682話〜683話の要約。サーナット卿は、怪物が彼の感情を奪ったことを、ラティルから聞かされました。
◇682話◇
サーナット卿は
直接ゲスターの所へ行き、
怪物のことと、
自分の感情のことについて
問いただしました。
ゲスターは、サーナット卿が、
感情を失うことを知っていたこと
彼を騙して行かせたことを
認めましたが、
サーナット卿の感情が
本当に強ければ、
感情を失うことはなかったと
指摘しました。
サーナット卿はひどく怒って
ゲスターを殴ろうとしましたが
自分は皇帝の騎士であり、
ゲスターは彼女の夫なので
殴りませんでした。
激怒した彼は
ゲスターの部屋を離れると
温室に向かいました。
サーナット卿は、
温室でギルゴールに、
怪物のことと
ゲスターから聞いたことを話しました。
ギルゴールは、
その状況を笑いながら、
サーナット卿が、
また、ゲスターに騙された。
気持ちの強さは関係ないと
サーナット卿に話しました。
そして、ラティルに
事情を話すかどうか尋ねましたが、
彼は、
自分のすべきことは何もないし
ゲスターはラティルの夫だから
ラティルにとって、
自分よりも大切な人だろうと
考えました。
帰ろうとするサーナット卿に、
ギルゴールは、
もしゲスターがラティルと喧嘩して
怒って、彼女の元を去ったら
どうするのかと尋ねました。
サーナット卿は顔をしかめて
ギルゴールを振り返り、
どういうこのなのかと尋ねました。
ギルゴールは、
ゲスターは若者であると同時に
そうではない。
彼の背後にいるのは、
国全体を窒息させるような
大蛇だ。
彼が冷静でいられる理由はない。
なるようにしかならないけれど、
彼は野心よりも
勉強に熱心だと説明しました。
サーナット卿は、ギルゴールが
彼の味方をするのかと
尋ねました。
ギルゴールは、
自分たちが感じているような純愛が
彼にはないと言っている。
カルレインは、
何を言っても、
味方になってくれる人だ。
しかし、
ゲスターも同じだと思うけれどと
説明しました。
そして、
皇帝がどちらにつくか
気にならないかと尋ね、
良かったら教えて欲しい。
楽しみだと言いました。
ラティルは、朝起きると、
ギルゴールに、
一緒にミロに行くことを
提案しようと思いました。
ラティルは温室に行き、中に入ると
声が聞こえたので、
ギルゴールを呼びましたが、
返事がありませんでした。
彼女は声を聞きながら、
周りの状況に注意を払うと、
自分の頭上の植物が、
前の晩の
サーナット卿とギルゴールの会話を
繰り返し言っていることに
気がつきました。
ラティルが近づくと、
植物は沈黙し、ついに植物は
言葉を発することを拒否しました。
ラティルは温室を出ました。
ゲスターが意識的に
サーナット卿の気持ちを
奪ったことを知り、
怒ったラティルは
ゲスターの部屋に行き、
中に入りました。
そして、侍従に外へ出るように指示し
ゲスターが安らかに眠っている
ベッドに直接向かいました。
彼は、目を覚ますと、
彼女を見つめました。
◇683話◇
ラティルは、
サーナット卿に起こったことについて
ゲスターを問い詰めました。
彼はプレッシャーを感じながらも
サーナット卿の感情と怪物の間に
起こったことを正当化しました。
ゲスターは、
自分が他の男たちと
同じ屋根の下で暮らすのは
それが好きだからではなく、
ラティルを愛しているからだと
訴えました。
ラティルは、今話しているのは
ランスター伯爵だと思いました。
ゲスターは、
自分が我慢しているのは、
彼女への愛情があるからだ。
しかし、ハーレムに入る男が
これ以上、増えるのは
もう許せないと主張しました。
しかし、ラティルは、
それはサーナット卿の気持ちを
奪う理由にはならないと答えました。
ゲスターは、これ以上、
話をしても無駄だと言った後、
ラティルがサーナット卿を
好きでないなら、
彼の感情が失われても、
構わなかったはずだと強調しました。
そして、最後にゲスターは、
自分がいらないなら、
ハーレムから追い出せばいいと
言いました。
激怒したラティルは、
そうしようと考えましたが、
植物が話していたことを思い出し、
ゲスターを、
自分の味方につけることが
重要だと理解しました。
ラティルは、
彼を追放はしないけれど、
自分たちの関係は、
もう以前とは違うものになると
告げました。
ゲスターは、
ラティルを救うために
魂を売ったことは後悔していない。
全て、愛のためにしたことだと
彼女に告げました。
ラティルは、彼を見つめた後、
部屋を出て、執務室に向かいました。
カルレインはラティルに、
動物の仮面たちとの会談が
行われることを伝えました。
ラティル、サーナット卿、
タッシール、カルレインは
動物の仮面たちが集まっている場所に
向いました。
彼らが中に入ると、
仮面たちは全員
ラティルをロードと認め
彼女を褒め称えるために
飛びかかりましたが、
狐の仮面だけは、彼女を見もせずに
無関心にテーブルに座っていました。
ラティルは狐の仮面を見ますが、
彼が何か言う前に、
仮面たちは、あたふたと
世界征服の計画を話し始めました。
その言葉に反応したラティルは、
世界征服は、
自分たちの計画にはないことを
告げました。
仮面たちは沈黙し、
ロードの言葉に戸惑い、
互いに顔を見合わせました。
ギルゴール、サーナット卿、
カルレイン、ゲスターの愛は
純愛。
ギルゴールの言っている彼は
ランスター伯爵のことで、
彼の愛は、
邪だということなのだと
思います。
ギルゴールが、
ランスター伯爵のことを
国全体を窒息させる大蛇と
言っているくらいなので、
彼は、
相当な悪だということなのかと
思います。
ラティルは
ゲスターに助けてもらわなければ
溺れて死んでいたかもしれません。
子供の力では
どうにもできない中、ゲスターは
自分の魂を売ってでも
ラティルを助けようとしたのなら
彼のラティルへの愛は
純愛に違いないと思います。
神聖な力を持つアリタルは
シピサを生き返らせるために
黒魔術を使い、神に背きましたが
その、きっかけは、
ただ息子を救いたいという
純粋な気持ちから来ていると
思います。
そして、彼女を慕って
集まって来た吸血鬼や怪物たちが
人間と共存できるような
コミュニティを作った。
彼女が望んでいたのは、
世界征服ではなく、
誰もが幸せに暮らせる世界を
作ることだったのではないかと
思います。
ドミスも、それも望んでいました。
けれども、
ロードの思惑とは裏腹に、
ロードが転生する度に、
世界征服を狙う人や
人間以外のものたちが
ロードを利用しようとしたために
ロードは悪とされるように
なったのではないかと思います。
ラティルが皇帝になったら、
多くの血が流れるけれど、
タリウムが栄えるという予言は、
彼女がアリタルの目指したものを
実現させるために、
悪を成敗していくことなのかと
思いました。