自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作 44話 あらすじ マンガ 49、50、51話 大神官のような物の言い方をするラティル

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44話 堕落の覚悟をしている大神官にラティルは・・・

◇役立たず◇

服を脱いだ大神官の身体は

覆い隠されていた筋肉が

完全に本来の姿を現していたので、

ラティルは自然と唾が出て来ました。

 

長くて滑らかな指と、

脂肪とは一切無縁の丈夫な腕。

 

もしも、大神官が

神殿を後ろに控えている

荘厳な顔をしていなかったら

一線を越えていたかもしれません。

けれども、

くだらない雰囲気は1㎜もない

彼の表情のおかげで、

ラティルは、

 

私は堕落する準備はできていません。

 

と言って、

大神官の脇に置いてあった布団で

彼を覆いました。

大神官は、

 

こんな神聖な身体を堪能する機会は

滅多にありません。

陛下、

もう一度、考え直してください。

 

と言いましたが、

ラティルは持ってきた本で

彼の額を痛くないように

軽く叩いて、

服を着るように言いました。

 

大神官は、

 

私をこのように扱った人は・・・

 

と言いましたが、

ラティルは、

 

私一人ではないと思うけれど?

それは通じません。

服を着なさい。

 

と命じました。

 

大神官は、

何とか反論しようとしましたが、

ラティルが落としたメモを

拾い始めたので、

やむなく彼は布団で身を包みました。

ラティルは振り返ると、

大神官の姿を見て笑いました。

布団が真っ白なので、

シャーベットの上に、

大神官の顔が

乗っているように見えました。

 

大神官は、

自分の神聖な身体を

奪うつもりがないのなら、

なぜ来たのかと尋ねました。

 

ラティルが、

 

あなたは本当の側室ではないので

そんな気にならなくても良い。

 

と、きっぱりと答えると

彼はショックを受けた様子で

大神官のような物の言い方だと

呟いたので、ラティルは、

 

だから、なぜ、それを

私が言っているの?

あなたが言わないと!

 

と叫びました。

呆れたラティルは

彼の唇を一度引っ張ってやりたいと

思いましたが、

彼を大神官と思えなくても

大神官なので

どうしても、

それができませんでした。

その代わりに、

ラティルは、本を開いて、

聞きたいことがあると言って、

あらかじめ準備してきた

質問を読み始めました。

 

まずラティルは、

 

密かに使える部下はいるか?

あまり良い命令でなくても、

黙って遂行できる部下。

それが発覚しても、

追及される前に自害できる部下。

 

と尋ねました。

 

ラティルの鋭い質問に、

俗世に埋もれて暮らしてきた彼が

初めて驚いたので、

彼にも大神官らしいところがあると

彼女は思いました。

 

大神官は、

 

部下と言っても、

皆、同じ神に仕えている

兄弟姉妹なので、

どうして、そのような

命令を下すことができるでしょうか。

 

と言いました。

 

ラティルは、

 

いないのね?

 

と確認すると、大神官は

百花繚乱という聖騎士で構成された

団体があると答えました。

 

ラティルは、

聞いたことのある名前だと

思いましたが、

すぐには思い出せませんでした。

タリウムは宗教が支配する

国家ではなかったので

ラティル自身、

信仰心が篤くありませんでした。

けれども、神に対して

本能的な崇拝はしていました。

 

大神官は、

 

彼らは私の意志に従うけれど、

おそらく陛下が望むタイプでは

ありません。

部下というよりは、

私が大神官なので、

尊重してくれて

色々助けてくれる集団に近いです。

 

と説明しました。

 

ラティルは、

自分が望んでいるのは

尊重ではなく

無条件の忠誠心だと言いましたが、

大神官は、

彼らが崇拝するのは神だけだと

言いました。

 

ラティルはため息をつきました。

トゥーラが生きていることについて

慎重に調べたかったけれど、

大神官の助けを借りるのは難しそう、

既存勢力の中から選んで

命令を下すべきかと考えました。

 

次にラティルは、

変な能力が

出たり消えたりする現象について

聞いたことがあるか尋ねました。

 

大神官は悩んでいましたが、

聞いたことがないと答えました。

ラティルは、心の中で

役立たずという言葉を

飲み込みました。

 

全く役に立たないわけではない。

彼がここにいるだけで、

黒魔術関連のものは

近づけないのだから。

 

と考え直しました。

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◇心の扉◇

大神官の部屋を出たラティルは、

自分の能力がどのようなものなのか、

どのような状況で発揮されるのかと

悩みながら歩いていましたが、

ハーレムの出口付近で立ち止まると、

理論で分からなければ

一つ一つ試して、

調べてみればよいという

結論に達しました。

 

ラティルは

物事がうまくいかないからといって、

がっかりする性格では

ありませんでした。

ヒュアツィンテに

裏切られた時の感情を

怒りと野望に昇華させたように

憂鬱な気持ちを推進力にして

前進するために使っていました。

 

ラティルは、

自分を見て色々考える人たちと

できるだけ多く会えば

ヒントが出てくるかもしれないと思い

再びハーレム内に入りました。

 

まず、ゲスターを訪ねましたが、

彼は図書館へ行って留守だったので

ラナムンを訪ねました。

彼は、ほとんど変わらない

氷のような顔、冷たい声、無口と

三拍子揃っているので、

本音を読むのにお誂え向きでした。

 

このような時間に、

何の御用でお出でになりましたか?

 

と尋ねるラナムンに、ラティルは

 

私たちは、

いつも夜だけ会うのかしら?

 

と答えました。

 

ラティルは素知らぬ顔で

ラナムンの隣に座りました。

彼は彼女を

押しのけたりしませんでしたが、

何も言わなかったので

2人の間に、

気まずい沈黙が舞い降りました。

 

普段は、先に声をかける

ラティルでしたが、

ラナムンの本音を聞くために、

ぎこちなく思いながらも

わざと黙っていました。

しかし30分経っても

ラナムンの本音は

聞こえてきませんでした。

何も考えていないのか、

聞こえて来ないだけなのか、

これ以上、ここにいても

無駄だとわかったラティルは

他の側室の所へ行こうと思い

立ち上がりました。

 

ラティルが帰ろうとすると、

ずっと氷の彫刻のようだった

ラナムンが、

少し名残惜しそうに

立ち上がりました。

 

私がいると邪魔だ、帰れって、

ずっと心の中で

言っていたわよね?

 

とラティルは確認すると、

ラナムンは否定しました。

 

ラティルは、

 

そうね、静かだったわよね。

ただ、言ってみただけ。

とにかく帰ります。

 

と言ってラナムンの肩を

叩きました。

その時、彼の手が

ほんのわずかに上がりました。

 

ラティルが扉を開けると

彼の手はもっと上がりました。

彼女を捕まえたいかのように

彼の手は虚空を動いていましたが、

扉が閉まると、彼は手を下げました。

 

閉ざされた扉が

ラティルの心のようで、

ラナムンは拳を握りながら、

しばらくぼんやり立っていました。

 

あの扉は、回せばすぐに開くだろう。

いくら回しても、叩いても

音の出ない、

彼女の心の扉とは違って。

 

ラナムンとラティルが

話をしている間、

しばらく席を外していた

侍従のカルドンは、

そんなラナムンを見て、

両手で口元を塞ぎ、

訳もなく落ち込み、

目が潤ってきました。

 

カルドンは、

 

お坊ちゃまが

そんな風に立っておられると

哀れでなりません。

あのカジノディーラーの

せいですよね?

 

と尋ねましたが、

ラナムンは否定しました。

けれども、カルドンは、

ラナムンが

あのような態度を取ったのは

ラティルがカジノディーラーと

過ごしていたからだと確信して

鼻をすすりました。

そして、ラナムンに、

 

あまりがっかりしないでください。

陛下の好みが

天使のような顔に

獣のような筋肉だなんて、

どうやって知りえたでしょうか?

 

と言うと、

自分の美しさに

大きな誇りを持っていたラナムンは、

天使の顔と聞いて、

新しい側室が自分よりも

ハンサムだという意味かと

冷たく尋ねました。

 

カルドンは、

 

そんなことはありません。

美しさにかけては、

世界でお坊ちゃまの

右に出る者はいません。

お坊ちゃまの顔は

神の手ずから作られた顔です。

 

と答えたものの、

 

お坊ちゃまの美しさは、

それだけ称賛を受けても

おかしくないのに、

なぜ、ラティル皇帝は

彼に惹かれないのだろうか。

 

と不思議に思いました。

 

ずっとラナムンが

浮かない顔をしていたので、

カルドンは

二の足を踏んでいましたが、

 

陛下は膨らんだ筋肉を

好まれるので

お坊ちゃまもお身体を

鍛えられたらいかがですか?

 

と慎重に提案しました。

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◇突然聞こえてきた本音◇

次にラティルは

タッシールを訪れました。

彼は部屋にいませんでしたが、

すぐ近くにいたので、

ラティルを見つけると

彼は急いでやって来ました。

そして、

 

誰かと思ったら

私たちの陛下ではないですか。

 

と言って

20年来の幼馴染になったかのように

さりげなくラティルに近づくと

 

可愛いことをします。

 

と呟きながら、

ラティルを自分の懐の中へ入れて

微笑みました。

 

その姿を見たヘイレンは、

やはりお頭は計算高い

狐のような方だと感嘆しながら、

心の中で涙を流しました。

 

ラティルは、

一瞬タッシールの胸にもたれて

目をぱちくりさせましたが、

笑って彼の胸の中から飛び出ました。

そして、

こういうところは

手が早いと言うラティルに

タッシールは、

愛に飢えていると答えました。

 

その言葉に対して、

ラティルは笑いながら

一言加えようとした瞬間、

急にタッシールの着ていた服が

ばっさりと切れて

胸の片方が丸見えになりました。

 

驚いたラティルが目を丸くすると、

タッシールは、胸を隠すどころか

額に手をついて、

 

服が古くなって、

裂けてしまいましたね。

陛下の前で、こんな恥ずかしい姿を

お見せするとは。

 

と嘆きました。

 

(恥ずかしいなら、

顔を隠せばいいのに。)

 

タッシールが手を上げると、

服がもう少し下がったので

ラティルは舌打ちして、

中身が全て丸見えだと言いました。

するとタッシールは、

 

感想をおっしゃってくだされば

顔が火照ります。

いかがですか?

 

と尋ねました。

ラティルは、

その中身ではないと答えました。

 

(火照ると言いながら

平然とした顔をしている。)

 

タッシールは

服を上げるつもりが

全くなさそうなので

ラティルは、

腰に引っかかっている彼の服を

引き上げました。

指が彼の筋肉に触れた時、

訳もなく肩が揺れましたが

ラティルは開き直り、

突拍子もないことをするなと

警告しました。

 

タッシールは、

服が古くなったからだと

言い訳をしましたが、

ラティルは、

 

どんな古着が、

布地が艶々していて

縫い目だけ破れているの?

 

と尋ねると、タッシールは

 

じっくり観察されると

ときめきます。

 

と答えました。

 

ラティルがタッシールを見つめると、

彼は目で笑いながら

自分自身で服の端を腕で包んで

固定しました。

 

ラティルは、タッシールを

とにかく変な奴だと思いましたが、

彼からも本音は聞けませんでした。

 

(彼は本音でも何でも、

思いつくまま話しているようだけど。)

 

タッシールは、ラティルに

本当の要件は何か、

何か命令するつもりかと

真剣に尋ねましたが、

彼女は手を振って、

次の側室の所へ移動しました。

 

しかし、次に向かった

カルレインも留守でした。

どこへ行ったのか、

彼の侍従に尋ねると、

久しぶりに軽く運動をしたいといって

演武場へ行ったとのこと。

 

ラティルが来たことを

カルレインに伝えようかと

侍従に言われましたが、

カルレインとは前日会っており

その時、彼の本音は聞けなかったので

断りました。

 

最後にラティルは

クラインを訪ねました。

 

クラインは何をしていたのか

首筋と額が汗で濡れていて、

侍従はバイオリンを

アクシアンは太鼓を手にしていました。

 

何をしていたの?

 

パーティでもしていたのかと

考えながら、尋ねるラティルに

クラインは顔を真っ赤にしながら、

部下たちに楽器を教えていたと

しどろもどろに答えました。

 

どれだけ熱心に教えたら、

自分1人だけ汗をかくの?

 

ラティルは本当に気になりましたが、

その言葉を口にしようと途端、

クラインの顔が

爆発しそうに見えたので、

言葉を飲み込みました。

 

クラインの本音も聞こえて来ないので

ラティルは

 

分かりました。

続けて演奏を教えてね。

 

と言って、彼の肩をポンと叩き

席を外しました。

 

結局、成果がなかった。

 

ラティルはハーレムの出口に向かって

とぼとぼ歩いている時、

後ろからラティルを呼ぶ

クラインの声が聞こえてきました。

 

急にどうしたのかと思い、

ラティルは足を止めて振り返ると、

クラインは首にタオルをかけて

走ってきました。

しかし、

急いで近づいてきたにもかかわらず、

クラインはぎゅっと口を閉じて

ラティルを見つめているだけでした。

その時、

 

一緒に行こうと言ってください。

一緒に散歩しようと言ってください。

俺と会うのが好きだと

言ってください。

パーティの時に、

俺と踊りたかったと言ってください。

そのまま行かないでください。

俺に会いに来たんじゃないの?

そうだと言ってください。

 

クラインの本音が

はっきりと聞こえてきました。

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ラティルが大神官を側室にしたのは、

彼のダンスに魅かれて

好きになったから。

クラインは、そのように考えて

自分も同じように踊りたいと思い、

バニルとクラシアンに楽器を弾かせて

ダンスの練習をしていたのかなと

思いました。

 

クラインの正直な本音が

可愛いと思います。

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