自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

再婚承認を要求します 外伝 56話 ノベル ネタバレ 先読み ナビエに憧れるラスタ

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外伝56話 久しぶりにラスタの登場です。

◇ナビエの肖像画

階段を3つ、踊り場2つ、長い廊下

5つ目の扉。

 

わあ、素晴らしい。

 

洗濯物を抱えて歩いていたラスタは

ドアの前に立ち尽くして

ぼんやりと部屋の中を眺めました。

 

部屋の中には

1人の人を描いた肖像画

数多く、掛けられていました。

ラスタは固唾を飲んで

前に歩きましたが

どうしても部屋の中へ入れず

ラスタは部屋の入口に立ったまま

つま先立ちをして

新しく入って来た肖像画を見ました。

 

濃いブロンドの髪を

1つに編み上げて

緑の瞳でどこかを見つめ

白いドレスを着た姿は

他の絵よりも

非現実的に見えました。

 

あの方は何を考えているのだろうか?

 

ラスタは絵を見ながら

じっくり考えました。

 

洗濯物の量が多すぎるとか

擦り剝けた手のひらに

鶏肉が乗らないとか

冷たい水のせいで

指が落ちそうになるとか

そんなことで悩まないだろうと

ラスタは思いました。

 

その他に深刻な悩みは

あるだろうかと

ラスタは考えてみましたが

見当がつきませんでした。

あの方は別世界の人でした。

 

その時、ルベティの

 

奴隷!

 

と言う冷たい声が

後ろから聞こえて来たので

ラスタは後ろに下がりました。


彼女は、なぜラスタが

ルベティの部屋の中に立っているのか

何を盗もうとしているのかと

尋ねました。

 

ラスタは、

 

盗みをしようとしたのではない。

ラスタもあの方が好きで

絵がきれいだから

見ていただけ。

部屋の中へ入っていません。

ラスタは盗みをしません。

 

と慌てて言い繕い

ルベティの顔色を伺いました。

 

ルベティは、

ドスドスと大きな足音を立てて

自分の部屋の中へ入ると

 

私の絵だ!

私が見ようと思って集めた絵を

見ないで!

 

と言って、ラスタの目の前で

部屋の扉を閉めました。

 

ラスタは洗濯物を抱きしめて

 

見ていただけなのに。

 

と呟きました。

 

ラスタは執事に睨まれたので

洗濯物を抱えて別の方向へ

走っていきました。

 

ルベティの部屋の中は

ラスタが一番憧れている人で

いっぱいでしたが

いつでも見られるわけでは

ありませんでした。

 

皮が剥けた手のひらを見下ろし

傷跡になりそうだと

ラスタはため息をつきました。

 

実は傷跡は

大した問題ではなく

手のひらの傷が癒えて

水に浸した時に

手から血が漏れないことだけを

願っていました。

服が血で汚れると

下男と下女が狂ったように

大声を上げて

洗濯かごを投げてくるからでした。

 

彼らは、ラスタが血の中でも

最も汚い血を付けたことで

非常に重大な罪を犯したと

言いました。

 

ラスタは

肖像画を一つ一つ思い出しながら

お姫様には、手に傷などないよね、

あの方は心配も悩みもない

お姫様だからと思いました。

 

お伽話の主人公は

いつも幸せなことだらけ。

クッキーが砕けたことが

一番大変なことだと

思いました。

すると

 

また叱られたんだって?

 

と横からアレンの

注意深い声が

聞こえてきました。

彼は軟膏の箱を持って立っていました。

ラスタはそれを受け取りながら

 

どうせ私は、全部使いきれないけれど

どうしよう。

 

と思いましたが

アレン以外に、こんな風に

気遣ってくれる人はいないので

有難いと思いました。

 

アレンは

ルベティは皇后様に夢中だから

皇后様に関しては

むきになることを知っているだろうと

ラスタに話しました。

 

彼女が分かっていると

返事をすると、アレンは

ラスタがルベティの部屋の前に

ぼさっと立っていた理由を

尋ねました。

ラスタは

 

お姫様に会いたくて・・・

 

と答えました。

 

アレンがお姫様ではなく皇后様だと

訂正すると

ラスタはわかっていると答えました。

 

アレンは、

どうしてそんなに皇后様が好きなのか

ラスタに尋ねました。

 

ラスタが知っている全ての人の中で

ルベティほど良い物を持っている人は

いませんでした。

皇后の肖像画

ルベティの持っている物の中で

一番良い物だったので

ラスタはあの肖像画

関心を持ちました。

でも、あの絵は

宝石や温かいパンよりも

良いだろうかと考えました。

 

皇后様は世界で一番公明正大な方だと

みんなが言っていた。

 

とラスタは話しました。

 

自分だけでなく

他人も幸せにしてくれる方なら

そばにいるだけでいいのではと

ラスタは思いました。

 

童話の主人公たちは心が広くて

痛がっている人を見れば

放っておかない。

 

ラスタの知っている人たちは

ラスタが泣けば

泣いたと言って笑い

ラスタが笑うと嫌がるけれど

あの方は違うだろう。

それに、

あの方は冷たいけれど温かいと

皆、口を揃えて褒め称える。

ナビエ皇后は、

自分を見れば

絶対に手を差し伸べてくれると

ラスタは思いました。

 

擦り剝けば

大丈夫かと聞いてくれて

お腹が鳴るのを聞いたら

食べ物をくれたり

優しく

名前を呼んでくれると思いました。

あの方は、そういう方だから

会わなくても分かると思いました。

そんな人を好きにならずに

いられませんでした。

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◇隣の領主の噂話◇

女奴隷たちが一緒に使う部屋へ入ると

あっという間に

他の人たちが集まって来て

ラスタの手から

軟膏をひったくりました。

 

一番最初に軟膏を持って行った人は

彼女に謝りましたが

ラスタはいつも

アレンに面倒を見てもらえるから

いいよね、と言い訳をしました。

 

ラスタは

 

うん。

 

と言いました。

 

軟膏は一瞬にしてなくなりました。

 

ラスタは、

自分の物だと言いたかったのですが

一日中大変な仕事をして

ケガをしているのは

自分だけでないことを知っているので

もったいないけれど

他の人にあげるしかありませんでした。

 

ラスタは、ほんの束の間

ベッドで休んだだけで

再び洗濯の時間になりました。

大きな邸宅は使用人の数が多く

いくら洗濯をしても

すぐに調理室のカゴに

洗濯物が溜まりました。

ラスタは自分が持ってきたカゴに

洗濯物を移し替えました。

 

調理室の下女と下男は

料理をしながら

隣の領地の伯爵夫妻について

おしゃべりをしていました。

 

伯爵は9人も側室を持っている。

それでも伯爵夫人は

おとなしくしている。

姉と妹になって遊んでいる。

 

伯爵夫人も側室を数人連れて来た。

貴族たちは皆、政略結婚をして

恋人は自由に持つ。

 

夫は妻の恋人を兄、弟と呼び

妻は夫の恋人を姉、妹と呼ぶ。

 

彼らは、ラスタを話の中に

入れてくれないので

彼女は

すぐに洗濯物を持って出て行きました。

 

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◇贈り物◇

ラスタの誕生日。

 

普段と変わらず一日中

仕事ばかりするだろう。

贈り物もないし

お祝いもしてもらえない。

 

ラスタは力なく外へ出ると

アレンが彼女をこっそり呼び

手のひらの半分の大きさの

限定版のナビエ皇后の肖像画

差し出しました。

 

アレンは

これで、ルベティの絵を盗み見て

ラスタが怒られることはないと

言いました。

 

ラスタは肖像画

ベッドの所へ置きました。

本当は持ち歩いて

いつでも見たいけれど

彼女の主な仕事は洗濯なので

水の中に落とすことを恐れました。

その代わり、

ラスタは仕事の合間に

絵を見に駆け付けました。

 

ラスタは辛いことがあると

 

悪い下男が

茶碗を落としたことを

ラスタのせいにしたので

怒られました。

あいつは下種野郎です。

あっ、お姫様は、

こんな単語は知りませんよね。

あいつは犬野郎です。

 

という風に

肖像画に話しかけました。

 

肖像画の中のお姫様が

病気にならないようにと

声をかけてくれる気がしました。

仲間たちは、軟膏とは違い

肖像画を貸してくれとは

言いませんでした。

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◇消えた肖像画

そんなある日

ベッドに置かれた肖像画

消えていました。

 

ラスタは

あちこち探し回りましたが

肖像画は見つかりませんでした。

 

慌てているラスタに

隣のベッドの仲間が

ルベティの下女が

肖像画を持って行ったと

教えてくれました。

 

腹を立てたラスタは

唇をかみしめ

泣きながら

ルベティの部屋の扉を叩きました。

しばらくしてルベティが

扉を半分開きました。

 

ラスタは

ルベティの下女が

自分の絵を持って行ったと聞いた。

自分の物だから

絵を返して欲しいと

泣きながら頼みました。

 

ラスタの涙ぐんだ顔をみて

ルベティは腹が立ちました。

 

ルベティは、

どうして絵がラスタの物なのか

尋ねると

彼女は、

 

ラスタが贈り物でもらいました。

お嬢さんのやったことは盗みです。

 

と答えました。

それに対してルベティは

 

私たちのお金で買った物が

どうしてお前の物なのか?

ナビエ様の絵を

臭い部屋に置くのは侮辱だ。

皇后様の絵を抱いて寝るなんて

皇后様が知ったら

どれだけおぞましいと思うことか。

 

と言いました。

 

ラスタは

お姫様とお嬢様は違うと言いました。

 

ルベティは

お姫様と皇后様の区別も

つかないのかと言って

舌打ちしながら

扉を閉めようとしましたが

ラスタが手を差し込んで

扉が閉まるのを阻止しました。

扉がラスタの指を挟んだので

ルベティは悲鳴を上げながら

扉を開きました。

 

そんな所へ手を入れて

頭がおかしいんじゃないの?

指が折れてしまうじゃない。

大丈夫?

 

とルベティが心配していると

騒ぎを聞きつけた

ロテシュ子爵がやって来ました。

 

これはどういうことだ!

 

と、彼は来るや否や大声を出して

慌てているルベティと

泣いているラスタを

交互に見ました。

そして、彼なりに状況を判断すると

いきなりラスタの頭を殴り

ラスタがルベティに

危害を加えたと言って責めました。

 

ラスタは悔しさと悲しみで

唇を噛みました。

 

ロテシュ子爵はラスタに

 

すぐに帰れ。

明日は食事抜きだ!

飢えろ!

 

と言われました。

 

ラスタは

以前も食事抜きの罰は

受けたことがあるけれど

その日は

特に耐えられませんでした。

泣き過ぎたせいで

目の前がかすんでいました。

幸いなのは、罰を受ける時に

働かなくて良いことでした。

 

ラスタは壁にもたれて

座ったまま、土の上に

数千回、数万回も見た

お姫様の肖像画を描きました。

しかし、ルベティが

足で絵を消してしまいました。

 

彼女は

 

こんなことをするなって

言ったでしょ?

指にケガをしたかと思って

見に来たのに

こうやって遊んでいるなら

何ともないじゃない。

 

と言いました。

怒っているルベティは

包帯を握っていました。

 

ルベティは

ラスタが何ともないと思うと

自分が彼女のことを

少しでも心配したことが

嫌だったのか

ラスタの絵を完全に消した後

立ち去りました。

 

ラスタは、

その後姿を眺めていると

また涙がポロポロ出てきました。

すると、その上に

服が落ちてきました。

 

ラスタは頭を上げました。

服を落としたのは

ラスタに告白をして断られた

意地悪な下男でした。

彼は

 

坊ちゃんが

あなたのことを

好きだからといって

あなたが貴族の

お嬢さんになれるとでも

思っているの?

みんな骨身を惜しまず

働いているのに

一人でぶらぶらしているなんて。

 

とラスタを非難しました。

 

ラスタは遊んでいないと

抗議しましたが

 

これでもやっておけ。

できなければ

あなたが服を

台無しにしたと言うから。

 

と言って下男は遠ざかりました。

 

ラスタは膝を抱きしめて

唇を噛みしめました。

 

名前さえ

口にしてはいけない方と言われた。

私が尋ねれば

あの方の幸せが消えると言われた。

想像するなと言われた。

遠くから見るのも

あの方に失礼だと言われた。

 

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◇あの方との対面◇

医師が自分の足首を診ている間

ラスタは硬直したまま

正面を見つめていました。

 

逃げる途中で罠にかかり

泣きながら助けて欲しいと

叫びましたが

まさか、

想像したこともないほど

ハンサムな皇帝が

自分を助けてくれるとは

思いませんでした。

 

医師の診察の結果

骨は折れていないけれど

しばらく車椅子に乗る必要が

あるとのこと。

 

ラスタは

何をどうすればよいかわからず

目をキョロキョロさせていました。

 

皇帝は

ラスタの足に巻いた包帯を

見つめたまま

考え事をしていました。

 

しばらくすると彼は

イライザ伯爵夫人を呼ぶように

指示しました。

 

彼女は、

噂で聞いていた

隣の領地の

にぎやかな伯爵夫人とは違い

非常に端正で厳しい印象でした。

 

皇帝は

 

私のせいで

狩場でケガをした人がいるが

私の所へいると

余計な噂が立つのが心配なので

皇后が代わりに

面倒を見るように伝えて欲しい。

 

とイライザ伯爵夫人に

指示しました。

 

ラスタは車いすに乗って

どこかへ行った後

皇帝が言っていた皇后が誰なのか

わかりました。

 

冷たい目、

きれいに結い上げた髪、

物思いに耽った口元。

 

ラスタのお姫様でした。

 

あの天使のような男が

自分を童話の世界へ

連れて来てくれた。

あの人が生きて呼吸する世界へ。

夢なのか現実なのか、

ラスタはしばらく

ぼーっとしていました。

 

皇后のそばにいた人が

挨拶をするよう

ラスタに指示しました。

 

是非一度会ってみたいと

思っていた人が目の前にいて

ラスタは涙が出そうになりました。

 

泣いたら嫌がられると思ったラスタは

にっこり笑って

 

ラスタです。

 

と挨拶をしました。

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原作の30話で

ラスタの手が傷だらけなので

ソビエシュが紅炎の星を

身に着けるように

書かれています。

 

myuieri.net

 

今回のお話から

ラスタが、傷が癒える間もなく

毎日、大量の洗濯物を

洗わされていたのだと思います。

奴隷は、こき使うためだけの

存在だったのでしょうね、

 

ロテシュ子爵の

奴隷だった時のラスタは

自由が全くなく

彼女が知り得た世界は

ロテシュ子爵家の中の

ことだけだったと思います。

 

人間の知識は

実際に見聞きしたことからし

得られないので

周りの人の行動や

話していることが

彼女の考えや人格に

かなり影響したと思います。

myuieri.net

114話で、ラスタがデリスの舌を切って

監獄に閉じ込めるように

命令したことを聞いたソビエシュは

鳥肌が立つほど驚きましたが

ラスタは

ロテシュ子爵の所にいる時に

実際に、口封じのため

誰かが同じことをされたのを

目撃したのではないかと思います。

 

ロテシュ子爵は

ラスタの言い分も聞かずに

いきなり彼女を殴りましたが

同じことは

他の奴隷に対しても

日常茶飯事だったと思います。

 

そんな中、ナビエは

ラスタの一筋の光だったのでしょうね。

ラスタが思い描いていたように

隣の領主のように

ナビエと姉と妹の関係にはなれず

自分に優しくしてくれませんでしたが

死ぬ間際に

ナビエのことを考えたラスタは

本当に彼女に

優しくしてもらいたかったのだと

思います。

 

過酷な生活の中で、

ラスタは自分なりに

生き抜く方法を見つけました。

悲惨な奴隷の生活から

いきなり豪華な生活を

送れるようになっても

すでに身に着いた習性や考えは

余程の努力をしない限り

治らなかったと思います。

 

ラスタのナビエに対する攻撃は

自分へ優しくしてくれないことへの

裏返しだったようにも思います。

 

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