自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

問題な王子様 61話 ネタバレ ノベルあらすじ マンガ 47話 私の夫だから

 

61話 ビョルンはエルナを抱きしめました。

ビョルンは、自分について

狂人のようだと、

比較的、客観的な評価を下しました。 

女を初めて知ったばかりのように

暴れている姿を、他に説明する方法は

なさそうだからでした。

 

こうするつもりはなかったのに、

こうなってしまった。

むやみに、

この女の中に入りたかった。

ベッドに近づくエルナを見た瞬間。

いや、もしかしたら

甘く名前を呼ぶその声を

聞いた瞬間からだったのかも。

まあ、いずれにせよ、

どちらでもいい。

 

雑念を消したビョルンは、

自嘲と欲望が入り混じった目で

自分の下で揺れている女に

目を向けました。

そして、学んだ通りにしろと告げると

柔らかい髪の毛を握った手に

力を込めました。

 

しきりに首を動かして、

視線を避けていたエルナは、

小さく悲鳴を上げながら

彼と向き合いました。

 

ビョルンは、

自分を見なければと言うと、

怯えている顔を見つめて、

力いっぱい腰を押し上げました。

エルナは、

彼の意のままに揺れながら

艶めかしい声を上げました。

しかし、

確かに興奮している顔なのに、なぜか

まだ緊張が解けていませんでした。

 

一体なぜ?

疑問を湛えたビョルンの目が

鋭くなりました。

服を脱ぐ余裕もなく

飛びかかった自分の姿が滑稽なだけに、

今日に限って、

固くなっている妻に対する苛立ちも

高まっていきました。

 

ため息をついたビョルンは、

しばらく体を離した後、

妻を回しました。

 

一瞬にして、うつ伏せになった

エルナは驚いてビョルンを呼ぶと

顔を回してビョルンを見ました。

彼は返事もせずに、

妻の後ろに位置しました。

エルナが、

その行動の意味に気づいた時、

ビョルンは、

すでに彼女の中にいました。

 

しばらく息を整えていたビョルンは

欲望の限り動き出しました。

どうせ獣のように

飛びかかっているのに、

改めて体面を保とうとするのも

滑稽なことでした。

腰を押し上げる度に、

エルナは、

もう堪えきれない声を上げて

揺れました。

ビョルンは、それが気に入りました。

 

揺れ動く白い体と

茶色の髪の毛を見下ろす

ビョルンの目から、

満足感が溢れました。

この女の上に重なって見えた

グレディスは、

すでに忘れられて久しく、

一日中、気を揉んでいた

曖昧な気分もきれいに消えました。

目の前にいる女が与える充溢感が

その全てを消しました。

 

一番奥まで押し込んだビョルンは、

しばらく動きを止めたまま、

もっと、いやらしく声を上げてみてと

命令しました。

エルナは、

激しく首を横に振って拒否しました。

 

エルナは、

そんなことはできない。

嫌だと訴えましたが、ビョルンは、

そんなはずがないと答えました。

 

激しい腕力に勝てず、

しきりに崩れるエルナを

しっかりと抱いたビョルンは、

首筋を噛むように口を合わせながら

スピードを上げていきました。

今やエルナの声は、

泣き声とははっきり違う湿り気で

いっぱいになり始めました。

 

だらりと垂れ下がった細い体を

引き寄せて抱いた彼は、

上手ではないかと、

良い子を褒めるように

優しく囁きました。

エルナは、まだ震えていましたが、

それは、もう気になりませんでした。

 

ビョルンは、

やや、サディスティックな欲望に

駆られて動き始めました。

エルナは力なく揺れながらも

着実に中を締め付けて来ました。

興奮に勝てなくなったビョルンは

低いうめき声を上げました。

 

もうこれ以上、

声を出せないような気がした瞬間

エルナは、

鋭い悲鳴を上げました。

ビョルンは身を屈め、

意地悪ないたずらをしていた時とは

全く違い、

獲物の息の根を止めるように

首筋を噛みました。

エルナは、

苦しそうにシーツを掴みました。

 

エルナは、

背中に触れる服の感触と

ただ欲望だけに目が眩んだ男の

荒い息づかい。

こんな瞬間にも、

微かに快楽を感じる自分の体に

苦痛を覚えました。

しかし、

それ以上に心を苦しめているのは

自分自身でした。

 

帰って来たビョルンを見て、

子供のように喜んでしまい、

もしかしたらと愚かな期待を抱き

結局、こうなってしまった瞬間にも、

どうしても、この男を憎めない

愚かなエルナ・デナイスタでした。

 

むやみに吐き出す他人の言葉に

振り回される必要はないし、

こんなことになるとは知らずに

選んだ結婚ではないことを

分かっていました。

 

グレディス王女の国への新婚旅行が

順調であるわけではないことも

やはり、すでに分かっていました。

何があっても気にしないと、

何度も覚悟を決めました。

 

だから大丈夫。

大丈夫でなければいけないのに。

エルナは喉元にこみ上げて来た

泣き声を飲み込んで目を閉じました。

 

お前は、きっとうまくやれると言う

祖母の声が浮かんで来ると、

さらに悲しみが深まりました。

その間に体を起こしたビョルンは

エルナを回して、

その上に覆いかぶさりました。

どうか、この辺で終わるようにと

祈りましたが、彼は終える気配など、

なさそうに見えました。

 

ビョルンはタイを外して

エルナの足首を握りました。

そして、再び両足を大きく広げて

深く入り込みました。

ほとんど全てを抜いて、

力いっぱい、また突き刺すと、

エルナは、悲鳴に近い声を上げながら

腰を捻りました。

白い首筋と、肩と、揺れる胸に、

彼の歯形と赤い鬱血が

鮮明に刻まれていきました。

自分の痕跡でいっぱいの

エルナを見下ろすビョルンの口元に

満足げな笑みが広がりました。

 

私のストレートフラッシュ。

ビョルンは

微かな酔いが混じった充溢感を

楽しみながら、

エルナの方へ身を屈めました。

そして、顔を覆っている髪を

払おうとして手を伸ばしましたが

エルナは驚いたように目を閉じました。

恐怖で固まってしまった女を見る

ビョルンの目が細くなりました。

 

呆れた反応でしたが、ビョルンは

一度、妻を宥めることにしました。

しかし、逆効果でした。

彼がエルナの頬を包み込むと、

焦点を失って、

ぼんやりとした目を瞬かせていた

エルナは、再び体をすくめて

震え始めました。

まるで、女に手を出す犬畜生にでも

なったような気分でした。

 

寒気がするように震えていたエルナが

目を開けた瞬間、ビョルンは、

ベッドの上で絶対に思い出したくない

あの忌々しい

ウォルター・ハルディのことを

ふと思い出しました。

怯えた青い目を見ると、

嵐に巻き込まれた去年の夏の記憶が

蘇りました。

無惨な暴力の痕跡が

鮮明に残っていた顔と虚ろな目つき。

そんな姿で、無人の駅前広場に座り

大雨に打たれていた、

あの日のエルナが、

目の前で震えている女の上に

浮かび上がりました。

 

ビョルンは呆然とした顔で

怯えている妻を見ました。

ウォルター・ハルディに対する

新たな軽蔑と共に、

うんざりする自己恥辱感が

押し寄せて来ました。

 

まさか、このような扱いを

受けて来たのか。

エルナの頬を

包み込んでいた手を離すと

ビョルンは、

少しずつ体を起こしました。

 

あんなことをした奴を見るように

自分を見ていたかと思うと、

一瞬、全ての熱気が冷めました。

その時、

まだ細かく震えている小さな手が

彼の肩に触れました。

 

エルナは大丈夫だと言って

離れようとしていたビョルンの肩を

掴みました。そして、

嫌ではない。

そういうことではない。

ただ、少し・・・・と言うと、

適当な言葉を見つけられず

慎重に手を上げて

ビョルンの頬を包み込みました。

 

普段とは違って、

非常に荒々しい彼と、

強い酒の匂いが呼び起こした恐怖に

しばらく襲われましたが、

だからといって、

ビョルンが嫌なわけでは

決してありませんでした。

自分を

傷つける男ではないということを

よく知っているからでした。

 

エルナはビョルンを呼ぶと、

もう少し勇気を出して

彼の頭を撫でてみました。 

さらさらと指の間を流れる髪が

美しい砂のように柔らかでした。

 

ビョルンは、冷ややかに沈んだ目で

じっと彼女を見つめました。

情欲に囚われていた瞬間とは

全く違う顔が、

エルナは怖くなりました。

 

エルナは、

「少しだけ、ゆっくり・・」と

なかなか言えなかった言葉を囁くと

ビョルンを抱き締めました。

悲しくてもいいから、

この男のそばにいたい。

愚かなことだと分かっているけれど、

エルナは、その気持ちを

隠したくありませんでした。

 

エルナは、

もう少しだけ、

ゆっくりしてもらえないかと

自分を見つめている

静かな灰色の目を直視しながら

頼みました。

 

まだ体が微かに震えていましたが、

酒に酔った父親に

暴力を振るわれた日の記憶は、

これ以上、エルナを

苦しめませんでした。

 

それで大丈夫だと思うと告げると

エルナは頭を上げて、

ビョルンの顎の端に

口を合わせることで、

自分の意志を証明して見せました。

長くなるビョルンの沈黙が

不安になったエルナは、

「本当です」と、

もう一度、固く約束しました。

 

全身で、すがりついて来る女を

見つめていたビョルンは、

しばらく経ってから

ため息混じりの笑顔を見せました。

 

この状況が、

こんな状況を作った女が、

そして、

その女が嫌いではない自分が

悉く面白いと思いました。

 

自嘲的な笑いを漏らしたビョルンは

自分の肩を握っている

エルナの小さな手を、ゆっくり外し、

脈打つ手首の上に、

そっと口を合わせました。

 

遠のく意識の中で、

海の向こうに置いてきた

ムカつくものが、

一つずつ、思い浮かんで来ました。

 

生きて息をしているのが残念な

ウォルター・ハルディ。

そして結婚市場に投げ込まれた

この女によだれを垂らしながら

横行した数多くの犬野郎。

その顔が思い浮かぶ瞬間にも、

欲望が、急に盛り上がって行きました。

 

そんな自分を笑いながらも、

ビョルンは止まりませんでした。

手首から唇。濡れた目元と

涙で光っている鼻の頭。

軽いキスを続けて行く間に、

エルナの体の硬直が解けて行きました。

それに気づいたビョルンは、

女が要求したように、

ゆっくりと動き始めました。

そして、これならば大丈夫だと

判断したビョルンは、最後に

そっと開いた唇に口を合わせました。

ゆっくり顔を上げると、

彼を映している澄んだ瞳が

見えました。

エルナはお礼を言うと、

再び彼を抱き締めました。

徐々に湿り気を帯びて行くうめき声が

耳元をくすぐりました。

細い腰を包み込んでいる

ビョルンの手の甲の骨が

鮮明に浮かび上がりました。

 

その意味を間違って理解したエルナは

小さく、腰を振り始めました。

クスッと笑ったビョルンは、

荒い息を吐き出すことで

妻を阻止しました。

中途半端な仕草なのに。

なぜか、頭がおかしくなったように

興奮しました。

 

悪趣味な変態にでもなったような

気分に、自嘲している間に。

耐え難いほど柔らかな手が、

彼の両頬を包み込みました。

 

そして、依然として

彼を誤解している女が、

もう大丈夫だと言って

無邪気に笑いました。

そして「続けてください」と

挑発的な言葉を囁く間も、

彼を見るエルナの目つきは、

ひたすら無垢でした。

 

しばらく、

ぼんやりとしていたビョルンの唇に

熱いため息混じりの笑みが

浮かびました。

また一人で、

酒を飲んだような気分でしたが

それほど、悪くはありませんでした。

焦って、荒々しく始まったことは、

一層親密になった雰囲気の中で

終わりました。

 

ビョルンは、呼吸が落ち着いて

体が冷えるまで、そのまま

エルナの中に留まりました。

ほんのりと赤い顔のあちこちに

口を合わせ、乱れた髪を

撫でてみたりもしました。

 

その度に、エルナは恥ずかしがって

視線を避けました。

不埒な誘惑をしたくせに、

今になって淑女の真似をするなんて。

無知から来る妻の両面性が、

不埒だけれど、可愛いと思いました。

 

改めて恥ずかしがるエルナを放って

ビョルンは止めることにしました。

ざっと身なりを整えて立ち上がると

エルナは、

いきなり彼を捕まえました。

ビョルンは、

自分の腕にぶら下がっている

小さな女性を見下ろしました。

 

じっと彼を見つめていたエルナは

行かないで、ビョルン。

ここで、一緒に寝て欲しいと、

とても緊張している目つきとは異なり

澄んで、はっきりした声で頼みました。

 

また、その話。

ビョルンは、

大したことないというように笑うと、

駄々をこねる妻の頬にキスをし、

「お休み、エルナ」と言いました。

しかし、エルナは、いつもと違い

一緒に寝ることに、

こだわり続けました。

 

ビョルンは眉間にしわを寄せて

体を戻しました。

エルナは両手で、彼のシャツの裾を

つかんでいました。

 

ビョルンは、

他の誰かと一緒に寝るのは不便だと

言いました。

エルナは、自分もそうだと答えました。

ビョルンは、

それならば、互いに、

楽な道を選べばいいと言いました。

 

しかし、エルナは、

自分たちは夫婦なので、

少し不便でも、

一緒にいるべきではないか。

結婚は二人が一緒に

茨の道を歩いていく旅だと

言うではないかと主張しました。

 

ビョルンは、

誰がそんな戯言を言うのかと

尋ねました。

エルナは、大司教様だと答えました。

今にも泣きそうな顔をしていても、

エルナは、しつこく

しがみついていました。

 

ビョルンは、

そろそろ限界だった苛立ちを

一瞬、忘れて、

クスッと笑ってしまいました。

 

ビョルンは、

それは、一生、茨の道を

歩くことのない者の

もっともらしい詭弁だと

言い返しました。

しかし、エルナは、

大司教様も神様と結婚したと

真剣に、

でたらめなことを言いました。

ビョルンは、思わず言葉に詰まり、

短いため息をつきました。

 

自分のことではないから、

戯言を並べ立てるんだ。

 

ビョルンは、大司教のベッドに

茨をぎっしり、

敷き詰めたい気分でした。

 

エルナは、

少しだけ努力してみようと

提案しました。

ビョルンは、

なぜ、そうしなければならないのかと

尋ねました。

エルナは、

あなたは私の夫だからと

待ってましたとばかりに

力を込めて答えました。

 

ビョルンは、

夫って一体何なのかと、

真剣に尋ねました。

ここまで来ると、彼の目つきも

結構真剣になって来ました。

 

しばらく考え込むかと思いきや、

エルナは、

家族であり、一番親しい友達であり

恋人でもあり、

一生を共にするパートナーであり、

頼りがいであり、

夢であり、希望であり、愛だと、

すらすらと答えました。

 

ビョルンは、

あの老人のベッドに、

茨を敷き詰めることを

本気で決意しながら、

それも大司教が言ったのかと

尋ねました。

エルナは否定し、

これは純粋な自分の見解だと

答えました。

 

宗教と王室の戦争に

発展するところだった

ビョルンの決意は、幸いにも

エルナのすました返事のおかげで

無力化されました。

 

宗教と夫婦の間には、天と地ほどの

大きな差があるようでしたが、

ビョルンは、

何の反論もしませんでした。

大司教の神への愛に劣らない

熱意のこもった

エルナの目のせいでした。

 

あまりにも切迫している。

まるで、この女の神にでも

なったような気分でした。

 

しばらく虚空を見つめていた

ビョルンは、諦めた顔で

長いため息をつきました。

彼が怒ると思ったのか、

エルナはビクッとして

乾いた唾を飲み込みました。

 

おそらく、エルナは、

自分が怒っていると

思っているようだけれど、

そんな中でも、自分を離さない根性に

驚かされました。

 

ビョルンは、

一緒に寝るだけでは足りなくて

一緒にお風呂に入るつもりなのかと

尋ねました。

とても驚いたエルナは、

ようやく彼を放して、謝ると、

もう行ってと促しました。


しょんぼりしていたエルナの顔の上に

明るい笑顔が咲きました。

ついに自分の意志を貫き通せたのが

とても嬉しい様子でした。

 

迷惑だけれど可愛い女を

じっと見下ろしていたビョルンは

衝動的にエルナを抱き締めました。

得るものなしに与えるのは、

どうしても悔しいので、

彼も一つくらいは、

得をしてみるつもりでした。

 

その意図に気づいたエルナが

もがき始めましたが、

ビョルンは気にせず

浴室に向かいました。

茨の道が始まった秋の夜でした。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain

f:id:myuieri:20210206071517p:plain

今回も赤面ものの激しい回でした(^^;)

 

エルナは、

メイドたちの陰口を聞いた後だったので

今回、ビョルンを受け入れることに

抵抗があったのではないかと思います。

けれども、彼に抗うことはできないし

たとえ夜だけでも、

ビョルンと一緒に過ごせることが

嬉しかったのだと思います。

 

しかし、事を終えた後、

ビョルンが去ってしまうと、

本当に、自分は、

そのためだけの存在だと思えて

悲しくて切なくなってしまう。

エルナは、

そのような気持ちを払拭するために、

今回は、一緒に寝て欲しいと

しつこくねだったのだと思います。

同じベッドで、

二人で朝を迎えてお茶を飲むことが

夫婦としての証のように

思えたのかもしれません。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain