自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作 34話 あらすじ マンガ 36、37話 意外とラティルの足には、たこが多い。

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34話 仕事がうまく行ったら、ご褒美が欲しいと言ったタッシールでしたが・・・

◇ゲスターの正体◇

タッシールは、

ゆっくり歩きながら

ソファーの上の、すらっと伸びた

ラティルの長い脚、

しっかりしたふくらはぎ、

意外にも、たこが多かった足、

太ももを覆う白いブラウス、

お菓子を噛む度に、

唇の間から出ていた

カリカリという音、

当然の如く、

タッシールも黒林の頭も

自分の物だと言った時の声を

思い出していました。

タッシールの口の端が

わずかに上がりました。

 

タッシールは

客観的な情報により、

破天荒な皇女と

鋭敏な皇太女について

よく知っていました。

 

遠く離れていても、

遠くからすれ違うように見た

皇女について、

自分は良く知っていると

確信していました。

 

しかし、

これまで以上に距離が近づいた今、

タッシールは

統計と情報の記録ではなく

本当の彼女について、

もっと詳しく知りたくなりました。

 

その時、遠くない所で、

木の葉がかさかさ言う音がしました。

タッシールは足を止めて、

音がした方を見ました。

ゴールデンレトリバーに似て

おとなしい側室のゲスターが

突然、考え込んだ顔で

木の上を見上げていました。

 

何を見ているんだろう?

 

ゲスターの表情が真剣そうなので、

つられてタッシールも

同じ方向を見上げました。

木の上には何もありませんでした。

 

タッシールは視線を下ろすと

驚きました。

いつの間にかゲスターが

自分を見ていました。

目が合うと、

彼はそよ風のように笑いました。

優しく、軽くて暖かい、

春のような笑いでした。

 

タッシールは遅れて、

ゲスターが

木の上を見ていた理由を知りました。

ゲスターは、

その木から落ちたと思われる

翼の折れたような小鳥を

用心深く、懐に抱いていました。

 

鳥を木に

乗せようとしているのだろうか?

 

助けてあげようかと言う暇もなく、

ゲスターは鳥を抱いて

どこかへ行ってしまいました。

かさかさと木の葉を踏む音が

速く遠くなりました。

 

本当に優しいのだろうか?

 

タッシールは首を傾げました。

彼は、水かけ事件の時の

ゲスターの姿が

とても作為的だと思い、

彼はいい子なのではなく

いい子ぶっているのではないかと

時々、疑っていました。

 

けれども、

翼の折れた鳥を

1人で面倒見ている姿を見ると

見た通りの性格のように

思えました。

 

でも、さっき

木の上を見上げていた表情は・・・

 

しばらく悩んでいたタッシールは

ゲスターが実際に優しくても

優しい振りをしていても

自分とは無関係だと判断し、

自分の部屋へ戻りました。

やるべきことがあまりにも多く、

親しくもない側室の一人を

気にかける時間はありませんでした。

 

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◇パーティの主催者◇

小さな領地の貴族でさえ、爵位を継ぐと

親しい貴族や近隣の貴族を招待して

盛大なパーティを開きます。

表向きは祝賀パーティですが、

自分がその地の主であることを

招待客に知らしめるためのものでした。

小さな領地の領主さえ

パーティを開くので、

皇帝や王が、

それを省略するわけには

いきませんでした。

 

侍従長は、

外国の貴賓を招待して、

ラティルの姿を

お披露目するために、

そろそろ即位祝賀パーティを

開かなければならないと

言いました。

 

即位当時の混乱や、

様々な問題が起こったため、

他の皇帝に比べて、遅れて

祝賀パーティの話が出ましたが、

ラティルも、

そろそろするべきだと思い

承諾しました。

 

侍従長は、パーティを開く上で

一つ問題があると言いました。

 

ラティルは予算の問題かと

尋ねましたが、

侍従長は、それを否定し、

このようなパーティは

大概、配偶者に任せるものだけれど

タリウムには皇配がいないので

誰にパーティを任せるのかと

尋ねました。

 

ラティルは自分でやると

言おうとしましたが、

机の上に

置かれたカレンダーを見ると

隙間がほとんどない程、

多くの予定で

埋め尽くされていました。

 

私がやるのは大変だろうか?

 

即位して間もないので、

仕事の量が口にできない程多く、

せっかく作ったハーレムにも

まともに行けませんでした。

 

それに加えて、

先帝の暗殺事件、

トゥーラの外勢の件、

消えた贈り物と手紙の件、

毀損された墓など、

多くの解決されていない案件も

ありました。

 

パーティの準備をするには、

細かい所まで手間がかかるし、

意外と面倒くさい。

その上、その結果を

数十人から数百人の貴賓に

評価されるので

少しのミスも見えないように

処理しなければならないのに

カレンダーを見ると

ラティルが引き受けるのは

難しそうでした。

 

ラティルは眉間にしわを寄せて

 

誰に任せましょうか。

 

と言いました。

 

配偶者がいなければ、

皇帝の母親や兄弟姉妹が

引き受けるものだけれど、

ラティルの母親は、

先帝が生きている時に

皇居を離れ、神殿に入りました。

異母兄弟姉妹が何人かいましたが、

このような頼みをするほど

仲が良くありませんでした。

しかも、彼らは

ラティルがトゥーラを処刑したことで

ひどく気を揉んでいるので、

大きな仕事を任せたら、

探りを入れられるのかと思って

驚くのではと考えました。

だからといって、

元皇太子で大学者の弟子になった

兄のレアンを

呼ぶわけにもいきませんでした。

 

どうしよう。

 

次の順番として、

ラティルが自然に思い浮かべたのは

側室たちでした。

彼女は、側室たちの誰かに

任せてはどうかと

侍従長に提案しました。

 

彼は笑いながら、

自分もそれが良いと思っていたと

述べました。

 

けれども、

側室の誰かに任せると決めた途端、

誰に頼むかという、

別の難題が待ち構えていました。

 

この仕事を引き受けた人が

寵愛を受けたり

信頼されていると誤解を招くけれど、

身分上では大貴族の

ラナムンとゲスターが適している。

けれども、

2人は社交界からかけ離れている。

ラナムンは自分の能力に酔い、

社交界に関心がないし、

ゲスターは人見知りが激しくて

社交界に馴染めていない。

 

クラインは、

外国の皇子のイメージが強く

臣下たちが彼に従うか心配。

これは、ただのパーティではなく

ラティルが皇帝として

初めて主催するパーティなので。

 

さらに、このパーティは、

本来、皇配が主催すべきものなので、

象徴性が大きいほど、

パーティの主催者は、

その成果により

対外的な様々な評価を

受けることになる。

 

だからと言って、

貴族と皇子を差し置いて

傭兵王や商人にやらせるのも・・・

 

ラティルはちらっと

サーナット卿を見ました。

物静かで賢明で信頼できる人。

そんな側室が1人いたら

いいのにと思いました。

 

ラティルは顔だけ見て

側室を選んだことを後悔しました。

本当は顔だけでなく、

政治的背景や役に立つ要素など、

隈なく調べました。

けれども、

性格だけは見えませんでした。

 

侍従長は、

どの側室に任せるのか

尋ねました。

 

ラティルが彼の意見を聞くと、

侍従長はラナムンが最適だと

答えました。

侍従長は本当にラナムンを

気に入っていると

ラティルは思いました。

 

けれども、ラティルが

気乗りしない顔をしているので

侍従長は、

他に年頭に置いている人がいるのかと

尋ねました。

 

ラティルは、

そうではないけれど、

ラナムンは

社交界と距離を置いているので、

客として行ったことのないパーティを

主催できるかどうか心配だと

答えました。

 

ラティルは15分程

じっくり考えた末、

一応、本人の意思を

聞いてみることにしました。

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午後の視察を

1時間早く終えたラティルは

予告なしにハーレムへ行きました。

あれこれ

引っかかる要素はあるものの

身分の高いラナムンとクラインに

聞いてみるつもりでした。

ところがハーレム内の雰囲気が

尋常ではなく、

何人かの召使たちは

ひそひそ話していました。

彼らの顔は興奮して、

赤くなっていました。

彼らだけでなく、

ドーナツ型の建物全体に、

妙な緊張感と期待感が

漂っていました。

 

侍従長と交わしたパーティの話が、

広がったはずがないのに。

何が起こって、皆こうなのか。

ラティルは気になりながら、

廊下を歩き続けました。

ラナムンとクラインの部屋は

一番離れているので、

パーティや

大規模なティーパーティに使われる

祭事の間へ向かいました。

一旦、そこへ行ってから

2人を呼ぶつもりでしたが、

ラティルは祭事の間へ

入ることができず、

立ち止まらなければなりませんでした。

部屋の近くで、

すでに騒ぎが起こっていました。

 

またクラインか。

 

音のする方へ行ってみると、

またクラインが

騒動の真っ最中でした。

離れた所で、

すでに声を聞いていたので、

予想はしていました。

そこでは、クラインが

派手な極楽鳥のように着飾って、

人々を騒がせていました。

 

どう考えても、

ヒュアツィンテは

嫌がらせをするために、

彼を送って来たとしか思えない。

そうでなければ、

こんなに騒動ばかり起こさないはず。

意外なのは、その騒動の群れの中に

ラナムンまでいることでした。

人々と話をせずに、

1人で孤高に立っていましたが、

その争いと、

全く関係がないわけでは

なさそうでした。

 

ラティルは舌打ちをして

侍従に目で合図をしました。

 

それを受けた侍従が

 

皇帝陛下がいらっしゃいました。

 

と大声で知らせると、

盛んに声を荒げていた人々は、

声を奪われた人のように

静かになりました。

良くない場面を見られたせいで、

彼らの表情は暗くなりました。

 

ラティルは、彼らに近寄り、

 

また何が起こったの?

なぜ、騒動が起きているの?

 

と尋ねました。

 

ラティルが「また」と言ったので、

クラインは悔しそうな顔をしました。

しかし、

クラインとゲスターが喧嘩をしたのは

3日前なので、

「また、喧嘩をしたのではない。」

と反論するには、心が痛むようでした。

 

ラティルはクラインとラナムンを

交互に見て、

2人に答えるように言いました。

 

クラインの侍従は

ハーレムに入った時、

クラインとラナムンの部屋を

離してくれと

侍従長に頼みました。

2人の仲が大変悪いというのが、

その理由でしたが、

その2人が一緒にいるので、

やはり喧嘩をしたのかと

ラティルは考えました。

 

すると、

ラティルに視線を向けられた

ラナムンは、

クラインの御札が

なくなったそうだと、

そっけない表情で語りました。

 

ラティルはクラインを見て、

どういう御札か尋ねました。

彼は可能な限り、

イラつきを押さえて、

 

カリセンから持って来た

御札です。

大神官が直接書いてくださった

御札です。

 

と答えました。

 

神殿では、御札や聖水を売って

利益を得ていますが、

高位神官が書いた

御札であればあるほど

値段が高く、

大神官が書いた御札は、

お金を包んで行っても買えないほど

貴重な御札であることは間違いなく、

それがなくなったら、

腹を立てるしかありませんでした。

 

わざと失くした振りを

しているのでもないはず。

いくらクラインがわがままでも、

貴重で神聖な物で

いたずらはしないはず。

 

判断を終えたラティルは、

御札をどこでなくしたのか、

心配そうに尋ねました。

 

クラインは、

部屋へ置いておいたのに

出かけている間に

なくなったと答えました。

 

ラティルは、

衛兵を不満そうに見て

 

一体治安維持を

どのようにしているのか?

どれほど、ずさんにすれば、

私の側室の1人が水をかけられたり、

もう1人の貴重品が消えるのか?

警備はしているのか?

 

と叱責しました。

衛兵は身をすくめて謝罪しました。

ラティルは、

責任は後で問うと告げました。

 

彼女は、この問題を解決するために、

誰が御札を持って行ったか、

見当が付くかと、

クラインに尋ねました。

クラインはちらっと

ラナムンを見ました。

 

なぜ、クラインは

ラナムンを見るのか?

まさか、ラナムンが持って行ったと

疑っているのか?

 

ラティルは驚いて

ラナムンを見ました。

しかし、彼は容疑者ではなく

目撃者でした。

 

ラナムンは、

 

御札を盗みに来たのか、

他の用事で来たのかはわかりませんが、

他の側室が、

クライン皇子の部屋から

こっそり出てくるのを

私は見ました。

 

と証言しました。

 

ラティルは、

ラナムンがここにいた理由が

わかりました。

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政権争いが終わり

無事にラティルが即位して

ハーレムも作り、

めでたし、めでたし

と思っているうちに、

次々と難題が起こり、

黒魔術や呪いまで出て来て

お話が混沌としてきました。

ピリピリと緊張感が走る中、

まさかと思うような、

くすっと笑える場面を

提供してくださる作者様は

すごいと思います。

 

ラティルの足に、

たこがたくさんあるなんて

驚きでした。

皇帝の足にたこがあるなんて

想像もできませんでしたが、

これは、

ナビエがトイレに行かないという

ラスタの発想と

同じであることに気付きました。

いつも窮屈(かどうかわかりませんが)

な軍人のブーツを履いていたら

たこができても

不思議ではないと思います。

 

そんなものを見たら、

人によっては興ざめしそうですが、

全然気にせず、

よりラティルに興味を持った

タッシールは、

見かけより中身で

女性を選ぶタイプだと思います。

意外と多いと言っているのは、

他にも、たこのある女性の足を

見たことがあるのかなと

勘繰ってしまいました。

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