自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 936話 外伝 45話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 子供の結婚相手

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936話 外伝45話 メラディムはタッシールの子供を血人魚の子供と双子のように育てたいと提案しましたが・・・

◇動揺するタッシール◇

タッシールは、口元に

曖昧な笑みを浮かべた後、

「しまった」と思いました。

ザイシンとの共同育児が嫌で

抵抗していたのに、

まさかメラディムが

共同育児を提案するとは

思ってもいませんでした。

 

確かに、タッシールは、

この素直で物忘れの激しい

人魚の王が好きな方でした。

この人魚の王は、機嫌を取るだけで

真珠をいっぱいくれるし、

色々と守ってもくれたし

義理堅いし、素敵だからでした。

 

しかし、タッシールは、

彼を、別に良い養育者だとは

思いませんでした。

今、メラディムが赤ちゃんを

抱いている姿勢だけを見ても

そうでした。

丈夫な血人魚の赤ちゃんなら、

あのような育児でも良いだろうけれど

自分の赤ちゃんは

普通の人間の赤ちゃんでした。

 

ひとまず、タッシールは、

双子のように

育てようということですねと

適当なことを呟きながら

素早く首を横に振りました。

そして、どうやって

断ればいいのだろうかと考えました。

 

ティトゥはタッシールの考えに気づき

そっと後ろに下がりました。

ティトゥは、

当然メラディムの味方でしたが、

いつもメラディムによくしてくれる

タッシールを、人間の中で、

最も好意的に見ていました。

その上、ティトゥ自身も

メラディムが良い養育者だとは

思わないので、タッシールの悩みを

理解することができました。

 

しかし、メラディムは、

タッシールがすぐに答えないのが

理解できませんでした。

メラディムは、

自分とタッシールが義兄弟なので

4番目の皇子と5番目の皇女を

実の兄妹のように育てれば

子供たちも仲が良くなるだろうし、

それは、とても良いことだと

思いました。

 

メラディムは、

タッシールが眉を顰めたのを見ると

豪快に笑いながら、

自分に迷惑をかけたくないようだねと

言いました。

ティトゥは、

その反対だ。

迷惑をかけられたくなくて

ああしているのだと思い

心の中で頭を下げました。

そして、このようなことには

決して口を挟んではいけないと

思いました。

 

メラディムは、クスクス笑いながら

タッシールの背中を叩くと、

あまり心配しなくても大丈夫。

血人魚は何匹もいるのだから

養育は難しくないと言いました。

 

タッシールは、

でも、血人魚の赤ちゃんは

水の中で暮らさなければ

ならないのではないか。

4番目は水の中では生きられないと

論理的で理性的に主張してみました。

 

メラディムは、

もちろん、そういうことも

考えなければならないと返事をすると

ティトゥに、

湖の横にある建物は何だっけ?と

尋ねました。

ティトゥが、

支配者様の寝室だと答えると、

メラディムは、

良かった。

そこにベビーベッドを入れればいいと

提案したので、タッシールの主張は

無駄になりました。

 

タッシールの頭の中は、

メラディムの提案を拒絶する方法を

熱心に探し出していました。

他の側室なら、

適当に言い繕って断るけれど、

よりによって相手が

メラディムなので困りました。

 

その時、メラディムが

後で自分の娘と弟の息子を

結婚させてもいいのではないかと

タッシールの頭に

2度目の衝撃を与えました。

今度はタッシールの瞳が

露骨に大きく揺れました。

◇不思議な気分◇

ラティルはタッシールから

その話を聞くと、

お腹を抱えて大笑いました。

タッシールはベッドのそばに座り

ゆっくり書類をめくりながら、

目を細めてラティルを見ると、

皇帝が楽しそうに見えると

指摘しました。

 

ラティルは、

意外だと思っただけ。

しかし、

悪いことではないのではないか。

どうせ5番目が

自分の子供ではないということは

皆知っているし、

しかも、その子は

童話に出てくる人魚姫なので、

とてもロマンチックだと

返事をしました。

 

実際にラティルは、

4番目と5番目が

互いに相手を好きになったら、

2人が結ばれてもいいと思いました。

 

しかし、タッシールは、

自分はメラディムが大好きだけれど

後日生まれる自分の孫が

メラディムの頭に似て欲しいとは

思わないと、

それが嫌であることを

きっぱり表明しました。

 

ラティルの前で、タッシールは

この程度の本音は隠しませんでした。

ラティルは我慢できなくなり

さらに大笑いすると、

それが悩みなのかと尋ねました。

タッシールは書類をめくりながら

肩をすくめました。

 

タッシールは、

もちろん、

可能性のないことだということは

分かっている。

双子の兄妹のように育てることになれば

兄妹間の友愛だけが芽生えるだけで

絶対に相手を異性としては

見ないだろうと言いました。

 

ラティルは、

タッシールの言う通りなので

あまり心配しないようにと、

笑いを堪えながら

彼の背中を叩きました。

 

その時、

ちょうど4番目の皇子が

自分の話をしていることを

知っているかのように

泣き出しました。

 

ラティルは、すぐに

皇子を抱き締めようとしましたが、

タッシールが先に

皇子を抱き締めました。

ラティルは、タッシールが

上手に赤ちゃんをあやす姿に

驚きました。

 

ラティルは、

タッシールにできないことは

ないのではないか。

なぜ、赤ちゃんの面倒まで

よく見られるのかと尋ねました。

 

タッシールは、

自分の赤ちゃんは初めてだけれど

以前、他の赤ちゃんの面倒を

見たことがあるからだと答えました。

 

ラティルが「甥っ子?」と尋ねると

タッシールは否定し、

アンジェス商団では

ベビー用品も扱っているからと

答えました。

そして、タッシールは

胸に抱いている赤ちゃんを見下ろし

いないいないばあをしました。

 

血が繋がっていることを

知っているのか、

それとも自分と似ていることを

本能的に知っているのか、

他の赤ちゃんと違って、4番目の皇子は

タッシールが顔を近づけても怖がらず

ニコニコしました。

 

タッシールは、

赤ちゃんのふっくらとした頬を

軽く押さえながら、顔を上げて笑うと

皇帝が熱心に

自分の顔を見に行った甲斐があった。

うちの赤ちゃんが自分を怖がらないと

言いました。

 

ラティルは、ふと心の中に

雪が積もるような

変な気分になりました。

それは息詰まるようでもあり

恐ろしくもある不思議な気持ちでした。

ラティルは、自分もすぐに

赤ちゃんを見下ろしました。

◇姻戚になりたくない◇

ラティルは普通の人とは全く違う

回復力を持っているだけに、

今回も早く回復しました。

しかし、宮医は、

皇帝の健康に責任を負っているためか

たとえ数日間でも、

ラティルが寝室で過ごし、

最低限の休息を取って欲しいと

哀願しました。

 

宮医が、あまりにも切実に頼むので、

結局、ラティルは、今回も

部屋の中で横になったまま

時間を潰すことになりました。

 

一方、タッシールは、朝から晩まで

働かなければなりませんでした。

時々、ラティルと赤ちゃんを

見に来ましたが、この時期、

サーナットとラナムン、カルレインが

ラティルのそばにいてくれた時間より

タッシールのいる時間が短いのは

確かでした。

 

ラティルは、タッシールが忙しそうに

執務室と自分の寝室を

行き来する姿を見ながら、

やはり1人で育児をするのは

難しいのではないかという気持ちが

強くなりました。

しかし、タッシールが

あまりにも共同育児を嫌がるので、

ラティルも、これ以上、

話を切り出すのは困難でした。

 

とりあえず乳母でも

早く探さなければと考えた途端、

ちょうど

メラディムがやって来ました。

ラティルが、寝室で

療養するようになってから

メラディムは毎日のように

ラティルを訪ね、

おしゃべりをして帰りました。

 

メラディムの腕の中には

今日も血人魚の赤ちゃんが

人形のように抱かれていました。

血人魚の赤ちゃんだからなのか

5番目の皇女は、丸い目を

あちこちキョロキョロさせながら

好奇心を表わにしていました。

 

メラディムは、

揺りかごに横たわる

4番目の皇子を見ながら、

ラティルに、5番目の皇女を渡すと、

ずっと抱いて歩くのは

意外と煩わしいと言いました。

 

ラティルは、

すぐに皇女を抱き締めました。

法螺貝のような足を

布で包んでいるおかげか、

今の皇女は、

平凡な赤ちゃんのように見えました。

 

ラティルは安堵しました。

足を包むだけで、赤ちゃんは

あまり怪物のように見えなかったし、

はるかに可愛く見えました。

 

ラティルが皇女を抱くと、

メラディムは揺りかごから

満足そうに

4番目の皇子を抱き上げました。

 

メラディムは、

弟にそっくりだ。人間だけれど、

きっと弟と同じくらい

賢く育つだろうと言いました。

 

メラディムは、

義兄弟のように思っている

タッシールの子供だからなのか、

他の子供たちより、

タッシールの赤ちゃんを

好意的に見ているようでした。

その姿を見たラティルは、

数日前、タッシールが話していたことを

思い出し、メラディムが

タッシールに

5番目の皇女と4番目の皇子を

結婚させても良いと言ったんだって?

と尋ねました。

しかし、メラディムは

少しも恥ずかしがることなく、

自分たちの皇女と結ばれる男は幸運だ。

自分はいい提案をしたと答えました。

 

タッシールは嫌がっているけれど、

一応、メラディムは、

タッシールに配慮する意図から

そのように言ったのは

確実に思えました。

 

そして、メラディムは

鼻で笑いながら、

実は、弟のタッシールに

一番先に提案したけれど、

皇女が、シピサの奴さえ

好きにならなければ、

誰と結婚しても、結婚しなくても

全く構わないと言いました。

 

ラティルは、

どうしてシピサはダメなのか。

彼は、優しいし、

2人とも寿命が長い。

2人の年が離れているせいなのか。

しかし、血人魚も吸血鬼も

人間ではないので、

成人してからは、年の差なんて

意味がないのではないかと

尋ねると、メラディムは、

彼はギルゴールの息子で

彼と同じ顔をしている。

自分はギルゴールと

姻戚になりたくないと、

冷たい声で、きっぱり答えました。

 

なぜ、メラディムが

姻戚になりたくないと言うと

こんなに、気恥ずかしく

聞こえるのだろうか。

しかし、ここで笑えば、

またメラディムが

不愉快になるだろうと思い、

ラティルは唇を噛んで沈黙しました。

 

彼女は何も言わずに

不思議とメラディムに似ている

赤ちゃんのふっくらとした頬を

そっと押してみました。

◇傭兵団へ◇

10日が過ぎると、メラディムは

5番目の皇女を抱いて現れ、

これ見よがしに、

赤ちゃんの足を見せてくれました。

ティトゥの言った通り、

法螺貝のようだった足が

血人魚のような尾ひれに

変わっていたので

ラティルは驚きました。

 

しかし、他の血人魚の尾ひれが

きらめく宝石で覆われているように

美しく優雅な反面、

この小さな赤ちゃんの血人魚の尾ひれは

ふっくらとした

ザリガニのはさみのように

見えました。

けれども、法螺貝時代よりは

可愛いと思いました。

 

ラティルは、

本当に愛らしい。

他の血人魚たちも、

この子を可愛がっているよね?

と尋ねると、メラディムは

当然だ。 久しぶりに生まれた

血人魚の赤ちゃんなので、

皆がどれだけ大事にしているか

分からないと答えました。

 

ラティルは、こんなに長く

水の外にいても大丈夫なのかと

尋ねました。

メラディムは、

自分たちが本当の魚だと

思っているのかと聞き返しました。

 

それから、約半月が過ぎ、

ついにラティルは、寝室の外に

出ることができました。

退屈で死にそうだったラティルは、

寝室を出るや否や、

宮殿の中を几帳面に歩き回りました。

 

レッサーパンダたちは

ラティルを見るとウキウキし、

ゲスターが4番目の皇子に

あげようと準備した遊具を、

自分たちに先に使わせてくれと

ラティルを追いかけながら

おねだりしました。

 

レッサーパンダたちは

ロードが言えば、

奴も言うことを聞くのではないか。

使わずに、ずっと放っておいて、

サビたりしたら、もったいないと

主張しましたが、ラティルは、

自分は暴君ではないので、

ゲスターが準備してくれた

プレゼントに対して、

自分が勝手に指示したくないと

返事をしました。

 

レッサーパンダたちは、

一度だけ暴君になればいいと

主張しましたが、ラティルは

毛むくじゃらたちの小言を聞き流して

満足するまで歩き回りました。

そして翌日には、

宮殿の外まで出るつもりで

ウキウキしながら

平凡な外出着を準備しました。

ちょうど、カルレインも

黒死神団の傭兵の仕事で

出かけると言うので、

ラティルは彼と2人で外出しました。

 

カルレインは、

ラティルが仮面をかぶらずに

出て来たことを心配しましたが

ラティルは、

大丈夫。

よく見かける大臣なら

自分の顔を知っているはずだからと

返事をしました。

 

ラティルは、

近くの繁華街に立ち寄ると、

好きなものを買ったり、

屋台の食べ物を買ったりと

好きなように歩き回りました。

そして夕食を食べる前に

カルレインと一緒に

黒死神団の傭兵本部を訪ねました。

 

傭兵たちは、

ラティルが突然現れると、嬉しくて

どっと押し寄せて来ました。

しかし、カルレインが目配せすると、

やむを得ず、全員、

後退しなければなりませんでした。

 

カルレインは

後ろに下がった彼らのうち、

部隊長を見ると

なぜ自分にここへ来てくれと

頼んだのか。

変わった依頼があると聞いたけれどと

尋ねました。

 

部隊長は喜んで近づいて来ると

ラティルに挨拶し、

カルレインの顔色を窺いながら、

東大陸で、とても有名な予言者が

危険な予言をして、

こちらへ避難して来たそうだ。

そして、その予言者が

黒死神団の傭兵に保護を求めたので、

タリウムの首都まで

密かに連れて来たと答えました。

 

カルレインは眉を顰めながら

「それで?」と聞き返しました。

ラティルにとっても

興味深い話でしたが、

すでに、ここまで無事に非難させたので

あえて、カルレインを

呼ぶ出す必要はなさそうでした。 

 

「それが・・・」と

部隊長はやや困った表情で

ラティルを見ながら

続けて説明しました。

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メラディムが側室になる誓約式の時に

地面に敷き詰めた真珠を

タッシールはもらったと思いましたが、

それ以外にも、

メラディムの機嫌を取る度に

真珠をもらっていたのですね。

他の側室たちも、

フナの頭なんて馬鹿にしないで

メラディムに親切にしていれば

彼に良くしてもらえたのにと思います。

タッシールは打算的な考えだけで

メラディムに親切にしたわけでは

ないでしょうけれど、

優れた商売人だけあって、

何事においても、

常に自分が損をしないように

振舞っているのだと思います。

 

メラディムの口から

姻戚という言葉が出たのは驚きでした。

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