自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 357話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 信じているけれど確認はする

f:id:myuieri:20210206055100j:plain

 

357話 ザリポルシ姫は、慌てて帰って行きました。

◇返せなかったお守り◇

どうして、姫は

あんなに慌てて帰ったのか。

 

ラティルは、そう呟きながら

インク瓶の蓋を開け、

そこへペンを浸していると

タッシールがやって来ました。

彼は、いつもの笑顔を

口元に浮かべていたし、

のんびりした様子なので、

急を要することで

来たわけではなさそうでした。


タッシールは、

百花が見た怪しい人は、

以前、レアンの所へ

食料品を運んでいた人なので、

簡単にレアンと取引ができた。

担当が変り、

それができなくなったので

新しい担当者を

買収しようとしたのだろうと

報告しました。

そして、これは重要なことでは

ないかもしれないけれど、

百花繚乱の聖騎士一人も

彼を調査し続けていたと話しました。

ラティルは頷きました。

 

タッシールは、

次の指示を望んでいるかのように

ラティルに近づくと、自分の額で

彼女の額を軽くこすりました。

ぼんやりと考え込んでいたラティルは

驚いて目を丸くしました。

今のこれは何なのかと

ラティルが尋ねると、タッシールは

愛の表現だど答えました。

 

ラティルは、

変なことをすると文句を言いました。

タッシールは、嫌なのかと尋ねると

ラティルは、変だと言っただけで

嫌だとは言っていないと

反論しました。

 

タッシールは笑いながら

ラティルの机の上に腰を下ろしました。

後ろに立っているサーナット卿は

それが気に入らないのか、

顔を強張らせました。

 

ラティルは

タッシールの太ももを叩きながら

考え続けた後、

百花を止めることなく、

やりたいようにやらせるように。

その代わり、

レアンの住んでいる邸宅に

自分たちの側の人がいるので、

その人に、

食材の間に挟まれて入ってくる

怪しい物を、

すべて集めさせるので、

黒林は監視だけを続けるよう

指示しました。

 

これでタッシールの報告が

終わったと思ったラティルは、

彼の太ももを横から押し出し

自分の書類を押し潰さないようにと

頼みました。


タッシールは素直に

机から降りましたが、

すぐに出ていかず、

腰を下げてラティルに顔を近づけ、

姫が来る時は

馬車に乗っていたけれど、

帰る時は馬車を置いて

馬にだけ乗って行ってしまったと

話しました。

 

ラティルは、

慌てて帰った姫に、

一体、何があったのかと

不思議に思いましたが、

タッシールにお守りのことを尋ねると

彼は、変える暇がなかった。

一応、ポリス皇子の別宮と

ミロの方に人を送り

機会を窺わせると答えました。

 

本当のお守りを返さないと、

完全に姫の疑いを

晴らすことができない。

あまりお守りを使うことはないので

すり替えられたことに

長い間気づかないかもしれないけれど

すぐに、気づく可能性もある。

けれども、姫は

本当に慌てて帰ったので、

タッシールのせいにはできない。

いくらすごい暗殺者でも、

走る馬に乗った人の

ハンカチを取り出して

お守りを入れ替えるのは難しいと

思いました。

 

ラティルは、

ぼんやりとタッシールを見て

頷きました。

◇ばれている◇

タッシールが出て行くと、

ラティルは

まだ、ぼんやりした気分で

先ほど飲んでいたコーヒーカップ

手に取りました。

コーヒーは冷めていましたが、

冷めたコーヒーもおいしいので

大丈夫だと思いました。

しかし、コーヒーを口に入れる前に、

サーナット卿が、

妊娠をしている人たちは

コーヒーを避けると、

後ろで小声で呟きました。

 

ラティルはぎょっとして

後ろを振り返ると、

サーナット卿はニヤリと笑い、

ラティルが持っていた

コーヒーカップを取って

横に置きました。

そして、

コーヒーやお酒を飲み続けると、

ラティルの妊娠が嘘だとバレると

忠告すると、

ラティルは目を丸くして彼を見ました。

どうしたのかと、

冷静に尋ねるサーナット卿に

ラティルは唇をピクピクさせながら

首を横に振り

何でもないと答えました。

◇お守りがあるから平気◇

侍女兼部下の聖騎士が

自分たち二人だけで行くわけには

いかないと叫ぶ声を聞き、

ザリポルシ姫は考えを改め、

頷きながら馬を止めました。

 

百花の話では、今のロードは

それほど危険な状態では

なさそうだけれど、

それでも念のため、姫は

今すぐ招集可能な

聖騎士を呼ぶことにしました。

数時間後、姫の率いる騎士団の

聖騎士28人がやって来ました。

 

姫は彼らを連れて

百花が教えてくれた場所へ

移動し始めました。

数日後、姫は

百花が教えてくれた洞窟に

到着しました。

清楚で綺麗だった服は

ボロボロになっていましたが

姫の目は興味津々で輝いていました。

 

姫は、本当に仕事が好きなんだと

侍女は彼女の明るい表情を見て

ため息をつきました。

 

姫だけでなく、他の聖騎士たちも

あの洞窟の中に、

ロードが眠っていると思うと

やはり興奮した表情でした。

悪の頂点に立っている

吸血鬼のロードを

捕まえる機会が来れば、

誰でも興奮するしかありませんでした。

 

侍女は、

ロードは眠っているそうだけれど

百花は触れるなと言っていた。

大丈夫なのかと心配しました。

姫は、少し見るだけなので

触ったりはしないと返事をしました。

侍女は少し怖がっていましたが、

姫は、

百花の言葉が本当なのかどうか

確認しなければならないと

言いました。

 

侍女は、

百花を信じていないのかと尋ねると、

姫は、信じているけれど、

確認はしなければならないと

答えました。

侍女は、

それは信じていないという

ことなのではないかと指摘すると、

姫は、

百花は、ロードの位置を知りながらも

自分たちにも、対抗者にも

教えてくれなかった。

人々が探しているのを

ただ見ていただけなので、

もしかしたら偽情報を

教えてくれたのかもしれないと

言いました。

侍女は頷きました。

 

姫は嬉しそうに笑い、

胸の中からハンカチを取り出した後

剣でハンカチの上部を切り取り、

中に入れておいたお守りを

取り出しました。

 

彼女は、

大神官のお守りを持って来たので

大丈夫。

急に逃げる時に、

使うことができると言いました。

◇それでいい◇

タッシールは、

黒林の部下たちを

ポリス皇子の別宮とミロの両方に

待機させたけれど、彼女は

どちらにも戻らず、

全く別の方向に行った。

姫たちは、休憩時間を

最小限に抑えながら移動した反面、

黒林は、全く準備が

できていない状態だったので、

最大限追跡をしたものの、

結局最終目的地まで

付いて行くことはできなかったと

報告しました。

 

いったいどこへ行ったのか。

ラティルは、姫の急な行動に

舌打ちをしながらも、

とにかく、こちらに

ロードがいないことが分かれば

それでいい。

アイニ皇后が、

いつも自分の悪口を

言っていることも分かったし

自分の周りに吸血鬼たちが

いないことも分かったので、

それでいいと思いました。

 

これから聖騎士たちは

どうするだろうか。

そろそろ自分から

顔を背けたらどうかと思いました。

◇500年前の狐の仮面◇

深く考え事をしていて

眠ってしまったせいか、

ラティルが目を覚ました時、

彼女は、再びドミスの記憶の中に

いました。

 

そこは薄暗い城の中で、

ドミスは、それよりも一層暗い外を

見下ろしていました。 

ここはまだ、

ランスター伯爵家のようでした。

 

下女がドミスを見て

驚いた表情をしたのを見てから、

時間がどれくらい経ったのか

ラティルには分かりませんでした。


ドミスは微動だにせず

下だけを見つめているので、

ラティルも同様でした。

後ろから石と靴底がぶつかる音が

聞こえてきました。

後ろを振り返ると

狐の仮面をかぶった男が

自分の靴で床を叩いていました。

 

ドミスと狐の仮面の目が合うと

彼は、自分の下女と下男たちの

命を奪うのはやめてくれないかと

頼みました。

 

前回、ドミスの記憶を見て以来、

何人かが死んだようだけれど、

ラティルは、

時間がどのくらい経った後なのか

分かりませんでした。

 

ドミスは、

自分は誰の命も奪っていないと

淡々と答えました。 

狐の仮面は肩をすくめ、

扉の枠にもたれかかり、

指を一本一本立てながら

逃げようとして階段から落ちた人、

逃げようとして手すりから落ちた人、

恐怖心に勝てず自ら命を絶った人、

同僚に命を奪われた人、

心臓麻痺で死んだ人、

全てドミスのせいだと非難しました。

 

ラティルは、一体何人死んだのかと

驚きました。

狐の仮面は

ドミスが直接手を出さずに

命を奪ったと皮肉を言いました。

 

ラティルはドミスが持っていた

リストのことを思い出しました。

ドミスは命を奪う人に

印を付けていたようだけれど、

一人一人手にかけているのかと思い

ラティルは舌打ちをしました。

しかし、今度は、狐の仮面の方に

興味が湧いてきました。

 

ゲスターは人間だけれど、

狐の仮面も人間なのか。

仮面は、

先祖代々受け継がれるものなのか。

血が繋がった子孫でなくても、

他の人が仮面を受け継ぐことが

できるのか。

しかし狐の仮面に

興味を持ったラティルと違って、

ドミスは狐の仮面に

興味がなさそうでした

 

この時代の狐の仮面は

ドミスの側室ではないので、

彼女が、あの狐の仮面について

調べなければ 、

ラティルも彼について

知る方法がないので、

ラティルは心の中で舌打ちをしました。

 

ドミスは、自分が死んだ時も

何か一言、言ってくれたのかと

尋ねました。

ドミスは、

ここの下女と下男たちのせいで

自分が死んだと思われた時も、

狐の仮面が誰かを叱責したのかどうか

気になっているようでした。

 

カルレインを通じて

ランスター伯爵と

手を組むようになり、

ここに留まってはいるものの、

ラティルは、

ドミスがあの狐の仮面に

一片の好意どころか

信頼すらないことを感じました。

 

狐の仮面は、お芝居をするように

片手を自分の胸の上に乗せ、

もちろん、とても悲しかったと

答えましたが、ドミスは

冷たく笑って背を向けました。

ラティルは、この狐の仮面と

ゲスターは性格が全然違うと

思いました。

 

ところで、ドミスが

階段を降りようとした時、

遠くないところから

狐の仮面の笑い声が聞こえ、

ロードは彼女の中に

誰を連れているのかと尋ねました。

 

ドミスは眉をひそめながら、

狐の仮面の方を振り向き、

どういうことかと尋ねました。

 

ラティルも彼が

何を言っているのか

聞き取れませんでしたが、

一瞬「まさか?」と思いました。

もしかして中に入っている誰かとは

自分のことを言っているのかと

驚きました。


狐の仮面は首を傾げ、

ドミスの方にゆっくりと

手を伸ばしました。

どこかに触れようと

していたようでしたが、

ドミスは冷静にその手を叩き、

「ふざけるな」と

鋭い声を浴びせました。


狐の仮面は悲しいふりをして、

両唇の先を下げながら

手を下げました。

彼は、自分に対する信頼が全くないと

嘆きました。

 

その後もドミスと狐の仮面は

いくつか言葉を交わしましたが

狐の仮面の瞳がドミスを通して、

自分を覗いているのを感じたので、

ラティルは鳥肌が立ち、

その会話に集中できませんでした。

彼は自分に気づいているのかと

ラティルは思いました。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain

f:id:myuieri:20210206071517p:plain

ラティルが

ドミスの記憶を見ている時は、

彼女の記憶を夢として

見ているのではなく、

彼女の魂が身体から離れて過去に戻り

ドミスの身体の中に入り込んでいる

ということなのかもしれないと

思いました。

 

前にゲスターが、

500年前からと言っていたかどうかは

覚えていませんが、

ずっと前からラティルのことを

好きだったのは自分だと

言っていたことがありましたが、

ランスター伯爵が

ドミスの中に入り込んだラティルに

恋をしていたとしたら、

カルレインは

ドミスが転生するの待っていたけれど

ランスター伯爵は

ラティル本人が生まれるのを

待っていたことになるので

ゲスターの発言の意味が

理解できました。

 

百花が

誰にもロードの居場所を

教えなかったのは、そこへ行けば

危険だと分かっていたからだと

思います。

それなのに、それを

ザリポルシ姫に教えたのは

危険だから行かない方がいいと

言っても、彼女の性格なら

絶対にそこへ行くと

確信していたのではないかと

思います。

百花にどのような意図があって、

ザリポルシ姫にロードの居場所を

教えたかは分かりませんが、

聖騎士団長としての義務を

忠実に果たし、

正義感に満ち溢れている彼女が

破滅に向かって進んでいるかと思うと

哀れを感じます。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain