自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作148話 あらすじ マンガ 140、141話 美化されて誇張されたタッシール

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148話 芸術的だけれど、少しいやらしい絵とは?

◇隠れた絵◇

まともな絵をプレゼントしておいて

どうして、このような質問をするのか

ラティルは渋い表情をしましたが、

頷いた後、

上手に描けていればいいと言いました。

 

するとタッシールは手を叩いて

いつもより

キツネのように笑いながら、

実は、あの肖像画は見せかけで

奥に本物のプレゼントが隠してあると

ラティルの耳元で囁きました。

 

彼女は、

それが、いやらしい絵なのかと

尋ねると、タッシールは

額縁の隅にある宝石を指差して、

ここを押すと出て来るので

1人でいる時に見るようにと

言うや否や、

これ以上、

皇帝の邪魔はできないと言って

急いで外へ出て行きました。

 

1人部屋に残ったラティルは

肖像画をじっと見ました。

何の変哲もない肖像画でしたが、

確かに、額縁の隅に

装飾用の宝石が一つ付いていました。

ラティルは半分身体を起こして

宝石を押すと、

再び椅子に座りました。

しかし、期待しながら見ていても

絵に何の変化もありませんでした。

 

ラティルは冗談だったのかと、

ぼやきました。

タッシールが内側に

どんな絵を隠していたのか

期待していたラティルは

がっかりして、ペンを握りました。

そして、タッシールは、

このようないたずらをする人だったと

考えた瞬間、

額縁からギギギギギと

小さな機械が回る音が聞こえてきました。

ラティルは身体を起こして

横を見て驚きました。

ゆっくりとした速度で、

肖像画の3/4が回転していて、

奥の絵と入れ替わっていました。

 

タッシールが

ボタンを押せといった意味を

理解したラティルは、

不思議そうに机から立ち上がり、

額縁の所へ行った途端、

悲鳴を上げました。

普通の肖像画と入れ替わったのは、

一糸まとわぬタッシールが

誘惑する姿勢で

ベッドに横になっている姿の絵でした。

しかも、絵の下には

 

誇張していません。

ご不明点がございましたら、

ご確認いただけます。

 

と書かれていました。

ラティルは身体が火照ってきました。

 

誰が見ても、

誇張したことが明らかなように

描いておいて

誇張していないと言うなんて。

もし、本当に誇張していないのなら

タッシールが前に言っていたように

彼は宝物を身に着けている。

これが本当なら国宝級だ。

 

ラティルは口を手で覆って

絵をじっと見つめ

手でパタパタ顔を扇ぎました。

 

どうして、彼は、

こんな物を贈って来たのか。

 

ラティルがため息をついた瞬間、

後ろからラティルを

呼ぶ声が聞こえたので

慌てた彼女は絵の前に立ち、

全身で絵を隠して振り向きました。

幸いにも、声は

扉の向こうから聞こえて来たので、

ラティルは安心したものの、

心臓がドキドキしていました。

 

彼女は大声で、

どうしたのかと叫びましたが

指は大急ぎで

額縁のボタンを押していました。

やって来たのはサーナット卿で

至急、ラティルに

報告したいことがあると告げました。

 

ラティルは、変われ変われ、と

呟きましたが、

最初と同じように、

絵はゆっくりと変わって行きました。

扉の向こうで、

サーナット卿が大丈夫かと

尋ねました。

 

結局、ラティルは、布で絵を覆い、

慌てて机の前に座ると

入って来いという合図の

鐘を鳴らしました。

 

本当に急な知らせなのか、

サーナット卿の表情は

良くありませんでした。

ラティルは、

まだドキドキしている心臓を

努めて落ち着かせようとしながら

平然な振りをして、

何か急用かと尋ねました。

その口調は、

普段、サーナット卿に対して

冗談のように使っている

騎士の口調とは違いましたが、

ラティルは心の余裕がなくて

それに気づきませんでした。

 

一方、サーナット卿は

ラティルの首筋が

赤くなっている上に、

指と足をバタバタさせているので

驚いて、ラティルに急いで近づき、

大丈夫かと尋ねました。

その勢いで、

額縁にかけた布が

少し、ずり落ちました。

ラティルは

驚いて立ち上がりましたが、

布がほんの少し動いただけで

きちんと引っかかっていることが

分かると、ほっとして、

再び椅子に座りました。

 

ラティルはサーナット卿に、

大丈夫だと答えた後、

どうしたのかと尋ねました。

彼は、ラティルの顔色が悪い、

顔が赤いと指摘しました。

 

ラティルは、

大丈夫、辛い物を食べたせいだと

ごまかしましたが、

書類だらけの机を見た

サーナット卿は

その言葉を信じませんでした。

しかし、ラティルが

その話をしたがらないことに

気づいたので、

それ以上、追求せず、

本来の目的である、

アイニが行方不明になったことを

告げました。

 

ラティルは、

ダガ公爵の仕業なのかと尋ねました。

サーナット卿は、

そうかもしれないけれど、

ダガ公爵もヒュアツィンテも

アイニの行方を捜していると

答えました。

 

ラティルは、

拉致なのか、それとも自分で・・・

と言いかけて、口を閉じました。

カリセンにいた時の、

アイニのカルレインへの

奇妙な執着を思い出したからでした。

もしかしたら、アイニの失踪は

このことに

関係しているのではないかと

思いました。

 

ラティルが突然、眉間に皺を寄せ

黙ってしまったので、

サーナット卿は彼女を呼びました。

ラティルは何でもないと

手を振りましたが、

まだ、その考えにとらわれていました。

 

常識的に考えれば、

カリセンの皇后が

タリウムの側室を前世の恋人だと言って

家出してまで駆けつけて来ることは

ありえませんでした。

けれど、アイニは

それをやり続けていました。

普段は落ち着いて上品な皇后が

カルレインと絡むと

自制心がなくなりました。

けれども、さすがに

そこまではしないだろうと呟くと

サーナット卿は、

どういうことかと問いかけました。

ラティルは何でもないと答えました。

 

ラティルは

アイニのことを考えているうちに

心が落ち着いてきて、

普段の話し方に戻りました。

ラティルは、あえて

他国の皇后がおかしいと言わずに

適当に頷きました。

 

ラティルは、

ダガ公爵であれ、

三者の襲撃であれ

自分自身で家出したとしても

今すぐ、自分たちは

何もしてあげられないし、

カリセンとタリウムは離れているので

この知らせが伝わっている間に

すでに、アイニが

見つかっているかもしれないと

ラティルは話しました。

 

サーナット卿は、

伝書鳩で送られてきた手紙も

ラティルの机の上に置き、

挨拶をして、後ろに下がった時に

先ほど、危なげに一度揺れた布が

スーッと下に落ちました。

ラティルは驚いて立ち上がりましたが

サーナット卿は、

すでに絵を見た後でした。

ラティルは目を丸くして

彼を見ました。

彼の両目はクルミのように変わって

絵をじっくり見下ろしていました。

 

ラティルは心の中で

悪態をつきました。

彼女は、唇を噛み締めながら

タッシールが、ふざけて持ってきた。

絶対に自分が見たくて

描けと言ったのではないし

自分が

こういうのが好きなわけではないと

言い訳しました。

 

ラティルは、サーナット卿が

絶対にからかうと思いました。

彼の性格なら、

ラティルの葬式の時にも

この話を持ち出すかもしれないし、

 

「ラトラシル皇帝

側室の裸を描いて額縁に入れて

時々見ながら業務をする。」

 

と石碑の下に小さく刻み、

自分の主君は、

こんなに陰険な人だったと

説明しながら

彼の子孫たちに読ませるという

とんでもない想像をしました。

そして、サーナット卿の背中を押して、

用事が終わったなら出て行くように

命令しました。

 

しかし、サーナット卿は

身体に力を入れて踏ん張り、

絵の真ん中を指差しながら、

 

これは偽物です。

絵が美化されています。

あの方は、あのような体型では

ありません。

 

と断固とした口調で話しました。

 

ラティルは、出て行けと叫びました。

 

◇まじゅつしの運命◇

首から肩にかけての

身体が引き裂かれるような痛みに、

魔術師は、身体を転がしました。

息を切らしながら何度も転がると

額に冷たい壁が当たりました。

魔術師は目を開けて

周囲を見回すと

柱と壁の一部だけが残っている

廃屋でした。

すでに床を突き抜けて

草が生えている家。

ここは、どこなのかと怪しみましたが

一応、生きていることに満足して

ブルブル震える身体を起しました。

杖が消えていましたが、

今は、

それは問題ではありませんでした。

 

魔術師は、

自分の首を噛みちぎった

怪物のような白い髪の男を思い浮かべて

背筋がぞっとしました。

 

どのように光を避けたのか

いつ後ろに来たのかさえ

分かりませんでした。

人の速さではありませんでした。

しかも、

首筋はまだズキズキ痛みました。

首を触ると

手のひらに、

ザラザラした血の感触と

へこんだ傷を感じました。

 

畜生!

 

魔術師は手を下すと

建物の残骸に座り込み

髪の毛をつかみました。

 

あの白髪の男が人間でなければ、

このことを、

どこに報告すればいいのか。

アカデミーには、

杖を作り直すときに

報告すればいいけれど、

国家機関は?神殿は?

知らせるなら、何と言えばいいのか。

彼は、あっという間に

後ろに来たけれど、

他に怪物と言える部分を

見たわけではない。

人の速さではなかったけれど、

自分が誇張していると

言う人がいるかもしれない。

もしかしたら、彼は

スピードと空間に関する

魔術師なのかもしれない。

まだ、そんな魔術師を

見たことはないけれど、

いないこともないかもしれない。

そして・・・

 

魔術師は考えるのを止めて

眉を顰めました。

攻撃をされたせいか、

彼から変な病気を移されたのか、

全身がヒリヒリして、

ズキズキし始めました。

 

魔術師は重い体を起こしました。

少しずつ空が明るくなり、

周りはまだ暗かったものの

移動できないほどでは

ありませんでした。

ひとまず、議員から

尋ねようと思った魔術師は

歩き始めました。

全身を、

熱した砂で揉んでいるかのように

だんだん身体が、

ガサガサしてきました。

ひどく疲れているのは確かなので

早く横になって

休みたいと思いました。

 

山の向こうに

赤い太陽が顔を出すと

身体に擦り付けられた砂の温度が

急激に上がりました。

魔術師は悲鳴を上げながら

地面を転がり、

本能的に日光を避けて

廃屋の中に入りました。

屋根がないので、

完全に日光を避けることは

できませんでしたが、

壁に寄りかかり、

辛うじて日陰に立つと

熱くてヒリヒリした感じが

少しずつ落ち着いて来ました。

 

魔術師は、息を切らしながら

これがどういうことなのか

考えながら

自分の腕を見ました。

熱い砂でヒリヒリした感じが

幻想ではなく、

本当に腕が

赤く燃え上がっていました。

 

これは一体・・?

 

すると、魔術師の

寄りかかっていた壁の後ろから、

 

このままにしておけば、

きみは人でも怪物でもない

中途半端な存在になり

理性を失って、さすらうだろう。

偉大な爆発魔術師が

半分怪物になるなんて。

 

と返事が聞こえました。

 

魔術師は目を大きく開き

壁の後ろへ行くと

白い髪の男が座っていました。

怒りだそうとする魔術師に、

男は、

静かにするように、

魔術師が

半分吸血鬼になったことが

バレてもいいのかと尋ねました。

 

魔術師は、

自分が吸血鬼になったと聞いて

驚きました。

魔術師が息を切らしていると

ギルゴールはにっこり笑い、

自分の言うことを

きちんとやってくれれば

元に戻してやると言いました。

 

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ヘイレンが裸のタッシールを見たのは

彼が、一糸まとわぬ自分の絵を

描いた後だったのですね。

そんな絵をプレゼントするなんて

タッシールも人が悪いです。

しかも、

ラティルがその絵を見るように

上手に誘導までしました。

彼の作戦は見事に成功したようです。

 

ラティルは、

自分のお葬式の時にも、

サーナット卿がからかうことを

心配して、

とんでもないことを

考えていましたが、

そんな想像をしてしまうくらい

普段から、サーナット卿の冗談は

きついのかなと、思いました。

そんなことばかりしていたら

愛の告白を信じてもらえなくても

当然だと思います。

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