自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 先読み 原作 270話 無事に逃げたのに再び捕まったクライン

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269話 タリウム使節団から、ラティルがヒュアツィンテを治療する方法を見つけたという噂を広めて来たと聞いたダガ公爵は・・・

◇狡猾な人◇

ダガ侯爵は

ニヤニヤ笑いながら自分の頬を叩いた

生意気な皇帝を思い浮かべると、

心の中で歯軋りをしました。

 

ラトラシル皇帝は

タリウムへ帰るや否や治療法を探して、

すぐに使節団を送って寄こし、

噂まで広めた。

ラトラシル皇帝は、こうすれば、

ダガ公爵が人の顔色を窺い、

ヒュアツィンテの治療を

邪魔しないだろうと、

狡猾な頭で考えたと彼は思いました。

 

ダガ公爵は、

口元に偽りの微笑みを浮かべて、

本当ならいい知らせだと言いました。

 

いずれにせよ、ダガ公爵は

ラトラシル皇帝のことを、

即位して1年足らず。

帝王学さえまともに学ばず、

何の苦労もなく、

明るく楽しく暮らしていたけれど、

ひょんなことから皇帝になった

青二才だと思っていました。

そんな人に、

押されるわけにはいかないと

思ったダガ公爵は、

ヒュアツィンテ皇帝が倒れた時に

ラトラシル皇帝はそばにいた。

あの時は、あえて彼女に

責任を問わなかったけれど、

率直に言えば、

スッキリしないところがあると

言いました。

その言葉に、

タリウム使節団の額に青筋が立ち、

目が鋭くなりました。

 

使節は、

何がスッキリしないのかと尋ねました。

ダガ公爵は、

この騒動を起こした犯人を

捜している中で、

クライン皇子に不審な点が

いくつか見つかった。

彼は、ラトラシル皇帝の側室で

非常に仲が良い。

その2人と一緒にいた婿が

突然倒れてしまった、と言って

肩をすくめました。

彼が何を言いたいのか、

その場にいた人たちは

全員、分かりました。

タリウム使節団の代表は

「私の婿とは何だ。」と

心の中で唾を吐きました。

 

ラティルは、使節団が出発する際、

 

ダガ公爵は、すぐに受け入れない。

彼は、どんな言い訳をしてでも

ヒュアツィンテを治療させないし、

彼をタリウムへ来させない。

おそらく、

気分を害するようなことも

言うだろう。

だから、何を言っても

いい加減に答えるように。

わざと挑発するのだから。

 

と言いましたが、

それでも代表は、

気分が悪くなりました。

◇好きになって◇

その数時間後、ラティルは、

吸血鬼の傭兵から、

タリウム使節団が

カリセンに到着したことを

聞きましたが、

会談の内容が分からなかったため

訳もなくそわそわして、

コーヒーばかり飲んでいました。

ラナムンは、そのラティルの横顔を

じっと眺めていました。

 

彼女は、それに気づきながらも

しきりにコーヒーカップ

いじっていましたが、

ラティルがカップを置くと、彼は、

自分が対抗者の剣を抜いたことで

これからどうなるのかと

人々に聞かれていると話しました。

ラティルは、眉間にしわを寄せて、

 

どうなるのかな。

 

と、率直に心情を吐露しました。

自分がロードだと知っても、

何をどうすればいいか

分からないのに、

対抗者が、今後、何をすべきか、

ラティルに分かるはずが

ありませんでした。

 

まず、歴史の中で

ずっとやって来たように、

自分とラナムンが、

命をかけて戦うように

誘導すべきなのだろうけれど・・・

と考えていたラティルは、

カリセンにいた時、

ラナムンはどこへ行っていたのかと

尋ねました。

 

ラナムンは、

タンパクと名乗った

聖騎士団の団長が訪ねて来て、

ロードを殺そうと言ったと

答えました。

自分のコーヒーを飲み干したため、

ラナムンのコーヒーを

飲んでいたラティルは

吹き出しそうになりました。

ラナムンは手を伸ばし、

むせて咳込んでいる

ラティルの背中を叩きながら

大丈夫かと尋ねました。

ラティルは頷くと、

こっそりラナムンの顎を見ました。

彼はいつものように無表情で

聖騎士が現われたからといって

変ったことはなさそうでした。

 

ラティルはラナムンに、

それに対して何と答えのかと

尋ねました。

彼は、返事を先延ばしにしたと

答えました。

ラティルがその理由を尋ねると、

ラナムンは、

もっとよく考えてみる必要が

あるような気がしたと答えましたが、

その前に「面倒だ」と

言おうとしたのではないかと

ラティルは思いました。

しかし、彼女は、

口から出かけている

その言葉をぐっと飲み込み、

頷きました。

 

しかし、ラティルは

ラナムンが対抗者なら、

自分が何をすべきなのか

おぼろげながら悟りました。

愛でなく友情でも構わない。

自分がロードだと知っても、

絶対に自分の敵にならないほど、

ラナムンが自分のことを

好きにならなければならないと

思いました。

 

もちろん、

サーナット卿やカルレインが

望んでいるように、

ラナムンが強くなる前に

殺してしまえば、

その必要はないけれど、

ラティルは、

ラナムンが自分を殺そうとしない限り

彼を殺したくはありませんでした。

彼は側室であり、ある意味、夫だし、

正義感が途轍もなく強かった

歴代の対抗者とは違い、

今のラナムンは、

他の人よりも怠惰なので、

大丈夫ではないかと考えました。

 

ラティルはため息をつくと、

アトラクシー公爵のために

側室になったラナムンが、

自分のことを愛せるのかと

考えました。

 

ラティルは、

ラナムンの美しい顔を注意深く見つめ、

手を伸ばして、彼の顔を撫でました。

そして、自分を愛してみてと

頼みました。

◇脱出の知らせ◇

翌日、ラティルは

カリセンに送った吸血鬼の傭兵から

クラインは監獄に

閉じ込められていたけれど脱出して、

こちらに向かっているという知らせを

受けました。

 

吸血鬼の傭兵は、

ダガ公爵は、

クラインが脱出したことを口実に

彼が、ヒュアツィンテを倒した

真犯人だと決めつけていると

話しながら、クスクス笑いました。

 

吸血鬼だからなのか、

元々の性格がそうなのか。

ラティルが真剣に話を聞いているのに、

クラインが危険である話をしながら、

ニヤニヤ笑っているので、

彼女は我慢ができなくなり

それが面白いのかと聞きました。

吸血鬼の傭兵は真顔で首を振りました。

 

ラティルは、苦労してきた彼に

やたらと怒ったり、

冷たく質問する代わりに、

手を振ると、

彼に労いの言葉をかけ、

ゆっくり休むように言いました。

 

吸血鬼の傭兵が出て行くと、

ラティルは

ソファーに横になりました。

 

ダガ公爵は、

ヒュアツィンテの治療を拒み、

クラインをゾンビスープを飲ませた

犯人にした。

もっと昔、彼のせいで

自分とヒュアツィンテは別れた。

 

ラティルは、ダガ公爵には

本当にイライラさせられると

思いました。

それでも、クラインが監獄から脱出して

タリウムに向かっているのは

幸いでした。

 

ラティルは、

大神官が神聖力を錠剤や水薬に

変えることができるようになった後に

ヒュアツィンテを

治療しなければならないのかと

思いました。

そうすれば、

カルレインやサーナット卿が

こっそりヒュアツィンテを訪ね、

薬を飲ますことができると思いました。

しかし、大神官は練習をしているものの

うまくいっていませんでした。

 

とりあえず、ラティルは、

心が乱れているクラインを

なだめる準備を

しておくことにしました。

◇再び捕まる◇

吸血鬼の傭兵が、

クラインが逃げ出したと、

ラティルに報告した時、

すでにクラインは、

ダガ公爵一派に捕まっていました。

クラインとアクシアンとバニルは

必死で逃げたものの、

クラインが美しすぎて目立ったのと、

彼とアクシアンに比べて、

バニルは平凡な侍従の体力しか

持ち合わせていなかったので、

カリセンの国境まで半分も行かないまま

彼らは捕まり、

縛られて護送されました。

 

しかし、ダガ公爵は、

クラインを宮殿へ連れて行かず、

首都近くの自分の別荘へ

連れて行きました。

ヒュアツィンテの支持者や中立派が

大騒ぎすることに備え、

クラインを捕まえたと、

公言しませんでした。

その代わりに、

密かにクラインを捕まえたという

知らせを受け取ると、

彼は側近だけを連れて

別荘へ行きました。

 

彼は、縛られて地下牢屋にいる

クラインたちを、

庭へ連れて来るように命令しました。

ミシャル侯爵は、

少しイライラしながら、

どうせクラインを

殺すつもりだったのだから

密かに暗殺するか、

逃走中に死んだように

偽装した方がいいのではないかと

尋ねました。

 

それに対して、ダガ公爵は、

だから、今それをしようとしている。

人々は、クラインが逃走したことは

知っているけれど、

捕まったことは知らないから、

ここで死んだら、

彼が逃走中でないことが

分かってしまうと答えました。

ミシャル侯爵は、

これでいいのかと考えながら、

ダガ公爵の後を付いて行きました。

 

皇帝の支持者たちは、

クラインのことを

あまりにも乱暴者で愚かだと

無視してきました。

だから、皇帝の代わりにクラインを

後押しすることはなさそうなので、

必ずしも彼を殺す必要はないと

ミシャル侯爵は考えていました。

しかし、彼は、ダガ公爵が、

アイニが使えなかった剣を、

ラティルが使用するのを見ていた

人たち全員を殺すつもりであることを

知りませんでした。

◇決心◇

1時間前に、

クラインが無事に逃げたという知らせを

聞いたばかりなのに、

今度は、別の吸血鬼の傭兵が

クラインが捕まったことを

淡々と報告しました。

ラティルは驚きのあまり、

手に力が入り、

彼女の手の中でティーカップ

完全に砕けて割れました。

サーナット卿が近づき、

ハンカチで、

彼女の手についた茶を拭きました。

 

手配書を見ながら、

顔を隠していた3人を確認して

捕まえたと、傭兵が話すと、

ラティルの顔が凍りつきました。

 

サーナット卿は、彼自身が

クラインを救出しに行くことを

提案しましたが、ラティルは、

目を閉じて、しばらく考えた後、

何かを決心した表情で、

自分が行くと答えました。

 

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あくまで想像ですが、バニルは

自分が足手まといになることを恐れて、

自分を置いて逃げるように、

クラインに話したけれども、

彼は、そんなことはできないと言って

バニルを見捨てなかったのではないかと

思います。

クラインは怒りっぽくて乱暴者ですが、

人を思いやる心は、

誰にも負けていないと思います。

 

ダガ公爵の暴走は、

いつまで続くのでしょうか。

権力をつかむために、

自分に都合の悪い人たちを

全て消そうとするのは、

あまりにもひどすぎます。

アイニの陰に隠れて、

自分が皇帝にでも

なったつもりなのでしょうか。

このままの状態が続けば、

ダガ公爵は全世界制服を目指して、

他国との戦争を始めそうな気がします。

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