679話~681話の要約。ギルゴールとシピサは、ラティルのことで言い争いをしました。
◇679話◇
シピサとギルゴールを観察しながら
彼らの会話を聞いていた
グリフィンは、
ラティルにそのことを
伝えに行きました。
グリフィンは事実を誇張しましたが
それでも、ラティルは、
シピサが自分のことを
実の母親ではないと
主張しているのに、
ギルゴールが自分を
そのように扱っているので、
シピサは違和感を覚え、
彼らが口論していたのだと
理解しました。
ラティルは、
彼らを引き合わせたのが
良くなかったのかもしれない。
そのせいで、
事態を悪化させたようだと
考えました。
ラティルは仕事をするために
執務室へ行きましたが、
ギルゴールのことを思い出し、
悲しみに暮れました。
彼女はサーナット卿に
慰めて欲しいと頼みましたが、
彼はどうしていいか分からず、
黙ったままでした。
ラティルは、
彼から視線をそらしました。
サーナット卿は、
ラティルに触れようとして、
手を伸ばしましたが後悔しました。
彼は感情を失っていましたが、
記憶は失っていませんでした。
彼は、ラティルを愛することが
いかに苦痛であったかを
思い出しだため、
もう二度と、そこに
足を踏み入れたくないと
思いました。
ラティルは考えすぎて疲れ果て、
サーナット卿の反応もないので、
側室たちに会いに行くことにし、
それを彼に伝えました。
子供心にサーナット卿が
嫉妬することを期待しましたが、
彼は頷くだけでした。
ラティルは激怒し、
終業時間の数分前に、
彼に大量の余分な仕事を与えました。
執事たちは、
二人の間に何かが起きていると
気がつきました。
ラティルは、
ハーレムに向かう途中、
自分に好意を持つ側室たちの中で
自分を慰めてくれるのは誰かを
考えました。
まず、
ゲスターを思い出しましたが
ランスター伯爵の存在を
知ってしまったし、
サーナット卿の感情を消すために
意図的に彼を
怪物の所へ送ったので、やめました。
ラティルは、
クラインとカルレインの
どちらかにしようと考え、
結局、洞窟にいるカルレインに
会いに行くことにしました。
カルレインは、
ラティルがベタベタしてくるので、
彼女の様子が
おかしいことに気づき、
彼女を問い詰めると、
ラティルは、カルレインが、
自分がドミスでないと感じたり、
ドミスの魂ではないと
感じることがあるのかと尋ねました。
カルレインは、
何かあったようだと尋ね、
ラティルの腰に手を回しました。
ラティルは、
シピサが自分を母親に似ていると
思っているようだが、
私は母親ではない。
ドミスの体に、
アニャドミスが現れた時、
カルレインは、
自分がドミスではないと
思った時期があったようだけれど
躊躇しなかったのかと尋ねました。
シピサは会長から渡された
薬瓶を手にして、
ベッドに座っていました。
会長が、母親を救いたければ、
10歳になる前にフローラの頭に
薬を塗れと言っていたことを
思い返していました。
◇680話◇
カルレインは、
いつか、ドミスが転生することが
わかっていたから、
ラティルのそばにいた。
そして、シピサが
他の転生者と親しくないのは、
母親とラティルの区別がつかず、
混乱しているのかもしれないと
説明しました。
カルレインは
ラティルを抱きしめたまま
彼女のお腹に手を当て、
自分もラティルとの間に
子供を作りたいと言いました。
ラティルは不可能だと答えました。
その後、カルレインとラティルは
彼の部屋に行く予定でしたが、
タッシールが
報告することがあると言って
2人の邪魔をしました。
タッシールは2人を
自分の部屋へ連れて行くと、
黒魔術でモンスターを生み出している
黒魔術師がいる可能性のある場所を
見つけたと告げました。
ラティルは喜び、
すぐにでも攻撃しようとしましたが
タッシールはあまり情報がなく、
迂闊に攻撃すると、
その地域の住民を
危険にさらすことになるため、
反対しました。
しかし、ラティルは
優先すべきはタリウムであると
強調しました。
ラティルとタッシールは、
それぞれの決断の理由を巡って
互いの意見をぶつけ合いました。
絶望したラティルは
カルレインに意見を求めましたが
彼は「ラティルの味方」だと
答えるだけで、
妙に、にやにやしていました。
ついに彼女は、吸血鬼を送り込み、
メラディムに人々を助けさせて、
敵を一掃するという計画を
実行に移すことを決意しました。
タッシールの部屋を出ながら、
何が計画されているのかを
考えたカルレインは、ラティルに
動物の仮面に会ってみないかと
誘いました。
◇681話◇
カルレインは、
ラティルを動物の仮面たちに
会わせるために、
彼らを集める必要があると
言いました。
タッシールは、
彼らが、より強力で重要なので、
彼らの身元を隠すために
仮面を着用していると考えていました。
そして、動物の仮面たちは、
通常、ロードに従うので、
ミロで、
攻撃する怪物を作成しているのが
黒魔術師であることを
奇妙だと思いました。
カルレインは、仮面たちを集めて
犯人を捜させると言いました。
タッシールは心配なので、
会議に同席させて欲しいと
頼みました。
タッシールの部屋を出て
湖のほとりを通りかかると、
メラディムの歌う歌が聞こえました。
ラティルは、アリタルが
シピサに子守唄を歌っていたことを
思い出しましたが、
それが、どういう歌だったかまでは
思い出せませんでした。
ラティルはギルゴールの所へ行き
覚えている歌をハミングして
彼に聞かせました。
しかし、ギルゴールは
ラティルを助けるのは嫌だから
やめろと言いました。
しかし、後になって、
ギルゴールは、
ラティルのハミングは
よくわからなかったと説明し、
シピサもよくわからないだろうと
言いました。
歌のせいで、ラティルは
少し寂しくなりましたが、
ギルゴールに、
持っていたプレゼントを渡しました。
ラティルは自分の部屋に行き、
狸を呼ぶと、
シピサが何をしているのか
見に行くように頼みました。
狸が行って戻ってくると、
シピサは、
ラティルからもらったものを
食べながら、
子守唄を口ずさんでいると
ラティルに教えました。
そして、狸は、
ラティルが過去の子供のことを
気にしすぎて、現在の娘に
十分な関心を寄せていないことを
指摘しました。
ラティルが眠りにつき始めた頃、
サーナット卿に頼んだ報告書を
彼が持って来たと知らされました。
彼女は、怒っていたとはいえ、
そんなことを、
サーナット卿に要求してしまったことを
後悔しました。
ラティルとサーナット卿は
個人の執務室へ行きました。
ラティルは
サーナット卿の陰気で怒った様子に
気づきました。
彼女は、彼に渡した報告書を
見直し始めました。
粗雑で不十分。
サーナット卿のレベルより
はるかに低いものでした。
彼女は驚き、苛立ちを
抑えることができませでした。
サーナット卿がラティルに
帰っていいかと聞いた瞬間、
ラティルは我慢の限界に達し、
報告書は間違っていると
怒りを爆発させました。
サーナット卿は、
こんなことなら、
自分がラティルに恋をしていた時に
彼女がもっと
優しくしてくれたらよかった。
自分がラティルに恋をしていた時、
彼女はいつも自分を無視した。
それなのに、ラティルは、
自分が彼女の手から離れた途端、
イライラして嫉妬していると
不平を漏らしました。
ラティルはポカンと口を開けて
サーナット卿を見ました。
一体、この男は、
今、何を言っているのか?
ラティルは、
サーナット卿に
その点を正確に指摘されたことで
激怒しました。
サーナット卿は、
ラティルに注意されるために、
自分は、彼女の手の上に
座るべきではない。
ラティルはわがままだと
非難しました。
そして、今後、
このような愚かなことをさせるなら
自分の仕事も愚かなものにすると、
ラティルを脅しました。
そして、自分の仕事は
ラティルを守ることなので、
彼女の怒りは聞き入れないと
告げました。
怒ったラティルは、サーナット卿に、
彼が殺した怪物が、
彼の気持ちを奪ったと叫んだ後、
サーナット卿に
下がるよう合図をしました。
彼は部屋を出て行きました。
狸は誰なのか、分かりません。
動物の仮面の1人なのかも
しれませんが、
仮面と書いていないので
違うような気がします。
このお話の中では、
吸血鬼は子供を作れないということに
なっているので、
ラティルはカルレインに
不可能だと答えたようです。
サーナット卿はできると
言っていましたけれど、
それは、現世に
生まれたからなのでしょうか?
動物の仮面たちの中に
黒魔術師がいるのに、
攻撃する怪物を作っているのが
黒魔術師なので、
タッシールは
疑問を抱いているのかなと
思いました。
ラティルのことを
心から愛していたサーナット卿は、
彼女が側室を迎えてから、
ずっと嫉妬に苦しんでいたと
思います。
けれども、彼は
ラティルの騎士にすぎないし、
ラティルに嫌われることを恐れて、
その気持ちを、
必死で抑えてきたのではないかと
思います。
けれども、
ラティルへの愛が失われ
彼女に嫌われることを
恐れなくなったので、
自分の思いの丈を
ぶちまけてしまったのかなと
思いました。
ラティルも、
サーナット卿に言われたことが
図星だったから、
激怒したのでしょうけれど、
サーナット卿の本音を聞いたことで
少しは、自分のしたことを
後悔して欲しいと思います。