自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

問題な王子様 44話 ネタバレ 原作 あらすじ マンガ 32話 結婚式でお願いしたいこと

44話 エルナとの昼食の約束をビョルンは忘れていました。

 

王子様が到着した。

もうすぐこちらへ来ると

応接室にやって来た侍従が

丁重に告げました。

すっぽかされたと思って

落ち込んでいたエルナは、

一瞬、明るい顔で立ち上がりました。

身なりと姿勢を整えている間に

廊下を歩いて来る足音が

近づきました。

何か少し変だと感じたのは、

ビョルンが応接室に入った後でした。

 

エルナは当惑した目で、

自分に近づいて来る王子を

見つめました。

いつも、姿勢を正して優雅に歩く男が、

なぜか、少しよろめいていました。

しかも、服装が乱れている上、

酒の匂いまでしました。

 

まさか。

エルナは現実を否定するかのように

首を振りました。

確かに今日の昼食を共にすると

約束したし、

さらに今は明るい昼間なので

酒に酔っている時間では

ありませんでした。

しかし、ビョルンが近づくほど、

エルナの希望は薄れていきました。

 

呆然としたエルナを見て、

ビョルンは挨拶をすると

ニヤニヤしました。

そして、

ひどい酔いと眠気が感じられる目を

そっと閉じて開けると、

申し訳ないけれど、見ての通り、

一緒に食事をするのは、

少し無理なようだと、

低い声で囁きました。

 

言葉に詰まってしまったエルナは

ぼんやりと彼を見つめるだけでした。

このような状況で、

どのように対処すべきなのか

見当がつきませんでした。

 

王室の礼法の先生に

教えを受けてはいるけれど、

泥酔した婚約者に対する

王族の礼儀のようなものは、まだ

聞いたことがありませんでした。

 

しばらく沈黙を守っていたビョルンは

置時計をチラッと見た後、

それとも、待ってもらえるかと

ため息をつくように尋ねた後、

再び、エルナを見ました。

 

エルナは、

どういうことかと尋ねると

さらに一歩近づいたビョルンは、

「夕食なら大丈夫だと思うけれど

どうですか?」と、

とんでもない提案をしました。

無礼極まりない態度でしたが、

エルナは、仕方なく承諾しました。

こんな状態の王子と

昼食を共にすることを、

彼女も望んでいなかったからでした。

 

ビョルンは軽く頷いて笑いました。

そして、最後の一歩を縮めて

近づいて来たビョルンは、

これはハルディさんにあげる。

お詫びのプレゼント。

自分が守ったと言うと、

手に持っていた金色の物を

渡しました。

脳裏に焼き付いていて

忘れようとしても忘れられない物。

これらすべての出発点とも言える

鹿の角のトロフィーでした。

 

エルナは、うっかり、

そのトロフィーを

受け取ってしまいました。

そうすると初めて、この状況を

理解することができました。

 

このトロフィーは、

社交界の独身パーティー

お酒を一番よく飲んだ人が

持ち帰るのが伝統だと

リサは説明してくれました。

だから王子は、一晩中、

独身パーティーで酒を飲むために

婚約者との約束を破ったのでした。

 

ところで、守ったって?

エルナは不審そうな目で、

トロフィーを見ました。

ビョルンは、確かに、

取ったのではなく守ったと

言いました。

 

ということは、まさか、

その独身パーティーの主役は

ビョルンだということなのか。

どうして、そんなことができるのか。

独身ではないのに。

 

到底理解できない男が、

エルナの頭の中を

ごちゃごちゃにしました。

 

エルナは勇気を出して、

これは一体何なのかと尋ねました。

倒れるようにソファーに身を投げた

ビョルンは、「狼の角」と

呆れた言葉を呟きました。

 

エルナは呆れた表情で

狼には角がないと反論すると、

ビョルンは「そうですか」と

気まずそうに返事をした後、

すっと目を閉じました。

そして「もう切られたから」と

苦笑いの混じった声で

気怠そうに囁いた後、

会話は中断されました。

穏やかで、ゆっくりな息遣いと

時計のカチカチ言う音が、

静寂に包まれた応接室を

埋めて行きました。

 

エルナは、

ソファーに横になって寝ている

ビョルンを見下ろしました。

理解できることが、

一つもありませんでした。

 

突然、プロポーズを受けた日から今まで

自分に起きた全てのことについて

理解できることが

一つもありませんでした。

その中で、

一番、理解するのが難しいのは

目の前にいる、この男。

来週には自分の夫になる王子様でした。

 

やはりプロポーズを

断るべきだったのだろうか?

 

しかし、エルナには、

そのような機会がありませんでした。

エルナが気がついた時、

すでに彼らの結婚の事実が

公表されていたからでした。

 

祖母とグレベ夫人が

喜びの涙を流すのを見て、

エルナは、

むしろ気絶したくなりました。

その後ろに立っていたビョルンは、

平然とした顔で笑っていました。

 

「目が覚めましたね、私の妃」と

エルナと目が合った彼が

意地悪な冗談を言いました。

慌てて反対側に顔を向けると、

エルナの運命を変えた

バラが目に入りました。

 

サイドテーブルの上に置かれた

花瓶に挿してある、そのバラは

燃え盛る地獄の火のように

赤く輝いていました。

 

落ち着かない目つきで、

眠っている王子を見ていたエルナは

窓際に向かいました。

窓を少し開けて、新鮮な風に当たると

ようやく、しっかり息が吸えました。

酒の匂いが、あまりにもきついせいか

飲んでもいない酒に

酔ってしまったような気がしました。

 

エルナは窓際の椅子に座って

酔っぱらいの婚約者を見つめました。

 

独身ではないのに

独身パーティーの主役が守った、

鹿の角のような狼の角。

正体が何であれ、様々な面で

混乱したプレゼントであることは

明らかでした。

ビョルンは目を覚ますと、

黄金の鹿の角のトロフィーを

女王の笏のように抱いた

小さなお嬢さんエルナ・ハルディが

最初に目に入りました。

 

ビョルンは、

徐々に蘇った記憶を思い出し、

ゆっくりと体を起こしました。

いつの間にか日差しが

金色になっていました。

夕方近くの遅い午後の光でした。

 

彼を見つめていたエルナは、

大丈夫かと尋ねました。

そして、

まさか昼食が夕食になり、

今度は夕食が朝食になるのを

待たなければならないわけでは

ないですよねと、

小さな棘のある質問をしました。

 

ソファーに深く腰掛けたビョルンは

ため息混じりの笑みを浮かべながら

頷きました。

こんな有様で、ここに倒れて

眠ってしまったなんて、

フィツ夫人も、

ひどく怒っているようでした。

 

ビョルンは、

でも、もう少し待ってくれないかと

頼むと、ベルを鳴らし、

凝った首筋を揉みながら

ソファーから立ち上がりました。

そして、

淑女と夕食を共にするためには、

少しの準備が必要だと思うと

告げました。

エルナは、それくらいは許すと

物分かりの良さそうな口調で

答えました。

 

怒って、尻尾を大きく膨らませた

子猫のような姿を

じっと見下ろしていたビョルンは、

楽しそうに笑いながら

応接室を離れました。

シャワーを浴びて着替えている間も

その笑いの余韻は、

口元に残っていました。

 

応接室に戻ったビョルンは、

まだ、その場に姿勢を正して座っている

エルナに向かって、

丁寧に手を差し出し

「さあ、行きましょう」と

声をかけました。

エルナは、

怒りが収まっていないと言いたそうな

澄ました表情をしていましたが、

素直に彼の手を取りました。

 

ビョルンは、

大き過ぎる晩餐会場の代わりに

主に朝食室として利用されている

シュベリン宮殿の庭園が見える

ガーデンルームに、

エルナをエスコートしました。

 

ビョルンは、

テーブルの前にエルナを座らせると

自分は向かいの席に座りました。

そして、

待機中の侍従に目配せすると

間もなく、料理が運ばれて来ました。

ところが、ほとんどの食べ物は

エルナの前に置かれ、

ビョルンのために準備されたのは

湯気を立てているコーヒーと

ビスケット数枚だけでした。

 

エルナは、

まさか、自分一人で食事をするのか。

王子様は?

と、当惑して尋ねました。

 

ビョルンは、

気楽に食べて。自分はこれで十分だと

返事をすると、頬杖をついて

エルナを見ました。

まだ二日酔いが治まっていないせいで

頭がズキズキしましたが、気分は、

それほど悪くはありませんでした。

二人がじっと、

互いに見つめ合っている間に

夕日の色が濃くなりました。

ガラス張りの空間は、

その暖かい色に染まって行きました。

静かに燃える暖炉の薪の音が

気まずい沈黙の重さを和らげました。

季節が変わったことを実感させる

秋の夕方の風景でした。

 

躊躇していたエルナは、

しばらくしてから、ようやく、

カトラリーを握りました。

じっと見つめられる中で、

一人で食事をするのは

なかなか気まずいことでしたが

そのすべてを甘受するほど

お腹が空いていました。

外出の準備をするために、

朝食をまともに食べられなかった上

昼食をすっぽかされ、

日が暮れる頃まで

ひたすら待っていたからでした。

 

いつ目覚めるか分からない

婚約者のそばにいるエルナを

気の毒に思ったフィツ夫人が

簡単な食べ物を用意してくれましたが

どうしても、

食べることができませんでした。

万が一、目覚めたビョルンに、

醜く口を開けた姿を

見られるのではないかと

心配したからでした。

すでに、

あらゆる悲惨な姿を見せた相手に、

改めて、

このような気持ちを抱く自分が

滑稽だったけれど、

それでも今日だけは、

淑女の品位と自尊心を

守りたいと思いました。

結局、何の役にも立たない、

努力になってしまいましたが。

 

胃もたれしそうな沈黙が

負担になったエルナは

話したいことがあればどうぞと

先に口を開きました。

ビョルンは、特にないと答えると、

コーヒーを一口飲みながら

微笑みました。

 

エルナは、

今日の約束は、

王子様が決めたことだと責めると、

ビョルンは、結婚式の前に一度は

食事を一緒にしなければならないと

思ったからだと答えました。

 

エルナは、

それだけなのかと尋ねました。

ビョルンは、

他の理由を期待していたのかと

聞き返しました。

エルナは、すぐに、それを否定すると

急いでナプキンを握り、

何もついていない唇を拭きました。

妙に茶目っ気を刺激する所がある

女でした。

 

ビョルンは、

一段と、のんびりした気分で

エルナを見ました。

本格的な結婚準備が始まってからは

いつも魂が抜けているような

姿でしたが、今日は

かなり生気を取り戻したようで

良かったと思いました。

 

エルナは水を一口飲んだ後、

再び慎重にフォークを握りました。

餌をついばむ鳥のように、

さえずりそうな顔つきとは違って

見事な食べ方をする女でした。

カトラリーを扱う手つきは、

まるで、生きている礼法書のように

優雅でした。

さすが、厳しいことで有名な

王室の礼法の先生の寵愛を受けている

一番弟子らしいと思いました。

 

彼の視線を不快に思う様子が、

ありありと見えましたが、

エルナは毅然として

食事を進めました。

デザートが置かれる頃になると、

二人の間の雰囲気も、

一段と和らいでいました。

 

視線を合わせたかと思えば

すぐに頭を下げることを

繰り返していたエルナを

見守っていたビョルンは、

言いたいことがあるようだけれど

一度、言ってみてと、

優しく催促しました。

 

罪のないチョコレートケーキを

いじめていたフォークを

下ろしたエルナは、

決然とした顔で彼と向き合うと、

自分のメイドを

宮殿に連れて来たいけれど

可能だろうかと尋ねました。

 

ビョルンは、

あの地獄の門番のことかと言うと、

それだけかと言うように

苦笑いをしました。

 

ビョルンは、

それはハルディさんの

思い通りにするように。

望むなら、他のメイドを何人でもと

返事をしましたが、エルナは、

リサで十分だと答えると

許可してくれたことにお礼を言い

全世界を手に入れたかのように

喜びました。

 

感情を隠すことができない王族は

短所と言えば、

大きな短所だろうけれど、

ビョルンは、

あえて指摘しませんでした。

少なくとも、彼は、その点が

あまり気にならなかったので、

それで済んだことでした。

 

それからエルナは、

もう一つ、結婚式のことで

お願いがあると言いました。

そして、静かに催促するような

ビョルンの視線の中で、

深呼吸を何度も繰り返した後、

新婦は父親の手を取って入場するのが

伝統だけれど、

もし自分がその伝統に従わなければ、

レチェン王室と王子様に

大きな迷惑をかけることになるかと

緊張した顔で、慎重に尋ねました。

ビョルンを見つめる目つきが

とても切実でした。

 

ビョルンは、

新婦の立場の伝統に

従いたくないということかと

尋ねました。

エルナは、

言ってみればそうだと答えると、

祈るように両手を合わせて

小さく頷きました。そして、

自分と手を取って

バージンロードを歩く資格を

持っているのは祖父だけれど、

祖父は今、天にいるからと

答えました。

 

しかし、ビョルンは、

自分の記憶が間違っていなければ

ハルディ子爵は、

とても元気で生きていると言いました。

エルナは、

自分の父親であることを

自ら放棄した者の手を取って、

新しい人生が始まる道を

歩きたくないと主張しました。

 

「そうなんですか?」と

尋ねるビョルンの口角が、

斜めに傾きました。

強い意志を示すエルナが、この状況を

もっと面白くしてくれました。

 

エルナは、もし、それが

結婚式を台無しにするような

大きな無礼であれば、

意地を張ることなく、

我慢して従うことができる。

けれども、

もし別の方法があるなら・・・

と、しばらく躊躇った後、

エルナは首を真っ直ぐ伸ばして、

自分は王子様の手を取ると

告げました。

 

ビョルンを映していた青い目が

まるで穏やかな波が立つ水面のように

震えました。

闇が降りると、

さらに鮮明になった燭台の光が

天使の顔をした反抗的な子供を

静かに照らしました。

エルナは、

王子様に連れて行って欲しいと

頼みました。

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エルナが気を失って目を覚ましたら、

すでに結婚は決定事項になっていた。

私も、midy様同様、

この間に何が起ったのか

知りたいと思いました。

 

私の考えとしては、

男爵家が、

王子からのプロポーズを断るなんて

無礼なことができるはずがないし

エルナが結婚できないと

心配していたところへ、

スキャンダルの当事者が、

プロポーズをしてくれたので

渡りに船みたいな感じで、

すぐにバーデン男爵夫人は

承知したのではないかと思いました。

 

エルナのいる応接室で

眠ってしまったビョルン。

大公邸の中は安全だけれど、

応接室は客を迎える所なので、

普段のビョルンなら、

どんなに体調が悪くても

寝室まで行って、

休むのではないかと思います。

それなのに、応接室で、

しかもエルナのいる所で

寝てしまったのは、無意識のうちに

緊張感が解れ、

自分はここで寝ても大丈夫だという

安心感があったのではないかと

思いました。

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