自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 先読み 原作179話 あらすじ 再びレアンを訪れるギルゴール

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179話 側室が誰なのか知ったギルゴールは皇帝に興味津々です。

◇気になること◇

ギルゴールは

コーヒーをもう一口飲むと

立ち上がりました。

爆破専門の魔法使いを探すために

皇子を訪ねた時に、

彼は、ロードが誰か知っていると

言いました。

ギルゴールは、

その話が気になりました。

◇またもやギルゴールが◇

別宮では、気になることがあっても

解決する方法がない。

師匠である大賢者に会うことも、

必要な本を思う存分、

手に入れることもできない。

 

レアンは

外で風に当たれば当たるほど、

焦る気持ちが増すばかりなので、

部屋の中に入って、

寝るしかありませんでした。

しかし、

廊下を歩いていたレアンは、

曲がり角の向こうで

長くなった影を発見して

立ち止まりました。

その影は、

別宮を行き来する人たちとは

全く違い、

もう少し長くて奇怪な感じがしました。

レアンは、

以前も変な方法で訪ねて来た

あの白い髪の男かと思いました。

彼は、「こんにちは」と

挨拶をすると、

影は手を上げて挨拶を返しました。

レアンは影に近づく代わりに、

以前、来た人かと尋ねました。

相手は、指で「合っている」と

返事をしました。

レアンは落ち着きを保ったまま

壁にもたれて座りました。

そして、何の用事で来たのかと

尋ねると、相手は

聞きたいことがあると答えました。

 

レアンは、

自分も聞きたいことがある。

バイオリンの行方とか、

と言うと

相手は笑い出したので、

レアンは、相手が

あの怪物のような男だと確信しました。

レアンは、素直に相手に従い、

質問をするように促しました。

レアン自身も、

今度は、相手が何の用事で来たのか、

自分を襲いに来たのか、

彼の有用な

腹心の魔法使いを連れて行って

何をしたのか、

気になっていましたが我慢しました。

相手は、

 

ロードが誰なのか

知っているんだって?

 

と尋ねました。

その質問に、

レアンの表情が乱れました。

最初に会った時、相手は

私も知っていると

自信をもって答えたので、

それで話は終わりだと思ったのに、

どうして、

またその話を持ち出すのか、

レアンは訝しく思いました。

 

相手は、「誰?」と尋ねました。

レアンは、

もしかして、あの変な者は、

ラティルが送って来た罠ではないかと

疑いました。

ラティルの名前を言った途端、

皇帝に汚名を着せたという罪名で

刑務所へ入れられるかもしれないと

思いました。

しばらく躊躇っていましたが、

レアンは、ラトラシル皇帝だと

答えました。

その理由を聞かれたレアンは、

色々あると答えました。

相手は

全て話すように促しました。

レアンは自分の推測を

全て聞かせました。

彼は黙ると、

相手がどんな反応を見せるか

見守りました。

しばらくすると、窓の外へ出て行く

黒い影が見えました。

レアンは安堵のため息をつきました。

◇不機嫌なラティル◇

ラティルは眉間にしわを寄せました。

サーナット卿が

元気に過ごしているのを見て、

安心するどころか、

不機嫌になりました。

もちろん、領地で自分を恋しがって

泣き叫ぶのを

期待していたわけではないけれど、

女たちに囲まれて

浮かれているなんて。

正確に言えば、サーナット卿は

浮かれていたわけではないけれど

ラティルの目には、

そのように見えました。

その上、一緒に連れて来た騎士が

明るく笑いながら、

サーナット卿は人気がある、

宮殿内でも人気が高いと言うので

ラティルは、彼を気にして、

心配していた自分が

バカだと思いました。

あれだけ、

まともなことが分かっていたら

他の人を送った。

彼の気分が沈み過ぎて、

他の人が来たら、腹立ちまぎれに

食べてしまうのではないかと思い

直接来た自分が情けなくなりました。

 

ラティルはため息をつくと、

親指で手綱を引き、

このまま帰ろうかと思った瞬間、

彼女の方を向いたサーナット卿が

少し危ないくらいのスピードで

走ってきました。

そして、あっという間に

ラティルの前に来たサーナット卿は

温かい赤い瞳で、ラティルを見上げ

にっこり笑うと、

 

迎えに来てくださったのですか?

 

と尋ねました。

ラティルは、その目を見た途端、

満足するでもなく、

気まずくなるでもなく、

落ち着かない気分になりました。

ラティルは何も言えずに頷きました。

 

サーナット卿は

片手で手綱を握ると

馬を持って来なかったので、

一緒に乗ってもいいかと

尋ねました。

 

いつもなら、

 

じゃあ、走ろうか。

以前も良く走っていたよね。

 

と簡単に言えるのに、

彼が人でないと知ったせいか、

腹立ちまぎれに領地へ帰れと

命令したせいか、

ラティルは混乱しました。

それでも、彼女は平気なふりをして

 

そうしなさい。

 

と答えました。

サーナット卿は体格がいいのに、

一気に身体を上げて

軽々とラティルの後ろに座りました。

瞬く間に脇腹をかすめるように

腕が伸びて来て、

手綱を一緒に握りました。

ラティルは、サーナット卿が

自分の手の上に

彼の手を重ねてきたので、

驚いて後ろを振り返りました。

しかし、このような姿勢で見えるのは

彼の胸だけでした。

ラティルが、とても幼い頃、

サーナット卿に買ってあげた

ネックレスが、

目の前でひらひらしました。

 

これ、まだ付けているの?

 

外すのを忘れてしまって。

 

特に意味もないように答える声は

ラティルの知っていた

意地悪な、

兄の友人であるサーナット卿で

恐ろしい吸血鬼だとは

思えませんでした。

ラティルは頷いて正面を見ました。

 

サーナット卿を囲んで

楽しく騒いでいた令嬢たちは

しばらく驚いた様子でしたが、

ラティルが皇帝だと気づくと

挨拶をしました。

何人かは寂しがり、

何人かは面白がっていましたが、

彼女たちは、

似たような誤解をしたようでした。

しかし、ここで「そうではない」と

弁解するのも変なので、

ラティルは無言で手綱を引きました。

◇分からないばかり◇

サーナット卿は、

そのまま首都へ戻ってもいいと

言いましたが、

ラティルは、

このまま帰るのは申し訳なく思い、

一番大変な時に助けてくれた

メロシー領主夫妻に

挨拶をすることにしました。

 

私がサーナット卿を追い出したので

すでに気分を害されていると

思いますが。

 

大丈夫だと思います。

陛下が私を

迎えに来てくださったから。

これで、私が花嫁を探すために

戻って来たという噂が消えます。

 

そんな噂が流れていたのですか?

 

たくさん、流れました。

 

ラティルは、

サーナット卿を取り囲んでいた

魅力的な女性たちを思い浮かべ、

唇の片側をひねりました。

 

ラティルは、

サーナット卿は、

人気があるのだから、

恋愛も結婚もするようにと

勧めましたが、

彼は、自分に人気があるというなら

ラティルも人気があると言いました。

しかし、彼女は、

自分は人気があるのではなく、

権力が良いだけ。

側室たちも、自分を愛して

来たわけではないことを

サーナット卿も知っているはずだと

言いました。

 

ラティルは、彼が「いいえ」と

返事をしてくれると思いましたが

サーナット卿は無言でした。

自分が言い出したことだけれど、

他の人が納得するのは

気分が良くないので、

ラティルは眉をしかめて

後ろを振り向くと、

笑いのこもった目でラティルを見る

サーナット卿と目が合ったので、

すぐに顔を背けました。

 

どうして、あんな風に

見ているの?

 

ラティルは、

早く城に到着することを願いました。

別れる前の、鋭い会話など

なかったかのように振舞う

サーナット卿が嫌ではなくて、

ラティルは微妙にもやもやしました。

 

彼女は、

この雰囲気から抜け出すために、

話題を変え、

ダナサンで変なことがあったけれど

知っていることはあるかと

尋ねました。

サーナット卿は

初めて聞いたと答えました。

 

ラティルは、

一定の距離を保ちながら

付いてきた近衛兵に

目で、少し距離を広げるように

指示しました。

そして、彼女は

最近、数カ月、怪異な事件が

たくさん起こっているけれど、

吸血鬼であるサーナット卿が

関わっているのかと尋ねました。

彼は、調べようとしていると

曖昧な返事をしました。

ラティルは眉を顰めましたが

サーナット卿が

手綱を握りしめたので

振り返ることができませんでした。

 

次にラティルは、

カルレインが吸血鬼であることを

知っていたのかと尋ねました。

サーナット卿は

知っていたと答えました。

 

でも、自分に内緒にしていたのかと

彼女が尋ねると、サーナット卿は

カルレインは、

むやみに人を害する人ではないし、

それがラティルならなおさらだと

答えました。

 

次にラティルは、

カルレインの侍従は人間かと

尋ねましたが、サーナット卿は

よく分からないと答えました。

 

ラティルは、

本当に分からなくて、

分からないと言っているのか

侍従が自分を害しそうにないから

分からないと言っているのかと

尋ねましたが、

サーナット卿は、

よく分からないと答えました。

 

次に、ラティルは

他の吸血鬼たちとは

話をしないのかと尋ねると、

サーナット卿は、

「はい」と返事をしました。

 

次にラティルは、

サーナット卿は吸血鬼で、

トゥーラが吸血鬼のロードなら、

彼の命令を聞かなくても良いのか。

正確には、ロードは何をするのかと

尋ねましたが、

サーナット卿は

よく分からないと答えました。

 

和やかな雰囲気で始まった

2人の会話は、

城に近づくにつれて

冷淡になっていきました。

ラティルが何を言っても

サーナット卿が曖昧に答えるので

ラティルは気分が悪くなりました。

そして、彼が吸血鬼なのに、

そばにずっといたことを

思い出しました。

 

ラティルは、どこからどこまで

答えてくれるのかと

尋ねると、

サーナット卿は、

自分は知らないことが多い。

知っているのは、

自分とカルレインが

ラティルの永遠の味方だということだと

答えました。

 

ラティルがいくら質問しても

サーナット卿は

分からない以外は、

まともに答えないので

ラティルは馬を止めました。

自分の手の上に重ねられていた

サーナット卿の手が、

温かく感じられませんでした。

カルレインほどではないけれど

冷たい手でした。

 

ラティルは、

仲直りしたくてもできないと

呟きました。

自分は、サーナット卿が

吸血鬼であることを

何とか受け入れようと

努力しているのに

「分からない」としか

返事をしないので

何もできませんでした。

サーナット卿はラティルに謝りました。

 

ほとんど城の近くに来ていたので、

ラティルは彼に馬から降りるように

冷たく命じました。

遠く離れた近衛騎士が

目を丸くして2人を見ました。

 

彼女はサーナット卿を見ることなく

追放令は解除するけれど、

すぐに帰ってこないようにと

命じました。

そして、

自分に真実を話せるようになったら、

少なくとも嘘をつかなくなったら

戻って来るように、

待っているからと、言いました。

 

ラティルが馬の向きを変えると

近衛騎士は困った顔で

サーナット卿を何度も見ながら

皇帝の後に従いました。

サーナット卿は

1人でポツンと立ったまま、

遠ざかるマントの裾を眺めて

重い頭を下げました。

◇叩かれた窓◇

サーナット卿が危険ではないことは

確かだし、

彼が何かを隠しているのも確か。

 

首都に戻って、

夜遅くまで仕事をしたラティルは

できるだけ身体を疲れさせた後、

簡単に入浴すると、

布団の中に素早く入り込んで、

目を閉じました。

 

和解したくて行ったのに。

どうして、嘘をつかないのか。

秘密がありそうな様子を見せながら

何も言ってくれないサーナット卿を

ラティルは恨めしく思いました。

しかし、彼を恨みながらも

サーナット卿を信じたい自分が

情けなく思えました。

 

こんな気持ちで寝られるかと

心配していたラティルでしたが

怒りに酔っているうちに、

あっという間に意識が薄れました。

その時、誰かが窓を叩いたので

ラティルは目を覚ましました。

 

皇帝の寝室は、

とても高いところにあり

窓の前は

絶壁と変わりありませんでした。

誰も、そこから出入りできないのに

誰が窓を叩いているのか・・・

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サーナット卿は、

ラティルがロードだと知れば

ショックを受けると思って、

本当のことが言えないのに、

ラティルは彼の気持ちも知らずに

サーナット卿を問い詰めた挙句、

また放り出してしまいました。

ラティルが迎えに来てくれたと思い

物凄い速さで、彼女の元へ

駆けつけたのに、

サーナット卿への仕打ちが

ひどすぎると思いました。

 

サーナット卿のその態度を見れば

彼が裏切るような人ではなく、

どれだけラティルのことを

想っているか

分かりそうなものですが、

彼女は男心に鈍感で

人の気持ちを思いやることができない

人だと思います。

ヒュアツィンテを初めとして

母親や兄に裏切られれば

懐疑的になっても仕方がないとは

思いますが・・・

 

けれども、世の中には、

隠しておいた方が良いことも

あるということを

ラティルは知るべきだと思います。

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