自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作70話 マンガ 85話 あらすじ あっさり手に入れることができた古地図

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70話 ラティルは、いよいよ目的地に近づきました。

◇洞窟◇

ラティルは地図を見ながら

山をすいすい登っていくと、

騎士は、

ラティルが地図を見ながら

山を登るのが上手だと褒めました。

ラティルは、

彼はお世辞が得意だと思いました。

 

山を登り始めた頃は

空の色は水色でしたが、

古地図が示す所へ着いた時は、

薄紫色になっていたので、

ラティルは騎士に

急ごうと声を掛けました。

 

山自体が

急勾配で高いせいもありましたが、

洞窟の入口が巧妙に隠されていたため

その前を5-6回は通り過ぎてしまい、

地図が示す場所に到着してから

時間がかかりました。

ラティルは野営も覚悟しました。

 

空がどんどん暗くなっていきました。

暗くなった森は危険で

いつ動物やモンスターが

出てくるかわかりませんでした。

また洞窟の中は、もっと暗いので

ラティルはランプを、

騎士は松明を持って

洞窟の中へ入ることにしました。

奥に野生動物がいるかもしれないので

いざとなったら、松明は

武器として使うようでした。

 

いよいよ、2人は洞窟の中へ

足を踏み入れました。

 

地面を踏む度に矢が飛んでくる罠、

だんだん、狭くなる壁、

踏み間違えると消える床、

宝石に手を触れると、

動き出す、殺人ゴーレムたち、

動く迷路。

 

ラティルは、英雄の物語に出てくる

洞窟に入る際の危険なシーン全てを

思い浮かべました。

 

自分が持っている物は

競売場に出品され、

滅亡した国で作られ

悪党が手に入れようと

努力していた古地図だから、

そのシーンと同じくらい

危険かもしれないと

ラティルは考えました。

 

一方、騎士は洞窟の中は

湿気が多い以外、大丈夫だと

言いました。

そして、洞窟の入口を探すのは

大変だったけれど、

内部は、

ラティルが予想していたような危険は

全くありませんでした。

道は険しいので、

滑って転びやすいかもしれないけれど、

ゴーレムも罠もモンスターもなく

ついに、洞窟の端に着いた時、

ラティルも騎士も

傷一つ負いませんでした。

 

洞窟の端は、

幅が40㎝くらい、

ラティルのお腹くらいの高さまで

地面が上がっていて

その上に、

黒塗りの美しい箱が

置かれていました。

細工が繊細で、

あちこちに金箔を張り付けた

高価そうな物でした。

古いのは仕方がないけれど、

ラティルは、

かえって安心しました。

もしも、傷一つない

新しい箱だったら、

誰かが箱をすり替えたのではないかと

疑っていたはずでした。

 

ラティルが箱をじっと見ているので、

騎士は、それを探しに来たのかと

尋ねました。

 

レアン皇子を呼んで、国務まで任せ、

こっそり抜け出して

何をするのかと思ったら、

小さな箱を一つ取りに来ただけなので

騎士は困惑しているようでした。

 

ラティルは、

 

さあ、わからない。

そうなればいいのに。

 

とブツブツ言いながら

箱の前のボタンを押し続けると

カチッと音がして、

蓋が少し上に上がりました。

ラティルが完全に蓋を上げると

キィーッという音がしました。

箱の中には、

顔を半分覆う仮面が入っていました。

華やかだけれど古めかしい箱とは違い

仮面には何の模様もなく、

できたばかりの新品のようでした。

 

騎士は、全く関心がなさそうに、

それは珍しいものかと尋ねました。

 

ラティルは

 

そう、望んでいる。

 

と答えると、

マスクを見下ろして眉をひそめました。

彼女の目にも、

全く貴重な物に見えませんでした。

もしかしたら、

他の地図を見た敵が、先に来て

本物の中身は持って行き、

代わりに、この仮面を

入れたのではないかと思いました。

 

騎士は仮面を見ながら、

どうして、ラティルが

これを探しに来たのだろう

と疑わしく思っているのが

理解できるほど、

彼女も仮面が

貴重な物とは思えませんでした。

 

騎士には、ラティル自身も

仮面に確信が持てていないように

見えたので、

彼は松明を下すと

自分が仮面を調べてみると

提案しました。

 

ラティルは騎士に仮面を手渡すと、

彼が仮面を調べている間、

野営できる所を探し回りました。

 

ところが、

しばらく周りを見渡しながら

騎士の方を見ると、

身なりや荷物は

連れて来た騎士そのままなのに

顔は生まれて初めて見る人が

そこにいたので驚きました。

 

慌ててラティルがその人を見つめると

その人は気まずそうに笑いながら

顔に手を当てると、

何かを顔から剥がすような

動作をしましたが、

何もなかった手から

先程の白い仮面が出て来ました。

 

騎士は、自分が

むやみに仮面をかぶったことを

ラティルが怒ったと思ったのか、

照れ臭そうに謝りました。

そして、仮面をかぶっても

別に変わることはなかった、

内側にも何もなかったと

言いました。

 

ラティルは、

騎士が仮面をかぶった時に

自分の顔が変わったことに

気付いていないことが

すぐにわかりました。

そして、

人の顔を変えるのが

その仮面の能力なのか、

古代に残された

魔法物品の一つなのか、

それなら古地図に位置まで示して

隠しておく価値がある。

このような物は、使い方によって、

危険にもなるし、役にも立つ。

敵の手に渡ったら大変だ、

顔を覚えておいても

誰が敵なのかわからないと

ラティルは考えました。

 

彼女がぼさっと立っているだけなので、

騎士は、慎重にラティルを呼んで、

なぜ、そうしているのかと尋ねました。

彼女は笑いながら頭を振ると、

 

一生懸命来た割には

良い収穫がなかった。

 

と答えました。

騎士は、その言葉に納得しました。

 

ラティルは騎士に駆け寄り、

仮面を受取って、箱の中へ入れると

それでも念のため、宮殿に戻ったら

学者たちに見てもらうと告げました。

騎士は同意しました。

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◇仮面の効果◇

明け方になり、

物の見分けができるくらい

明るくなると

ラティルと騎士は山を下りました。

具合が悪いことを言い訳にして、

こっそり宮殿を抜け出してきたので

早く戻るためでした。

兄が、人々を

遠ざけてくれているとは思うけれど、

あまり長い間、

皇帝が顔を見せなかったら

皆、おかしいと思うはずでした。

 

山から下りて、宿屋を取り

ラティルが身体を洗っている間、

騎士は馬車を手に入れるために

歩き回りました。

 

彼女はざっと身体を洗った後、

箱から仮面を取り出して

服の内側に隠しました。

騎士には、学者たちに研究させると

言いましたが、

こんな面白い物を

すぐにそうするつもりは

ありませんでした。

内部にどのような敵がいるか

分からない状況なので、

ラティルは仮面を研究するよりも

役に立てたい、

これで敵が見分けられるかもしれないと

考えました。

 

しばらくして、騎士が

馬車と馬を買って来ると、

ラティルは、

彼にも身体を洗うように指示し、

その間に食料を買って馬車に乗り

騎士が戻って来るのを待ちました。

 

カリセンを抜け出して

タリウムへ戻る途中、

ラティルは、

仮面がどのような効果を発揮するのか

試しました。

手鏡を通して見てみると、

仮面をかぶると顔が変わるのは

確かでした。

そして、仮面が作り出す顔は

驚くほど存在感がなく、

ちらっと見ただけでは

記憶に残らないほどでした。

単に目鼻立ちの問題ではなく

雰囲気がそうでした。

ラティルは、

これも仮面の効果なのかと

考えました。

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◇奇妙な雰囲気◇

休まずに移動したおかげで

ラティルと騎士は

早く首都に到着しました。

 

馬と馬車を売って来るという騎士に

ラティルは、そうするように

指示しました。

そして、近くに旅館を取ると

皇帝が消えたという話が

出ていないか

耳を傾けましたが、

幸い、そんな言葉はありませんでした。

ラティルは安心して身体を洗い

着替えると、

騎士と共に正門を通過して

宮殿の中へ入りました。

 

ラティルは、

何日間も寝ていなかった騎士を労い

ゆっくり休むように言いました。

そして、騎士の肩を叩き、

自分の寝室のある宮殿へ続く

回廊を歩きながら、

サーナット卿のことを考えました。

 

黙って出かけてしまったので

サーナット卿は何か言うだろう。

レアンと組んで

自分がカリセンに行って来たことを

知ったら、

真顔で黙りこくっているか

ひょっとしたら、

少し怒るかもしれない。

そういえば、

彼が怒るのを見たことがない。

いつも、ふてぶてしいから。

 

ラティルはニヤリと笑って

顔を隠していたマントを

外しました。

 

階段を上ると、

ようやく廊下の突き当りにある

寝室の扉が見えましたが

歩いていると、

刺すような視線を感じました。

 

具合が悪いと言っていた皇帝が

寝室にいるのではなく、

何の問題もなく

廊下を歩いているせいだろうか。

すれ違う宮廷人たちは、

皆、挨拶をするものの

驚いた顔をしていました。

そして、

ラティルが首を傾げて振り返ると

急いで頭を下げて、

逃げるように遠ざかりました。

 

一体、どうしたのか。

皇帝に対する態度とは思えず、

ラティルは不快感を覚えまた。

 

何か起こったのだろうか?

宮殿の外に話が漏れていないだけ?

 

ラティルは焦りを感じ、

心臓が痒くなって、

やたらとお腹が痛くなりました。

彼女は早足で

寝室に駆け込みました。

 

しかし、

ラティルが寝室に到着した瞬間、

扉を開けて出て来た侍女が、

ラティルを見て、

両手で耳を塞ぐと

 

ああっ、現れました!

 

と悲鳴を上げました。

 

ラティルは慌てました。

 

現れたって、

一体何が現れたの?

 

どういうことなのかと

ラティルは質問しながら

前へ進むと

侍女は大きな悲鳴を上げながら、

逃げるように部屋の中へ入り

扉をバタンと閉めました。

 

一体、どうしたのか。

ラティルはうろたえました。

しかし、あっけにとられる間もなく、

扉の両側に立っていた

近衛騎士たちが剣を取って、

ラティルを警戒して見つめました。

 

それを見たラティルは腹を立て

苛立たしそうに、

何をしているのかと尋ねると、

騎士たちは、ぎょっとして、

自分たち同士て

視線を交わしました。

 

さらに呆れたラティルは

壁をトントン叩きながら、

 

何日間のうちに

目が腐ってしまったのか、

誰に向かって剣を向けているのか。

 

と低く冷たい声で言いました。

最初は言葉が出ませんでしたが、

考えていたら、

だんだん腹が立ってきました。

 

その姿を見た騎士たちは混乱し、

互いに視線を交わしました。

その時、

 

騙されないで。

 

とドアの内側で

聞きなれない声が

断固として命令しました。

ラティルはその声を聞いた時

声自体が珍しいというより

奇妙な感じがしました。

しかし、

声を出した人を見て

その理由がわかりました。

 

騎士たちに騙されるなと

命令をした人は

腰をしっかりと伸ばし

髪を高い位置で一つに結び、

その顔は、まさに

ラティル自身の顔でした。

声もラティルと同じでした。

 

これは何なの?

 

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ラティルが思い浮かべた

英雄の物語に出てくる

危険なシーン。

これを読んでいて、

インディジョーンズの映画の冒頭が

頭に思い浮かびました。

洞窟を見つけるのに苦労したものの

あっさり古地図を

手に入れることができたラティルは

内心、

少し冒険もしたかったのではないかと

思いました。

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