自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 361話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 500年ぶりの再会

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361話 洞窟の奥深くにアニャがいました。

◇棺の中身◇

アニャが現われたことに、

カルレインは戸惑い、

正気を取り戻すことが

できませんでした。

 

なぜ、ここにいるのか。

カルレインは呆然としながら

アニャに尋ねました。

カルレインに付いて来た

吸血鬼たちも同様で、

彼らはかつての仲間の登場に

ひそひそ話をしていました。

 

アニャは、

カルレインは驚いているようだけれど

自分が死んだと思っていたのかと

尋ねました。

カルレインは首を横に振りました。

 

ドミスが作った吸血鬼たちの中で

生き残った人たちのほとんどは

カルレインと傭兵団を作って

一緒に過ごすようになりましたが

アニャはドミスが死ぬと

すぐに姿を消し、

以後、全く行方知れませんでした。

 

吸血鬼だからといって

不死ではないので、カルレインは

アニャが死んだのかもしれないと

思っていました。

それなのに、彼女は棺桶と共に

ここに現れました。

 

カルレインは、

なぜアニャがここにいるのか

再び尋ねました。

彼女は返事をする代わりに

「出て行け!」と

無愛想に命令しました。 

 

カルレインは眉をひそめました。

久しぶりだと抱き合って喜ぶ

間柄ではないけれど、会うや否や

いきなり出て行けと命令されたので

カルレインは不快感を露わにし

アニャに抗議した瞬間、

彼女は腰に付けた剣を抜き、

彼に向かって突進しました。

カルレインは避ける代わりに

自分の剣を前に持ち上げて、

アニャの攻撃を防ぎました。

 

まもなく、速いスピードで

激しく行き来する

剣の戦いが繰り広げられました。

吸血鬼たちは

戦いを止めるべきなのか、

誰の肩を持つべきなのか、

どうしていいか分からず、

互いに顔色を窺い、とりあえず

じっとしていることにしました。

 

しばらくして、カルレインが

アニャの首に剣を突きつけ、

なぜ、会うや否や

癇癪を起こしたのかと、

叱っているような

焦っているような口調で尋ねました。

彼は、まだ、

ここでアニャと会った衝撃から

抜け出せないようでした。

今回もアニャは答えませんでした。

 

カルレインは、ちらっと

棺桶に目を向けました。

アニャと会ってから、

あの中にいるのは誰なのか

気になっていたからでした。

 

カルレインは、

あの棺の中に誰がいるのかと

尋ねましたが、アニャは

今度も答えませんでした。

 

以前のアニャは明るく陽気な性格で

誰かが返事をしないとイライラして

答えろと急かすくらいでした。

ところが今、アニャは

吸血鬼たちが見ても不気味なほど、

徹底的に沈黙を守っていました。

理由は分からないけれど、

500年も経てば、性格が変わるのも

当然だと思いました。

 

カルレインは、

ザリポルシ姫が中にいるのかと

尋ねると、アニャはようやく

首を横に振りました。

カルレインは、

アニャの首から剣を離さないまま

棺を見つめ続け、

それなら、誰がいるのかと尋ねました。


カルレインは、

アニャの言葉を信じていいのかどうか

分かりませんでした。

以前のアニャなら信じられるけれど、

再会したアニャは

理由はわからないけれど、

こちらを警戒しすぎていました。

 

アニャを信じてもいいのだろうか。

もしかしたら、あの棺の中には

死んだザリポルシ姫か、

アニャが吸血鬼にしたザリポルシ姫が

いるかもしれない。

それとも、もしかしたら・・・

 

カルレインの瞳が揺れる瞬間、

彼は先ほどより、

さらに手に力を入れて

アニャの剣を弾き飛ばしました。

それと同時に後ろに下がり、

棺桶の重い蓋を、

物凄い力で横に押し出しました。

 

カルレインは中を見ましたが、

誰もいませんでした。

吸血鬼たちも、

おそるおそる見に来ましたが、 

中が空っぽだったので、

なぜ、誰もいないのに、

アニャは見せないようにしたのかと

自分たちだけで、

ひそひそ話しました。

 

カルレインは、

そんなはずがないと

分かっていながらも、

一瞬、あの中に

ドミスがいるかもしれないと

思っていたので、

肩から力が抜けました。 

 

彼は虚ろな目でアニャを見ました。

彼女は落ちた剣を拾いながら、

得体のしれない目で

彼を見守っていました。

 

その時、カルレインたちより

もう少し遅く入ってきた人々が

こちらに近づいてくるのが

感じられました。

 

人の気配を感じた

吸血鬼の部下がカルレインを呼ぶと、

彼は剣を鞘に納め、

アニャをちらりと見ました。

それから、しばらく考えた後、

行くところがなければ

一緒に行こうと誘いましたが、

彼女は答えませんでした。

 

カルレインは、

しばらく彼女を見つめましたが、

部下たちに出発するという

合図をして、

洞窟の反対側に歩いて行きました。

アニャは、

遠ざかるカルレインの後ろ姿を

見つめました。

◇後片づけ◇

カルレインが吸血鬼たちを連れて

消えた直後に現れた者たちは、

皆、武器を持っていましたが

彼らもやはりアニャを見て

驚いた表情をしました。

しかし、カルレインほどでは

ありませんでした。

 

彼らの一人は、アニャが

移動させたロードのそばに

いるとばかり思っていたけれど、

なぜ、まだここにいるのかと

尋ねました。

アニャは、

もしかして、棺桶の中に

落とした物がないかと思ったと

カルレインの時とは違い、

素直に答えました。

 

落とし物はあったのかと

聞かれたアニャは「ない」と答え

カルレインが消えた方を

反射的に横目で見ながら、

なぜ、彼らも再びここへ来たのかと

尋ねました。


彼らの一人は、

念のため死体を処理し、

戦った痕跡を消しに来た。

この棺も片付けると答えました。

 

アニャは頷き、

「お疲れ様でした。」と一言言って

闇の中に消えました。

彼らは互いに視線を交わし、

急いで仕事に取り掛かりました。

 

◇アニャは良い人だから◇

あれから、かなりの時間が経ったのに

ラナムンから、秋祭りに関しての

2回目の報告書がないので、

ラティルは、彼が秋祭りの準備を

きちんとしているのかどうか、

まさか、一度却下されたことで

がっかりして、

全て放棄してしまったのではないかと

心配しました。

そして、ザリポルシ姫の失踪を

調査しに来るという聖騎士団は

いつ来るのか。

秋祭りと重なって来たらどうしようと

気を揉んでいました。

 

ラティルは、

ぼんやりと書類を見ながら

机に額を当ててため息をつきました。

 

ロードには「私がロードです!」と

人々にアピールする

オーラでも漂っているのか。

タンベクにザリポルシ姫、

次は聖騎士たちの群れまで·

一方を解決すると、

別のがやって来て、疑いをかけるので

ラティルは、

とても気が狂いそうでした。

 

自分はロードとして

行動したわけでもなく

ただ、人間でない種族のイケメンたちを

側室にしただけなのにと

うなり声を上げていると、

カルレインの来訪を告げられました。

ラティルは許可すると、

すぐに扉が開き、

遠い山まで行って来た人のようには

見えないくらい、

見た目は楽で美しい服装をした姿で

カルレインが現れました。

 

ラティルはサーナット卿以外の

侍従長と他の秘書たちを

全員、部屋の外に出した後、

洞窟の中に、何か変だったり

怪しいものはあったかと

カルレインに尋ねました。

 

カルレインは、

洞窟の中に制服姿の死体があったこと。

姫はいなかったこと、

制服姿ではない

他の死体もあったけれど、

制服姿の騎士たちより、

その数がはるかに少なかったことを

報告しました。

 

ラティルは、彼らが

聖騎士たちを攻撃したのかと

尋ねました。

サーナット卿も興味があるのか

いつもより、もっと近くに来て

話を聞いていました。

 

カルレインは、

自分たちより一足遅れて

洞窟を訪れた人たちがいた。

洞窟の外に出た後、様子を窺うと

彼らは洞窟で死体を片付けていた。

おそらく戦った痕跡も

消していたと思うと答えました。

 

驚くべき話に、

ラティルは目を丸くし、

その死体を片付けた人たちは

百花繚乱かと尋ねました。

 

カルレインは、

制服を着ていなかったので

分からなかったと答えました。

 

ラティルは、

洞窟の中で起こったことも、

百花が、その位置を知っているのも

不思議に思いました。

 

百花は、一体姫に何を話したのか。

姫は何を聞いて

そんなに驚いて洞窟に行ったのか

なぜそこに行った彼らは

皆死んでしまったのか。

姫がお守りを使ったのなら、

その中で、彼女は

人間ではない者に出くわしたはず。

それは何なのか。

百花はなぜその位置を

姫に知らせたのか。

聖騎士団同士は、暗黙のうちに

競争が激しいのか。

 

ラティルは考え込み

首を傾げていると、カルレインは

ラティルの顔色を窺いながら、

実は、そこでもっと変なものを見た。

それは棺とアニャだと、

先ほどより、さらに慎重に話しました。

 

ラティルは、どちらのアニャかと

尋ねました。

彼女は対抗者のアニャも、

ドミスが作った

最初の吸血鬼であるアニャも

知っているからでした。

カルレインは、

吸血鬼のアニャだと答えました。

カルレインの答えに

サーナット卿は首を傾げました。

 

カルレインは

不思議なほど気になっていた

大きな棺桶を思い浮かべながら

もしかして姫が

入っているのかと思って

開けてみたけれど、

中は空っぽだったと

暗い表情で話しました。

しかし、ラティルが笑いながら

それはアニャの

ベッドではないかと指摘すると、

カルレインの気持ちは軽くなり、

思わず笑ってしまいました。

そして、ラティルと目が合うと

また、にっこり笑いましたが、

その表情は、

どこかすっきりしているようで、

少し複雑に見えたりもしました。

 

どうして、カルレインは

あんな顔をしているのか。

アニャが現れたことが

そんなに悪いことなのかと

ラティルは不思議に思いました。


記憶の中の

吸血鬼のアニャは良い人で、

彼女が、まだ生きていても

別に問題になることは

ないのではないか。

自分たちと

合流したくなければ、

自由に暮らすだろうし、

合流したければ、どうにかして、

ロードの側に戻って来る。

彼女が来たら、

ラティルも受け入れるつもりでした。

彼女は良い人のようだったので

別に問題ないと思いました。

◇あの人の匂い◇

日光が届くように、

天井のない洞窟に棺を置いたところ

太陽の光より先に、

棺桶の上に雪が積もっていました。

 

アニャは雪を片付けるべきかどうか

迷いましたが、

まだ片付けるほど積もっていないので、

そのまま雪の上に腕を置き、

その上に上半身を寝かせました。

どうせ彼女には体温がないので

雪の上に伏せても

寒くはありませんでした。


アニャはその状態で

ぼんやりとカルレインのことを

思い出しました。

ドミスはカルレインを生かすために

対抗者と取り引きしたのだから、

当然生きているはずだけれど、

それでも500年ぶりに

彼と会ったので、そわそわしました。

 

かつて、互いのために

命さえ惜しまなかった

恋人同士なのに、

片方は棺桶に横になり、

もう片方は、まだ元気で美しい姿で

部下を従えているなんて、

ドミスはそれを

望んでいたのだろうか。

やはり少し悲しいと思い、

アニャが寂しさを感じていたその時

棺桶の中でかすかな音がしました。

アニャは慌てて

棺桶を覆っている雪を手で払い、

棺桶の蓋に耳を近づけました。

 

匂いがする。

 

やはり中から、

かすかな声が聞こえて来ました。 

アニャは慌てて棺を開けました。

棺を移したせいか、

それとも場所を移したせいか、

500年間眠っていたドミスが

ゆっくりと目を開けていました。

アニャは慌てて彼女の手を握り、

ドミスの名前を呼びました。

宙を見つめていた瞳が

ゆっくりとアニャに向けられました。

ドミスは、

アニャから、かすかに、

あの人の匂いがすると言いました。


アニャは、

カルレインと会った短い時間に

付いたに違いない、

彼のかすかな匂いが

ドミスを起こしたことに気づきました。

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お話の一番初めのクライマックスが

偽皇帝事件だったとしたら、

そろそろ、

二番目のクライマックスに

突入しつつあるのではないかと

思います。

しばらく、カリセンのシーンが

出て来ていませんが、

今は、あちこちに

点がばら撒かれている状態で

それが、一つずつ線で繋がれて行き、

最終的に太い一本の線となり

クライマックスへ

繋がっていくのではないかと

思います。

891話が本編の最終回なので、

それまで、何回、

クライマックスを迎えるのか

先が楽しみです。

 

ラティルがドミスの転生だと

分かっていても、

棺桶の中にドミスの遺体が

あるのではと思うだけで

動揺するカルレイン。

魂は同じだと分かっていても

ラティルとドミスとでは

性格も外見もかなり違うので

かつて自分を愛してくれた

ドミスの顔を見たいと思っても

仕方がないのかもしれません。

ラティルがそれを知っても、

嫉妬しないでもらいたいです。

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