自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 760話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 注目されるのが好きなラティル

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760話 ラティルは聖騎士会議の開かれる会場へやって来ました。

◇視点の違い◇

ラティルは、

人々が自分を見て

驚いたかどうか気にすることなく、

続いて馬車から降りて来た百花に

ここで会議をするのかと尋ねました。

百花は「はい」と答え、

たぶん、

あちらへ行けばいいと言って

屋敷の中央玄関を指差しました。

ラティルは、大股で

そこへ向かって歩きました。

 

最後に馬車から降りたザイシンは、

その後ろ姿を見て

思わず微笑みました。

敵陣とも言える所で、あれだけ、

威風堂々としているのを見て

皇帝は本当に完璧な人だと

感嘆しました。

 

百花は、満足そうに頷くと、

相手と親しくなるのに

真心ほど良いものはない。

ザイシンが心から皇帝を

愛するようになれば、

2人は早く親しくなるはずだ。

ザイシンが皇帝に

溺れれば溺れるほど

自分も嬉しいと思っていると、

ザイシンは、

あのまっすぐな脊柱起立筋は

本当に堅固ではないかと、

少し変な方向に

ラティルを賞賛しました。

 

百花は眉をしかめて、

ザイシンを見ました。

表情だけを見ると、

ザイシンは皇帝にすっかり

恋していました。

百花は恐る恐る、

皇帝の柔らかい首筋とか、

自信満々で愛らしい唇は

見えないのかと尋ねました。

ザイシンは、

もちろん、

首筋もしっかりしているし

唇の色も健康的だと答えました。

百花は額を押さえて、

 

大神官様・・・

 

と嘆きました。

これでは、

いくら自分が席を外しても

二人の中が進むわけがないと

思いました。

 

はい、どうしたんですか?

 

とザイシンが猛然と答えると、

百花は頭を軽く振って、

皇帝について行きました。

◇一番目立つ所◇

方向も分からないまま、

とりあえず前にだけ

歩いていたラティルは、  

百花が後ろで

方向を調節してくれたおかげで、

とんでもない部屋に

行かずに済みました。

 

会議室の中に入ると、

下の方に円形の広い空間が見え、

その周りを、

階段状に座席が囲んでいました。

座席は半分ほど埋まっていましたが

皆、自分たちだけで

話を交わしていたため、

誰が入ってきても

見向きもしませんでした。

 

ラティルは、

どこに座ればいいのかと尋ねると

逆に百花は、

どの席に座りたいかと尋ねました。

ラティルは、

皆が自分に注目する席と答えると

百花は、

しばらく口をパクパクさせた後、

一番後ろの席を指差しました。

 

ラティルは、

前ではないのかと

抗議すると、百花は、

あそこに座れば、

後で皇帝が発表する時、

皆が皇帝を眺めることができる。

真ん中に座ったら

後部座席の人たちは

皇帝のマントしか見られないと

説明しました。

 

ラティルは納得して、

最後列の中央に座りました。

大神官は、

別に決まった席があるのか、

ラティルと挨拶をした後、

前列に歩いて行きました。

 

ラティルは、それでも百花は

自分のそばに座ると

思っていたけれど、彼も

あちこち歩き回ったかと思ったら

別の所へ行って座りました。

 

ラティルが彼を呼ぼうとした時、

聖騎士の1人が

一番下のテーブルを叩き、

会議の開始を告げました。

ラティルは、

まあ、なんとかなるだろうと

思いました。

◇意外過ぎる返事◇

聖騎士会議は、

ラティルが想像していたほど

特別なものではなく、

似たり寄ったりの制服を

着た人たちが、

自分が誰なのかを明らかにせず

順番に発言していくという

方法でした。

国務会議とほぼ似ていましたが

上下関係がないせいか、話す時に、

あまり躊躇しない点が

異なっていました。

 

ラティルは、いつでも自分が

タリウムの皇帝ラトラシルだと

紹介できるように

準備していましたが、

誰も聞いて来ませんでした。

そのせいで、気持ちが沈んだ頃、

ついにタンベクがあげた案件が

議題に上りました。

 

ラティルは興味をそそられたので

落書きするのを止めて

頭を上げました。

右側の端に座っていたタンベクは

その議題が出るや否や、

大股で歩いて前に出て行き、

周囲の聖騎士たちを見回しながら

話し始めました。

 

タンベクは、

自分が提出した案件と

証拠に関して

見てくれたと思うけれど、

自分は兄龍卿が

聖騎士団長職に付いていては

ならないと思う。

怪物の数が増えるにつれ、

聖騎士たちの声が高まり

人々の耳目も

さらに聖騎士たちに集中している。

このような状況なのに、

兄龍卿は、個別に

聖騎士団の力を乱用し、

私的な恨みを晴らそうとしている。

人間なので、恨みを持つことは

仕方がないとしても、なかった罪を

他人にかぶせながら

恨みを晴らしては 

いけないのではないかと

息つく暇もなく主張しました。

何人かの聖騎士たちが頷きました。

 

ラティルは、

元気いっぱいのタンベクを

見つめました。

しかし、兄龍も

黙っていませんでした。

彼女は立ち上がると、

自分がタリウム皇帝を疑った理由、

その中でもタッシールを

集中的に調査した理由などについて

一つ一つ反論し始めました。

会議が開かれるまでの間、

それなりに準備をしたようでした。

 

兄龍は、

事の始まりはタリウム皇帝で、

彼女が不審な行動をし、

それによって前団長が死ななければ、

自分はこんなことをしなかったと

再びラティルに矢を向けました。

そして、話を終えた兄龍は

 

そうではないですか?

ラトラシル皇帝陛下

 

と言って、

ラティルを見つめたので、

聖騎士たちも兄龍に続いて

ラティルに視線を向けました。 

 

来ていたの?

 

いつから来たの?

 

何人かの聖騎士たちは

驚いて囁きました。

百花は口元を上げて

事態を見守りました。

ラティルは、いきなり指名され

しばらく戸惑いましたが、

皆、自分の返事を待っていることに

気がつきました。

 

発言権に順序がないようなので

自分も自然に

話に割り込むことができると思った

ラティルは、

落書きした紙にハートを描き、

ペンを置きました。

 

ラティルが腰を伸ばして座ると、

兄龍が殺伐とした視線を

送って来ました。

会議を率いていた聖騎士の一人が、

直接ラティルが、

会議に参加してくれたことに

感謝の言葉を述べた後、

何か言いたいことがあるかと

ラティルのために、

直接発言する機会を

作ってくれました。

 

ラティルは感謝の意を表し、

にっこり微笑むと、

自分はザリポルシ王女に

不審な行動をしなかったのに

兄龍卿が自分を恨んで疑うのは

悔しくて仕方がない。

しかも、自分の愛しい側室を

引っ張って行って

やたらと殴るなんて、

やり方が酷すぎる。

タッシールは、机に座って

そろばんばかり弾いているから

側室の中で体が一番弱い。

あの日、兄龍卿に

あまりにも殴られて、

彼は、何日間も具合が悪かったと

話しました。

 

ザイシンは、

タッシールの頼もしい肩と

腕の筋肉、

浮き上がった血管を思い出して

眉を上げました。

 

その言葉に兄龍はかっとなり、

 

それは彼が・・・

 

と言いかけましたが、

ラティルは彼女の話を遮ると、

自分は兄龍卿が

聖騎士団長の座から

退く必要はないと思うと言いました。

 

その言葉に、兄龍は

口をつぐんで固まりました。

タンベクも目を丸くして

ラティルを見上げました。

他の聖騎士たちも

戸惑った表情をしました。

彼らの中の一部は

皇帝がタンベクをそそのかしたと

考えていたからでした。

 

会議を主管していた聖騎士団長は

本気なのかと渋い声で尋ねました。

ラティルは、

兄龍は団長になったばかりなので

試行錯誤があるのも当然だと思うと

寛大に答えました。

そして、もしかして聖騎士たちは

皇帝が神殿の仕事に介入し過ぎだと

思うかもしれないので、

聖騎士だけの基準で

別に罰を下すことまでは、

口出ししにくいと付け加えました。

 

兄龍に攻撃されていたラティルが

突然このように出てくると、

聖騎士たちは互いに

見つめ合うだけで、

口を開きませんでした。

タンベクは、

皇帝の心があまりにも弱いと思い

怒りが爆発しました。

しかし、兄龍は、

皇帝が人々の前で

自分を嘲弄していると考えました。

 

彼女は歯ぎしりしながら、

タリウムの皇帝が

そんなに偉そうなふりをするのは

自分に恩を着せようという

下心があるのかと尋ねました。

しかしラティルが「そうだ」と

一気にそれを認めると

兄龍は、言うことを

本当に忘れてしまいました。

彼女は当惑し、

口をパクパクさせました。

聖騎士たちも、

慌てて視線を交わし合い、

あんなことを、おおっぴらに言って

効果があるのだろうかなどと

口々に話しました。

 

ラティルが慈しみ深いふりをして

微笑を浮かべると、

兄龍の顔が真っ赤になりました。

 

聖騎士の何人かは

笑いをこらえるために

唇を噛みました。

兄龍は何も言えなくなり、

ラティルの方を向いていた上半身を

再び正面に向けました。

◇いきなり指名◇

少しの休憩時間の後、

話題が再び次の案件に移ると、

ラティルは新しい紙を取り出して

再び落書きを始めました。

ところが、意外にも

百花がラティルの名前を叫び、

タリウム皇帝は、

怪物との戦いに

聖騎士以上の成果を挙げていると

話しました。

 

ラティルは星を描きながら

顔を上げました。

百花が中央の席に出ていて、

ラティルと目が合うと、にっこり笑い

タリウム皇帝に意見を

聞いてみるのはどうかと提案しました。

 

聖騎士たちは、再びラティルを

同時に振り返りました。

ラティルは、

こっそり、紙を後ろに隠しました。

ラティルは、

百花がこんな風に

出て来るつもりだったのなら、

休憩の時に、前もって

言ってくれなければならなかった。

急に意見を言ってくれと言われても

どうすればいいのか。

もちろん話す準備はしていたけれど

こんな風に、話す場ができるとは

思わなかったと嘆きました。

 

ラティルは、

気まずそうに立ち上がりました。

百花が断言したように、

後列から立ち上がると、

聖騎士たちは、同時に腰を回して

皆ラティルを見つめました。

 

ラティルは、時々バルコニーで

国民に挨拶するように手を振り、

聖騎士たちが

ぼんやりと自分を見つめると

平然と手を下げました。

ラティルは、 

発言させてくれる機会をくれた

百花にお礼を言いました。

 

彼は、じっくりと口を開く

皇帝の姿を、興味深く見つめました。

大神官も、心配半分、期待半分で

ドキドキしながら、皇帝を見ました。

特別なことがない限り、

毎日閣議に出席する皇帝なので、

話が上手だろうけれど、

問題は、ここが敵陣で、

ここに出席した全員、

代々ロードの敵だった

聖騎士団長であることでした。

 

ところが時間が経っても

皇帝は話し始めませんでした。

眉をひそめて、

聖騎士たちを見回すだけでした。

皇帝が、

なかなか言葉を発しないので

ザイシンは心臓がドキドキして

服の裾を握りました。

ダメだと思ったら、自分が前に出て

皇帝の代わりに、運動の方法でも

話さなければ

ならないのではないかと思いました。

 

一方、百花は、皇帝のことを

心配していませんでした。

彼は、皇帝が、

なかなか言葉を発しないにもかかわらず

微妙な笑みを浮かべてばかりいました。

 

タンベクは訳もなく顔を赤らめ、

苛立たしげに手を動かしました。

兄龍は冷ややかに

口角を上げました。

元々、貴族や王族というものは

言い逃れする時だけ

声が大きいと思いました。

 

その時、皇帝は

別の場所で話すと言って、

つかつか階段を下り始めました。

皇帝が歩く度に、

彼女が羽織った黄金色のマントが

こちらに注目しろと言うように

煌めきながら、

ひらひら音を立てました。

 

皇帝は中央の演壇に上がると

自然体で立ち、

周囲を一通り、見回しました。

これを見た聖騎士たちは驚き、

緊張のあまり、

言葉を出せなかったのでは

なかったのかと囁きました。

ラティルだけが平然としていました。

彼女は、皆が自分に注目する

見慣れた構図になると、

むしろ気が楽になりました。

 

ラティルは、

後ろを向いて自分を見ていると、

聖騎士たちの腰が痛そうだから

ここへ来た。

こうすれば、皆、楽に

自分を見ることができると言うと

にっこり笑いながら

聖騎士たちに再び手を振りました。

聖騎士たちの口が

もう少し開きました。

皇帝は注目されるのが好きなんだと

思いました。

 

意図した通りに

皆が自分に注目すると、ラティルは

聖騎士たちとは初対面だけれど

正直、聖騎士たちは、

あまり心配することなく、

明るく戦っているのではないかと

指摘しました。

その言葉に聖騎士たちが驚いていると

ラティルは、

いくつかの聖騎士団を除いて、

きちんと怪物を

相手にする気はあるのか。

自分を見ている場合ではないと

言いました。

 

聖騎士たちの口はさらに開きました。

初対面で暴言を吐く皇帝に

百花も眉をつり上げました。

あのロードは、

ロードと怪物が無関係だと

主張しに来たはずなのに、

なぜ聖騎士団長たちを

刺激するのかと訝しみました。

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ラティルが黄金色のマントを翻して

颯爽と歩く姿や、

タッシールのことを説明する様子や

ラティルの脊柱起立筋が

堅固だと褒めたり、

タッシールが弱いと

ラティルが話すのを聞いて、

彼の筋骨隆々な体を思い浮かべたり

ラティルの代わりに自分が

運動の方法を話すべきだと思う

大神官の姿を想像するのが

楽しかったです。

 

兄龍は、当然、ラティルが

自分の団長職を奪うことに

賛成するだろうと想定して、

あれこれ、言うべきことを

考えて来たのでしょうけれど

ラティルに意表を突かれたため

何も話せなくなったのでしょうね。

ラティルの見事な勝利です。

 

ところで、百花は、

ラティルの首筋が柔らかくて

唇が愛らしいと

思っていたのですね。

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