64話 智彦に恋愛しようと言われた麗奈でしたが・・・
智彦は麗奈に、
自分たちが夫婦であることを
忘れたのか。
夫婦で恋愛をしてはいけないのか。
麗奈も自分のことが好きだから、
自分たちは互いに相手のことを知り
仲良くなる時間が、もっと必要だ。
だから普通の恋愛がしたいと
言いました。
戸惑う麗奈。
智彦は、
自分たちに、躊躇う時間はない。
麗奈は「はい」と
返事さえすればいいと告げました。
麗奈は会社で仕事しながら
ずっと恋愛について考えていました。
首には咲恵からもらった
スカーフを巻いていました。
麗奈は、鈴木春香に、
今、恋愛中かと
囁くように尋ねました。
彼女は、していないと答え、
どうしてかと尋ねました。
麗奈は、
以前の恋愛はどうたったのかと
尋ねました。
春香は、
もう恋愛時代が懐かしくなったのかと
尋ねました。
麗奈は、しどろもどろに
そういうわけではない。
他の人たちの恋愛はどうなのか
少し気になると答えました。
春香は、普通だった。
一緒に食事をして、
コーヒーを飲んで、映画を観て
彼氏の家へ行って、
一日中、ゴロゴロして
一緒に寝て、テレビを観たと
話しました。
麗奈は、普通の恋愛は
そういうことをするのだと
思いました。
そして、春香は
幸せな新婚生活を送っている麗奈が
羨ましいと言いました。
麗奈は、
まだまともに恋愛もできていないのに
羨ましいと言われて戸惑いました。
その時、麗奈の元へ、
智彦の父親から
電話がかかってきました。
どうして、急に呼ばれたのか。
麗奈は果物籠を持ち、
ドキドキしながら、
智彦の家を訪れました。
おそるおそる扉を開けると
いきなりクラッカーが鳴りました。
そして、智彦の両親に
拍手で迎えられました。
麗奈は戸惑いながら、挨拶をしました。
咲恵は、
自分がプレゼントしたスカーフが
麗奈に良く似合っていると
思いました。
そして、麗奈に、
気を遣わなくても良かったのにと
言って、重そうな籠を、
自分に渡すように言いました。
麗奈はお礼を言いました。
すると、父親が、
リボンの付いた花籠を
差し出しました。
父親は、
麗奈が結婚して初めて
自分の家に来たので、
歓迎の意味で準備をしたと話し、
気に入ったかと尋ねました。
麗奈は、とても気に入ったと
お礼を言いました。
咲恵は、
夫が花を選ぶのに、
どれだけ時間をかけたことかと
呆れていました。
夫は、舅なのだから、
嫁を可愛がって当然だと
反論すると、咲恵は、
自分にも、そのくらい
気を遣って欲しいと言い返しました。
その姿を見て、麗奈が笑ったので
2人は、彼女を見ました。
麗奈は謝った後、
2人はとても仲がいいと言って、
笑いました。
咲恵は、
麗奈がこんなにも笑うことが
できることを知り、
少し安心しました。
3人は食卓に向かうと、
父親が準備した料理が消えていたので
彼は驚きました。
咲恵は、自分が片付けたと
平然と答えました。
父親は、
麗奈のために心を込めて
準備をしたのに、
どうしたのかと尋ねました。
咲恵は、
心配しないように。
麗奈が好きなものを
特別に準備したと答えました。
咲恵は、智彦から
麗奈が幼い頃、
食べ物に変なものを入れられ、
他の人からもらった食べ物を
簡単に食べられないことを
聞いていました。
咲恵は、使用人に、
準備したものを出すように
指示しました。
麗奈は、自分の好きなものは何かと
考えていると、使用人たちは、
たくさんのコンビニおにぎりを
運んできました。
父親は、呆然として、
これは何なのかと尋ねました。
咲恵は、
見て分からないのか。
おにぎりだと答えました。
父親は、そうではなくて、
なぜ今これをと言いましたが、
咲恵は、
先ほど言ったように、
麗奈が好きなものだと言いました。
麗奈もおにぎりを見て
呆然としていました。
父親は麗奈に、
本当にこれでいいのかと尋ねると、
彼女は、
自分はおにぎりが大好きだと答え
母親にお礼を言いました。
大したことないと、
照れ臭そうに返事をする咲恵。
麗奈は、
自分が食べられるものを
用意してくれたことを
嬉しく思いました。
咲恵は、麗奈に
体の具合は大丈夫なのかと
尋ねました。
麗奈は治ったので大丈夫だと
答えました。
咲恵は、麗奈のおかげで、
智彦の表情が明るくなり、
よく連絡もしてくるようになり、
本当にとても変わったと
お礼を言いました。
麗奈は、にっこり笑い、
自分の方こそ感謝していると
告げました。
智彦は、花籠を見ながら、
これを父親がくれたのかと
尋ねました。
麗奈は、嬉しそうに、
「素敵でしょ?」と確認した後、
こんなに大きな花籠は
初めてもらったと答えました。
智彦は父親のプレゼントに
引いていましたが、
麗奈が良ければいいと思いました。
麗奈は、智彦が母親に
自分のトラウマについて
話したのかと尋ねました。
焦った智彦は、
すぐに麗奈に謝りましたが、
母親はすでに気づいていたと
弁解しました。
麗奈は、やっぱりと思いました。
麗奈は、智彦の腕に手を触れると
お礼を言いました。
そして、智彦の両親に、
自分のことを気遣ってもらえて、
良かった。
誰かが自分のために
気を遣ってくれたのは
初めてだった。
本当に可愛がられる嫁に
なったようだと話しました。
智彦は、麗奈の手を取り、
自分だけが麗奈のことを
魅力的だと思っていたのに、
家族も麗奈のことを
魅力的だと思っているようだと
言いました。
麗奈は、とても幸せだけれど、
本当に、このまま
幸せでいいのかと考えました。
智彦の父親の麗奈への態度を見ると、
彼は智彦に無関心なのではなく、
サイコパスの雅紀から
智彦を守るために、
わざと無関心を装っているような
気がします。
海での事故について、智彦は、
誰も自分の言うことを信じなかったと
主張していますが、
智彦の両親は、真実を知りながら、
わざと、智彦を信じないふりを
しているように感じました。
それだけ、雅紀は
恐ろしい存在なのかもしれません。
咲恵の麗奈への心遣いのおかげで、
麗奈の笑顔がたくさん
見られるようになりました。
今回のお話の麗奈は
とてもきれいで可愛いです。
麗奈は、
今までずっと不幸だったので
幸せになることが怖いのでしょうか。
そんな心配が払拭できるくらい、
麗奈にたくさんの幸せが
訪れて欲しいです。
今回のお話は、
韓国版と少し違っていました。
花籠に結んであったリボンには、
「我が家の最初の嫁を歓迎する」と
書かれていて、
咲恵が呆れたのは、夫がその言葉を
何度も書き直したからでした。
おそらく、
智彦が花籠を見て引いたのも、
リボンに書かれた文を
読んだからなのではないかと思います。