自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 先読み 原作190話 あらすじ ラティルの背中が好きだったラナムン

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190話 ブドウの香りに酔いしれそうなラティルです。

◇誕生日の夜◇

お酒を飲んでもいないのに、

こんなに頭がくらくらするのは、

ラナムンがワインの中で

入浴したせいだろうか。

ラティルはラナムンをつかみ、

片手で酒瓶を抱え込み

バランスを取りました。

 

ラナムンにお礼を言った後、

彼女は

手を引っ込めようとしましたが、

彼は、手に力を入れたまま

ラティルを放しませんでした。

力を入れても振り切れるし、

命令して、

彼の手を退けさせることも

できましたが、

ラティルはそうしませんでした。

黄色い月光と白い照明に

照らされているラナムンを見て、

ラティルの頭は、混乱していました。

彼女が彼を拒否せずに

立っていたので、

ラナムンは少し手に力を入れて

ラティルを自分の方へ

引っ張りました。

並んで歩いていると、

先ほどよりは落ち着きましたが、

心臓は激しく鼓動していました。

ラティルは、

乱れたラナムンを思い浮かべ、

自分だけが、

そんな彼を見られると思うと

ぞっとしました。

部屋の中に入ったラティルは

酒瓶をぎゅっと抱き締めました。

照明はいつもより明るくなく、

少しの月光も入らないように、

カーテンは

しっかり閉まっていて、

柔らかい天蓋が雲のように

ベッドを取り巻いていました。

ラティルは、

ラナムンが乱れる前に

先に緊張して気絶しそうでした。

 

ラティルはベッドを見て

大きく息を吸い込み、

ラナムンが彼女をベッドに導くと、

ラティルは、

お酒を飲まなければならないと言って

酒瓶を差し出しました。

 

ラナムンは、ラティルに

かなりの不信感を抱き、

自分を酔わせて、

乱れさせるつもりかと尋ねました。

その言葉に、

少し腹が立ったラティルは、

 

そんなはずがない。

あなたは酒に酔っても乱れない。

 

ぶっきらぼうに抗議しました。

ラナムンの口元が上がりました。

 

ラティルは彼に酒瓶を差し出すと、

慌ててベッドへ行き、

天蓋を押し退けて

中へ座り込むと、

一杯だけ注いでと頼みました。

その言葉は、

コルクの栓を抜いて、

あちらのテーブルの上にある

グラスに一杯注いで、

持って来てほしいという意味でした。

今、ラティルの心は

落ち着かなかったので、

後ろからアルコールに

蹴ってもらう必要がありました。

しかし、ラナムンには

彼女の言葉が

うまく伝わらなかったようで、

彼は「はい」と返事をすると、

コルクを抜き、

瓶を自分の首の横に当てて

傾けました。

ラティルの目が大きくなりました。

 

どうして、お酒をそこに注ぐの?

 

赤い液体が、

ラナムンの首筋に沿って流れ、

綺麗な白いシャツを

中から染め始めました。

酒に濡れたシャツは

彼の身体に完全に密着し、

筋肉の形を残さず露わにしました。

 

ラティルは、

乾いた唾を飲み込みました。

喉の渇きがひどくなりました。

酒がもう出なくなると

ラナムンは

無造作に瓶を床に落としました。

ラティルは、理由もなく

彼の名を呼びました。

唾を飲み込みたいのを

我慢するために

指に力を入れました。

ラナムンが近づくにつれて、

くらっとしました。

じっとしていても美しいラナムンは

お酒に濡れて、

手に負えないほど、色情的でした。

ラティルは、

ただ酒をグラスに注いでくれと

言っただけだと呟きましたが、

その間に、ラナムンは

ラティルの目の前まで来ていました。

目の前に

赤くなったシャツと、その下に

彼の肌が見えました。

果実の混じった酒の匂いが、

強く漂って来ましたが

ラティルは、それが酒の匂いなのか、

ラナムンの香りなのかも

区別できませんでした。

 

ラナムンは、

今日のラティルのグラスは

自分だと言いました。

 

彼の言葉に、ラティルは

ラナムンはたくさん勉強をした。

あんな言葉を

どうして堂々と言えるのかと

恥ずかしくなりましたが、

ゆっくりとラナムンを見上げました。

暗闇の中で彼の瞳は

美しく輝いていました。

ラナムンは、自分のことを

グラスと言いましたが、

ラティルは酒そのものでした。

目を合わせていると、

漂ってくる香りだけで

酔いそうだったので

ラティルは頭を下げました。

 

目の前には濡れたせいで、

はっきり見える

彼の腹部がありました。

ブドウの香りがする場所は、

服が張り付いていたために

適度についた筋肉が

はっきり見えていました。

 

触ってもいいかな?

私の男だから触ってもいいよね?

触ってもいいって知っているくせに

どうしたの?

本当に触ってもいいの?

私じゃなければ、

誰がこれに触るの?

 

頭の中でいやらしいラティルと

臆病なラティルが

しきりに会話をしていました。

彼女は躊躇いながらも、

ゆっくりと

ラナムンの酒で濡れた服に唇を近づけ

シャツをさっと舐めました。

強い酒の香りに、

鼻がヒリヒリしました。

その瞬間、

彫刻のように微動だにしなかった

ラナムンの腹部が大きく動きました。

ラティルは驚いて顔を上げました。

彼は、我慢の限界を超えたのか

 

クソッ、陛下。

どうしてこんなことを。

 

と無礼な言葉と丁寧な言葉を

同時に口にして、

顔を歪めました。

 

先に酒を自分の身体に注いだ

ラナムンの言うことではないと

思ったラティルは、

彼のように「クソッ」と

呟きたくなりました。

正直なところ、

あのような顔は反則ではないか。

彼が乱れるほど楽しんだら、

横に置いて

ひと眠りするつもりだったのに、

初めから、あんなに

酒を注いだからだと、

ラティルは思いました。

 

あなたが先にやったんでしょ。

 

とラティルが抗議するや否や、

ラナムンはラティルを抱き上げ

すぐにキスをしてきました。

重いのではないかと思いましたが、

彼の熱い息遣いを感じると、

重くないから、

抱き上げたのだろうと思いました。

 

ラティルは両足で、

ラナムンの腰を包み、

両腕でラナムンの首を包み、

彼の口の中に

入り込もうとしましたが、

先にラナムンが口の中に

入ってきました。

ラティルは、彼の全身から漂う

甘いワインの香りに

くらくらしました。

いつもは冷たいラナムンでしたが、

彼の舌と息遣いは熱く、

片方の手で

ラティルを支えていたラナムンは、

もう片方の手を、

ラティルのシャツの内側へ入れて

背中を軽く撫でると、

ラティルは彼の口から

自分の口を離しました。

彼の手が触れた瞬間、

鳥肌が立ちましたが、

まもなく、手の温もりを

感じられるようになりました。

次にラナムンは、

ラティルの首筋を撫でました。

そして、ベッドへ行くと、

ラティルが

自分の上になるようにして

横になりました。

彼女はようやく彼の腰から

足を離しました。

ラナムンは、

ラティルに落ち着く暇も与えず

彼女のシャツの中に手を入れて、

背中と腰を撫でると、

自然に薄いジャケットを

脱がせ始めました。

 

ラナムンは、

ラティルと初めて会った時から、

彼女の背中が好きだったと

囁きました。

 

ラティルは、彼と初めて

メロシー領地で挨拶した時に、

ラナムンは

不満そうな顔をしていたので

それは嘘だと言いました。

 

ラナムンは、彼女の背中が

本当に真っ直ぐだと思った。

言うまでもないことだから

言わなかっただけだと

言い訳をしました。

ラティルは、変な好みだと

言いました。

 

ラナムンが

ジャケットを脱がせているので

ラティルは彼のお腹から

手を離さなければなりませんでした。

そして、

ジャケットが後ろへ行くと、

自然と彼女の腕も

少し後ろへ行きました。

 

ラナムンは、

ここから見るラティルが

どれだけ刺激的か、

彼女は一生知ることはないと

言いました。

ラティルは、

自分はナルシストではないと

反論しましたが、

ラナムンはジャケットが

彼女の肘まで下がると、

手を離して意地悪く笑いました。

ラティルが「あれ?」と思った瞬間、

ラナムンの手が・・・

◇決意◇

ラナムンと皇帝の誕生日が

同じで本当に良かったと

呟くカルドンに、

ラナムンを担当する他の使用人たちも

浮かれて頷き、

ラナムンの顔を見れば、

誕生日が違っていても、

ラナムンは皇帝の寵愛を受けたはず。

誕生日が同じだから、

一緒に夜を過ごすというのは言い訳で

皇帝は、ただ、

ラナムンと一緒にいたいだけだと

言いました。

カルドンは、彼らの言葉が

お世辞や空事かもしれないと

思いつつも、頷きました。

 

一方、ゲスターは、

服も着替えずに

ベッドにうつ伏せになって

泣いていました。

トゥーリは、その周りで

彼をどうやってなだめるべきか

おろおろしていましたが

良い方法が見つかりませんでした。

側室の侍従である彼が、

他の側室の所へ行って

寝ている皇帝を

呼ぶことはできませんでした。

 

トゥーリは、

ゲスターの震える背中を

見つめながら、

自分はどんな手を使ってでも、

必ずラナムンを

皇帝の目の前から消して見せると、

拳を握って誓いました。

 

ゲスターは泣いていたので、

その言葉を聞けなかったのか

何の返事をせずに、

ずっとすすり泣いていました。

その後、布団に顔を埋めたまま

手だけを後ろに伸ばして、

いつもよりずっと静かな声で、

自分が前に作ったカードを

持ってくるように、

トゥーリに頼みました。

彼は、

その理由が分かりませんでしたが、

些細な事でも

ゲスターの慰めになればと思い

カードを取りに行きました。

トゥーリが部屋を出ている間、

顔を埋めて

ずっと泣いていたゲスターは

ゆっくりと頭を上げました。

目元は濡れていましたが、

冷たい表情をしていました。

 

ゲスターは

ラナムンの名を呟きました。

以前にも、ラティルが

ラナムンの部屋へ

行ったという知らせは聞きましたが

目の前で、

彼を連れて行くのを見たのとは

気分が違いました。

 

ゲスターは、再び、

ラナムンの名前を呟きました。

ゲスターは歯ぎしりをしました。

 

ゲスターは、

もう一度、ラナムンの名前を呟くと

「殺す」と言いそうになりましたが

すぐに目を閉じて深呼吸をしました。

アトラクシー公爵は、

ラティルの皇位に役立つ者なので、

まだ殺すことはできないと

思いました。

けれども、

ラティルを見た目、

彼女と口づけした舌。

彼女を感じた手、

彼女に触れた肌全てを

放っておかないと決意しました。

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やはり、ラティルは

他の側室たちの目の前で、

ラナムンを

連れて行くべきではなかったと

思います。

ラナムンを乱れさせるという

恥ずかしい約束を果たすために

気合を入れたかっただけなのかも

しれませんが、

他の側室たちの気持ちを

無視した行動だと思います。

タッシールやカルレイン、

大神官のように、

大人の考えができる人もいれば、

クラインやゲスターのように

何をしでかすか分からない人も

います。

彼女は、大臣たちの目を

後継者問題からそらすために

側室たちを互いに

競い合わせるつもりでいますが、

この時は、そんなことを

考えていなかったと思います。

意図していなかったとしても

やたらと側室たちの嫉妬心を

煽るようなことは

絶対にすべきでなかったと

思います。

 

ゲスターが持ってくるように言った

手作りカードは、

人に呪いをかけることが

できるのでしょうか?

ゲスターの描写が

かなりリアルなのですが、

もしかして、

彼がラティルに贈ったネックレスは

彼女の周囲のものを見る力が

あるのではないかと思いました。

 

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