自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 909話 外伝 18話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 議長に会いに行くラティル

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909話 外伝 18話ラティルは議長に会いに行くことにしました。

◇仕方がない◇

数日後、 ついにラティルは

議長に会うための

適当な言い訳ができました。

聖騎士たちが皆集まる会議に、

百花がラティルを

招待してくれたからでした。

 

ラティルはギルゴールを訪ねると

彼が議長の居場所を

把握していることについて

非常に慎重に確認しました。

しかし、ギルゴールは

コーヒーをすすりながら

微妙な笑みを浮かべました。

ラティルの心中を

見透かしているような表情でした。

 

彼は全部分かっている。

ラティルは

気まずい思いをしましたが、

それでも知らないふりをし、

もうすぐ聖騎士同士で集まる

会議があるそうだけれど、

自分もそこに行くことになった。

行く前に、議長に

いくつか聞きたいことがある。

だから、議長の居場所を

教えてくれないかと尋ねました。

 

ギルゴールは、

本当に、それが理由なのかと

尋ねました。

ラティルは仮面をかぶったつもりで

他に何かあるのかと

できるだけ厚かましく聞き返しました。

 

ギルゴールはコーヒーカップを置き

椅子の背もたれに腕をかけ、

ラティルを

からかっているような目で見ました。

そして、うちのお嬢さんは

本当にしつこいと、こぼすと、

ラティルは、お礼を言い

自分の頼みを聞いてくれるよねと

尋ねました。

 

ギルゴールは、

お嬢さんが何を考えているのか

分かるのだけれど仕方がないと

返事をしました。

 

ラティルは、ギルゴールが

聖騎士会議ではなく、

自分が議長を探そうとしている

本当の目的について

話していることが分かりました。

それでも口をつぐんで耐えると、

彼は引き出しから地図を取り出し、

ある1ヵ所を指して、

ここへ行くようにと告げました。

◇どうせ見つからない◇

ラティルは地図を手に取ると

嬉しそうに

ハーレムへ駆けつけました。

グリフィンは、今、

アナッチャを見に行って

不在なので、ゲスターに

連れて行って欲しいと

頼むつもりでした。

 

ラティルが軽い足取りで去る姿が

子供たちを遊ばせていた

シピサの目に入りました。

彼は、プレラとクレリスに

二人で遊んでいるようにと言うと

おもちゃを置いて、

ギルゴールの温室を訪ねました。

そして、

すぐにギルゴールに近づくと

母がとても嬉しそうな顔で

走って行った。

もしかして父は、

自分には議長の居場所を

隠すように言っておきながら、

父は教えたのかと抗議しました。

ギルゴールは「うん」と

返事をしました。

シピサはギルゴールに

今、何をしているのかと尋ねました。

ギルゴールは「欺瞞」と答えました。

 

「お父さん!」と

シピサは抗議しましたが、

ギルゴールは

平然と土を掘り起こしながら

笑いました。

そして、

お嬢様は、あんなに頑張っている。

好奇心が満たされなくて

ずっとそのことばかり

考えているよりは、

むしろ行って来て諦めた方がいい。

どうせ何も見つけられないからと

話しました。

◇徒労◇

ギルゴールがどんな考えであれ、

ラティルは、長い間、

満たされなかった好奇心を

満たす機会を見つけたことを

嬉しく思いました。

 

ここへ一緒に行くのか・・・

 

ゲスターは

ラティルが見せた地図を見て

膨れっ面で呟きましたが、幸い彼も、

返事を15分ほど引き伸ばした後、

分かった。連れて行ってあげると

承知してくれました。

ラティルはゲスターにお礼を言うと

彼は、

今度は自分のことを忘れないでと

頼みました。

 

ゲスターと一緒に行ってくるなら、

議長と話をして来ても、

それほど長くは

かからないはずでした。

ラティルは、

議長と喧嘩になる場合を計算しても

3時間は越えないと考え、

他の人には知らせずに

ゲスターと2人だけで移動しました。

 

しかし、ラティルが予想したより

少し時間が長くかかりました。

初めて行く所なので

すぐには行けないと言うゲスターは

辿り着く先々で、

地図に分かりにくいマークを付け、

時々2人は、実際に山道を

歩かなければなりませんでした。

 

その度にラティルは焦りましたが

ゲスターは平気で行動しました。

ついに議長を見つけた時、

宮殿を出発してから、

すでに1時間30分が過ぎていました。

ゲスターは、

帰る時は、すぐに帰れるので

安心してと言いました。

 

ラティルは、

ギルゴールが示してくれた位置にある

小さな小屋を見て、正体不明の

何とも言えない気分を感じました。

最近、アリタルの記憶を

あまりにも何度も

見たからのようでした。

ラティル自身は、議長に対して

少しも、そのような気持ちを

抱いていませんでしたが。

 

ラティルが、

しばらく、ぽつんと立ったまま

小屋を見ているだけだったので

自分が先に入ってみましょうかと

ゲスターが

ラティルの顔色を窺いながら

尋ねました。 

いえ、大丈夫と

ラティルは元気そうに答えると

扉を叩きました。

返事を待っていると、

木材の柔らかい香りが

漂って来ました。

中身が陰険な議長と似合わないほど

良い香りでした。

 

誰かが出てくるのを待っている間、

ゲスターは、

周囲の高くそびえる木々を

見て回り、途中で

新しく植えられたばかりの

苗木を見ながら

眉をつり上げました。

 

どれほど待ったのか。

ついにキーッと音を立てて

木の扉が開きました。

半分ほど開いた扉越しに

議長の姿が現われました。

彼はラティルを見ても

全く驚きませんでした。

扉を開ける前から、

すでにラティルが扉の前にいることを

知っていたかのようでした。

 

ラティルは、議長が

以前、会った時より

少しやつれていることに

気づきました。

ギルゴールに

追いかけられたせいなのか、

それとも自分が立てた悪い計画が

全て失敗したせいなのかは

分かりませんでしたが、

目が落ち窪んで

生気がありませんでした。

彼は扉を開けただけで

何も言わなかったので、

ラティルが最初に

聞きたいことがあって来たと

告げました。

 

議長の目が一瞬揺れました。

ラティルは彼が扉を

閉めてしまうかもしれないと

思いましたが、

意外にも彼は横に避けながら

入って来てもいいと

首を振って合図をしました。

 

ラティルは小屋の中に入ると、

しばらく息をすることが

できませんでした。

小屋の中は、

アリタルとシピサ、議長の3人が

一緒に暮らしていた姿を

そのまま再現していました。

ラティルは、

これに気づかないふりをするために

わざと小屋の中を見回して

あちこち見ているふりをしました。

しかし、台所の棚に置かれた

コップ3個と器3個を見た時は、

表情管理が

さらに難しくなりました。 

 

議長は、あちこち忙しく動く

皇帝の後頭部を見ながら

何を聞きに来たのかと尋ねました。

ラティルは

心を落ち着かせるために、

テーブルの前の椅子に

手をつきましたが

あいにく3人で過ごす時、

アリタルがよく座っていた席でした。

 

ラティルは

 

シピサがセルに襲われた時。

 

と口を開きました。

議長の片方の眉が上りました。

 

ラティルは、椅子の背もたれから

手を離すと、議長に、

あの日のことで

何か覚えていることはあるかと

尋ねました。

議長は、その前に、

何か言わなければならないことが

あるのではないかと言いました。

ラティルは、

 

元気だった?

 

と尋ねました。

議長が、

そんなことは気にしていないと

答えると、ラティルは

目をパチパチさせました。

 

議長はため息をつくと、

食器棚からコップを一つ取り出し、

果物の香りがする飲み物を注ぎました。

しかし、それをラティルに

渡すことはできませんでした。

彼は、グズグズしていましたが

向きを変え、

コップをゲスターに渡しました。 

 

ゲスターは訳が分からず、

眉を顰めて議長を見ましたが、

彼はゲスターに目もくれずに、

なぜ、急にそれを聞くのか、

その理由を

先に話さなければならないと

言いました。

 

ラティルは

チラッとゲスターを見ました。

彼は、議長がくれた飲み物が

何か気になるようで、

鼻にコップを当てて

匂いだけ嗅いでいました。

 

ラティルは、

何事もないかのように言うべきか、

少し真剣に言うべきか悩みました。

議長は、

アリタルと友人でしたが、

今は、おそらく

ラティルを嫌っていました。

どのように話せば、

彼は恨みのことを脇へ置いて

まともに答えてくれるだろうかと

考えました。

 

悩んだ末に、ラティルは、

あの日のことについて

思い出したことがあると

中途半端な物言いをしました。

議長は、意味深長な目で

ラティルを見つめると、

答えてあげるが、その代わり、

何が思い浮かんだのか

自分に話さなければならないと

要求しました。

 

それは、ラティルにとって

むしろ良いことでした。

彼が要求しなくても、ラティルは、

赤い影かモグラの穴について

聞くつもりでした。

 

「いいよ」と、

ラティルが快く取引を受け入れると

議長は、

遠い昔のことを思い出すように

遠い所を眺めながら、

事件が起きた現場に

自分はいなかった。アリタルが

子供を抱いてやって来る前に、

何が起こったのかも

知らなかったと話しました。

 

その言葉に、ラティルは、

やはり議長は何も知らないのかと

思っていると、彼は、

アリタルが来る前から

森の雰囲気がおかしいと思っていたと

話しました。

 

ゲスターは

コップの匂いを嗅ぐのを止めて

テーブルの上に置きました。

ラティルは、

再び椅子の背もたれを握ると、

森の雰囲気が変だなんて、

どういうことなのか。

それで、何が起こったのかと

尋ねました。

議長は肩をすくめて、

分からない。

ただそう感じただけだと答えると、

ラティルに、

あの日のことに関して

何を思い出したのかと尋ねました。

ラティルは、

赤みがかった何かが通り過ぎるのを見て

家の隅の床に、ネズミの穴だか

モグラの穴みたいなものが見えた。

この2つが、あの時の事件と

何か関係があるのかと尋ねました。

 

ラティルは必死に議長を見ました.。

今や議長が最後。

議長も知らないと言えば、

本当にあの日のことは、

このまま葬られることになりました。

悲劇の始まりにある

誤解や真実のようなものが、そのまま

終わってしまうことになりました。

 

議長の沈黙が長くなればなるほど、

ラティルは彼を

より切実に見つめました。

何か、思い浮かんだものが

あるのだろうか。

だから、あんなに静かなのか。

しかし、非常に長い沈黙の末、議長は

 

残念です。

 

と答えました。

その言葉にラティルは失望しました。

 

ラティルは議長に、

知らないのかと尋ねました。

彼は「はい」と答えました。

ラティルは、

何か推測できるようなものも

全くないのかと尋ねました。

議長は、全然ないと答えました。

 

ラティルは、

どうしてそんなに返事が遅かったのかと

尋ねました。

議長は、

一生懸命、悩んでいたからだと

答えました。

 

ラティルは、

瞬きもせずに議長を見つめ、

彼もラティルの視線を

避けませんでした。

 

しばらく二人は

睨み合いを続けましたが、

結局、先にラティルの目が痺れて

顔を背けなければなりませんでした。

ラティルは、とてもがっかりし

眉を顰めながら

ため息をつき続けました。

 

そんなラティルを

じっと見ていた議長は、

念のために言っておくけれど、

アリタルの血族を訪ねても無駄だと

先程より疲れた声で

話を切り出しました。

 

ラティルが「えっ?」と聞き返して

議長の方を向くと、彼は、

大神官の血族は、

アリタルのことが好きではない。

大神官を輩出していた栄えある家門が、

あっという間にロードの血族、

不吉な血統になったからだ。

物理的にも精神的にも

被害が大きかったと、

彼は疲れたように、自分の席の椅子に

腰をかけながら話を続けました。

 

ラティルは、

そちらを訪ねるつもりはない。

その人たちが、

知っているはずがないからと

返事をしました。

議長は顎を突いて、壁の方へ首を回し

何も言いませんでした。

疲れて、そのまま

木になってしまったようでした。

 

ラティルは、

これは過去とは

関係のない話だけれど、

なぜ、セルが転生しないのか

知っているかと尋ねました。

しかし、議長は沈黙したままでした。

 

ラティルはその後ろ姿をじっと見つめ

「帰ります」と挨拶した後、

ゲスターと小屋を出ました。

訪れた時と違って、宮殿に戻る時は

長い時間はかかりませんでした。

しかし、浮かれた心が

すっかり沈んだ後なので、

ラティルは山道を歩いた時よりも

むしろ疲れていました。

 

ゲスターは、ラティルを

すぐに寝室に連れて行きました。

ラティルが、

ベッドにうつ伏せなったまま

考え込むと、ゲスターは

ラティルの背中を軽く叩きながら

 

陛下・・・大丈夫ですか・・・?

 

と尋ねました。

ラティルは、

大昔のことなので、ただ残念なだけ。

大丈夫でないわけがない。

誤解があったら

解いた方がいいのではないかと

思っていると答えました。

 

ゲスターは、ラティルの背中を

黙ってトントン叩き続けていましたが

ラティルが話をしながら

顎に力を入れたり緩めたりを

繰り返すのを見て、

数日前にシピサが、

自分を訪ねて来たことを

打ち明けました。

 

ラティルは、

 

シピサが、なぜ?

 

と聞き返しました。

 

ゲスターは、

セルが故意ではなく、ミスや事故で

自分を攻撃したとしても

シピサがセルを許すことはない。

皇帝が、なぜ、

そのことを調査するのかは

理解できるけれど、プレラが

誤解されそうになったこととは

全く関係ない。

自分がセルを憎悪するのは

セルが自分の命を

奪ったからであると同時に、

その後セルが、

自分のしたことを忘れて

母親を追い詰めたからだと

話していたと、答えました。

 

ラティルは

頭だけ後ろに向けました。

ゲスターは、

可憐な声とは裏腹に

気が進まなそうな

表情をしていましたが、

ラティルと目が合うと

悲しい表情をして

首を横に振りました。

ラティルは、

再び顎を枕に乗せました。

 

そうなんだ。

それでギルゴールやシピサは

あえて最初の悲劇が

事故なのか悲劇なのか

知りたがらなかったのだと

呟きました。

そうではないかと、

瞬時に飛び出したゲスターの返事は、

このことに、

全く関心がなさそうに聞こえました。

 

このことを真剣に悩んでいたのは

自分だけだった。

ラティルは1か月近く

懸命に取り組んできたことを

手放し、ため息をつきました。

 

ふと、なぜシピサが

それを自分ではなく

ゲスターに話したのか

不思議に思いましたが、

どうでもいいと思い、

枕に顔を突っ伏しました。

◇時間はたくさんある◇

皇帝が帰ることを知っていましたが

議長は挨拶もせずに

じっと座っていました。

しかし、彼の頭の中は

素速く回転していました。

 

深夜になり、明け方を迎えた頃

議長は、

ゆっくりと立ち上がりました。

 

そういうことだったのか。

 

議長は状況を把握しました。

 

皇帝は、憎悪している自分に

一番先に、質問しに来るはずが

ありませんでした。

明らかに、先に他の関係者を

当たっても無駄だったので、

最後に自分の所へ

来たのだろうと思いました。

 

しかし「通り過ぎた赤い影」と

「ネズミの穴またはモグラの穴」の

組み合わせは、ギルゴールが聞けば

すぐに分かる内容でした。

それでも、なぜギルゴールが先に

皇帝の質問に

答えてやらなかったのか。

 

議長は気づくや否や小屋を離れ

赤い神官がよく通る

絶壁付近に移動しました。

彼は、ギルゴールが、

とりわけ、あの怪物たちを

嫌っているのを知っていました。

しかし、それは、赤い神官が

アリタルと手を握り、

彼女の悪名を高めた怪物だからだと

思っていました。

しかし、まさかアリタルを

騙していたからだとは

思ってもいませんでした。

 

彼が舌打ちをすると、

気配を感じた赤い神官が

頭を上げました。

視線を合わせたまま

議長が絶壁に手を当てると、

頭を上げた赤い神官は

その姿勢のまま、体の半分が

木に変わってしまいました。

 

この中の一人ということか。

 

絶壁の下に降りた議長は、

木に変えていない

赤い神官の頭部を握り、

一気に折ってしまいました。

首が折れた木から血が流れ始めると、

他の赤い神官たちは

幻影を広げることも考えずに、

どっと散らばって逃げ出しました。

 

議長は、頭をさっと後ろに投げると

散らばった怪物たちを

順番に見回しました。

皆、そっくりで、誰が犯人なのか

区別がつきませんでした。

 

もしかしたら、犯人の怪物は

もう死んでいないかもしれない。

しかし、それは問題では

ありませんでした。

彼には時間がたくさんありました。

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赤い神官については

638話から書かれています。

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赤い神官は

一定の空間を複製した後、

獲物をその中に入れて食べる怪物。

そして、記憶を読んで詐欺を働くので

捕まって、その中に入った獲物は

自分が閉じ込められたことも知らずに

死んでいくと、ギルゴールは

説明しています。

 

これは、あくまで私の想像なのですが

赤い神官は、

大神官の子供であるシピサとセルに

幻影を見せて二人を食べようとした。

その幻影は、

シピサが何かの怪物のように見えるなど

セルがシピサを攻撃せざるを

得ないようなものだった。

けれども、

アリタルが血の匂いに気づき

赤い神官は逃げてしまった。

赤い神官はアリタルに

酷いことをしながら、

彼女の仲間になった。

それで、議長は赤い神官が

アリタルを騙したと思った、

ということなのかと思いました。

 

ラティルは、

赤い影とモグラの穴について

ギルゴールに

話す機会がなかっただけ。

それを議長は

誤解してしまったけれど、

生気のなかった議長が

そもそもの悲劇の原因である

赤い神官に復讐するという

生きる目的ができただけでも、

良かったのではないかと思います。

 

そして、

ラティルが真実を知ったところで

シピサのセルへの恨みが

消えることがないのも分かったので

ラティルは赤い神官のことを

聞かなくて、

かえって良かったのではないかと

思います。

そんなことを知って、

それをギルゴールに教えたら

彼がおかしくなって

何をしでかすか、分からないので。

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