44話 目を覚ました智彦は、何がどうなっているか分かりませんでしたが・・・
智彦は、電話で妹の麻里子から
2時にウェディングショップに来ないと
許さないと言われました。
智彦は、その言葉の意味が
理解できませんでした。
ウェディングショップに
来てはみたものの、
自分は夢を見ているのか、
夢にしては変だと
考え込んでいる智彦に、
麻里子は、
自分のドレス姿をきちんと見てと
怒りながら言いました。
智彦は、
麻里子の夫に見てもらえばいいのに
なぜ、いつも自分を呼ぶのかと
文句を言いました。
博隆は法事に行ったと
麻里子は答えました。
なぜ、麻里子は行かないのかと
智彦が尋ねると、彼女は、
知らない人の法事に行く必要はない。
知っている人に会うだけでも
忙しいと言いました。
智彦は、
その言葉に聞き覚えがあったので
ビクッとしました。
麻里子は、
ドレスが似合っているかどうか
智彦に尋ねました。
彼は、全然似合っていないと
答えたので、怒った麻里子は
被っていたウィッグを投げ捨て
刈り上げにした頭をさらしながら、
協力しろと言って、
智彦の胸倉をつかみました。
彼は、この状況も全く同じだと
思いました。
その時、会計を頼む麗奈の声が
聞こえてきました。
中田チーム長と結婚した麗奈。
夢の中では死んでいた麗奈を見て
あれは夢ではなく、
自分は確かに死んだ。
過去に戻って、生き返ったことに
気づきました。
ぼーっとしている智彦に麻里子は
何を考えているのかと尋ねましたが
彼は何も考えていないと答えました。
そこへ、ウエディングドレスを来た
麗奈が現われました。
本当にきれいだと、
写真を撮りまくる麻里子。
智彦は、麗奈の美しさに
ボーッとなっている顔を、
麻里子に写真に撮られた上に
大笑いされました。
咳ばらいをした後、
麻里子に帰るよう命令する智彦。
自分もドレスを見ると言って
断る麻里子。
そして、智彦の写真を撮りまくり、
母親に送ると言いました。
麗奈は、
自分のドレス姿はどうかと
智彦に尋ねました。
彼は、頬を赤らめて、
とても似合っていると
答えました。
麻里子は、そんな兄の姿を
初めて見たと、
麗奈にこっそり話しました。
智彦は麗奈に、
ドレスが気に入ったかと尋ねました。
麗奈は、智彦はどうなのかと
尋ねました。
智彦は、主人公は麗奈なので、
彼女が気に入ればいいと言って
麗奈の手を取りました。
ただの演技なのにと思いつつ、
麗奈は心臓がドキドキしました。
智彦は、
麗奈がどれだけ美しいのか、
自分の目で見たいし、
彼女を見る自分は、
とても幸せだと伝えました。
45話 家に戻って来た麗奈は、ドレスがとても似合っていると言ったのは本心なのかと、智彦に尋ねました。
何のことかと尋ねる智彦に、
麗奈は、気にしないでと
言いました。
しかし、智彦は、
本心だったら嬉しいのかと
尋ねました。
麗奈は、演技にしては
気持ちがこもっていたからと
答えました。
智彦は、自分は演技がうまいと
自慢しました。
麗奈は、
いつから演技がうまかったのかと
尋ねました。
智彦は、生まれた時から。
幼稚園の時には、
すでに3か国語を話せたと
自慢しました。
麗奈は、
おむつも自分で
変えていたのではないかと
冗談を言うと、
智彦は正解だと答えたので、
このままでは会話が終わらないと
悟った麗奈は、話題を変えて、
急にお腹が減ってきたので
ラーメンを食べないか。
今日はうまく作る自信があると
言いました。
しかし、智彦は、
自分が作った方がいいと話しました。
麗奈は、自分が信じられないのかと
文句を言いましたが、
智彦は、そういうわけではなく、
ドレスの試着をしたりして、
麗奈が疲れているからだと
言い訳をしました。
けれども、麗奈は
それが気に入らなくて、
プイッと横を向いたので、
智彦は、ゲームで負けた人が
ラーメンを作るという賭けを
提案しました。
そして、勝負をした結果、
麗奈が勝ったので、
智彦がラーメンを作りました。
智彦が自信満々だった割には
弱かったと指摘する麗奈。
久しぶりにしたからだと
弁明する智彦。
智彦が、
わざと負けたのではないかと疑う麗奈。
智彦は、
赤くなった手を見せながら、
そんなことはしていない。
本気を出したと言いましたが、
実は、必殺技を使わないように
かなり努力をしていました。
ラーメンを食べ終わった麗奈は
自分が後片付けをすると
言いましたが、
智彦は、自分がやるので、
麗奈は休んでいるか、
自分を眺めていてもいいと
話しました。
それを聞いた麗奈は、
先に部屋で休んでいると言いました。
そして、麗奈が
本当に行ってしまうと、
智彦はがっかりしました。
そこへ、麻里子が、
ドレス姿の麗奈の写真を
送ってきました。
それを見た智彦は、
実物は、
写真とは比べものにならないほど
綺麗だったと思うのでした。
後片付けを終えた智彦は、
麗奈の部屋へ行き、
ドレス姿の写真を送ってもいいかと
尋ねました。
麗奈は、
聞かずに送ってくれれば良かったと
答えました。
「そうだよな」と言って、
恥ずかしそうに笑う智彦。
麗奈は、
他に話があるのかと尋ねました。
智彦は、少しでも長く、
麗奈と一緒にいたかったと
言いたかったものの、
何をしていたのかと尋ねました。
麗奈は、
絵を描いていたと答えました。
そして、智彦に絵を見せるために
彼を部屋の中へ入れました。
智彦はスケッチブックに描いた
麗奈の絵を見て、上手だと褒め、
他の絵も見ていいかと
麗奈に尋ねました。
彼女は承知しましたが、
前のページに、
智彦の絵があることを
思い出しました。
麗奈は慌てて止めましたが、
智彦は自分の絵を見つけました。
麗奈は、顔を真っ赤にして、
ただ、描いただけなので
勘違いしないでと言いましたが、
智彦は、麗奈が自分の絵を
描きたかったのかと尋ねました。
彼女は、
思い浮かんだものを描いただけだから
勘違いしないでと、
必死で弁明しましたが、
智彦は、
自分のことを思い浮かべたという
ことなのだろうと言いました。
麗奈は、それを否定し
絵を返すように訴えました。
しかし、智彦は返しませんでした。
そして、別のページをめくった時
麗奈が車にはねられ、
血を流して道路に倒れているのを
周りの人たちが見ている絵を
見つけて、驚きました。
智彦は、本当に麗奈のことを
愛するようになったのに、
麗奈のガードが固くて、
なかなか彼の本心が伝わらないのが
もどかしいです。
でも、麗奈も智彦のことが
好きだと思うので、
早く彼に心を許せるようになり
2人で幸せな人生を
歩んで行って欲しいと思います。