711話、712話の要約です。 レアンが首都に戻ってきました。
◇711話◇
レアンの支持者や大臣たちは
ラティルの言葉を疑いましたが、
彼女は、レアンが考えを改め、
自分からの恩赦を受けて
宮殿の別館で生活することに
決めたと話しました。
皆が帰ると、
ラティルはサーナット卿に
レアンを迎えに行くように
頼みましたが、
二人は仲が良かったので、
サーナット卿を送り出す時に、
自分を裏切らないでと、
からかうように言いました。
ラティルは
サーナット卿に背を向けた瞬間、
首の後ろに、
彼の冷ややかで困ったような
視線を感じました。
彼女は1人になると、
グリフィンとアライグマを呼び出し、
サーナット卿とレアンの後をつけて、
目を離さないように命じました。
サーナット卿は、
ラティルが憎まれ口を叩いても
自分が彼女の側に居続けるのは
有利か不利かと考えながら、
レアンを迎えに行きました。
レアンの元に着くと、
使用人たちが心配そうに彼を迎え、
サーナット卿は脇に立って
レアンが用意できるのを待ちました。
彼はサーナット卿を迎えると
抱きしめましたが、
サーナット卿は、
ほとんど反応しませんでした。
レアンはサーナット卿に、
彼が迎えに来た理由は、
ラティルが彼を信用しすぎているか
ラティルに腹を立てているかの
どちらかだと指摘しましたが、
サーナット卿は何も答えませんでした。
二人は宮殿に向かいましたが、
サーナット卿は、
レアンと同じ馬車に乗りませんでした。
グリフィンとアライグマは
ラティルに、
レアンとサーナット卿の間に
起こったことを話し、
今のところ二人の間に
怪しいところはないと、
報告しました。
ラティルは安心しました。
その時、レアンが親しげな顔で
彼女の執務室に入ってきて、
挨拶するために
近づこうとしましたが、
ラティルは、
レアンと距離を置いたまま、
彼を「許した」としても、
まだそのような「友好的」な関係を
築くには至っていないと
話しました。
レアンが
ラティルに会いたかった、
姪であるフローラに会いたいと
言っても、
ラティルは、まだ完全にレアンを
赦していないから
無理だと言いました。
レアンは扉に向かいましたが、
部屋を出る前に、
サーナット卿を迎えに来させた
ラティルに笑顔で礼を言って、
その場を後にしました。
ラティルは、
レアンが冗談めかして
言ったことにより、
彼女とサーナット卿が
仲違いしていることに
彼は気付いていると思いました。
数分後、
ラナムンがフローラを抱いて
執務室にやって来ました。
彼から、レアンに会っていないと聞き
ラティルは安心しました。
フローラが泣き出したので
ラナムンは背中を撫でて
落ち着かせましたが、
ラティルは改めてラナムンの手の傷に
気づきました。
ラティルの表情を見たラナムンは、
フローラも大きくなったら
ラティルのように
強くなるかもしれない。
赤ん坊だから、
この程度の傷で
済んでいるのだろうと言いました。
これに対してラティルは
姫が自分と同じくらい強くなったら、
自分の命が危ないと言いました。
ラナムンは、
この傷は、自分とラティルに
一度しか付けられていないと
指摘しました。
そして、ラナムンは
フローラをラティルに渡し、
彼女の兄のことを聞いて
心配になり会いに来たと話しました。
ラティルは、
ラナムンが姫を見せに来ただけだと
思っていましたが、
ラナムンが苛立っているのに気づき、
どうしたのかと尋ねました。
ラナムンは返事をしないので、
ラティルはしつこく尋ねると、
結局、ラナムンは、
ラティルのことが本当に心配で来たと
言ったので、ラティルは驚きました。
◇712話◇
ラティルは、
自分が考えていたことを
ラナムンが正確に当てたことに
驚きましたが、
それを否定し、
彼の言うことを信じると言いました。
しかし、ラナムンは
ラティルの言っていることは
信じられないと抗議しましたが、
ラティルはラナムンを信じると
言い張りました。
フローラは、
まだ激しく泣いていました。
ラティルはラナムンに、
自分は自分の考えを知っている。
だから自分の言うことは
自分が考えていることだと
言いました。
しかし、ラナムンは、
ラティルが彼女の考えを知っていても
表情をコントロールできないので、
言葉に皮肉が現れてしまうと
窘めました。
ラティルはようやく納得すると、
ラナムンが長い間
訪ねて来なかったのに、
今日に限って、
フローラと一緒に訪ねてきたからだと
告げました。
ラナムンは、ラティルが
自分だけでなく、
姫にも腹を立てていると抗議しました。
ラティルはそれを否定し、
なぜそう思うのかと尋ねると、
ラナムンは、自分が
フローラの話を持ち出したからだと
答えました。
ラティルは深呼吸をし、
これだけ長い間、来なかったのに
まさに今日、姫を連れて来たのが
不思議だったからだと説明しました。
ラナムンはラティルに、
彼女が、
いつも目的を持って物事を行い、
人を追及しているから、
そう思うのだと話しました。
その言葉にラティルは驚き、
ラナムンが自分を責めているのかと
尋ねると、
彼はそうだと答えました。
ラティルはラナムンを見ながら、
彼のことをすごいと煽て、
彼はいつも
皇配の地位にだけ関心があり、
自分だけが目的を持って行動していると
考えているのか。
なぜラナムンは、
他の人とは違うふりをするのかと
尋ねました。
ラナムンは、常に先に行くのが
自分の愛情だと答えたので、
ラティルは、
どういうことかと尋ねると
ラナムンは、
自分が皇配になれば、
ラティルのそばで永遠に暮らせるので
彼女のことを、
気にかけるべきではないかと
答えました。
ラティルはラナムンが、
自分のことを幸運だと思っているかと
尋ねました。
ラナムンは、
それはラティルが尋ねたことだと
指摘しました。
ラティルは、
ラナムンはタッシールのように
戦略的ではないけれど、
議論や対話に関しては、
素晴らしい能力を持っていると
思いました。
ラティルは、ラナムンに
皇配になることを
諦めたのかと尋ねました。
ラナムンは、
諦めたか否かを選ぶのではなく、
皇配になれば、
心から彼女を大切に思うと答えました。
ラティルは、
それでもラナムンの目的は
皇配になることであり、
いつもと違う行動をとったことから
そう思っていることは
明らかだと指摘しました。
ラナムンの表情は一変し、
敵意をむき出しにしました。
この状況に業を煮やしたラティルは、
ラナムンが求めているのは
皇配の地位だけだと皮肉りました。
そして、これを聞いたラナムンが
激怒することを予想しましたが、
彼は、
ラティルのことが心配だから来た。
自分が求めているのは彼女の愛だと
返事をしたので、
ラティルは、一瞬戸惑い、
硬直しました。
ラナムンと愛という言葉を
一緒にするのは、
普通ではないと思ったからでした。
ラティルは彼を見ました。
ラナムンの視線は敵意に満ちていて、
彼の心は深く傷ついているようでした。
彼は本気なのか、
それともプライドが傷ついたのかと
考えていると、ラナムンは、
自分のことを、
本当に怠け者だと思っているのか、
だから一緒にいようと思ったのかと
尋ねました。
そう思われていることが
恥ずかしいラティルは、
もし、そうでなければ
どうするのかと尋ねました。
ラナムンは、
怠惰な生活も好きだけれど、
そんなことで仲間を売るような
人間では無いと答えました。
この言葉に、ラティルは驚きました。
両親が口論している間、
一度は静かにしていたフローラが
泣き出すと、ラナムンは娘を
ラティルの腕から取り上げ、
部屋を飛び出していきました。
ラティルは、
一体、ラナムンは
何を言いたかったのだろうかと
考えました。
ラナムンとの会話について
考え続けるラティルでしたが、
気がつけば、母親と一緒にいて、
彼女はレアンのこと、
彼が宮殿に到着したこと、
ラティルが与えた許しのことなど
話していました。
ラティルは、少し集中力を欠いたまま
タッシールから、
レアンへの許しついて
これ以上詳しく話さず、
周りの反応を見ていればいいと
言われたことを思い出し、
そうすることにしました。
フローラを抱いて
ラティルの執務室を飛び出した
ラナムンは、足早に廊下を歩き、
カルドンは彼を追いかけながら、
どうしたのかと尋ねましたが、
ラナムンはそれには答えず、
ひたすらハーレムに向かって
しっかりと早歩きしました。
ところが、
廊下の一角を通り抜けた彼は、
誰かと正面衝突し、
ラナムンは、
フローラを抱いていたので
彼女もその影響を受け、
泣き出してしまいました。
ラナムンはフローラを確認し、
彼女を落ち着かせて、顔を上げると
額をさすっているゲスターを見ました。
するとカルドンはラナムンを庇い、
ぶつかったのはゲスターのせいだと
主張しました。
しかし、トゥーリは主人を庇ったので
ぶつかった責任は誰にあるのか、
どちらが相手に謝るべきかと
2人は口論を始めました。
近くをうろうろしていた
タッシールとカルレインは、
その様子を見て、
すぐに立ち去りました。
メラディムは、
争いが起きた!
どちらか勝つか賭けようと
仲間に呼びかけました。
ラナムンとゲスターは何も言わず、
侍従のカルドンとトゥーリが
言い争っているので、
護衛は心配になり、
ラティルを呼んで、
争いを解決させるかどうか
考え始めました。
ラティルは、
レアンが戻って来たことで、
心配事が増え、
神経質になっていると思うのですが
なぜ、ラナムンの言葉を
素直に聞けないのか、
理解できません。
レアンがフローラに
会いたいと言ったせいも
あるかもしれませんが、
ラナムンは、
レアンが帰って来たことで、
ラティルがどうしているか
心から心配だったので、
ラティルに会いに来たと思うし、
フローラを連れて来たのは、
彼女を母親に会わせたいという
父親の愛情から来たものだと
思います。
それなのに、ラティルは
ラナムンの気持ちを曲解し過ぎるし
彼が、何を言いたかったのか
本当に分からなかった様子。
ラナムンのことが本当に
可哀そうだと思いました。
途中、意味が分からないところが
ありましたら、ご容赦ください。
私も、よく分かりませんでした(^^;)