686、687話 要約。ラティルは王女の部屋で、家印の付いた手紙を見つけました。
◇686話◇
その手紙には、
ダガ公爵家の家印が付いていたので
ラティルは
アイニからの手紙かもしれないと
思いました。
アイニは手紙の中で、
王女に起こったことに対して
哀悼の意を伝え、
自分の父親に起こったことと、
彼を生き返らせるために
アイニが黒魔術を使ったことを
非難した
タッシールとラティルに対する
彼女の怒りを
王女に伝えていました。
ラティルは、アイニが
ザリポルシ王女と共謀したことで
彼女を告発できると考えましたが
後になって、
ダガ公爵家の家印を使用したのは
弟だと、アイニが告発できることに
気付きました。
アイニは、現在公爵であり、
カリセンの国民は、
何としてでも、
アイニを擁護すると思いました。
ラティルは、黒魔術師に、
王女の部屋の調査を続けさせ
自分は宮殿に戻ることにしました。
宮殿に戻ると、留守中に
誰かが自分の部屋に入ったかどうか
仕掛けておいた罠を確認しましたが
何も起こっていませんでした。
彼女の執務室と使用人の両方が
正常な状態であることを
確認した後、ラティルは、
自分の味方に付いてくれと
アイニの弟を説得するために
カリセンに行くことにしました。
ラティルはグリフィンの背中に乗り、
飛び立とうとすると
サーナット卿が飛び乗りました。
ラティルは、
サーナット卿が以前のように
行動していると思い、
興奮しましたが、彼は、
彼女を守るのが自分の義務なので、
彼女のそばにいると主張しました。
ラティルは同意できないと
合図を送りましたが
サーナット卿は微笑みました。
カルレインは、
ラティルが示した
他の2つの地点に行かず、
自分に付いて来ることにした
仮面たちと共に、
怪物と戦っていましたが、
ある時を境に、
怪物たちは戦うのをやめ、
別の道へ移動し始めたので、
カルレインは、
仮面たちと話を始めました。
彼らは、自分たちが
ロードの言うことを
聞かなかったので
彼女が怒っているだろうと
思いながらも、
彼女のやり方は「新しすぎる」。
ロードが何と言おうと
自分たちのやりたいようにやると
主張しました。
その時、白い旗を持った怪物が現れ
仮面の1人が、
その怪物が持っていたカードを
受け取ると、そこには
自分たちを操る黒魔術師が
ロードと契約したので、
もう戦わないということが
書かれていました。
カルレインと仮面たちは
その場を離れました。
カルレインは宮殿に着くと、
ラティルのところへ直行して
事情を聞こうとしましたが、
ラティルがいないことに
気付きました。
疲れ果てたアイニの弟は
休むために部屋に入り、
テーブルの灯りをつけると、
部屋に誰かがいることに気づきました。
その人は彼に挨拶をした後、
聞きたいことがあると告げました。
◇687話◇
アイニの弟は怖くなり、
すぐに、
そこにいるのは誰かと尋ねました。
最初、彼は、
ゾンビか怪物かもしれないと
思ったようでした。
仮面で顔を変えているラティルは
彼がとても小さいことに気づき、
正式な謁見を求めるべきだったと
考えました。
怯えた少年は、使用人を呼ぶために
手を伸ばして、
鐘を鳴らそうとしましたが、
ラティルは、
使用人たちが来る前に、
自分は帰る。
自分はアイニの友人である
サディだと名乗りましたが、
彼は、彼女のことを
黒魔術師だと思っているようでした。
ラティルは、
彼が、そう考えていることに
驚きましたが、彼はアイニと
仲違いしているのではないかと
思いました。
ラティルは、
ダガ公爵の家印が押されている、
アイニからの手紙を見つけたと
告げると、少年は考えあぐね、
ラティルに不信感を抱きました。
彼女は、この手紙は
アイニが送って来たのか、
それとも、彼が送って来たのかと
あからさまに尋ねました。
少年は手紙を受け取り、
それを見たところ、
アイニからの
手紙であることに気づき、
なぜ、アイニが
ダガ公爵の印を押したのか考えました。
ラティルは、彼の心の中の声を
全て聞いていました。
最後に少年は、ラティルに
彼女が姉の敵かどうか尋ねました。
彼は、アイニの敵は
自分の敵だと考えていました。
ラティルは、弟が
アイニに不利な証言をすることは
まずないと悟りました。
少年は、お守りの首飾りを
付けるよう
姉に要求された時の記憶があり
アイニを疑うようになりました。
ラティルは少年に
姉と一緒にいるのかと尋ねると、
彼はそうだと答えました。
するとラティルは、
なぜ、彼女が、
吸血鬼と手紙を交わしていたのかと
尋ねました。
少年は怖くなり、
そんなことに巻き込まれるのは
危険だと思い始めました。
その時、誰かがドアを叩いたので
ラティルは窓から逃げ出し、
グリフィンの背中によじ登りました。
ラティルは、飛んでいる間、
サーナット卿に事情を話し、
その後は、ずっと黙っていました。
そして、最終的に彼女は、
アイニの弟の力を借りるには
彼がアイニを敵に回す必要があり、
そのためには、ダガ公爵の死と、
アイニが、
弟のお守りを使ったことで
おそらく抱いているであろう
彼女の罪悪感を
利用できることに気づきました。
この計画を実行するためには、
ダガ公爵の魂が必要で、
そのためには、
ゲスターの助けが必要でした。
翌朝、ラティルは、
ゲスターと話をしに行きました。
彼は、食事中でした。
ラティルが彼に話しかけると、
ゲスターは、
なぜ、彼女がここに来たのか
尋ねました。
その反応を見た、ラティルは、
彼に頼みたいことがあると告げました。
すると、ゲスターは、
今は自分を必要としているから
話しかけてくれるけれど、
仮面たちとの会談の時は、
自分を完全に無視していたと
非難しました。
ラティルは、
他の仮面たちが
彼女を取り囲んでいた中、
ゲスターは彼女を無視して
テーブルについたままだったと
言い訳をしました。
ゲスターは、
彼女に見慣れているから
他の仮面たちのような
反応はしなかったし、
彼女に話しかけなかったのは、
それが理由ではないと答えました。
ラティルは、
自分が間違っていたかもしれない
と考えました。
ラティルはダガ公爵の魂を
呼び出すために、
彼の助けが必要だと言いました。
ゲスターは、
ラティルは自分の嫌なところを
受け入れてくれない。
しかし、
ラティルが自分勝手で、
好きなように行動し、
必要な時に人々を利用しても、
自分はまだ
ラティルに愛情を抱いていると
言いました。
怒ったラティルは、ゲスターに、
自分を侮辱しているのかと
あからさまに尋ねました。
ゲスターは顔を背け、
魂を呼び起こすには、
肉体が必要だと答えました。
そして、ゲスターは
ラティルを助けるけれど、
彼女を墓に連れて行けないので、
別々に行かなければならないと
告げました。
ラティルはグリフィンに乗って
墓場に移動すると、
誰かが墓を掘り始めているのを
見ました。
ダガ公爵が、
ゾンビであることが発覚した時、
アイニは弟にお守りを付けるように
要求し、
ダガ公爵が埋葬されたとき、
アイニは、そのお守りを
上に置いたようです。
アナッチャは、
ダガ公爵を食餌鬼に
変えたと思いましたが、
彼女の黒魔術が未熟なので、
ダガ公爵はゾンビに
なってしまったのでしょうか?
そのあたりのことは、
分かりません。
ラティルが話をしたのは
ゲスターではなく、
ランスター伯爵の方で、
ラティルも、
それが分かったのではないかと
思います。
おそらく、本物のゲスターなら
ラティルに
皮肉を言わないように思います。
でも、ゲスターの言ったことは
真実なので、痛快でした。
ゾンビ事件の時、
アイニの弟は
10歳になったばかりだったので
この時点では、
11-12歳くらいでしょうか。
賢そうな子供に見えますが
まだ、
家族に守られる必要があるのに、
大人に利用されて、
可哀そうに思います。
動物の仮面たちは、
何年生きているか分かりませんが
何百年あるいは何千年もの間、
ロードと共に、
自分たちだけの世界を作ることを
夢見ていたのでしょうか。
ラティルの考えが
「新しすぎる」と言う彼らは
すっかり頭が固くなっているように
思います。