自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 828話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 嫉妬していることを自覚するタッシール

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828話 タッシールのそばにアウエル・キクレンが・・・

◇自分を知っている◇

相手を近くで見ると、

なぜ皇帝が、あのように

夢から醒めた人のように

振る舞ったのか理解できました。

 

タッシールは、素早く判断を終えると

夜にこっそり、自分の妻を

引きずり出そうとしている男が

誰なのか、

きちんと見ておかなければならないと

軽く笑って答えました。

 

「妻だなんて」と、

男は癪に障るほど

聞き心地のいい笑いを吹き出すと

タッシールは側室の一人なのに、

彼女のことを妻と呼ぶなら

皇配にならなければならないと

言いました。

しかし、タッシールは、

彼が側室の一人にもなれないと

言い返しました。

 

タッシールは、

男の身なりと雰囲気から、

彼が何をしている奴なのかを

分析してみました。

男の身なりは貴族のようで、

高慢な話し方をしました。

しかし、その荒々しい傲慢さは、

一般的な貴族の傲慢さとは

どこか違うところがありました。

 

タッシールは、

男が歌っていた歌を

ハミングしながら、

これは、何の歌だから

毎晩、歌っているのかと尋ねました。

男は、

愛を求める歌だと答えました。

タッシールは、

彼が救われたのかと尋ねました。

男は、

タッシールが隠れて見守っていたので

分かるはずだと答えました。

 

タッシールは、その男が

自分のことをある程度

知っていると思いました。

男はタッシールが側室であることを

知っているだけでなく、

タッシールについて

気になることもなさそうでした。

 

タッシールは、

分かっているから聞いてみた。

あまり効果がないように

見えたからと答えると、

にっこり笑って口笛を吹きました。

嘲弄されながらも、

男はむしろ口元を上げて笑いました。

 

男は、

ラトラシルが自分に関心を示すことを

タッシールは必死に否定したいようだと

指摘しました。

彼は、

真実を否定して何の意味があるのか、

しかし、真実でなければ、

あえて認める必要はないと

反論しました。

 

会話をしているうちに、

相手から出ていた

人間らしくない感じが

少しずつ消えました。

その都度、タッシールの緊張感も

和らいでいきました。

 

しかし、男は、

タッシールがいくら否定しても

仕方がない。

皇帝が自分の声と顔が気に入って

外に出て来たのは

否定できない事実だからと

言いました。

タッシールは、

夜中に誰かが湖で歌を歌っていれば

自分のように、皆が一度

近づいてみようと思うものだと

言い返すと、

男が、突然笑い出しました。

会話の流れが途切れるほど

長い笑いでした。

 

ようやく男が笑うのをやめると、

タッシール・アンジェスという

哀れな人間は、頭が良くて

皇帝のそばに残っているけれど、

最後まで愛を受けることができない

側室だとけなしました。

それから男が顎を少し上げると、

月明かりの下で、妖しいほど美しい

彼の顔が現われました。

 

男は、

いっそのことタッシールが

側室ではなく忠臣だったら

嘲笑もされなかったのにと

少しの哀れみもない表情で

同情した男は、首を傾げて

軽く振りました。

 

皇帝のそばにいる時は、

どこかの妖精ではないかと

思っていた男が

タッシールの前にいると、

人を苛立たせる

粗雑な怪物のようでした。

 

タッシールは、

男が同情するように

自分に話しているけれど、

皇帝が自分といるのが羨ましくて、

真夜中に歌を歌いながら

皇帝を呼ぶ人だと非難しました。

 

タッシールと男は

しばらく口を閉じたまま

見つめ合いました。

タッシールは男の目から

明らかな敵意を読み取りました。

この男は彼を嫌っていて、

皇帝を狙っていると思いました。

◇泡貝の貝殻◇

午前の遅い時間、

ティトウはメラディムが

皇帝にアウエルの話をするのを

忘れてしまったことに気づきました。

メラディムは、

尾びれを梳かしながら

なぜ自分が皇帝にアウエルの話を

しなければならないのかと

無邪気に問い返しました。

彼は最近、尾びれが

バサバサしていて心配でした。

 

ティトウは、

支配者がアウエルの話をしに

皇帝を訪ねて行ったからと答えました。

メラディムは

 

えっ?デートではなくて?

 

と聞き返すと、ティトウは、

キッパリと否定しました。

ティトゥは泣きながら

メラディムから櫛を奪うと、

湖に投げ捨てました。

そして、

メラディムが怒ることを恐れ、

急いで湖の外へ向かって

泳ぎ始めました。

 

急いで陸に上がったティトウに

顔見知りの警備兵が

タオルを渡しました。

ティトウは彼を労うと

タオルで水気を拭きながら、

ハーレムから本宮につながる道を

歩いて行きました。

メラディムを行かせても

また横道に外れるのは明らかなので、

自分が直接行って

知らせてくるつもりでした。

 

ところが、

息を切らしながら歩いていく

彼の足元に、小さな石が

コロコロ転がって来ました。

足元で石が砕けると、ティトゥは、

石が転がって来た方へ

顔を向けました。

ゲスターがベンチに座り、

グリフィンに飴を渡していました。

目が合うと、グリフィンが

こっちに来てみろと言うように

ベンチを叩きました。

ティトゥは不満でしたが、

ひとまず彼らに近づき、

何の用事かと尋ねました。

ゲスターは単刀直入に

皇帝に話すのかと尋ねました。

 

ティトゥは目を丸くしました。

どうやって、あの人間は

自分が皇帝の所へ行くことを

知ったのかと訝しみながら、

 

何を?

 

と聞き返しました。

 

ゲスターは

 

私の話だ。

 

と、にっこり笑いながら囁くと、

ティトゥは

両手で自分の口を塞ぎました。

あの人間は、本当に

どうやって知ったのだろうか。

まさかフナの王様が

ゲスターに全部打ち明けたことを

忘れたのではないかと疑いました。

 

ゲスターは微笑みながら

グリフィンに渡した飴を

彼に差し出しました。

ティトゥは、つい、うっかり

飴を受け取りそうになりましたが

手を元に戻して首を横に振りました。

 

ティトウはゲスターに、

どうして、それを自分にくれるのかと

尋ねました。

ゲスターは、

自分は皇帝とデートするだけなのに

あえて自分の話を

皇帝にする必要があるのかと

逆に質問しました。

 

ティトゥが

キャンディーを受け取らないと

グリフィンは翼で

ゲスターの手首を包み込み

嘴を広げました。

ゲスターは、グリフィンの口に

キャンディーを入れ、

ティトゥを試すかのように

見つめました。

 

ティトゥはそっと後ろに下がりました。

もしかして、ゲスターは

自分を脅迫しに来たのではないかと

疑いました。

 

ティトウは、

それは皇帝が決めるだろうけれど

自分はアウエルが現れたことを

皇帝に話さないわけにはいかない。

アウエルは何かを崩壊する時にだけ

現れるからと言いました。

 

しかし、ゲスターは、

今回は違うと呟くと、

ポケットに手を入れました。

ティトゥは、

再び半歩後ろに下がりましたが、

ポケットから出てきたのは、

人魚たちが愛してやまない

泡貝の貝殻でした。

 

ティトゥは少しずつ

ゲスターに歩み寄ると

息を吸い込みました。

彼は手を伸ばして

泡貝の貝殻を掴もうとしては

手を引っ込めることを

何度も繰り返しました。

泡貝の貝殻を最後に見たのは

何百年前なのか思い出せませんでした。

 

自分は、ただデートを

しようとしているだけだと、

ゲスターは低い声で囁きました。

そして、メラディムは、

遊び半分、残り半分は

キルゴールのせいで

ここに残ったのであり、

皇帝のことを愛していないと

言いました。

 

ティトウは、

それはそうだと思うけれどと

言葉に詰まると、ゲスターは

自分は皇帝を愛して、ここに残った。

だからあえて、

このようなプライベートなことを

話していると言いました。

ティトウは、

それはそうだと思うけれどと

返事をしました。

 

ゲスターは、

自分に会ったことが

そんなに重要だったら、

メラディムは、すぐに覚えて

皇帝に知らせただろう。

メラディムは物忘れがひどいけれど、

本当に重要なことは

絶対に忘れないと言いました。

 

ティトゥは

唇を噛んで葛藤しながらも

その言葉に納得しました。

メラディムは面倒くさがって

他の人たちほど

反芻したがりませんでした。

しかし、それは、

自信に裏打ちされていたからでした。

彼は、本当に、必ず

伝えなければならないことなら、

人に促されなくても

自分で着実に反芻しました。

 

泡貝の貝殻を手に入れると、

ティトゥは涙が出そうになりました。

ゲスターは、再びグリフィンに

キャンディーを剥いてやると、

タッシールの部屋がある場所を

ちらりと見ました。

 

◇自分は逃げない◇

タッシールは、コーヒーカップ

ティースプーンでかき混ぜ続けました。

その度に氷が

かたかたと音を立てました。

その音が30分も続くと、

ヘイレンは心配になり、

タッシールをチラッと見ました。

彼があんなに無意味に

時間を過ごすことは滅多にないので、

心配になりました。

 

ヘイレンは、

もしかして、今、悩んでいることは

昨日スリッパを履いて

外に出て行ったことと

関係があるのかと尋ねました。

タッシールは、

少しは関係あるけれど、

直接、関係はないと答えました。

 

タッシールは、

皇帝のそばに行きたがる男たちは

側室たちの中にもたくさんいるし

側室以外にも、

あちこち、多くいるだろうと

思いました。

あの神秘的な男の存在が気になるけれど

タッシールが一番悩んでいるのは

その男のことではありませんでした。

 

タッシールはヘイレンを呼びました。

彼は

 

何でも話してください。

 

と答えると、タッシールは

 

愛とは何か?

 

と尋ねました。

ヘイレンは目を見開きました。

彼は、目の前に向かって走ってくる

巨大な馬車を前にしているような

気がしました。

ヘイレンは、いつかタッシールが

このような質問を

してくるのではないかと

思っていました。

 

若頭、 ひょっとして・・・

 

ヘイレンは、

まともに言葉を続けることが

できませんでした。

彼は、

もしかして若頭は

皇帝を愛しているのかと

何度も、この質問をしました。

最初、タッシールは

否定していましたが、

後になると沈黙しました。

 

タッシールは肩をすくめながら

自分は嫉妬しているようだと

呟きました。

ヘイレンは、

皇帝に嫉妬しているのかと尋ねると

タッシールは、それを否定し

皇帝といる他の男たちにと、

仕方なく認めるかのように笑いました。

 

ヘイレンは

ぎこちなく立ち上がりました。

息もできませんでした。

今回もタッシールは

「皇帝を愛する」という返事を

したわけではありませんでした。

しかし、答えが

ますます具体的になっていました。

 

タッシールは、

なぜヘイレンと両親が、

皇帝を愛するようになったのに

皇配になれなければ逃げろと言ったのか

ぼんやりと理解しました。

彼は嫉妬に苦しむ多くの人々を

見てきたし、

彼らが非理性的で合理的でない感情に

時間を浪費する姿を

不思議に思っていました。

感情は問題ないけれど、

それに苦しむのは賢明でない。

感情は、

コントロールすればいいだけなのに

どうして、あんなに

馬鹿なことをするのか。

とても不愉快でした。

 

タッシールは目を閉じました。

彼は自分が理解できなかった

部類の一つに

なりたくありませんでした。

タッシールは、

本当に気分が良くないと呟きました。

 

ヘイレンは

タッシールのそばに近づいて

しゃがみました。

彼と顔がほとんど触れ合うほど

近づいたヘイレンは、

誰も聞こえないように声を低くして

母親の言うことに従うのかと

尋ねました。

 

逃げろって?

 

と聞き返すと、

ヘイレンは素早く頷きました。

タッシールは笑いを噴き出しながら

ヘイレンの頭を抱きしめました。

そして、

何を言っているのか。

母親は皇帝を知らないから

そう言うけれど、なぜヘイレンが

そんなことを言うのかと尋ねました。

 

ヘイレンは、

クライン皇子は臨時側室なので、

いくらでも、

側室を辞めることができる。

けれども若頭は若頭の意志で

辞めることはできないからと

答えました。

 

ヘイレンは、

タッシールが去ると言えば

皇帝がどんな反応を見せるか

考えてみました。

彼は、

若頭は皇帝の役に立つ人材なので、

絶対に手放さないと断言しました。

 

タッシールは、吸血鬼になりながらも

臆病なリスのように振る舞うヘイレンを

呆れながら見下ろしました。

人々が見る皇帝と

彼が知っている皇帝は

全く別人のようでした。

 

ヘイレンは、

自分は若頭を背負って

走ることもできる。

大神官も背負って走ったからと

話すと、タッシールは

二度、ヘイレンの名前を呼びました。

ヘイレンはタッシールが

何を言おうとしているのか気づき、

肩をすくめました。

タッシールは、

自分は逃げないと言いました。

◇逃げることになる◇

まだ、誰も皇配に選ばれていない。

そして、自分は最も有力な候補者。

自分が皇配になるかもしれないのに、

逃げろと言うなんて、皆、自分を、

あまりにも、か弱い者のように

扱っていると、

ヘイレンをからかう声が

微かに聞こえました。

ヘイレンも少し安心したのか、

僅かに癇癪を起こしていました。

 

ゲスターは

新しく作った人形を置いて

口角を上げました。

 

いや、お前は逃げることになるだろう。

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原文のゲスターの話し言葉には

語尾に「・・・」が書かれていますが

今回の「私の話だ」には

語尾に「・・・」がなかったのと

ティトゥが非常に驚いていることから

「私の話だ」と言った時に

アウエル・キクレンの顔が

現れたのではないかと思いました。

 

タッシールは、賢くて多才で

剣術にも優れていて、策士家で、

欠点なんて一つもなさそうだけれど

自分を満足させる女性や、

心を強く動かされる女性に

出会ったことが

なかったのかもしれません。

 

もちろん、ラティルも頭では

タッシールには敵わないけれど、

時にラティルの考えたことの方が

うまく行くことがあると

タッシールも認めていますし、

闇オークションなど、

二人で出かけた先で、

彼女の活躍を見たり、

彼女の可愛い一面を見ているうちに

ラティルのことを

愛するようになったのではないかと

思いました。

 

ゲスターの作った人形・・・

めちゃくちゃ怪しいです。

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