自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 716話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 対怪物部隊に志願するレアン

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716話 ラティルは、レアンを自由にしていいのか悩んでいます。

◇温かい目◇

シェイト元皇后が

部屋で侍女たちと話をしていると

近衛兵から、

レアン皇子が来たと告げられ、

元皇后はビクッとしました。

侍女たちは、お喋りを止めて

互いに目配せしました。

 

近衛兵は、

今回も、帰るよう伝えるかどうか

元皇后に尋ねました。

彼女は、

すぐには答えられませんでした。

前回のように、考える余地も与えずに

送り返したのとは違う態度でした。

近衛兵は辛抱強く、

先皇后の返事を待ちましたが、

ついに、彼女は

レアンの入室を承諾しました。

近衛兵は廊下に出ました。

 

扉が閉まると、

侯爵夫人が小さな声で

大丈夫かと尋ねました。

先皇后は頷くと、3人の侍女に

少し席を外して欲しいと頼みました。

 

扉が開くと、

知的な雰囲気を強く漂わせる

美しい青年が入って来ました。

侍女たちは、レアンに目礼すると

部屋の外へ出ました。

先皇后は、

たたんだ扇子を膝の上に乗せて

視線を他の方へ向けました。

扉が閉まると、

レアンは侍女たちが座っていた

先皇后の向かい側のソファに

近づいて来ました。

 

久しぶりに会えて本当に嬉しいと言う

レアンの優しい声に、

先皇后の目元が赤くなりました。

彼女は扇子をギュッと握って

正面を見ていましたが、

我慢できなくなり、

レアンを横目で見ました。

レアンは子供の頃から、

いつも、そうしていたように

温かい目で彼女を見ていました。

その笑顔を見ると、先皇后は、

心臓が張り裂けそうなくらい

苦しくなりました。

 

耐えきれなくなった先皇后は、

レアンに、もう帰れと言うと

再び、顔を背けました。

 

もう?

 

と尋ねるレアンに、先皇后は

ラティルが嫌がるだろうから

もう帰れと言いました。

 

そうなんですね。

 

レアンは頷くと

おとなしく立ち上がりました。

そして、先皇后が元気なのを

見たので十分だ。

そのうち、

ラティルの顔色を窺わなくても

会えるようになるだろうと

言いました。

先皇后は返事をしませんでした。

 

しかし、

レアンが扉の前に歩いていくと、

彼女は我慢できなくなり、

後悔していないのかと

尋ねました。

 

レアンは優しく笑うと、

自分は母親の息子だから

後悔していない。

母親が安らかであればいいと

答えました。

 

レアンが出て行くと、先皇后は

全身の気力が

全て抜け出てしまいました。

彼女は扇子を下ろして

頭を抱えました。

 

再び部屋の中に入って来た

侍女たちは、その姿を見て

急いでそばに近づきました。

侯爵夫人は先皇后を抱きしめ

心配そうな声で

 

大丈夫ですか?

 

と尋ねました。

先皇后は、全く平気でない声で

大丈夫だと答えました。

彼女は頭を抱えた腕を

下ろすことさえできませんでした。

 

ルイエズ伯爵夫人は

その様子を見守りながら

向かいのソファーへ来て、

ため息をつくと、

レアン皇子は先皇后を売り渡して

一人で生き残ろうとしたのに、

なぜ、先皇后はレアン皇子に

まだ、こんなに情をかけるのか

理解できないと言いました。

 

ビルバズ伯爵夫人も

その意見に頷き、

いっそのこと、皇帝と

再び親しくなる努力をした方がいいと

言うと、先皇后の扇子から落ちた羽毛を

拾いました。

 

しかし、先皇后は首を横に振ると、

一人になりたいので、

皆、帰って欲しいと頼みました。

◇対怪物部隊◇

タッシールを信じなければ。

 

ラティルは高価な紙の上に

そのように書くと

気を引き締めました。

数ヶ月前は、

タッシールだけに頼れないと

思っていたのに、

皮肉なものだと思いました。

しかし、

タッシールが提案した意見を

受け入れた以上、彼を信じて

支持しなければなりませんでした。

 

大丈夫。

事が変に拗れそうだと思ったら、

すぐにタッシールが

教えてくれるだろう。

レアンがゲスターに

贈り物を送った時も、すぐに彼は

駆け付けてくれたからと思いました。

 

それからラティルは

あれこれ書き散らすのをやめ

インクだらけの紙を

くしゃくしゃにしました。

まず、こちらがすべきことは

対怪物部隊を

うまく作ることでした。

タリウムの優れた兵士たちと、

アニャの経験と知識を合わせれば、

百花繚乱や吸血鬼の傭兵たちの助けを

毎回受けなくても、  

自主的に怪物を防ぐことが

できるだろうと思いました。 

 

ラティルが書き散らし続けたためか、

侍従長は、

仕事に集中できないようなら、

少し休んだらどうかと

心配そうな声で勧めました。

しかし、ラティルは、それを断ると

素早く対怪物部隊の議題を作成して

侍従長に渡しました。

彼は目を丸くして

5枚の紙を受け取ると、

角をクリップで留めました。

 

侍従長は、

対怪物部隊を作るのかと尋ねました。

ラティルは、

毎回、自分が行くわけには

いかないからと答えました。

その言葉に同意した侍従長は、

皇帝が、長い間、席を空ける度に、

大臣たちは不安になるからと

言いました。

ラティルは、

非常に困難な状況であれば、

自分が行くけれども、

そのレベルに達しなければ、

兵士たちだけで

片付けてもらいたいと話しました。

 

侍従長はラティルから渡された紙を

一枚一枚めくりながら、

百花繚乱は含まれていないのか、

百花は協力したがらなかったのかと

尋ねました。

 

ラティルは、

それについては、

もう少し考えてみようと思う。

まずは、100%志願者から成る

20人から30人程度の小隊を一つ作り、

試験的に運営してみるつもりだと

答えました。

 

侍従長は、

全員、志願者で作るのかと尋ねました。

ラティルは、

怪物と戦うからだと答えると、

侍従長が見ている紙の最後のページを

トントンと叩き、

志願者の条件は完全になくした。

公文書を回して志願者を募るように。

一般隊員の志願とは別に、

指導部の志願も受け付けると

指示しました。

 

侍従長は、

もしもスパイが紛れ込んだらと

心配しましたが、ラティルは、

構わない。

スパイも怪物との戦いに出動するし、

怪物にとっては、

スパイも、そうでない人も

関係ないからと返事をしました。

侍従長は口をポカンと開けて

ラティルを見つめると、

心の中でため息をつきました。

 

ラティルは侍従長に、

どうしたのか。

何か心配なことでもあるのかと

尋ねました。

 

侍従長は、

そうではない。

自分たちの皇帝ほど、

怪物を相手にするのに専門的な人が

どこにいるのだろうと思って

感心していたと答えました。

 

ラティルは、

その専門家たちが

ハーレムに集まっていると

言うことができず、

ぎこちなく笑いましたが、

言われてみれば、彼らは

「人」ではないと思いました。

 

ところが夕方頃。ラティルが、

どの側室と夕食を食べようかと

悩んでいる最中に、

ラティルに感嘆しながら

退勤した侍従長が、

慌てて戻って来ました。


侍従長の表情を見たラティルは、

何か尋常でないことが

起きたことに気づき、立ち上がって、

どうしたのかと尋ねました。

侍従長は、指導部に志願した人の中に

レアン皇子がいると答えました。

◇入浴剤の香り◇

ギルゴールは

自分の頭がおかしくなって、

今、幻想を見ているのかと思いました。

 

彼は、皇帝が頭の花を

いくつか持っていったため、そこに、

新しい苗を植える準備中でした。

彼は、がらんとした部分を

本当に見たくなかったからでした。

 

ギルゴールは、

ボロボロの古い袋を広げて、

数百年は経っているであろう古い苗を

しきりに探しましたが、その時、

誰かが扉を開ける音がしました。

皇帝の気配ではなく、

とても慎重そうな気配でした。

さらに、その気配には

芳しい石鹸の香りが混じっていました。

 

ギルゴールが振り向くと、

大きなひまわり畑の間に

彼にそっくりな青年が現れました。

ギルゴールはシピサを呼ぶと、彼は、

 

これ・・・お父さんにも差し上げます。

 

と言って、

石鹸の香りがする小さな袋を

差し出しました。

ギルゴールが袋を

丸ごと口に持っていくと、

シピサは彼の腕をつかみ、

これは皇帝のために作った入浴剤の

残りカスだと説明しました。

 

入浴剤?

 

と聞き返すギルゴールに、シピサは

このまま捨てるのはもったいないので

気に入ったら使って欲しい。

必要なければ捨ててと

躊躇いながら告げると、

さっと背を向けて逃げてしまいました。

 

ギルゴールは袋を開けました。

残りカスというには、とてもきれいな

細かい砂の粒のようなものが

いっぱい詰まっていました。

ギルゴールは心臓がドキドキしました。

 

彼は、急いで袋をギュッと縛ると

懐に入れました。

彼はその場でグルグル回った後、

丁寧に掘った穴にざっと苗を植えると、

温室の外へ飛び出して行きました。

 

ギルゴールは、行き先も決めずに

ニヤニヤ笑いながら歩いて行きました。

通りすがりの宮廷人たちが、

自分のことを不思議に思っていることに

気づいていましたが、随分前に、

そんなことは、気にしなくなりました。

 

そうしているうちに、ギルゴールは、

馴染みのない匂いを嗅ぎ、

ビクッとしました。

彼は鼻をクンクン鳴らしました。

 

そういえば、シピサは、

この入浴剤を皇帝にも渡したと

言っていた。

それならば、

皇帝もこの入浴剤を使っただろうし

そうすれば自分と皇帝は

同じ香りを漂わせていることになる。

 

ギルゴールはさらに気分が良くなり、

香りが漂っている方向へ

走って行きました。

ところが、目に入ったのは

彼の「お嬢さん」ではなく

「花畑」でした。

 

サーナット卿が

まっすぐに腰を伸ばして

一人で回廊を歩いていく姿に、

ギルゴールの目がぎらつきました。

彼は袋を取り出して、

自分から出る香りを嗅いだ後、

空中を漂っている香りを

クンクン嗅ぎながら、

サーナット卿の後を

追いかけ始めました。

 

湖で、この様子を見ていたメラディムは

元々、ギルゴールは狂っていたけれど、

さらに狂ったのかと呟くと

舌打ちしました。

鼻をクンクンさせながら、

サーナット卿の後について行く

ギルゴールの姿はカッコ悪すぎでした。

 

サーナット卿も一歩遅れて、

ギルゴールが

自分に付いて来ることに気づいて

立ち止まりました。

後ろを振り向いた彼は、

眉をひそめました。

あっという間に

彼に近づいたギルゴールが、

サーナット卿の目の前で

足を蹴り上げました。

◇気が利かないから◇

ラティルは、実際に

対怪物部隊について計画を立ててみると

計画自体が気に入りました。

ただ、最初に対怪物部隊について

思いついたのは、

アニャに仕事を与えるためであり

事を早く進めたのは、

アニャとレアンの間に

妙な雰囲気が漂っていたと

グリフィンが

報告してくれたからでした。

それなのに、

その対怪物部隊の指導部に

レアン本人が志願しただなんて

絶対に駄目だとラティルは思いました。

一つの席を巡って

競争することになれば、

二人は再び顔を合わせることになり、

その時に、初対面の挨拶をしながら

近づくかもしれませんでした。

 

ラティルは歯ぎしりしました。

けれども、自由に応募しろと

侍従長と秘書たちの前で

大声を出しておきながら、

レアンはだめだと、

遅ればせながら付け加えれば、

体面が傷つきました。

依然として、

レアンと仲が悪い状況であれば、

体面を保ちながら

言葉を変えることができるけれど、

今は、対外的に

レアンを許した状況でした。

このような時、

ラティルが急に言葉を変えれば

レアンの支持者と

先皇帝の残りの一派は

やはり、皇帝は何か魂胆があって

レアン皇子を呼んだのだと

疑うと思いました。

 

どれもこれも、全然、役に立たない!

 

ラティルは夕食を諦めて、

息を切らしながら、

レアンが滞在する場所へ行きました。

レアンはラティルが訪ねて来ると

両腕を広げながら

優しい声で彼女を呼び、

嬉しそうに振舞いました。

 

レアンは、

こうしてラティルに会えて

本当に嬉しい。

食事は済ませたのか。

まだだったら、

一緒に食べないかと誘いました。

台所へと続くアーチ型の入口から

食べ物の匂いが漂って来ていました。

 

ラティルはレアンに

大声を出そうとしましたが

アーチ型の入口の向こうから

ひょいと頭を突き出して、

料理人と助手たちが

好奇に満ちた目を向けていたので

口をつぐみました。

 

ラティルは、

少し話をしようと言って

レアンの腕をつかむと、

近くの適当な部屋に入って

扉を閉めました。

 

レアンは温かい笑みを浮かべながら

ラティルをソファーへ

連れて行きましが、

彼女はソファーに座る代わりに、

レアンの腕を離しながら

なぜ、対怪物部隊に志願したのかと

尋ねました。

レアンは、

誰でも志願できると聞いたからだと

答えました。

 

ラティルは、

レアンは気を利かせて、

志願してはいけなかったと責めると、

レアンは、

気が利かなくて悪かったと謝りました。

 

ラティルは

気が利かないのではなく、

気が利かないふりをしているのだと

反論する代わりに、

落ち着きを取り戻しながら、

自分はレアンのことを誤解していた。

気が利かなくて志願したのなら

それでいい。 謝る必要もない。

今からでも、志願者名簿から

名前を消せばいいだけだからと

返事をしました。

レアンの眉が

少し上に上がりました。

 

レアンが何も言わないと、

ラティルは鼻で笑いながら、

気が利かなくて、

志願者名簿に名前を書いたのなら

すまないと思わないで

名前を消せと言ったのだけれど、

それは嫌なのかと尋ねました。

 

レアンは、

 

正直に言うと・・・

 

と口を開きました。

 

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シピサから入浴剤を貰った時の

ギルゴールの嬉しい気持ちが

こちらにも伝わって来て、

私まで心臓が

ドキドキしてしまいました。

 

シピサは、ギルゴールのことを

誤解していた時に、彼に対して、

酷いことを言ってしまったので、

まだギルゴールに対して

素直に接することが

できないでいるのだと思いますが、

もう少し時間が経てば、

ギルゴールとシピサが

以前のような父子関係に戻れることを

予感させてくれました。

 

シピサが来たことを幻想だと思ったり、

入浴剤をもらって喜んだり

ラティルと同じ香りがすることを

想像するギルゴールが

本当に可愛らしいと思いました。

以前のようなギルゴールには

戻れないかもしれませんが、

少しでも、彼の狂気が

消えて行ってくれればいいなと

思います。

ギルゴールの気持ちがすっきりするなら

サーナット卿なんて

蹴ってもいいです(爆)

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