自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 先読み 331話 原作 あらすじ 吸血鬼は飢えても死なない

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331話 聖騎士団長のタンベクは、ロードを見破る方法があると言いましたが・・・

◇アイニの推測◇

血を飲ませるという意外な言葉に

アイニは本当に驚きました。

ドミスの記憶はあるけれど、

一部に過ぎず、

大半がカルレインとの愛情に関する

内容だったためか、

一度も考えたことのないことでした。


アイニは、

そんなものがあるのに、

どうして何も言わなかったのかと

尋ねると、

先ほど「ある」と言ったタンベクは

今度は「ないから」と答えました。

アイニは、その言葉を

すぐに理解できないでいると、

タンベクは賢そうに微笑み

一時はあったけれど、今はないと

言いました。

 

呆れたアイニは、

それでは役に立たないと嘆きました。

しかし、タンベクは、

それが、今、実際にあるかどうかは

重要ではなく、

そういう話を聞いておけば、

ロードに従う人やロード本人は、

血を盗んだり吸うために現れるので

偽の餌を仕掛けることができると

言いました。

 

アイニは目を見開きました。

嘘だけれど、いい手でした。

敵がそれに引っかかっても、

引っかからなくても、

やってみる価値がありました。

敵が引っかからなければ、

誰かがそれを盗んだと言えば

いいことでした。

 

アイニはラナムンが

タンベクに関心を持たずに去ったことに

感謝しました。

しかし、なぜ今になって、タンベクが

自分に会いに来たのかと考えていると、

タンベクはアイニに

普段、頭が痛かったり、

身体が重くないかと尋ねました。

アイニは驚いて彼女を見て、

どうして、わかるのかと尋ねると

タンベクは、

アイニに何かが憑いていると

答えました。

 

アイニは、ルイスを通じて

ヘウンが自分に伝えた言葉を

思い出して固まりました。

その後、見てもらった神官は

そんなことはないと言っていたのに

本当に憑いていたのかと思いました。

死ぬ直前まで、

自分のことを考えてくれたのは

ヘウンだけだったと思い、

アイニは心の片隅に

強い痛みを感じました。

しかし、彼女は、

すぐに気持ちを入れ替え、

その憑いているものを

取ることができるか尋ねました。

 

タンベクは、

うまくいくか分からないけれど、

一度やってみると言って、

慎重に手を伸ばし、

アイニの周りに浮かんでいる

黒い靄を手で散らしてみました。

 

その瞬間、アイニは、

ずっと焦げた砂糖の塊が

彼女の脳に付いているような

感覚がなくなり、

正気を取り戻しました。

 

すると、アイニは、

カルレインが彼女に

ロードはいつも転生する、

デマではなく真実であると

言っていたことを思い出しました。

その一方で、

ドミスの外見と記憶を持ったアイニに

動揺すらしなかった、

ドミスの騎士であるカルレインが

ラトラシル皇帝の側室に入ったという

黒魔術師である確率が高いと

考えました。


アナッチャはトゥーラ皇子を

屍鬼にしたと言っていたけれど、

父親を、

まともに食屍鬼にできなかったので

皇子を食屍鬼にした人は

別にいるかもしれない。

しかし、アナッチャは、

自分が腕のいい黒魔術師だと

信じさせるために、

それを言わなかった。

それとも、

その黒魔術師がロードの側の人だから

話せなかった?

 

アナッチャとトゥーラは

ラティルの敵だけれど、

タリウムの皇族。

カリセンが対抗者の国となり、

タリウムがロードの国になって

戦うことになれば、

タリウムは、

他国の信用を得ることができる。

タリウム皇室に属した二人が

果たしてこれを嬉しく思うだろうか?

タリウムがロードの国になったら、

彼らがラトラシルを皇位から

追い出したとしても、

国を取り戻すのは難しいのではないか。

 

そのように考えている瞬間、

アイニには見えない黒い靄が

再び彼女の頭に集まり、

タンベクは慌てて

靄をかき混ぜましたが、

靄は、彼女の手を避けながら

アイニの頭と首筋の近くに

留まりました。

 

アイニは、これだけで

ラトラシルがロードだと

確信できない。

カルレインは以前にも、

ロードに力を貸すために

大公の家臣を自任して歩き回った。

タッシールが側室として

一緒にいるのも偶然ではなく

必然かもしれない。

カルレインと

くっついていなければならないからと

考えました。


アイニの表情が明るくなったり、

暗くなったりを繰り返すと、

タンベクは心配そうに、

アイニを呼びました。

 

アイニは、

確かなことではないけれどと

前置きをして、

もしかしたら

ラトラシル皇帝がロードか、

あるいは、彼女の近くに

ロードがいるかもしれないと

言いました。

◇好みではない◇

ギルゴールを誘惑して

皇帝に彼を捨てさせれば、

多額の報酬をもらえるのに、

温室の扉は堅く閉まったままなので

アペラは恨めしそうに

扉を眺めながら、

温室の周りを箒で掃いて回りました。

自然に温室の中に入る案が、

簡単に思い浮かびませんでした。

今の姿で、

むやみに温室の中に入れば、

生意気だと言われて

クビになるだけなので、

男装を解いて、

ギルゴールが行き来できる場所に

行かなければならないのかと考えると

湖畔に立っていたラナムンの姿が

自然に思い浮かび、

アペラはため息をつきました。

 

その時、

色々な人の足音が聞こえてきました。

アペラは音がする方を見ると、

派手な制服姿で

髪を一つに高く結んだ女性が

後ろに人々を従えて、

向って来ました。

 

皇帝だと気付いたアペラは、

素早く腰を下げて顔を隠しました。

男装した姿は、

少しか弱そうに見えましたが、

顔は、自分でも感嘆するほどの

美しさがありました。

アペラは、皇帝が

イケメン好きだと聞いていたので

自分のことを好きになったら

本当に困ったことになると

思いました。

 

しかし、皇帝は

突然、アペラを見つけると、

彼女に近づき立ち止まりました。

アペラの心臓はドキドキし、

震えながら、

まさか、事が拗れたりしないよねと

考えました。

 

一方、ラティルは、

部分的にアペラの本音を

聞くことができたので、

ラティルが自分のことを

好きになるのではと

心配する声を聞いて舌打ちをし、

月楼の王子同様、

アペラは自己愛が強いと思いました。

確かに、自信を持つほどの

外見ではあるけれど、

その使用人は、

ラティルの好みではありませんでした。

ただアペラが、事が拗れると

心配していたのが気になりました。

事とは何なのか。

月楼の王子は、

キルゴールに与えたあの使用人に

何か命令を出したのだろうかと

考えました。

 

ラティルは黙って

アペラを眺めていると、

彼女の身体は、

ますます緊張して震え始めました。

ラティルはいたずらっぽく微笑み、

彼女が、新しい使用人だと確認すると

喉が渇いたので、冷たい飲み物を

10分以内に持って来るよう

指示しました。

 

アペラは驚いて

ラティルを見つめました。

その後、ラティルは、

アペラがあれほど入りたがっていた

温室の中に簡単に入りました。

 

どうやって10分以内に

台所まで行って来いと言うのか。

自分をいじめているのかと、

後ろからアペラの本音が

聞こえてきましたが、

ラティルは命令を訂正しませんでした。

その代わり温室の中に入ると、

彼女にバレないように付いて行けと

サーナット卿に小声で指示しました。

アペラが走るのを見れば、

訓練を受けた人かどうかわかるし、

本当に仕事に来たのかどうかも

わかるのからでした。

彼は頷き、温室の外に出ました。


ラティルは、他の騎士たちにも

そこで待つよう指示し

1人でギルゴールを探すために

部屋の中に入りました。

◇血を飲みたい◇

もしも、また精神状態がおかしくなり

消えていたらどうしようと

心配しましたが、

ギルゴールは自分の寝室で

おとなしくしていて、

ラティルに挨拶をしましたが、

引き出しの上に

血のようなものが入った瓶が

並べてありました。

 

ラティルは慌てて、

それは血なのかと尋ねると、

ギルゴールは瓶を片付けながら、

明るく笑って、それを認めました。

 

ラティルは、

血をそこに置くつもりなのかと

尋ねると、ギルゴールは

台所に預けた方がいいかと

聞いて来たので、

ラティルは反対すると、

彼は置き場などないと、ぼやきました。

ラティルは、

ギルゴールが少しも油断する暇を

与えないと思いました。


ラティルは、

月楼の王子がギルゴールに付けた

3人の使用人のうちの1人にでも

これが血だとバレたらどうするのか。

彼らが王子の味方か、

ギルゴールの味方なのか、

分からないのに。

ギルゴールの味方でも、

普通の人たちは、

彼が血を飲むことを知ったら

愛想を尽かすと抗議すると、

ギルゴールは、ラティルも自分に

愛想が尽きたのかと尋ねました。

 

どうして、そういう話になるのか、

ラティルは呆れて

ギルゴールを見ましたが、

彼は真剣な表情でした。

 

ラティルは、

彼の弱い精神が傷つくことを心配し、

ギルゴールが

自分の血を吸うのを見ても側室にしたと

素早く答えました。

ギルゴールは、しばらく考えて

納得しました。


ラティルはため息をつき、

血でいっぱいの瓶を手でかき混ぜながら

これらは、

必ずここに置く必要はないので

片付けるようにと言いました。

すると、ギルゴールは、

何を食べて生きていけばいいのかと

尋ねました。

ラティルは、

何を食べればいいのかと尋ねると、

彼は、飢えても死なないと答えました。

吸血鬼だからなのか、

吸血鬼の騎士だからなのか、

ギルゴールだからなのか。

意外な情報に

ラティルが驚いていると、

ギルゴールの目元が細く曲がり、

人間がお腹が空いたら

理性を失うように、

自分もそうなると言いました。

 

ギルゴールは、

お腹がいっぱいでも理性を失うと

思いましたが、

彼がお腹が空いた時、

状態が今よりさらに悪くなると

考えると、恐ろしいと思いました。

ギルゴールは、

無言で立っているラティルを

面白そうに見て、

彼女の腰を両手で包みながら

額を当て、

お腹が空くたびに

1人ずつ通り過ぎる人間を

食べてもいいか。

行方不明者が現れたら、

ラティルの権力で葬って欲しいと

言いました。

ラティルは、きっぱり断りました。

彼はダンスをするように

ラティルの腰をつかんで

ぐるぐる回しました。

彼女は、よろめきながら、

どうやって、

ギルゴールを宥めるべきか

悩みました。

むやみに食べないでと言えば、

本当に彼の気が狂いそうだし。

遠くに住むタリウムの民も皆、

自分が守るべき民なので、

遠い所に行って血を飲んで来いとも

言えませんでした。

ラティルは額にしわを寄せて、

必死で考えていると、

ギルゴールは不思議そうな目で

ラティルを眺め、

額にしわが寄るのが不思議だと

言いました。

ラティルは、人は皆、そうなので

不思議ではないと返事をすると、

ギルゴールは、

その人たちには関心がないけれど、

ラティルには関心が多く、

彼女の表情一つ一つが不思議だと

言いました。

 

ラティルは、

何の戯言を言っているのかと

考えていると、

ギルゴールは

ラティルの首筋に唇を当て、

彼女の血を飲ませてと頼みました。

 

本気なのだろうかと考える前に

後ろから

バタンという音がするかと思ったら、

ギルゴールが飛んで行ったので、

ラティルは瞬きをしました。

いつの間にか隣に来たサーナット卿が

目元が赤く燃え上がるほど

怒って立っていました。

彼の拳は強く握られていました。

何とも言えない心配が

湧き出て来たラティルは、

ギルゴールの方を見ました。

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このお話は、

ラティルが主役なのですが、

アイニの成長物語でもあると思います。


ダガ侯爵に言われるがまま

恋人の命を奪ったヒュアツィンテと

結婚したけれど、

世継ぎを産むこともできず、

お飾りの皇后のまま。

けれども、

食餌鬼になったヘウンと再会し

昔の恋人だったカルレインに

会ったことで家出までした。

そして、敵の操り人形である父親の

操り人形になりたくないと思い

自分の足で立つことにしたアイニ。

 

ヒュアツィンテと結婚したばかりの頃は

可愛らしい貴族の令嬢にしか

見えなかったアイニが、

様々な経験をし、苦しみ、

葛藤しているうちに

強い女性になっていったと思います。


レアンの味方をしていたり

ラティルと戦っている時は

憎たらしいアイニですが、

今回のお話のように

理路整然と考えたり、

自ら父親の足枷を外したアイニは

素敵だと思います。

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