5話 目覚めたら、麗奈の横には智彦が・・・
一体どうなっているのか。
麗奈は訳が分かりませんでした。
二日酔いで
頭がズキズキしていましたが、
智彦と楽しくワインを飲んだ後、
自分で服を脱ぎ、
寝るからと言って、
智彦に抱き着いたことを
思い出しました。
麗奈は智彦が起きる前に、
部屋を出なければと思いました。
彼がスヤスヤ寝ている姿は
少しマシだと思いました。
彼女はクリーニング代として
小切手を置いて行きました。
麗奈は、
入院している祖父の
見舞いに行きました。
彼は、死ぬ3カ月前から、
麗奈のことを、
たった1人の孫娘と言い、
全て自分のせいだと言って
麗奈に謝り、
麗奈のことを
思い出すこともできないと
言いました。
そして、3か月後、
全ての遺産は
璃香に相続されました。
麗奈は、祖父の言葉を
自分が確認すると言って、
祖父の歯ブラシを
持って行こうとしたところへ
継母が入ってきて、
祖父の孫娘は
璃香だけだと言いました。
そして、
挨拶をするのが遅れた麗奈に、
継母は、
相変わらず礼儀知らずだと
非難しました。
そして、
前の晩、何があったのか。
電話にも出ないでどうしたのかと
尋ねました。
麗奈は、
デートをしていて忙しかったと
答えました。
継母は、その相手は、
まさか智彦ではないかと
確認しました。
麗奈は、そうだと答えて、
すぐに朗報を
伝えることができると言って、
にっこり笑いました。
彼女の手には祖父の歯ブラシが
握られていました。
智彦は、会議に出席しながら
麗奈は何者なのか、
クリーニング代と朝食代を
置いていったのは、
どういう意味かと考えていました。
前の晩、酔った麗奈は、
自分の話を聞いているか、
自分がこうやって
生きていることが笑える。
死ぬ前に
思い出したい瞬間がなかった。
だけど、今回は変えたい。
ところで今は、自分は
誰と話しているのかと
くだを巻いた後、寝ると言って、
智彦の前で服を脱ぎ始め、
あたふたする智彦の手を払い、
ヨロヨロ歩きながら、
椅子の脚につまずき、
智彦の胸に倒れ込むと、
麗奈が押し倒すような形で
2人はベッドの上に
倒れてしまいました。
そして、麗奈は智彦の胸の上で
すやすや眠ってしまいました。
智彦は、ずっと心臓が
ドキドキしていました。
心を許せる人がいない麗奈は
誰かと一緒にお酒を飲むことも
なかったのかもしれません。
それなのに、
初対面の智彦の前で、
醜態をさらしてしまうほど、
お酒を飲んでしまった麗奈。
知らず知らずのうちに彼には
気を許していたということでは
ないでしょうか。
2人の間の運命を感じてしまいます。