697話、698話の要約 ラティルは宮殿に戻ってきました。
◇697話◇
宮殿に戻ったラティルは
カルレインとタッシールを呼び、
怪物が現れた時期、消えた時期
ロードが生きていた時期、
対抗者が生きていた時期について
できるだけ多くの情報を
集めて欲しいと依頼しました。
そして、メラディムや人魚たち、
村での出来事について話しました。
タッシールは彼女に
御祝いの言葉を述べ、
彼女が幸せそうなのを見て
ラティルのロードとしての役割が
彼女に対する帝国の姿勢を
定義づけないかもしれないと
希望を抱きました。
カルレインは、彼女を観察し、
再び、メラディムと2人で
出かけないように頼みました。
ラティルは捜査員から、
ミロ王が怪物を作り、
カリセンを攻撃していたことが
発覚し、
前皇后アイニが関与していることが
カリセンで明らかになったと、
知らされました。
ラティルは、カリセンが
公然と、このことについて、
調査していることを知り、
数日間、様子を見ることにしました。
数日後、彼女は、
ヒュアツィンテから手紙を受け取り、
彼は、その中で、
なぜ、ラティルがそこまでするのかと
尋ねていました。
ラティルはその理由を
返事に書きました。
すると、ヒュアツィンテは
返事の中で、
アイニを擁護するかのように、
なぜ、全てを失った人から
物を奪い続けるのか。
アイニはカリセンの唯一の
対抗者であり、彼女の民は、
彼女に多くを依存していると
強調しました。
それを読んだラティルは
戸惑いながらも、
アイニとザリポリス姫の行為を
有罪としたわけではなく、
カリセンに証拠を渡しただけだと
返事をしました。
ラティルは手紙の内容と
ヒュアツィンテの状況に動揺し、
悲しみました。
その時、メラディムが
人魚の宝物を持ってやって来て、
ラティルの机の上に
それを置いて立ち去りました。
しかし、ラティルは
机の上に頭を突っ伏したままでした。
サーナット卿はそんな彼女を見て、
まだ、彼女のことが好きであれば
慰め方もわかるはずなのに、
今はどうしていいかわからないと
思いました。
それでも、サーナット卿は
彼女を慰めるため、
ハーレム入りの儀式のための礼服を
まだ持っていて、
捨ててはいないと言いました。
ラティルは、なぜサーナット卿が
このタイミングで、
その問題を持ち出しのかと思い、
少し苛立ちましたが、
彼女は「分かった」と答えました。
ヒュアツィンテとラティルは
手紙を通じて話し合いを続け、
ラティルは、クラインが
自分の側室であることを理由に
彼を養うと告げると、
ヒュアツィンテは、それならば
自分は、
元妻の弁護を続けると言いました。
そして、ラティルに、
こんなことでカリセンが
タリウムに頼ることを
期待しているのか。
その場合、誰が責任者になるのかと
尋ねました。
ラティルは、
自分は落ち着くべきだ。
自分はもう彼の恋人ではないし、
彼は皇帝として、
国にとって
何が最善かを考えているのだと
思いました。
最後に、ラティルは、
アイニが同盟を結んで
怪物を作ったのなら、
カリセンがその怪物を
必要としたからだと、
返事を送りました。
夕方、彼の手紙の返事が届きました。
◇698話◇
ラティルはヒュアツィンテから
アイニのことは自分がやるので、
タリウムは関わるなという手紙を
受け取りました。
ラティルは動揺し、
手紙をくしゃくしゃにして
捨ててしまいました。
自分の部屋にいるクラインは、
なぜラティルが来ないのか
不思議に思いましたが、
自分が臨時の側室のせいだと
結論づけました。
しかし、バニルは、
ラティルが、本当に
あまりハーレムに来ないのだと
説明しました。
それに対して、クラインは
再び文句を言いましたが、
バニルは、
ラティルとラナムンとの間には
娘がいるのに、
それでも、ラティルは
あまりラナムンに会いに来ないので、
そんなに悪いことではないと
言いました。
クラインは、
ずっとこの状態が続くなら
ラティルに正式な側室にしてもらうと
決心しました。
しかし、アクシアンは、
正式な側室になるには、
メリットとデメリットがあることを
説明しました。
クラインは、自分の知っている
唯一のデメリットは
離婚ができないことだと言いましたが
アクシアンは、
正式な側室になることのデメリットは
ラティルとヒュアツィンテの仲が
悪くなりつつあることだと
説明しました。
クラインは恋愛的な意味で
仲が悪いのかと尋ねると、
アクシアンは、
2人が文通をしていると説明し、
臨時の側室なら、
仲が悪くなれば出て行けば済むと
答えました。
そして、バニルは、
クラインが
ヒュアツィンテの血縁者であり
ラティルとの間に
子供ができれば問題ないけれど、
そうでない以上、
ヒュアツィンテとラティルの
争いの原因がわからないので、
様子を見た方がいいと答えました。
ヒュアツィンテはアイニに、
ミロで起きたこと、
王たちとのこと、
ザリポルシ王女とのことを
直接聞くために、
使いを送って彼女を呼びました。
アイニは、
ヒュアツィンテと話をする中で、
全ては、ザリポルシとアイニの
タリウムへの恨みから
始まったことを
彼が知らなかったことと、
どうやらラティルは、
彼に全てを話したわけでは
なさそうだと悟りました。
ヒュアツィンテは、
カリセンの敵対者は
彼女しかいないので守るけれども、
彼女を守る価値がなければ、
彼女を守らず、
起訴すると告げました。
アイニは、その場を立ち去ると、
ヒュアツィンテは、自分と同じように
カリセンを愛しているので、
自分を放ってはおかないと思いました。
執務室で仕事をしていたラティルは
ヒュアツィンテに
返事をしないことにしました。
そこへシピサがやって来て、
ギルゴールの誕生日での
自分の振る舞いについて
謝罪しました。
ラティルは感心し、
シピサに心配することはないと
伝えました。
シピサはラティルに
前回の過ちを
正すチャンスが欲しいと頼み、
彼女は承知しました。
そして、シピサに
3人でお祝いに行く場所を
決めるように言いました。
数日が経ち、
シピサは近くの町のお祭りに
行ってみないかと
ラティルを誘いました。
ラティルはそれを受け入れ、
今まで、たくさん働いてきたので
休んでも大丈夫だろうと考えました。
執務室を出ようとすると、
乳母がやってきて、
フローラ(ラティルの娘)の
具合が悪いので、
見舞いに来て欲しいと言いました。
ラティルは大神官について尋ねましたが
乳母は彼が神殿に行っていると
答えました。
カリセンは、
アイニが怪物を作ることに
関与していたことを知ったのに
アイニが対抗者だというだけで
ヒュアツィンテが
彼女を擁護しようとするのは、
筋違いのような気がします。
しかも、ラティルが
全てを失ったアイニから、
物を奪い続けるという発言。
別のお話の皇帝を
彷彿とさせました。
結局、ヒュアツィンテは
自分の国のことに他の国の皇帝が
首を突っ込むのが嫌なのかと
思いました。