

ちらつかせました。

 

ハインリは

 

まあ、何かやっているでしょう。

 

とマスタスのことを

全く気にしませんでした。

 

ナビエも、マスタスは

危険にさらされる人ではないと

思いました。

 

ところで、ナビエは

ハインリのことが気になって

仕方がありませんでした。

 

いつものハインリは

すぐに部屋の中へ入るように

言うのに、

その日は、少しだけ開いた扉の前に

立ちはだかり

部屋の中を

見せようとしませんでした。

 

ナビエも背が高いけれど

ハインリはそれよりも高く

肩が広いので

部屋の中が見えませんでした。

 

ナビエは入ってもいいかと尋ねると

ハインリは

両腕でナビエを抱きしめました。

 

ハインリの刺激的な香りと

頬に触れる服の感触を

素晴らしいと思いましたが

ナビエは、ハインリの懐から離れ

背伸びをして

部屋の中を覗こうとしました。

 

その姿を見て、

ハインリは大笑いをしました。

 

ナビエはかかとを下ろすと

ハインリを睨みつけました。

彼は、唇をギュっと噛みしめて

再びナビエを抱きしめました。

 

愛しいです。

それでも入れませんよ。

 

とハインリは言いました。

 

一体、何をしていたの?

 

ナビエは尋ねました。

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ナビエが東大帝国にいた時に

ソビエシュから受けた

ひどい仕打ちについて

マスタスは

ローラとジュベール伯爵夫人から

聞いていたと思います。

だから、マスタスも

ナビエに傷ついて欲しくないと

思っているのでしょうね。

 

ダルタは可哀そうですが

マスタスのナビエへの愛を

感じました。

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