642話から654話の要約です。
ラティルは4日間、
偽りの現実の中にいました。
彼女は、
宮殿に戻ることができましたが、
彼女が不在だったことで
家臣たちの反感を買いました。
会議室に入った途端、
兄のレアンを呼び戻し、
帝国を統治させるのが最善だとか
皇配を迎えるのが最善だという
彼らの意見に
追い詰められているうちに
ラティルは不意に意識を失い、
アリタルの身体の中で目を覚まし、
彼女の記憶を辿りました。
アリタルはギルゴールと結婚し、
セルとシピサという
2人の子供をもうけました。
アリタルは大賢者として尊敬され、
村の人々から慕われ
大事にされていました。
騎士であるギルゴールは
彼女と共に、神殿で働いていました。
セルとシピサが一緒に遊んでいる時に
セルは誤って、
シピサを殺してしまいました。
アリタルは、
あらゆる霊的な力を使って、
シピサを助けようとしましたが
叶いませんでした。
我を忘れたアリタルは
セルの首を絞めようとしました。
ちょうど帰宅したギルゴールは、
その光景を見て、
アリタルをセルから引き離しました。
事情がよく分からなかった
ギルゴールは、
シピサを殺したのはアリタルだと
思いました。
アリタルは落ち着きを取り戻し、
自分がセルを殺そうとしていたことを
自覚するや否や、
思わずギルゴールを
壁に押し付けました。
その様子を、近くに住む
別の騎士に見られてしまいました。
他のことは何も考えられなくなり
アリタルは、
シピサの遺体を抱いて、
長年の友人である会長の所へ行き
シピサを救う方法を
知っているかどうか尋ねました。
彼は大賢者の霊力と反対の力の
黒魔術だけが、
人を生き返らせることができると
話しましたが、
霊力と闇の力が混ざるとどうなるか
彼も知りませんでした。
アリタルは、大賢者なので、
黒魔術を使うことに、
躊躇い、拒絶感、罪悪感、
緊張感がありましたが、
会長に懇願し、彼も
彼女を助けることを承諾しました。
彼女は目覚め、
シピサは吸血鬼として目覚め、
ギルゴールも、
すぐに吸血鬼になりました。
大賢者が堕落したせいで、
村を守っていた霊的な力が失われ
人々は,
魔物に襲われるようになりました。
アリタルは、
ギルゴールが
吸血鬼であることを理由に拒絶され、
セルが、騎士たちの前で、
シピサの死を、
アリタルのせいにするのを
目撃しました。
罪悪感と重圧を感じたアリタルは
シピサと2人きりで、
森の中で暮らすことを決意しました。
会長も呪いの責任を感じて、
彼らと一緒にいることを
約束しました。
会長はアリタルに、
ギルゴールに真実を話すように
勧めましたが、
アリタルは、
シピサ、ギルゴールの呪いは、
自分が真実を言ったからといって
消えることはない。
自分たちは、
すでに人間であることをやめた。
本当のことを言っても、
自分たちは再び人間に戻れない。
ギルゴールは無実で、
彼は自分のせいで
逃亡者になるべきではない。
セルを守るために彼が必要。
そして、アリタルは
一度、セルを殺そうとしたので、
ギルゴールは、
セルの守護者になる必要があると
返事をしました。
ギルゴールは、
アリタルに会いに行きましたが、
彼女はわざと彼を無視したり、
暴力を振るったりして、
彼が近づかないようにしていました。
シピサが吸血鬼として復活した時、
彼は、空腹を抑えきれずに
多くの人間を襲いました。
噛まれた人々を救うため、
アリタルは彼らを吸血鬼にしました。
彼らは、
アリタルの正体を知らなかったので
彼女を「自分たちの主」
または、ロードと呼びました。
アリタルは、
人間への被害を
食い止めたいという思いに駆られ、
彼女の創造物が、
どうやって無害に生きられるかを
教えることを目的とした
コミュニティを作りました。
やがて、会長の意に反して、
怪物や魔法使いの子供まで、
アリタルの吸血鬼村に
参加するようになりました。
一方、セルは
大賢者のアリタルの精神力を
受け継いでいるので、
騎士の長老が、
セルに大賢者になるよう
提案しましたが、セルは、
母親が
大賢者でなくなったからといって
自分が大賢者になるわけではない。
自分は悪に対する、
ただの敵だと言って
自分のことを、
対抗者と呼ぶようになりました。
残念ながら、
孤児だと偽っていた
魔法使いの少年が、
両親の自由と引き換えに、
騎士たちに、
その村の場所を教えてしまいました。
その結果、村は侵略され、
怪物たちと騎士たちの
対決となりました。
その中には、
ギルゴールもいました。
ある日、アリタルは
神殿に隠された通路があることを
思い出しました。
そこには、
神が与えた呪いの言葉が
刻まれていました。
そこへ向かう途中、アリタルは
ギルゴールと他の騎士たちに
会いました。
アリタルは、
この中に書かれていることを見たら、
本当のことを言うと、
ギルゴールを説得し、
中へ入れてもらいました。
そして2人で中へ入り、
柱に刻まれた文字を見ると、
最初の選択は繰り返される。
罪が大きければ、
一度の人生では償いきれない。
ここにいながら存在しない者にも
機会を与える。
完璧な始まりは終わりである。
と書かれていました。
今世では何も変えられないと
悟ったアリタルは泣き崩れ、
ギルゴルを蹴って逃げ出しました。
避けられない運命に、
心を痛めたアリタルは、
自ら命を絶つことで、
これ以上、呪いの崩壊を
遅らせたくないと判断しました。
家族が幸せに暮らせるように、
シピサは会長の元で、
幸せに育ててもらった方が
いいと思ったからでした。
セルについては、
悪の帝王を倒した英雄として、
記憶されることを望み、
これからは父親が
彼の面倒を見てくれると思い、
アリタルは、わざとセルと戦い
負けました。
しかし、
セルがアリタルを殺した瞬間、
兄を殺したのは母ではなく
自分であると、
無意識のうちに抑え込んでいた
記憶を思い出しました。
ギルゴールは、
セルがアリタルより
かなり弱いことを知っていたので
対抗者が
ロードを殺したと聞くや否や
走って彼に会いに行きました。
皆が対抗者の勝利を祝い、
花火を打ち上げている中、
ギルゴールは、
虫の息で罪を告白し、
死にかけている息子を
抱き締めていました。
紹介されていたのが
642話から654話の要約なので、
内容がよく分からないところも
あるかもしれませんが、
ご容赦ください。
最後に、
彼は狂ってしまったに違いないと
書かれているのですが、
最初、これは、
母親のアリタルを殺したセルのことを
言っているのかなと思いました。
けれども、アリタルは
セルにわざと負けたし、
彼を愛していたので、
彼が虫の息になるほど、
攻撃したとは思えません。
歴史は繰り返されていて、
ギルゴールは
裏切り者の狂った吸血鬼と
呼ばれていて、
ロードを殺した対抗者を
ギルゴールが殺していることから
セルを殺したのは、
ギルゴールなのかと思いました。
もしも、そうだとしたら、
なぜ、ギルゴールは
自分の子供を殺してしまったのか
疑問に思いましたが、
彼は、アリタルを殺した息子が
許せなかったのではないかと
思いました。
ギルゴールは、
とてもアリタルのことを愛していて
ロードが転生する度に、
自分を愛してくれることを
願っていたけれど、
ドミスの代まで、
それは叶わなかった。
彼がロードを殺すのは
次に転生したロードが
自分を愛してくれることを
願っているからなのではないかと
思いました。
だから、
ラティルはギルゴールだけを
愛することはなかったとしても
ドミスのように、彼を
拒否しなければ、
ギルゴールは、
ずっとラティルの味方で
いるのかもしれません。
ただ、
歴史がロード vs. 対抗者の構図を
作っていて、
周りの人たちが、
それに翻弄されているので、
ギルゴールの気持ちだけが変っても
歴史を覆すのは
難しいかもしれません。
ところで、シピサは生きていて、
おそらく、ギルゴールが
連れて来たのだと思いますが、
ラティルと会っているようです。
会長は、英語でchairmanと
書かれているので、
会長としましたが、
どういう人なのか分かりません。
彼も、ギルゴールやシピサ同様、
現世でも生きているようです。
ドミスがギルゴールを拒否した話は
325話に出て来ますので、
次回は、それをご紹介します。
水、日に公開されるお話は、
記事が書き終わり次第、
ご紹介いたします。