自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 324話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ギルゴールの誓約式

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324話 ラティルと大神官とゲスターは、ヒュアツィンテの部屋へやって来ました。

◇治療◇

ヒュアツィンテは

意識を失っているけれども

定期的に介護者が

部屋の中を訪れることが

予想されるので、ラティルは

長居できないと思いました。

 

ラティルは不安を抑えるために

胸を2回叩いた後、

大神官に近づいて彼を揺さぶり、

彼の耳に口を近づけ、

何度か名前を呼びました。

幸い、大神官は、

ゆっくりと目を開き、

ラティルと目が合うと

にっこり笑いましたが

自分が下敷きにしている人を見て驚き

慌ててベッドから落ちました。

 

ドスンという音がすると、

ラティルとゲスター、 大神官は

動きを止め、

扉の外の方へ耳を傾けました。

特に、あの恐怖の滑り台に

乗りたくないラティルとザイシンは、

死んだネズミのように

動きませんでした。

幸い、外から

何の音もしなかったため

ラティルは安堵して

ザイシンを手招きし、

早く治療するよう促しました。

 

ザイシンは頷くと、

習慣的に身なりを整え、

ヒュアツィンテのそばに行きました。

ラティルは、

まだ少し動揺する気持ちを抑えながら

微動だにしていないヒュアツィンテを

眺めました。

一時、あれほど愛した彼が

あのような格好で

横になっている姿を見ると

胸が痛みました。

これ以上、彼を愛したり憎んだり

しないことにしましたが、

それでも、

彼が弱っている姿を見ると、

心が痛みました。

しかし、大神官が

「すぐに治療します」と、

小声で呟きながら手を揉み始めると

妙な気分に変わりました。

 

ラティルは

ヒュアツィンテが殴られるのを

見ることができず、

目を横に向けると、目の端に

大神官がヒュアツィンテを叩く姿が

ぼんやりと映りました。

そうするうちに

「うっ」とうめき声が上がったので

ラティルはすぐにそちらを向きました。

死んだように横になっていた

ヒュアツィンテが飛び上がり、

上半身を起こしました。

 

彼と目が合った瞬間、

ラティルが何か言う前に

大神官はヒュアツィンテの口を塞ぎ

再び彼を寝かせると、

静かにしなければならないと

命じました。

ヒュアツィンテの瞳が

大きくなりました。

 

ラティルはすぐにそちらに近づき、

彼に「シッ!」と合図し、

目でドアを示しました。

ヒュアツィンテも、

ここが自分の部屋だということと

ラティルと大神官の顔を確認すると

目で「分かった」と

意志表示をしました。

 

大神官が

ヒュアツィンテから手を引くと、

彼は上半身を起こして血を吐き、

ラティルに、

ついに自分の命を奪いに来たのかと

尋ねました。

今の状況を見ると、

そうとしか考えられないようでした。

ラティルは、

大神官が治療したと答えると、

ヒュアツィンテは口を塞いで咳き込み、

また血を吐きました。

 

彼は手のひらに付いた血を見て、

本当に治療なのかと、

ラティルをぼんやりと見ながら

尋ねました。
ラティルは咳払いをして

大神官に、

身体も治療するよう合図しました。

彼はヒュアツィンテの肩に手を当てると

彼はビクッとしましたが、

すぐに体が楽になったので、

緊張して握っていた拳を緩めました。

 

ついに大神官は治療を終えて

手を引くと、ヒュアツィンテは、

それが治療であることを認めて

お礼を言いました。

大神官は黙ったまま笑っていましたが

一歩遅れて、ヒュアツィンテが、

以前、タリウムで会った

カリセン使節であることに気づき、

驚いて目を見開きました。

ヒュアツィンテはニヤリと笑うと

大神官をポンと叩き、

その後、ゲスターを一度、

ラティルを一度見ました。

 

彼女はヒュアツィンテに

どこまで覚えているか尋ねました。

彼は、ゾンビを捕まえた後に

倒れたことと、噛まれたことと

答えました。

 

ラティルは、ヒュアツィンテが

ゾンビに変わろうとしたので、

大神官のお守りを付けて進行を阻んだ。

だからゾンビに変わっていないと

説明しました。

 

ラティルは、

しばらくヒュアツィンテの隣に座り、

ダガ公爵が彼の治療を拒否したこと、

クラインが犯人にされて、

大変なことになるところだったこと、

その時、クラインに噛まれたダガ公爵が

死ぬところだったこと、

ダガ公爵と

遠い親戚にあたるアナッチャが、

彼を食餌鬼として復活させたことなどを

要約して話しました。

 

ヒュアツィンテは、

ダガ公爵が食餌鬼になったという部分で

少し驚きましたが、

それ以外は、

公爵が彼の治療を邪魔したという

部分も含めて、

比較的落ち着いて聞きました。

ラティルは、無意識のうちに

ヒュアツィンテの手を

握ろうとしましたが手を引きました。

ラティルは、

ヒュアツィンテが目覚めたので、

すべてのことを正すようにと

言いました。

ヒュアツィンテは頷き、

そうしなければならないと

言いました。

彼の声は揺るぎなく落ち着いていて、

まるですべての状況を

見守っていたかのように、

超然とした様子でした。

ヒュアツィンテなら、

事をうまく解決すると思い、

ラティルは安堵して頷きました。

 

ヒュアツィンテは、

まだ、目覚めたことを知らせず、

しばらく様子を見て、目覚めるのに

一番適当な時を見出すと言いました。

◇陛下よりも◇

タリウムに戻るや否や、

大臣館は酔ってめまいがしたので

床に伏せました。

 

ラティルは、ゲスターの背中を

一発殴りたいという

気持ちを抑えるために

かなり忍耐しました。

目を閉じて移動すれば

大丈夫だと言っていたのに、

むしろ、目を閉じている時の方が

ラクラしました。

ゲスターは慣れているせいなのか、

彼が普通に行き来していることを

ラティルは不思議に思いました。

 

その時、背中に手が触れて

急に体が楽になりました。

自分も苦しんでいるのに、

大神官がいつのまにか

ラティルのそばに来て

神聖力でめまいを癒してくれました。

 

ラティルは感動してザイシンを見つめ

彼の腰を抱きしめ、労いました。

大神官は、

怪我をした人を治療できるのは

自分にとっても嬉しいことだと

ザイシンの大神官らしい言葉を聞いて

感動していると、

横から「ドン」という音がしました。

 

驚いて振り返ると、

先ほどは元気そうだったゲスターが

倒れていました。

驚いたラティルが彼に近づくと

ゲスターは目を見開いて、

力を使い過ぎたので元気がでないと

言いました。

ラティルは、

ゲスターも大変だったと労いました。

彼は2度も狐の巣窟を作ってくれたのに

酔って気分が悪くなっていたために

しばらく彼を放っておいたことを

後悔しました。

 

すると、ゲスターは

元気がないけれど、

ラティルが手を握ってくれれば

元気が出ると思うと、

そっと囁きました。

 

ところが、その言葉が出るや否や

大きくて熱い手が

彼の手をぎゅっと握ったので、

ゲスターは真顔になって顔を上げました。

大神官はゲスターの手を握って

神聖力を入れながら、

「陛下より私の手の方が

元気になりますよね?」と、

明るく笑いながら尋ねました。

◇恥ずかしい◇

ヒュアツィンテを治療して

帰ってきた翌日、気分が良くて、

普段より明るく働いていたラティルに

侍従長は、温室が完成したので、

これで新しい側室を

受け入れることができると

報告しました。

 

ラティルは、

書類にサインをするのを止めて、

訳もなく紙を見下ろしました。

心臓が激しく鼓動し、

心の中で悲鳴を上げました。

 

3時間後、ラティルは

ギルゴールに

温室が完成したことを知らせ、

いつ側室に入るか聞くために、

ギルゴールを訪ねました。

 

ラティルは緊張していました。

ギルゴールを

側室として迎えることに

長い間、悩みましたが、

彼が本当に誓約書に

サインすることを考えると

ゲスターの狐の巣窟に

入ったような気分になりました。

 

ラティルは、

何度も手を上げ下げした後、

勇気を出して、扉を叩きました。

しかし、自分が来たことを

ギルゴールも

分かっているに違いないのに

内側から何の音も聞こえず、

扉の取っ手を回しても、

扉が開きませんでした。

 

ラティルは取っ手を

何度もガタガタと鳴らしていると、

中から、「お弟子さん」と

ギルゴールの声が聞こえてきました。

いつもより、

少し間延びしたような声を聞き、

ラティルは、

ギルゴールの機嫌が良さそうだと

思いました。

おそらく、温室が完成した話を

聞いていると思いました。

 

ラティルは咳払いをし、

わざと明るい声で、

扉を開けるよう頼み、

ギルゴールの寝室が完成したことを

告げました。

温室が大好きなギルゴールなので、

自分も一緒に喜んであげないと

気分を悪くする。

ギルゴールでなくても、

他の人もそうだと思いました。

しかし、扉は開きませんでした。

その話は聞いていると、

気怠い声が聞こえるだけでした。

 

ラティルは眉間をしかめ、

誓約式の話をしなければならないので

扉を開けるよう頼みました。

しかし、ギルゴールは、

恥ずかしくて顔を見せたくないと

言いました。

 

話がしやすいように、

わざわざ、自分が来たのに

どうしたらいいのか。

他の側室の誓約式は、

自分が直接、話をしなかったので

ラティルは、

別の人を来させることを提案すると

彼は拒否しました。

 

ラティルはため息をつき、

取っ手を素早く振りながら、

それでは、どうすればいいのかと

尋ねました。

すると、ギルゴールは、

このまま話をするようにと

頼みました。

 

なぜ、急に恥ずかしがるのか。

不思議に思っていると、

ギルゴールは、結婚式をするのは

初めてだと言いました。

ラティルは、

結婚式ではなく誓約式だと

訂正したいという気持ちを

我慢しました。

そんなことを言えば、

誓約式を止めて結婚式をして欲しいと

言われそうだからでした。

 

ラティルは、どうやってギルゴールを

宥めるべきか考えていると、

扉の下から、

要求事項が細々と書かれた紙切れが

さっと出てきました。

ラティルはそれを手に取りました。

誓約式の雰囲気からインテリア、

招待客、誓約式の時間、

希望する衣装デザインまで

すべて書かれていました。

やはり数千歳だと、

ラティルは舌を巻きました。

 

その中に、

誓約式を夜に行いたいと

書かれていたので、

ラティルはその理由を尋ねました。

すると、ギルゴールは、

自分の侍従は吸血鬼なので、

夜なら害を受けないと答えました。

 

ラティルは、

カルレインの侍従は、

昼間もよく動き回っていると

指摘すると、ギルゴールは、

デーモンは先代ロードが

吸血鬼にしたと返事をしました。

 

ロードが作った吸血鬼は

昼間、活動できるし、

そうでない吸血鬼は

昼間、動き回れない。

伝説とは異なり、

黒死神団の吸血鬼たちが

日光を浴びても平気な理由に

ラティルは気づき

黒死神団の吸血鬼たちは、

皆がドミスが作った吸血鬼だから、

デーモンは、自分を見る度に

感激するのだと思いました。


ラティルは、しばらく物思いに耽り

黙っていると、

内側からギルゴールが扉を叩き、

ラティルがいるかどうか確認しました。

ラティルは、この数千歳は

本当に気難しいと思いながら

「いる」と返事をするとギルゴールは

華やかにして欲しいと要求しました。

ラティルは承知しました。

◇険悪な招待客◇

いよいよ誓約式の日となりました。

ギルゴールには

連れてくるほどの親戚がいないので、

招待客は、既存の側室と

月楼の使節団だけでした。

驚くほど悪意のある

招待客のリストを見て、

ギルゴールは、

本当にこの人たちを

招待すると言ったのかと、

侍従長は慌てて尋ねました。

ギルゴールが選んだ客は

祝福ではなく呪いを浴びせる

人々だけだったからでした。

 

彼は、悪口を言われながら

誓約式をしたいのだろうか?

それなら完璧な選択だと

ラティルは思いました。

 

彼女は、

本人がそれを望んでいるので、

そうするようにと指示しました。

 

空が完全に暗くなると、

温室の前に用意した

簡素なパーティ会場に

光がたくさん差し込みました。

ずらりと並んだ柱が星のように輝き

その間には、

光を受けて輝く銀糸で編んだ絨毯が

敷かれました。

絨毯の両側には

客用の椅子がいくつか置かれ、

ギルゴールの特別要請により、

他の側室たちは使用したことのない

小さなウェディングアーチまで

設置されました。

 

誓約式を執り行いに来た高位神官は、

大神官が客席で

自分をぼんやり見つめると

気まずくなり、

しきりにボタンを触わりました。

実際、神官が顔色をうかがうのは

大神官だけではなく、

客たちの表情が険悪だったので、

一番前に立っている神官は

気が楽なはずがありませんでした。


仲の悪い家柄同士の政略結婚式にも

何度か参加したことがありましたが

その時も、

これほどではありませんでした。

高位神官はため息をつき、

これらすべてをリストにして

皇帝に要求したという

噂の「平民」の側室が気になりました。

 

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ゲスターは、全然か弱くないのに

ラティルが

大神官を抱きしめたのを見て

自分も手を握ってもらおうとして

わざと倒れるなんて

卑怯だと思います。

大神官の心からの善意が、

ゲスターの邪な考えを邪魔してくれて

いい気味だと思いました。

確かにゲスターがいなければ

こっそりヒュアツィンテを

治療に行くことは

できませんでしたが、

彼は良い事をする以上に

悪い事をしているような気がします。

 

ギルゴールは何千年も前から

結婚式を挙げることを

夢見ていたのでしょうか?

ロマンティックな演出に

彼の意気込みを感じます。

もしかして衣装も

気合いが入っているのでしょうか?

次回が楽しみです。

 

会場の美しさとは正反対の

列席者の険悪な顔を想像すると

笑ってしまいます。

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