自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作 27話 あらすじ マンガ 28、29話 クラインはこっそり石を投げる人ではない

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27話 ラティルとクラインは一緒に朝食を取ることになりました。

◇真剣な話◇

ラティルがクラインを連れて

食堂へ入ると、

待機していた宮廷人たちは

驚きの目配せをしました。

あれだけ追いかけたから、

とうとう一緒に来たなという

目つきでした。

 

彼らが何と言おうと構わず

ラティルは上座に着きました。

前もって指示していませんでしたが、

宮廷人は要領よく、

2人分の食事を運んできました。

クラインはラティルの隣の席に

座りました。

 

クラインは、

いったい、どのくらいの時間、

部屋の前で待っていたのか。

彼は、お腹が空いているようで、

すぐにスープを飲みました。

皇子のせいか、急いで食べていても

気品を感じられました。

しばらく2人は

静かに食事をしていました。

 

ラティルは、適度にお腹を満たすと、

ゲスターに石を投げたのは誰か、

見当がつくかと

クラインに尋ねました。

彼は他人のことには興味がないと

答えました。

 

侍従長の言う通り、

彼が犯人のような気がしたのではなく

単に気になって

聞いてみただけでしたが、

心配だとか、知らないとか、

誰がやったみだいだと言うのではなく

興味がないという、とても素直な答えに

ラティルは笑い出しました。

頭はおかしいけれど、面白いと

ラティルは思いました。

 

侍従長は、私的な感情を込めて、

クラインが犯人だと言いましたが、

ラティルは違うと思いました。

知り合ってから、

それ程、時間は経っていないけれど、

正面から投げるならまだしも、

クラインは気分を害しても、

こっそり石を投げるような人には

見えませんでした。

 

クラインの返事が面白かったので、

ラティルは、

 

今度は犯人が、

あなたに石を

投げるかもしれないけれど

気にならない?

 

と冷やかすように尋ねました。

 

クラインは「はい」と即答した後、

自分は腑抜けではないし、

攻撃されたら防御できると

答えました。

 

ラティルは以前、クラインが

音を立てることなく

椅子と椅子の間を移動したことを

思い出して、頷きました。

彼は体の使い方が格別でした。

 

クラインは、

自分を心配してくれたことに対して

ラティルにお礼を言いましたが、

彼女は、

心配していたわけではないと

言いました。

 

クラインは

 

はい。

 

と答えたので、

ラティルは笑いをこらえながら

パンをちぎりました。

ところが、パンをスープに浸けて

食べていると、

まだ食事が全て終わっていないのに、

クラインがラティルを

じっと見つめていました。

 

どうして、そんなに自分を

注意深く見ているのか、

不思議に思ったラティルは、

その理由をクラインに聞くと、

彼は、意外にも

先帝の墓に黒林の印が

描かれていたと聞いたが、

その調査の進展はあったかと

尋ねました。

 

ラティルは、

まだ捜査中と答えた後、

どうしてそれを聞くのか尋ねました。

 

彼は美しいけれど、

頭が良さそうに見えませんでした。

調べたところによれば、

実際、勉強は

良くできなかったようでした。

それなのに、

あらゆる甘言を言うタイミングで、

真剣な質問をするクラインに、

ラティルは

非常に異質さを感じました。

その上、黒林は秘密の集団だと

聞いているのに、

クラインがそれを知っていることも

驚きでした。

 

しかも、

 

おそらく黒林は犯人ではないでしょう。

 

と真剣に答えました。

 

どうして、そう思うのか、

ラティルが尋ねるとクラインは

以前、ヒュアツィンテが

黒林に依頼したけれど

断られたからだと答えました。

 

ラティルは、

誰を殺そうとしたのか尋ねると、

クラインは、当然のことを、

なぜ聞くのかというように

眉を吊り上げて、

ヘウン皇子と答えました。

 

ラティルは断られた理由を尋ねると、

黒林は、どんな形であれ、

皇族と関わり合いたくないそうだから、

と答えました。

それに対して、ラティルが

 

お~

 

と言ったので、

それはどういう意味かと

クラインは尋ねました。

 

ラティルは、

 

案外、しっかり答えるんだ。

 

と返事をしたので、

クラインは何も言わずにいると、

ラティルは、

彼が頭が悪いという意味ではなく、

本当に役に立ったという意味だと

弁解しました。

 

黒林の印と矛盾する手紙、

暗殺から数か月経ってから

残された印。

そして、クラインの言葉。

 

ラティルは、

先帝を暗殺した犯人が黒林でないことに

半分、確信を持ちました。

 

しかし、なぜ犯人は、

危険を冒してまで、

黒林に矢を向けたのか。

疑問が残りました。

 

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◇黒林の正体◇

ラティルは、クラインから

情報を仕入れただけでなく、

意図せず、

新しい捜査方法を教わりました。

彼女は、カルレインとタッシールを

呼ぶように命じました。

 

側室だからといって、

必ずしも懐へ入れておく必要はない。

ラナムンやゲスターのように

温室育ちの貴族の令息は、

分からなくても、

カルレインやタッシールのように、

外であらゆる経験を積んでいる人は、

黒林について

他に知っていることが

あるかもしれないと思いました。

 

しばらくすると、

2人が執務室へやって来ました。

カルレインは、躊躇することなく

中へ入り、

タッシールは、四方を見渡しながら

一歩一歩入って来ました。

 

こういうところでも、

性格がにじみ出てくると

ラティルは思いました。

 

執務室へ呼ばれた理由が

見当もつかない2人に、

すぐさまラティルは、

黒林について

知っていることがあるかと

尋ねました。

タッシールは眉を吊り上げ、

カルレインは無表情でした。

 

ラティルは、

2人の反応を注意深く見ながら、

最近起こったことについて、

知っているかと尋ねました。

手紙の内容を知っているのは

人握りの人たちだけしたが、

墓への落書きは、

あまりにも露骨なので、

広く周知されているはずでした。

 

2人は、

先帝の墓の件なら知っていると

素直に認めました。

 

ラティルは、

2人のうち1人は有名な傭兵だし、

1人は商人なので、

良くも悪しくも、

黒林と絡んだことがあるのではと

尋ねました。

カルレインとタッシールは

視線を交わしました。

そして、先に口を開いたのは

カルレインでした。

 

彼は、

 

黒林の暗殺のターゲットになった人が、

自分を保護してくれと

私を雇ったことがある。

 

と告げました。

 

ラティルは、

彼らに直接会ってどうだったか、

カルレインに尋ねました。

彼は眉間にしわを寄せました。

 

もしかして、

依頼に失敗したのか?

黒林に負けたのか?

堂々と聞き過ぎてしまったかな?

 

ラティルは慎重に

カルレインの顔色を窺いながら

考えていると、彼は

半分助かったけれど、

半分助からなかったと

淡々と答えました。

 

依頼の半分だけ

成功したということか?

 

とラティルが尋ねると、

カルレインは、

 

はい。

具体的な依頼内容は

お答えできかねます。

 

と返事をしました。

 

隣でじっと話を聞いていた

タッシールは、

 

それなのに、

よく君は生きているね?

 

と話に割り込みました。

 

この人は、

何を言っているのかと思いながら、

ラティルはタッシールを見ると、

彼は囁くように、

 

黒林は1人やられたら

100人が押し掛けて復讐することで

有名な奴らです。

 

と説明しました。

 

ラティルは、本当かと尋ねた後、

カルレインを見ました。

彼は返事をする代わりに、

眉間にしわを寄せて、

タッシールを見ました。

 

嘘ですか?

 

ラティルは再び尋ねましたが、

カルレインは、

何か引っかかることが

あるといった顔をして、

答えませんでした。

 

首筋を狙って

飛びかかって来たオオカミは

どこへ行ったのか。

口がくっついてしまったようでした。

 

ラティルは、

 

本当かと聞いています、カルレイン。

皇帝が見えませんか?

 

ラティルは軽くテーブルを叩いて、

カルレインの前で手を振りました。

 

ようやくカルレインは

ラティルの方へ顔を向けましたが、

相変わらず硬い表情でした。

彼は、分からないと答えました。

 

分からないのね。

 

ラティルは頷きました。

 

これだけの返事のために、

あれほど、じらしたのか。

あれ?そういえば、

黒林と戦ったカルレインでさえ

知らないことを

なぜ、タッシールが

知っているのだろうか?

 

ラティルは不思議に思い、

タッシールを見ました。

彼は、

 

すごいですね。

本当にすごいです。

あれは君だったんだ。

 

とニコニコしながら呟きました。

 

ラティルは、

あれは君だったんだ、という言葉が

気になりました。

 

ラティルは、

タッシールを見つめながら、

 

あなたは

黒林について詳しいようだけれど、

何か接点でもあるのか?

 

と尋ねました。

 

彼は最初に会った時、

ラティルを驚かせた

麻薬犯罪者のような笑顔で、

黒林は、

自分が運営している組織だと

答えました。

 

ラティルは一瞬の沈黙の後、

剣を抜いて、

タッシールの首元に突き付けました。

 

彼は剣を抜く代わりに、

降伏の印として両手を上げた後、

 

まあ、話を聞いてください。

 

と早口で言いました。

しかし、ラティルは

 

いつから暗殺者が商人になったの?

私はあなたの顔を見てわかったの。

あなたは、麻薬商人でしょう?

 

とタッシールを問い詰めました。

 

麻薬商人と言われて

無念そうなタッシールは、

黒林は先帝から許可をもらった

組織だと告げました。

 

ラティルは眉間にしわを寄せました。

剣の刃は、

よりタッシールの首に近づきましたが、

彼は防御態勢を取らず、

ラティルを凝視しました。

そして、彼は、

黒林は、先帝にも、その前の皇帝にも

遡れば初代皇帝にも許可された組織だと

説明しました。

 

それは、どういう意味なのかと

ラティルが尋ねると、

タッシールは、

自分たちは犯人ではないと

答えました。

 

ラティルは、そんな話は

聞いたことがないと言いました。

 

タッシールは、

普通は、譲位をしたり遺言を残す時に、

黒林の頭が呼ばれて

次の帝位に就く人と

対面することになっている。

極秘事項だから、と説明しました。

 

極秘と聞いて、

ラティルはカルレインを

ちらっと見ました。

彼は、まだ分からないといった目で

タッシールを見つめていました。

 

タッシールは

手を下ろそうとしましたが、

ラティルが剣先で

ぐっと首を押したので、

彼は手を元の位置に戻して、

 

国政をする上で、

合法的な範囲内でできない

危険な仕事をする必要もある。

国に害を及ぼす犯罪者であることは

確かなのに、

一足先に証拠を消されて

裁判ができないとか。

正確に言うと、

黒林は暗殺集団ではなく、

そういう仕事をする集団です。

 

と説明しました。

 

ラティルは、

それなら、なぜ黒林は

暗殺集団として知られているのかと

尋ねました。

 

タッシールは、

 

世間の目を誤魔化すため。

わざと暗殺をした時だけ、

印を残すことで、

人々に分からないようした。

暗殺以外のことは、

我々がやったのではないと

思わせるために。

 

と答えました。

 

一通り話を聞いたものの、

その言葉を確認する先帝が

墓の下にいるので、

ラティルはすぐに

信じることができませんでした。

 

タッシールも同じことを考えたのか、

歴代皇帝たちの印章を押した

書類を保管しているので、

それを見せれば良いかと尋ねました。

 

皇帝の印章は、

神官が神聖力を注いで作るため、

はっきり見分ける方法があり、

絶対に偽造はできませんでした。

 

ラティルは、

ゆっくり剣を下ろしましたが、

まだ緊張を緩めていませんでした。

 

彼女は、なぜ戴冠式に来ないで、

このような形でやって来たのか

尋ねました。

 

タッシールは、正直に話すと

ラティルが

気を悪くするかもしれないと

前置きをした後、

自分たちもラティルを

信じられなかった、

先帝を暗殺した容疑者の

1人だったからと答えました。

 

ラティルが拳を握ったので、

タッシールは

さっと身を引いて、

 

殴るのはダメですよ。

 

と言いました。

ラティルは拳を緩めて、

 

殴ったりしません。

 

と答えました。

 

ラティルが拳を握ったのは

殴るためではなく、

墓の近くに置かれた、

手紙のことを

思い出したからでした。

1人が、

そのように言っただけでも、

とんでもない話なのに、

父親の秘密集団も

自分を疑っていたことが

不思議でした。

誰が見ても、

先帝の死で損害を受けたのは、

自分なのに、

どうして、ラティルが父親を

暗殺したと考えるのか。

あの手紙を残したのは、

タッシールである可能性はないのか?

 

ラティルは、

どうして自分を

容疑者の一人だと思ったか

タッシールに尋ねました。

 

彼は返事をする代わりに、

カルレインを見ました。

彼には聞かれたくない様子でした。

 

ラティルは、

カルレインに出て行くように

命じました。

しかし、彼は出て行く代わりに

 

危険です。

この者が主張する、

皇帝たちの裏組織について

まだ何も確認していない。

 

と言い張りました。

 

タッシールは、かっとなる代わりに、

引き裂かれたような笑みを浮かべて、

カルレインを指差し、

 

危険と言えば、

カルレインの方が

もっと危険ではないでしょうか。

黒死神団は、

金さえ出せば何でもする、

悪名高い団体です。

そうではありませんか、傭兵王?

お前たちは、

1人に対する暗殺依頼は

受けないけれど、

お金さえもらえば、

どこへでも行って、剣を振り回し、

数十人、数百人を斬る。

昨日の依頼人

翌日殺したりする奴らが、

たった1人に忠誠を尽くす私たちを

危険呼ばわりするなんて。

糞まみれの犬が、

可愛らしい忠犬に向かって、

無駄吠えをしているようだ。

 

と言いました。

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いつも、ふざけている人が、

たまに真面目なことを言っても、

なかなか

信じてもらえないことが

ありますが、

クラインは、ラティルに

信じてもらえて良かったです。

 

彼は思い込みが激しいけれど、

頭がおかしいとは思いません。

勉強はできなくても、

頭は悪くないような気がします。

ラティルのことが好きで、

彼女の役に立ちたいと

思っているから

ヒュアツィンテが黒林に

ヘウンの暗殺を依頼したことを

話したのではないかと思います。

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