自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

泣いてみろ、乞うてもいい 14話 ネタバレ 原作 あらすじ マンガ 22、23話 顔を合わせたくない

 

14話 眼鏡を探すために離れに忍び込んだレイラは、マティアスに見つかってしまいました。

 

レイラは力なく震えました。

大胆なふりをしても本当は臆病。

幼い頃から、ずっとそうだった、

レイラの姿を思い出しながら、

マティアスは

レイラに近づきました。

 

一歩程の距離を置いて

マティアスが立ち止まると、

レイラは、彼の手が握っている

自分の眼鏡を見ました。

彼女は怒った目をしていましたが、

公爵がいるとは思わなかった。

本当に申し訳ないと

ようやく、丁寧な謝罪の言葉を

口にしました。

 

マティアスは、

自分がいなければ、泥棒のように、

勝手に入ってもいいのかと

低い声で非難すると

彼女に微笑みかけました。

彼女が大きな目を瞬かせる度に、

赤くなった目頭の上に

睫毛の影がちらつきました。

泣きそうな顔をしているのに、

相変わらず目つきは真っ直ぐでした。

そして、暗闇の中でも

真っ赤になった頬は鮮明でした。

 

レイラは、自分の物を

取り戻したかっただけだと

言い訳をすると、マティアスは

「あ、これ?」と

眼鏡を上げて見せました。

レイラの頬と目元と耳たぶが

赤くなりました。

そして、ブルブル震えていたにも

かかわらず、

「はい」という返事は

なかなかしっかりしていました。

 

公爵が隠した自分の眼鏡だと

レイラが訴えると、マティアスは

眼鏡を持ったまま、

レイラの帽子を川に投げ捨てた

窓に近づきました。

 

その姿を

ぼんやりと見守っていたレイラは

死人のような顔で彼を追いかけました。

彼に向かって、

ダメ、眼鏡を返してと、

訴えたレイラの肩から

ショールが床に落ちました。

遅ればせながら、

それに気づいたレイラは

急いで両腕で首と胸を覆いました。

 

マティアスは、

首筋まで赤くなったレイラを

見下ろしながら、

自分の体を隅々まで見たのに、

パジャマ程度で騒ぐのは

少し変ではないかと言って

クスクス笑いました。

 

驚いたレイラは首を横に振ると

仕方のないことだった。

自分が望んだわけではなかったと

反論すると、マティアスは、

自分が望んだのかと尋ねました。

レイラは、

そういう意味ではなかったと

謝ると、慌ててショールを拾い、

肩と胸を覆いました。

 

半分ボーッとした、その顔がおかしくて

マティアスはクスクス笑うと、

なぜ、レイラは淑女ではないのに、

急に淑女の真似をするのかと

尋ねました。

レイラは、

自分が何であれ、公爵は紳士だからと

負けじと言い返す態度が

丁寧なようで挑発的でした。

 

マティアスは、もう一度笑って

「さあね」と答えると、

笑いが止まった後に、

自分も紳士ではないかもと

言いました。

 

しかし、レイラはそれを否定し

ショールの両端を合わせて

固く結んだ後に、

公爵は、

このカルスバル最高の紳士だと

急いで叫びました。

 

マティアスは、

評価がかなり高いと言いましたが

レイラは、

公爵を知っている皆が

そう思うと返事をしました。

 

レイラの考えは

違うのではないかという質問に

彼女は、すぐに「はい!」と

叫びたいのを堪えて、

そんなわけがないと否定しました。

今夜、レイラは

眼鏡のために魂を売りました。

 

彼女は、

だから、どうか返して欲しいと

懇願しました。

あまりにも悔しくて

涙が出そうになりましたが、

自分にとって

本当に大切なものだからと

もう一度、懇願すると、

屈辱に耐えながら頭も下げました。

 

その気になれば、ヘルハルト公爵は

いくらでも彼女を泥棒に追い込み、

眼鏡を川の中に

投げ捨てることができることを

レイラは知っていました。

だから我慢しなければと

レイラがもう一度誓った時、

空中に投げた眼鏡を

受け取って握ったマティアスが

近づいて来ました。

 

2人の間の距離が、

互いの体温が感じられるほど

近くなると、 レイラは

驚いて顔を上げました。

彼女を見下ろすマティアスの視線は

深くて冷たい川の水のようでした。

 

そんな思いにボーッとしていた

レイラの視野が、

不意にはっきりしました。

マティアスが眼鏡をかけてくれたことに

レイラはようやく気づきました。

じっと頬を包み込む彼の手は、

熱くて柔らかでした。

彼は、はっきり見えるのに

他の全てはぼやけていました。

 

慌てたレイラは

目を避けようとしましたが

マティアスは頬を包みこんでいる手に

力を入れて、

彼女の視線を引き寄せました。

 

その理由を聞きたかったけれど、

不慣れで恐ろしい感覚が

レイラを圧倒しました。

その時、マティアスの手が

唇に触れました。

ゆっくりと動いている指先が、

そっと開いている唇の間で

止まりました。

彼のため息が

レイラの額をくすぐりました。

彼の息遣いも、手のように

熱くて柔らかでした。

 

レイラと目を合わせたまま、

マティアスは下唇の内側をたどり

爪の先が歯につくほど

深く入っては離れるを

繰り返しました。

 

逃げる方法さえ

忘れてしまったレイラは、

なすすべもなく、

その目つきと手を

耐えなければなりませんでした。

 

理解できない変な行為に

泣いてしまいたくなった頃に、

マティアスはゆっくり目を閉じて

顎を握った手に、

力を入れたり抜いたりしました。

 

そして、ついにその手が顔を離すと

レイラはよろめきながら

後ずさりしました。

彼に捕まっていたせいで、

まともに息ができなかった苦痛が

後になって押し寄せて来ました。

レイラは身を震わせながら

息を切らしました。

その間に、

マティアスは目を開きました。

その超然とした青い目は

レイラを恥ずかしがらせ、

怖がらせました。

長い間、レイラを見つめていた

マティアスは「もう行け」と

静かに命令しました。

その後、レイラは挨拶をし、

彼に背を向け、離れを出て、

ひたすら歩いていたようだけれど

そのすべての記憶が曖昧でした。

林道の端まで来ると、

月明かりの下を歩く自分の影を

認知することができるように

なりましたが、その後も、

まだ、ぼんやりとしたまま

小屋に向かいました。

普段より遅いその歩き方は、

まるで幽霊のように

重さがありませんでした。

 

レイラは、庭の隅にあるポンプで

水を汲み、

赤くなってひりひりするまで

唇を擦ることを繰り返して

洗いましたが、その変な感触は

なかなか消えませんでした。

 

部屋に戻った時、

レイラの顔とショール、

パジャマの前の部分は

びしょ濡れでした。

しかし、レイラは、

それを拭くことさえできないまま

ベッドの端にぽつんと座りました。

何が何だか分かりませんでしたが

彼と2度と会いたくないことを

レイラは確信できました。

軽く指をはじくと、

鳥かごの中におとなしく座っていた

カナリアが飛んで来ました。

マティアスが鳥に手を差し出すと

カナリアは当然のように

彼の指に止まりました。

 

切られた羽が長くなってきたので

鳥は、もう少し遠くに

飛べるようになりましたが

前ほど短く切る必要は

なさそうでした。

 

カナリアの歌を聞きながら、

マティアスは窓の外を見下ろしました。

ビルは仕事の真っ最中でしたが

眼鏡を探しに来た夜以来、

頻繁に彼を手伝っていたレイラの姿は

見ていませんでした。

 

マティアスは、

カナリアを鳥かごの中に戻すと

狩猟用の赤いジャケットを着ました。

 

彼女が欲しい。

自分の感情の正体を

今や明確に知ったマティアスは

その事実を、これ以上

否定しませんでした。

 

レイラ・ルウェリンは

男を刺激するのに十分なほど

美しい女性に育ちました。

しかし、マティアスは、

この類の欲望は、

一瞬にして消えるものだということを

知っていたので、それを満たすために

自分の人生に

汚点を残す必要があるのだろうかと

あの夜、レイラを目の前にして、

考えに考えました。

そして彼は、

レイラ・ルウェリンは

それだけの価値がある存在ではなく、

その女性に対する欲望は

彼がコントロールできる範囲内にあると

結論を出し、レイラを手放しました。

でも、遠くに逃げてしまうのは

はてさて。

 

ヘッセン

狩りの準備ができたことを

告げられると、マティアスは頷き

彼から渡われた銃を受け取ると

寝室を離れました。

レイラをじっと見ていたカイルは

何かあったのかと、

やや心配そうな口調で尋ねました。

よく乾燥させた野生の花の花びらを

ノートに貼り付けていたレイラは、

いつものように澄んだ声で

「いいえ」と躊躇なく答えました。

レイラが「そう見える?」と

聞き返した時は、

眉を少し顰めながら

囁くように声を低くしました。

 

レイラがそのような顔をして

そのような声で話すと、

カイルは、なぜか頬のあたりが

熱くなりました。

 

カイルは当惑した様子で

最近、レイラが

ずっと家に閉じこもっているのが

不思議だと言って、

肩をすくめました。

ゆっくりと目を瞬かせたレイラは

すぐに本来の表情を取り戻しました。

 

カイルは顎に手を当てて、

レイラを見ると

彼女が眼鏡を見つけたにもかかわらず

熱心に歩き回らないことを

不思議がりました。

 

うっすらと笑ったレイラは

花びらを貼ったノートの下に

発見した場所と特徴を

几帳面に書き入れました。

 

数日後、レイラは

そのノートを図書館へ持って行って

植物図鑑を調べるだろう。

そして、その花の名前を知った瞬間、

レイラが浮かべる微笑が見たくて、

カイルは、一緒に図書館に

行かなければならないという

決心をしました。

 

レイラは、

この世の全ての鳥と花の名前を

知りたがる子でした。

カイルは、

レイラの、そのオタクな所が

好きでした。

 

レイラは、

文字を吸い取り紙で押さえた後、

慎重にノートを閉じました。

取り戻した眼鏡が

小さな顔の上で輝きました。

 

カイルは、レイラの好きな

あの木のある川辺まで

散歩に行かないかと誘いました。

レイラは、その言葉が終わるや否や

断りました。

 

カイルは、

毎日、行っていたのに、

どうして急に行かなくなったのか。

また森で怖いものでも見たのかと

尋ねました。

 

レイラは、

そんなことではない。

それに、どうせ今日は

森へ行ってはいけないと答えました。

 

カイルが、

公爵の狩りの日かと尋ねると、

レイラは、ノートを

テーブルの端に押し出しながら

頷きました。

 

それから、しばらくして、

騒々しい馬の蹄の音が

聞こえ始めました。

素早く窓の前に走って行ったカイルは

「うわー、すごい」と驚きました。

ハンターと猟犬を先頭に、

馬に乗った若い男5人が

小屋の横の道を通って

森に入って行きました。

 

レイラはカイルのそばで

そっと窓の外を見ました。

ヘルハルト公爵は

今日も毛並みが艶やかな

黒褐色の馬に乗っていました。

狩猟用の赤いジャケットと

きらめく散弾銃が目に入りました。

 

感嘆し続けたカイルは、

急に表情を変えて、

自分は一生、

狩りをするつもりはないと

言いました。

 

その瞬間、ヘルハルト公爵が

小屋の方に顔を向けました。

レイラは、

すでにカーテンの後ろに

身を隠していましたが、

驚いて窓辺から離れました。

 

この10日間、

レイラは最善を尽くして

彼を避けて来ました。

川辺に近寄らず、

森に足を踏み入れず、

ビルおじさんには申し訳ないけれど

庭の手入れも、以前ほど手伝わず

公爵が外出した時に熱心に手伝い、

彼が帰って来ると

逃げるように庭を離れました。

 

秋が来れば、彼は婚約をした後、

首都に発つので、

この夏が終わるまでは、不便でも

我慢してみるつもりでした。

 

レイラの顔色を見たカイルは、

気分が悪いのか。

自分の家に行ってみるかと

心配そうに尋ねましたが、

レイラは、

大丈夫だと返事をして、

首を小さく横に振ると、

テーブルに戻って座りました。

 

どうせ夕方には終わるからと言って

何気なく本を広げた瞬間に

銃声が鳴り響きました。

猟犬の吠える声と馬が走る音が

その後に続きました。

埋めてあげなければならない

可哀想な鳥が多そうなので、

今夜はどうしても

森に行かなけなければ

ならないようでした。

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逃げるものを

追いかけたくなるのは

ハンターの習性でしょうか。

羽根が伸びて来ても

逃げなければ、

もう羽根を切ったりしないけれど

逃げようとしたら、

再び羽を切って

逃げられないように

するのでしょうか?

サイコパス的なマティアスに

狙われたレイラが

どんどん追い詰められていくようで

読んでいてハラハラしました。

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明けましておめでとうございます。

 

一応、お正月なので

朝、お餅とおせちは食べましたが

全く、お正月気分になれず

いつもの休日と変わらない日を

過ごしております。

皆様は、

いかがお過ごしでしょうか?

 

そろそろ、LINEマンガに

追いつきそうなので

できる限り更新できるように

頑張ります。

 

それでは本年も

よろしくお願いいたします。

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