自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作67話 マンガ 81、82、83話 あらすじ ラティルがベッドの横に手を伸ばしても誰もいない

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67話 ヒュアツィンテの視線を感じたラティルでしたが・・・

◇忘れられない◇

ここにあなたが現れたら

ダメじゃない。

せっかくラナムンを訪ねたのに

彼に嫌悪の視線だけを

たっぷり浴びせられた私は

どうなるのか。

 

ラティルは怒りが

こみ上げてきました。

しかし、

再びヒュアツィンテに

巻き込まれたくなかった

ラティルは

彼を無視することにしました。

 

彼が犬の鳴き声を出すと

寝ている間、頭の中から、

犬のワンワン吠える声が

聞こえてくるのに、

それでは、自分が損だと思いました。

 

ラティルは寝室に入るまで

後ろを振り返らずに

回廊をスタスタ歩きました。

幸いなことに、

ヒュアツィンテは

後を付いてきませんでした。

 

ラティルがラナムンの所へ行ったと

聞いていた侍女たちは、

ラティルが、泊って来ると思い

応接間で遊んでいましたが、

あまりにも早く

ラティルが帰って来たので、

彼女たちは当惑している様子でした。

 

まだ、お風呂の準備を

していないと言う侍女に、

ラティルは大丈夫と呟き、

自分でやるので休むようにと

侍女たちに告げました。

ラティルは

いつもより重く感じる服を脱ぎ捨てて

お風呂に入りました。

蛇口をひねると、

冷たい水が出て来ました。

いつもは下女たちが

お湯を沸かして

浴槽に入れてくれましたが

その日は、

お風呂の準備ができていないので

お湯も浴槽に浮かべる花びらも

優しい泡もありませんでした。

ラティルは冷たい水で顔を洗いました。

 

浴室から出た後、

ラティルはベッドに横にならず

読みかけの本を手にして

ソファーに座りました。

目にも入らない文字を

どのくらい読んでいたのか、

ついにラティルは耐えきれなくなり

窓際に走り、

カーテンを少し開いて、

先程、

ヒュアツィンテが立っていた場所を

慌てて探しました。

しかしヒュアツィンテは

見えませんでした。

ラティルは呆れて苦笑いしました。

 

当然、いるわけがない。

だから、どうだっていうのか。

彼があそこに

何時間も立っている必要はないのに。

 

ラティルはカーテンを引き

ベッドに歩いて行きましたが

再び窓際に戻り、

もう1枚、カーテンを引きました。

それだけでは足りなくて

カーテンの紐が開かないように

固く結びました。

 

ベッドに戻るや否や

ラティルは蒲団に潜り込みましたが

最後まで我慢すればいいのに、

耐えられなくてカーテンを

開けてしまった自分を

愚かだと思いました。

 

喧嘩をしても、後からこうなる。

 

ラティルは息苦しくなったので

半分蒲団を下して、横を見ました。

誰も寝ていない隣へ手を伸ばして

触れると、

冷たい感触がありました。

 

ヒュアツィンテは

私を少しだけ見て

すぐに行ってしまったのに

なぜ、痕跡だけは

いつまでも私の隣にあるのか。

 

しばらくラティルは

誰もいない場所に触れていましたが

自分でも気づかないうちに

 

いつ出発するの?

 

と声を出して聞いていました。

 

当然、返事はなく

ラティルは注意深く目を閉じました。

こんな時、誰か一人でも、

家族がそばにいれば

少しは良かっただろうかと考えました。

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◇おかしくなったアイニ◇

カーテンの間から漏れていた明かりが

完全に消えました。

真っ黒な夜に真っ黒な窓。

今はそこに窓があるかさえも

わからなくて、

雲の間から月が姿を現すと

窓が少し光るだけでした。

 

お休み、ラティル。

 

ヒュアツィンテは向きを変えて

客用宮殿に戻りましたが

歩きながら、

自分を情けなく感じました。

ラティルは自分の顔さえ

見たがらないのに、

自分は何をしにここへ来たのか、

むしろ、彼女を怒らせただけでした。

 

ところが、ヒュアツィンテが

自分の部屋の前に行くと、

近衛隊長がイライラしながら

立っていました。

こんな夜中に

1人で歩き回ってはいけないと

小言を言うにしては

表情が切迫していました。

何かあったと判断した

ヒュアツィンテは

先に部屋の中へ入りました。

すぐに後から入って来た

近衛隊長は

静かに扉を閉めると、

皇后の具合が悪いと

小声で報告しました。

ヒュアツィンテは

急にどうしたのか、

元気だったはずだと尋ねました。

 

アイニは、

ヒュアツィンテの政敵だったので、

彼は平凡な政略結婚の相手以上に

彼女の身の上を把握していました。

ヒュアツィンテが知っている限り

アイニは大変健康な体質でした。

 

すると近衛隊長は

もっと小さな声で

アイニ皇后は、

具合が悪いのではなく、

ヘウン皇子が帰って来たと

訳の分からない話をしていると

報告しました。

 

ヒュアツィンテはヘウンの名を聞いて、

空気が抜けたような

笑い声を上げました。

 

ヒュアツィンテは

そんなことをさせるために

席を空けたわけではないと話すと、

近衛隊長は、

アイニ皇后は

わざと頭がおかしくなった

振りをしているのだろうか、

ダガ公爵は、頭に熱が上がり

しばらく、うわごとを言ったと

主張している、と報告しました。

 

反逆を起こした皇子が

帰って来たという話を

その皇子のかつての恋人だった

皇后が言えば、

噂になるには持って来いなので、

ダガ公爵は

そう得ざるを得なかったと

ヒュアツィンテは考えました。

 

しかし、

最初はこれといった反応を

見せなかった

ヒュアツィンテでしたが

アイニが

頭がおかしくなった振りをして

得る利益はないし、

ヘウンの話をして得る利益もないと

近衛隊長に告げました。

 

彼は、それに同意し、

アイニがヘウンの話を

持ち出していることで、

以前のことを忘れていた人々まで、

昔のことについて騒いでいる。

皇后が昔の恋人を恋しがって

おかしくなったと言う人もいると

報告しました。

 

ダガ公爵は

野心に満ち溢れているけれど、

今すぐヒュアツィンテに

反旗を翻すほど、

愚かではありませんでした。

彼がヒュアツィンテを

追い出そうとする時があれば

それは、おそらく

アイニ皇后が皇族の子供を

妊娠した時のはず。

 

ヒュアツィンテは

アイニが

訳の分からないことを

言っているのは

何か変だと言いました。

 

近衛隊長に信じるかと

聞かれたヒュアツィンテは

敵の言葉だから、

もっともらしい言葉もあると

答えました。

彼は、先に帰らなければならないと

近衛隊長に伝えました。

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◇地下の城◇

ヒュアツィンテの悪口を言うと

悪夢を見るのだろうか。

 

ラティルは、

薄暗い城内をキョロキョロ見回して

舌打ちをしました。

この城は、

今まで見た中で一番陰惨な城で、

アナッチャを幽閉している所以上に

暗くて、湿っぽく、

廊下だけ見ても、

かなり大きな城だということは

わかるけれど、

窓が一つもありませんでした。

地下にいるようでした。

 

冷たい空気が鼻先をかすめると

鳥肌が立ったので、

ラティルは両腕で身体を包み込んで

ゆっくりと前に歩きました。

夢なのに、とても現実的だと

思いましたが、

やはり、夢は夢なのか、

いくら歩いても、廊下以外、

何も出て来ませんでした。

 

ひょっとしたら、

城ではなく迷路かもしれないと

思い始めた頃、

誰かがラティルの腕をつかみました。

驚いて振り向くと、

狐の仮面をかぶった男が

立っていました。

 

ラティルが男を見つめると

彼は腕を放しました。

そして、何か言おうとする前に、

前方から、

靴が石にぶつかる音と

ひそひそ話が聞こえてきました。

どうやら、その先に階段があり、

誰かが下から上に

上がって来るようでした。

ラティルは周囲を見回しましたが

隠れるところはありませんでした。

しかし、すでに狐の仮面に

見つかっているので

隠れるも何もないと考えていると、

彼は自分の上着を脱いで、

ラティルの頭の上に

かぶせてくれました。

ラティルは驚いて見上げると

狐の仮面は唇に指を当てて

静かにしろという合図をしました。

 

状況から見て、狐の仮面は

ラティルを守っているようだけれど

上着をかぶって、口をつぐんでも

人の姿が見えないはずがないと

ラティルは思いました。

 

この人は、

動物の仮面をかぶっているのではなく

本当の動物なのかも。

動物は私の目を隠せば、

自分の身を隠せていると

思うようだから。

 

ところが、

階段を上がって来た人たちは、

ラティルと狐の仮面の方を

見向きもしませんでした。

 

黒魔術みたいなものだろうか。

 

しかし、現れた人々を見た瞬間、

ラティルはさらに驚いて

大きく口を開けました。

先頭に立っていたのはトゥーラで

その後に、

それぞれ別の動物の仮面をかぶった

人たちが続いていました。

仮面をかぶっていないのは

トゥーラだけでした。

 

本当に生きているの?

 

驚いたラティルは後ずさりすると、

足元にあった石の山を

蹴ってしまいました。

その瞬間、

歩いていたトゥーラが突然立ち止まり、

今、何か音がしたと言って、

周囲をキョロキョロ見回しました。

ラティルは口を塞いで

トゥーラを見つめましたが、

彼の視線が彼女の前を通り過ぎる時、

鳥肌が立ちました。

幸いにも、トゥーラは首を傾げると

再び歩き始めました。

ラティルはほっとしましたが、

 

狐の仮面が

また、どこかへ行って姿が見えない。

 

とブツブツ文句を言うトゥーラに

 

あいつはいつも忙しいから。

 

と答えたウサギの仮面をかぶった男が

ラティルの方をちらっと見たので

彼女は緊張しました。

 

しかし、ウサギ仮面は

知っているふりをする代わりに

前を向いて

 

おかげさまで、

事がスムーズに運んでいるので

良かったです。

 

とトゥーラと話し続けました。

 

トゥーラは、

 

塔に閉じ込められている母を

救出しなければならない。

妹は性格が悪いから、

母を虐待しているに違いないから。

 

と言いました。

 

トゥーラと他の人たちが姿を消すと、

静けさが戻ってきました。

 

狐の仮面は

ラティルの頭から上着を取ると、

彼女に、

まだ来る時ではないと言いました。

 

ラティルは、彼の妙な言葉に

眉を顰めましたが、

狐の仮面は、

さらに説明する代わりに

宮殿まで送っていくので、

自分をしっかりつかむようにと

提案しました。

しかし、その言葉が終わる前に

ラティルは狐の仮面を

はぎ取りました。

そして、現れた顔は・・・

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◇ハーレムの庭◇

お前!


驚いたラティルは上半身を起こして

ゲスターの顎をつかむと

彼が慌てた目をしていたので、

彼女は手を下ろし謝りました。


とても驚いた様子で

ラティルをぼんやりと

見ていたゲスターは

彼女に大丈夫かと尋ねました。

ラティルはあたりを見回しました。

そこは、うす暗く陰気な廊下ではなく

ハーレムの美しい庭でした。

ラティルは、

なぜ自分がここにいるのか

尋ねましたが、

ゲスターは、

 

わかりません。

散歩をしていたら、

陛下がここに横たわっていました。

 

と答えました。


ラティルは、ふと、

ゲスターが狐の仮面で

自分と一緒に

あの城にいたのではないかと

思いました。

身なりは全く違うけれど

仮面を脱がせた後、すぐに

この状況だったので

疑わしいと思いました。


ラティルがそれについて

ゲスターに質問しようとした時、

カルレインが

宮医を連れてやって来ました。

目を覚ましているラティルを見て

カルレインは安心した顔で近寄り、

注意深く手を伸ばして、

彼女を見つめ、

大丈夫かと尋ねました。


ラティルは、

なぜ自分がここにいるのか尋ねると

カルレインとゲスターは

顔を見合わせ、

覚えていないのかと尋ねました。

彼女は頷きました。


カルレインは、

自分とゲスターが

ラティルを発見した時は、

すでに彼女は、この場所に

横たわっていたと答えました。


宮医は、これは何事かと思いながら

口を閉じて、

ラティル、ゲスター、カルレインを

交互に見ていました。

 

暗闇の城から、

ここへ来たのではなく、

最初から、ここに

横になっていたの?

夢遊病

トゥーラと狐の仮面に会ったのも

夢だったの?

 

ラティルは

訳が分からなくなりました。

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ラティルがカーテンを開けた時に、

ヒュアツィンテは

見えませんでしたが、

彼はラティルの部屋を

見ていたようです。

 

ヒュアツィンテを無視しても

彼のことが気になって

仕方がないラティル。

 

いつも元気いっぱいな彼女が

見せた寂しさと孤独。

ヒュアツィンテの

彼女への想いを読んで

せつなくなりました。

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