自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

問題な王子様 19話 ネタバレ 原作 あらすじ マンガ 15話 弁償はダンスから

 

19話 ハーバー家のパーティー当日です。

 

大公を乗せた馬車が

ハーバー家に入ったのは、

すでにパーティーが始まった後でした。

ハーバー侯爵夫人が開く社交の集まりを

あまり好ましく思っていない

レオニードとルイーゼは不参加を決め、

シュベリン宮殿から来た客は

ビョルンだけでした。

 

ビョルンを発見した

ハーバー侯爵夫人は

感激した顔で近づいて来ました。

どうか期待に応えてくれと

彼女の目に込められた、

その露骨な熱望が、

ビョルンを笑わせました。

パーティーが無事に終わらないことを

誰よりも切望している人がいるなら、

それはまさに

このパーティーの主催者である

公爵夫人だろうと思いました。

 

慣れ親しんだ退屈な顔と

適当に挨拶を交わしながら、

ビョルンは、ゆっくりと

パーティー会場を見渡しました。

エルナを見つけるまで、

それほど長い時間は

かかりませんでした。

 

一番隅にある窓のそばに

立っていたエルナは、

気後れしている様子でしたが、

周囲を見回す

好奇心のこもった眼差しは

かなりはっきりしていました。

入札者たちに競売品を披露するのに

忙しいはずのマイアー伯爵夫人の姿は

見えませんでした。

 

ビョルンは興味津々の目で

その女性を見ました。

直接、エルナに近づいて来た男たちが

言葉をかけてみたりもしたけれど、

彼女の態度があまりにも防御的なので

話は、それほど長くは

続きませんでした。

その中に賭けに参加している者も

何人か含まれていました。

 

ビョルンは彼女に近づこうとした瞬間、

おせっかいと小言から

人生の活力を得ている

王室の貴婦人たちに、

取り囲まれてしまいました。

 

このパーティー

グレディスも参加していることを

知っているか。

 

彼女に挨拶でもしてみるように。

 

聞くところによれば

あなたを許したそうだ。

彼女が正気に戻る前に

早く、よりを戻せ。

 

若さは永遠に続くようだけれど、

ある日ぱっと気がつけば、

あなたも白髪になっている。

 

ずっとそうやって放蕩していたら、

老けて骨が折れる。

今からでもグレディスと共に

堅実な生活を送るべきだ。

 

ビョルンは、

いけずうずうしく笑いながら

嵐のような試練が過ぎ去るのを

待ちました。

 

この種の忍耐は、

騒々しい離婚が与えてくれた

最大の贈り物で、 何か一つでも

得たものがあるという事実は、

このクソみたいな状況の中でも、

なんとか慰めになってくれました。

 

自分たちの助言が

全く効かないことに気づいた

貴婦人たちは、ため息をつくことで

諦めの気持ちを示しました。

彼女たちに丁寧に挨拶すると

ビョルンは大股で

目標物に近づき始めました。

 

ストレートフラッシュ。

レナードがゲームをダメにする前、

彼が握っていたカードでした。

到底負けるはずのない手札。

だから、あの女が

彼のストレートフラッシュに

ならなければなりませんでした。

もちろんその前に、債務関係を

整理する必要がありましたが。

王子が近づいて来たことに

気づいたエルナは、

ますます隅の方へ後退し始めました。

どうか誤解であるように。

他の人の所へ行ってくれるようにと

切に祈りましたが、

王子の視線は、はっきりと

エルナに向かっていました。

 

一体どうして? と質問するように

眉を顰めてみましたが、

彼は少しも動じないし、

2人に集中している人々の視線も

気にしていないように見えました。

 

エルナは群衆の中に

グレディス王女を見つけると、

むしろ彼は、

それを狙っているのかもしれないと

いうことに気づきました。

 

その事実が与えた侮蔑感に

苛まれる間に、王子は

エルナの目の前まで近づき、

逃げようとするエルナの前に

立ちはだかると、

エルナを金泥棒呼ばわりして

挨拶をしました。

全く紳士的でない態度とは裏腹に

優雅な笑みを浮かべたままでした。

 

エルナは急いで

王子に背を向けましたが、

ビョルンは、

エルナを見下ろしながら、

自分たちは

少し話をする必要があるのではないかと

囁きました。

しかし、エルナは肩をすくめただけで

まだ彼を見ていませんでした。

 

ビョルンは、

他人の物を盗んだ割には

高尚過ぎる態度だと非難すると、

エルナは頬を赤らめながら、

王子が何を言っているのか

全く分からないと、

礼儀正しいけれど、冷たい口調で

抗議しました。

淑女のふりをする

その憎たらしい態度に

ビョルンは笑いました。

 

エルナ同様、

パーティー会場の壁に

もたれかかったビョルンは、

自分のトロフィーをどうしたのかと

ため息をつくように尋ねました。

 

エルナは、

自分には分からないので

行って欲しいと頼みました。

ビョルンは、

盗んだ自分のトロフィーを

返してくれたらと要求しました。

 

エルナは、なぜ、自分に

こんなことをするのかと尋ねました。

ビョルンは、

エルナが泥棒だからと答えました。

 

彼女は、ビョルンが

あまりにも侮辱的なことを

言っていると非難すると、

青ざめた顔を上げました。

ビョルンは、

青い炎が揺れているような大きな目を

興味深く見ました。

 

ビョルンは、

エルナが、不利な記憶を、

すぐに忘れるようだと指摘すると

エルナは、

王子こそ、そうではないのかと

言い返しました。

怯えた表情とは裏腹に

口調は落ち着いて大胆でした。

そのギャップに興味をそそられ

ビョルンは、

それほど強くない忍耐心を

発揮することにしました。

 

エルナは、

あの日、王子は

とんでもないことをしたくせに、

今日また自分に

こんな無礼を働くなんてと、

口にするのも難しいというように

大げさに言いました。

ビョルンにとって

理解しがたい反応でした。

 

そして、エルナが、

いくらお酒に酔っていて

覚えていなくても・・・と

言いかけている途中で、ビョルンは

覚えていると告げました。

その言葉にエルナは

呆然としました。

 

続けてビョルンは、

タラ広場の噴水台での出来事を

全て覚えている。

自分の過失が、

全くなかったわけではないので

やり過ぎたなら謝ると言って

頭を下げました。

非の打ち所が一つもなく丁寧なのに

驚くほど

傲慢に感じられる態度でした。

 

それから、ビョルンは

今度はハルディさんの番だと

告げました。

にこやかな表情とは違い、

エルナを見るビョルンの目は

落ち着いていたので、

エルナは圧倒されました。

 

エルナは、

震える眼差しと声を隠すことなく

一体自分に何を謝れと言うのかと

尋ねました。

すぐに逃げたい衝動を

抑えるだけで手一杯で、

他のことを気にするだけの余力が

残っていませんでした。

 

ビョルンは、

トロフィーで自分を叩いた後に、

それを盗んで逃げたことと

答えました。

エルナはカッとなり、

とんでもない・・と

反論しているところで、

切羽詰まって

何も考えずに手にした

金色の長い棒のことを

ふと思い出し、言葉を濁しました。

それで王子を殴り、

その後は慌ただしく、

それを手にしたまま逃げた。

あれは、

トロフィーに似たようなものでした。

 

ビョルンは

満足そうな笑みを浮かべて、

思い出しようだ、良かったと

言いました。

しかし、エルナは、

思案に暮れたような

表情をしていました。

 

広場を離れた後に、

手に何かを握っていることに

気づいたけれど、

あの男に触れたという事実だけで

うんざりし、

その棒を投げ捨てた後、

エルナは振り返ることもなく

走ってハルディ家に戻りました。

王子が自分のトロフィーだと

主張している物は、

まだ、それがその場にあれば

タラ通りの下水道の蓋の近くに

転がっているはずでした。

 

ビョルンは、

自分のトロフィーを

どうしたのかと尋ねると、

エルナは声を絞り出して

捨てたと答えました。

全く予想できなかった返事に

ビョルンの視線が揺れました。

 

自分のトロフィーを捨てたのかと

虚しい笑いとともに尋ねるビョルンに

黄金の鹿の角を盗んだ

ストレートフラッシュは

体を震わせながら

帰り道に捨てたと、

今にも泣きそうな顔で答えました。

 

その時、

最初のダンスの始まりを知らせる

音楽が流れました。

深くため息をついたビョルンは、

エルナに向かって手を差し出しました。

彼は、極めて丁寧だけれど

ぞっとするような感じを与える

笑みを浮かべていました。

 

彼がダンスを求めていることに

気づいたエルナは

必死に頭を横に振りましたが、

ビョルンは、

断れば、もっと大きな誤解を

招くことになるはずだと言うと

エルナは魂が抜けてしまいました。

 

すると王子は

この上なく柔らかい声で

このようなパーティー

一緒に踊るのは特別なことではない。

このように柱の後ろに隠れて

2人きりで話をしていると

どうしても注目を集めると

囁きました。

 

エルナが躊躇っていると

ビョルンは、

ハルディさんが捨てた黄金に関して

言わなければならないことが

たくさん残っていると言うと

どうすることもできずにいる

エルナの手をそっと握りました。

そして、ゆっくりと、

恋人のように優しくエルナを

エスコートして

ホールの中央に向かいました。

 

遠くに立っているグレディスは

悲しそうな目で彼らを見ていました。

まるで夫の浮気を目撃したかのように

振る舞う姿を見ると、

あえて彼の黄金を道端に捨てた

呆れた女性を理解する気持ちが

出てきそうでした。

 

ビョルンはホールの中央で

立ち止まりました。

エルナは、まだ泣きべそをかいていて

あれは本当に

黄金のトロフィーだったのかと

尋ねました。

ビョルンはエルナを直視して

平然と頷きました。

エルナは絶望感に襲われて

ため息をつきました。

 

エルナは、

あの日はとても驚いていて、

あれが何なのか分からなかった。

本当だと、たじたじしながら

謝るエルナを見るビョルンの目が

細くなりました。

 

それから、続けてエルナは、

必ず弁償する。

本当に金なら、高価なので、

すぐには難しいだろうけれど

時間をくれれば、何とか必ず・・・

と言いましたが、ビョルンは

「ハルディさん」と呼んで

彼女を落ち着かせました。

 

ようやく自分たちに注がれている

視線に気づいたエルナの肩が

縮こまりました。

じっとその姿を見守っていた

ビョルンは、プッと失笑しました。

 

決してエルナが、自分の力で

そのトロフィー代を

弁償できないということを

知りながらも、

ビョルンは快く受諾しました。

この女性をうまく利用して

得られる利益が

それより、はるかに大きいので、

寛容になれない理由は

ありませんでした。

借金をするということは、

弱みを握られるという意味。

ビョルンは、その弱点を

適切に活用するつもりでした。

 

見たところ、エルナは

恥知らずな部類ではなさそうだし

公正な取引の基本も知っている

淑女のようなので、

ゲームがはるかに

楽になるかもしれない。

この女性はすでに彼のボートに

片足を乗せたようなものでした。

 

「本当ですか?」と

信じられないように尋ねるエルナに

ビョルンは頷きました。

 

エルナを手放したビョルンは、

一歩後退した後、再び手を差し、

その弁償は、

まずダンスから始めようと告げました。

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ビョルンが頻繁に口にする

ストレートフラッシュという言葉の

意味するものが、

今回のお話で分かりました。

 

ビョルンは、

ある程度、エルナのいる場所を

予測していたかもしれませんが、

人が大勢いる中で、

すぐに彼女を見つけたり、

青い炎が揺れている大きな目とか、

文章のところどころに

エルナへの関心を窺わせる

描写があるように感じられました。

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いつもたくさんのコメントを

ありがとうございます。

寒い日が続きますが、皆様、

お変わりありませんでしょうか?

体調を崩されないよう

お体をご自愛ください。

明日も更新予定です。

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