58話 今日は絶対に、手を繋ぐだけで我慢はしないと宣言した智彦でしたが・・・
麗奈は、
何をするつもりなのかと尋ねました。
智彦は、彼女の気持ち次第だと
答えました。
すると、麗奈は
自分に任せろと言って
彼に腕枕をすることを提案しました。
智彦は、彼女の腕枕で
寝ている自分を想像して
不思議な気分になりました。
麗奈は、
腕には自信があると言いました。
智彦は笑いながら、
本当に丈夫そうに見えると言いました。
麗奈は、自分の腕は
天下無敵だと自慢しました。
智彦は、
そういうことにすると言った後、
いつ麗奈は、
自分に告白してくれるのかと
尋ねました。
麗奈は、なぜ自分が
告白しなければならないのかと
逆に尋ねました。
智彦は、麗奈も自分のことが
好きだからだと答えました。
智彦は、勇斗に
何を企んでいるのか。
なぜ麗奈を出勤させるのかと
尋ねました。
勇斗は、智彦が事前に
何も言わなかったから。
自分は出勤する方がいいと思ったし
麗奈も同意したからだと
答えました。
智彦は、
チーム長が中田であることを
知っていたのかと尋ねました。
勇斗は、当たり前だと答え、
中田のチームのデザイナーが
足りなかったからだと答えました。
しかし、智彦は、
勇斗の権限で、
他の人に調整できたはずだと
文句を言いました。
しかし、勇斗は
なぜ自分がそんなことをするのかと
しらばっくれたので、
智彦は、勇斗が
わざとやったと思いました。
勇斗は、中田チーム長が
麗奈の元カレだから、
気にしているのかと尋ねました。
その言葉に逆上する智彦。
本当だったのかと驚く勇斗。
そして、彼は
「片 思 い ？」と言って
彼をからかいました。
怒りでブルブル震える智彦。
勇斗は、智彦が
嫉妬でイライラしていると指摘し
自分が悪い事をしたと謝りました。
智彦は、
自分が嫉妬していることを認め、
中田チーム長を首にしろと命じました。
しかし、勇斗は、中田が
社員貸付制度でお金を借りたので
それはできないと答えました。
智彦は、
自分で何とか返せと言うか、
なかったことにしてクビにしろと
言いました。
勇斗は、智彦が冷たすぎる。
目障りだからと言って、
自分も同じようにクビにするのかと
ウルウルしながら尋ねました。
智彦は、「あぁ」と返事をし、
５秒以内に出て行かなければ
勇斗も首にすると言いました。
勇斗は苦笑いをしながら、
麗奈にずっと
片思いをするつもりなのかと
尋ねました。
しかし、智彦は
５秒のカウントダウンを始めました。
勇斗は、
これだけは答えてくれと言って、
麗奈と中田チーム長は、
本当に付き合っていたのかと
尋ねまました。
けれども、智彦は勇斗を指差し
「1」と告げました。
勇斗は、
智彦を薄情者呼ばわりした後、
急いで出て行きました。
智彦は、
久しぶりの出勤で
麗奈がワクワクしていた姿を思い出し
本当に自分が情けないと思いました。
出勤するため、
化粧をしている麗奈に智彦は
人に会うのが嫌なら
出勤しなくてもいい。
結果を出せばいいと言いました。
しかし、麗奈は
人に会うのは嬉しいと言いました。
在宅勤務の方が楽ではないかと
尋ねる智彦。
本当に大丈夫だと答える麗奈。
智彦の会社の飲み会は、
カラオケあり、
ゲームも強制参加なので、
想像以上に大変だと言いました。
けれども、麗奈は、
面白そう。
そういうこともやって見たかったと
言いました。
なかなか麗奈の出勤を
止めさせられない智彦は
社食はまずいし、
近くに美味しい店もないと
言いました。
しかし、麗奈は、
そんなことは関係ないのは
智彦も分かっていているはずだと
言いました。
麗奈は、
自分が出勤しない方がいいのかと
智彦に尋ねました。
慌てた彼は、そういうわけではないと
否定しましたが
麗奈にじっと見つめられたので、
彼は、
麗奈を出勤させたくないこと、
自分が嫉妬していることを
正直に認めました。
59話 智彦は、麗奈と中田が一緒に働くことも嫌だし、２人が同じ空間にいるのも嫌だと打ち明けました。
麗奈は、智彦が嫉妬していると知り
動揺しましたが、すぐに、
その必要はない。
自分は碧人に何の感情もないし
未練も全くない。
それに好きな人がいると話しました。
智彦は、
分かりやす過ぎる。
まだ、誰かも聞いていないと言うと
麗奈は、真っ赤になり、
遅刻しそうだ。
初出勤なのに
遅刻したらいけないと言って、
慌てて出かけようとしました。
しかし、智彦は
麗奈の手を握って彼女を引き留め、
自分の車で一緒に行くことを
提案しました。
麗奈は勇斗に、
自分の席を案内されました。
彼は、気まずければ、
今からでもチームを変えると
こそっと提案しましたが、
麗奈は大丈夫だと答えました。
そして、碧人をチラッと見ると
彼と自分はもう
何の関係もないのだからと考えました。
勇斗は、お仕事頑張ってと
麗奈を励ましました。
麗奈は自分の席に着くと、
まだ何もないので
慣れないと思いました。
そんな彼女に、
TFチームのUIデザイナーの
鈴木春香が自己紹介をし。
分からないことがあれば、
何でも聞いてと言いました。
麗奈は春香に
これからよろしくと挨拶をしました。
春香は麗奈を見つめながら
花嫁姿よりも自然な姿の方が
綺麗な人を初めて見たと言って
不思議がりました。
照れる麗奈。
春香は、
どんな人が智彦と結婚するかと
思っていたけれど、
本当に麗奈はきれいだと褒め、
碧人にも同意を求めました。
彼はビクッとした後、
春香に、私語は慎み、
仕事をするようにと注意しました。
そこへ、智彦がやって来ました。
代表は今日も素敵だと
キャーキャー騒ぐ春香。
代表は人気なのかと尋ねる麗奈。
春香は、
代表は、社員にとって芸能人的存在だ。
外見に身長、それに財力まで
完璧としか言いようがないと
言いました。
麗奈は、
そんなに人気があるとは
知らなかったと言うと、
背中に寒気を感じました。
すると、春香は、
後ろから強烈な視線を感じると
言いました。
チームリーダーの橋本チーム長が
身体から炎を発するがごとく
恐ろしい目で、
麗奈を睨んでいました。
橋本は、智彦に片思いをしていた。
飲み会の時に、
彼から結婚式の招待状をもらい
大号泣していたと
春香はこっそり教えてくれました。
麗奈は橋本の方を振り返りましたが
彼女に見覚えがありました。
麗奈は春香に彼女の名前を尋ねると、
橋本樹奈だと答えました。
麗奈はトイレから出て来ると
樹奈に、
自分のことを覚えているだろうと
言われました。
彼女は、高校生の時に、
麗奈に向かって、
養子のくせに生意気だ。
使い物にならない人間だと言って
麗奈をいじめました。
樹奈は、
結婚式場で麗奈を見て
まさかとは思ったけれど
本当に麗奈だったと言った後、
優里は元気なのかと尋ねました。
麗奈は、樹奈も
あの頃と変わらないと
言い返しました。
智彦のことが、好きなら好きと
正直に言えばいいのに、
その言葉が言えないのは、
何か麗奈を引き留めているものが
あるのでしょうか？
ただ、恥ずかしいから？
期限があると思っているから？
他にも何か、
原因があるように思います。
かつて麗奈をいじめていた樹奈は
嫉妬心も重なり、
再び、彼女をいじめるのでしょうか？
例え、そうだとしても、
今の麗奈は
ただ、いじめられるがままに
なることはなく
しっかり反撃すると思います。
それに、樹奈は
智彦と結婚することを
夢見ていたかもしれませんが、
彼女の性格を考えると、
智彦は樹奈を選ぶはずがないし、
樹奈が麗奈に
意地悪をしていたことを知ったら、
智彦は樹奈を嫌うでしょうし、
彼女の配置換えを
考えるかもしれません。
