自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

バスティアン 97話 ネタバレ ノベル あらすじ 謝罪?と帰還

97話 オデットはイザベルと会うことになりました。

嫁いで子供を産んでも、

依然としてわがままだ。

イザベルの分別がつく日より、

自分が棺桶に横になる日が

早く来そうだと愚痴をこぼす

トリエ伯爵夫人の鋭い声が

ガタガタ揺れる馬車の騒音を

圧倒しました。

 

街の風景を眺めていたオデットは

ようやく彼女の方に目を向け、

自分は大丈夫だと言いました。

青白い顔の上に、

微かに笑みが浮かびました。

トリエ伯爵夫人は短く舌打ちすると

扇子を持ち直しました。

 

イザベルが、夫と息子と一緒に

ベルクを訪問しました。

ベロップの皇太子妃になって以来

初の公式の国賓訪問であるだけに

盛大な歓待を受けることになりました。

今夜、皇宮で開かれる舞踏会も

その行事の一環でした。

 

かなり、そのように見えると言う

とげとげしい口調とは違い、

オデットを見つめる

トリエ伯爵夫人の眼差しからは、

心からの心配が滲み出ていました。

 

舞踏会の招待状を受け取ったオデットは

健康上の理由で

不参加の意思を伝えました。

それでも皇宮に向かう馬車に

乗ることになったのは、

イザベルが我を張ったせいでした。

 

聞くところによれば、

必ず、オデットに来て欲しいと

母親にせがんだとのこと。

過去の過ちを謝りたいという名分を

前面に出したけれど、

本心が別にあるのは明らかでした。

 

謝罪が目的なら、別途会って

解決すれば良いのではないか。

簡単な解決策があるにもかかわらず

あえてオデットを

舞踏会に呼び出そうとするのは、

例えば、万人の目の前で

過去を清算したいなど、

そうしなければならない

理由があるからだと思いました。

皇后も、それをよく知っているので

娘の無理強いを聞いてやったのだと

思いました。

 

トリエ伯爵夫人は、

だから夫について行くべきだった。

1人でぽつんと残っているので、

軽く見られて、

こんな目に遭うのではないかと

ぼやきました。

 

トリエ伯爵夫人が

腹立たしい気持ちで意地悪を言っても

オデットは、ただ笑うだけでした。

人生の全てを味わった

老人のような姿でした。

 

トリエ伯爵夫人は、

あなたたち夫婦のことは、

本当に理解しがたい。

しきりに、

ラブレターをやり取りするほど

互いに夢中なのに、なぜ、

わざわざ生き別れをしたのかと

ぼやきました。

 

手に持ったハンカチで

冷や汗を拭ったオデットは、

自分が気楽に過ごせることを

バスティアンは望んでいたからだと

落ち着いて反論しました。

 

トリエ伯爵夫人は、

今のお前の姿がどうなのか

一度見てみるように。

これが気楽に過ごしている姿なのかと

尋ねました。

オデットは、

少し風邪を引いただけだと答えました。

 

トリエ伯爵夫人は

少し?高熱が出て、

主治医が何度も通ったというのに

よくもまあ、嘘をつくものだ。

これで、もう何度目なのか。

本当に、大きな病気にでも

罹ったのではないかと心配だと言うと

深いため息をつきながら

オデットの額に触れました。

 

オデットの健康が

急に悪くなり始めたのは、

この夏が始まる頃からでした。

元々、健康な体質では

ありませんでしたが、

最近は、このままでは

何か起こるのではないかと

心配になるほどでした。

 

トリエ伯爵夫人は、

いくら自分の子供が大切でも、

何としてでも病人を

呼び出しているのを見ると、

皇后も相当な食わせ物だと

非難しました。

 

オデットは、

その代わりに、

早く帰れるように配慮してくれたと

皇后を庇いました。

 

配慮や分別が足りないと文句を言って

眉を顰めたトリエ伯爵夫人は、

扇子を広げることで、

これ以上、話を続けないという意思を

伝えました。

 

一安心したオデットは、

静かにため息をつきながら

馬車の窓の外に目を向けました。

馬車はちょうど

大理石の噴水台が立っている

ロータリーを過ぎるところでした。

その向こうに見える

雄大な建物の尖塔の上では、

海の神を象徴する三又の槍が

燦々と輝いていました。

 

オデットは、

夕日に染まっていく海軍省

しばらくじっと見つめました。

退勤する途中の若い将校たちが

群れをなして

検問所を通り過ぎていました。

 

噴水台に座って

その光景を見守っていた

ある淑女が、急いで立ち上がって

身なりを整えました。

両頬が赤く染まっている理由が、

ただ、夕焼けのためだけでは

ないということに気づくのは

それほど難しいことでは

ありませんでした。

 

愚かだと、痛烈に告げる

トリエ伯爵夫人の声に

オデットは、ハッとしました。

 

トリエ伯爵夫人は、

離れて2年近く経とうとしているのに

一度も休暇を取って帰って来ない

無情な夫を、何もそこまで切なく

恋しがらなくてもいいのにと

非難しました。

 

オデットは、

そんなことはないと返事をし、

慌てて首を横に振りながら

姿勢を正しました。

チラッと見た通りで、若い恋人たちが

抱擁を交わしていました。

群れから抜け出した将校と

噴水台の前で待っていた淑女でした。

 

オデットは、

ただバスティアンは、

長い間、席を外すのが難しい重責を

担っているので

時間を作るのが難しかっただけ。

トロサ諸島と本国を行き来するためには

長い休暇が必要だからと、

無表情で釈明しました。

その間に交差点を離れた馬車は、

スピードを上げて、

皇宮に続く大通りを走り始めました。

 

トリエ伯爵夫人は眉を顰めながら

将校一人が席を外したくらいで

帝国艦隊が崩壊するとでも言うのか。

出世に目がくらみ、

あなたを後回しにしたのだと非難し

鼻で笑いました。

そして、あなたの夫は、

その気になれば、

どんな手を使ってでも

あなたに会いに来たはずだ。

いくらでも、

そうすることのできる能力を

備えた男だと言いました。

 

それでも、オデットは、

バスティアンの本心を疑わないと

返事をしたので、トリエ伯爵夫人は

口だけは達者なんだからと

ぼやきました。

 

オデットは、

状況がままならなくて

会うことはできなかったけれど、

それでもバスティアンは、いつも

自分に献身的で優しい人だった。

知っているように、

ずっと、父とティラの面倒を

見てくれたと庇いました。

 

オデットを見ていたトリエ伯爵夫人は

夫の悪口を言われるのが

嫌だということが分かったと言うと

口元に意地悪な笑みを浮かべました。

 

困った誤解でしたが、まだ夫を

愛する妻でなければならない時なので

オデットは反論しませんでした。

何の準備もなしに

突然離婚を敢行した時の余波が

心配ではありましたが、

どうせ、それは

オデットの権限外のことでした。

 

皇宮が近づき始めると、

オデットはハンドバッグを開けて

小さなガラス瓶を取り出しました。

もし夕方まで熱が下がらなければ、

必ず服用するようにという指示と共に

クラーモ博士が処方してくれた

薬でした。

オデットは、トリエ伯爵夫人が

ショールを整える隙を狙って

素早く薬瓶を空にしました。

 

英雄の妻、皇女の盾。

今夜の任務を、

淡々と心の中で繰り返して

息を整えている間に、

馬車のドアが開きました。

窓の向こうに見える皇宮は、

夜を圧倒する華やかな明かりで

揺らめいていました。

 

微かな笑みを浮かべたオデットは、

躊躇なく一歩を踏み出し、

その光の中に入りました。

トロサ諸島の軍港は

本島の南端に位置していました。

寂寞とした僻地の風景と

不釣り合いな規模と設備を備えた

北海艦隊の本拠地でした。

概して、物々しい雰囲気が

漂っているところでしたが

今日のように、

本国に向かう輸送船が出る日は

違っていました。

 

15分ほどで着くと思うと告げる

緊張した声が、

重々しい沈黙を破りました。

バスティアンは、このくらいで

窓の向こうの風景を見ていた目を

ルームミラーに向けました。

目が合うと、運転兵はギョッとして

乾いた唾を飲み込みました。

軽く肯いたバスティアンは、

しばらく目を離していた書類に

再び向き合いました。

取締役会の総責任者である

トーマス·ミラーからの

第2四半期の報告書でした。

通常の3倍はある厚さなので、

確認にも、それなりの

長い時間がかかりました。

 

新しい勝負に打って出る

準備ができた。

複雑な数式と分析が示している結論は

結局、その一つでした。  

失敗に終わった前回の作戦が  

撹乱戦だったとすれば、

今回は全面戦に近いものでした。

バスティアンが、

はるかに好む戦術でした。

 

報告書の最後のページを閉じた

バスティアンは、

すぐに次の書類を開きました。

クラウヴイッツ夫人の

最近の行動と人脈、

そして、彼女の父親と

腹違いの妹の近況まで、

ディセン一家の動向が、

簡潔な捜査日誌の形で

まとめられていました。

無駄がなく要点だけ。

さすが、

有能な警官出身の探偵らしい

実力でした。

 

いつものように

特異事項はありませんでした。

オデットの人生は静かで単調で

クラウヴイッツ少佐の妻の

役目を果たすため、

必要な交際や接待は

疎かにしませんでしたが、

ただそれだけ。

ほとんどの時間を

アルデン邸の塀の中で過ごし、

社交の範囲も

それほど広くありませんでした。

テオドラ・クラウヴィッツとの

接点は皆無でした。

その息子との関係は

少し違うようでしたが。

 

バスティアンは、

何の感情も、動揺もない目で、

フランツ・クラウヴィッツ

涙ぐましい求愛の記録を

読みました。

日増しに大胆になっていくのを

見ると、

婚約者の忍耐心が切れるのも

時間の問題でした。

 

バスティアンは、

より軽やかな動作で

書類の最後のページを

めくりました。

そこには、写真が一枚

添付されていました。

先月開かれた美術史博物館の 

特別展開幕式に出席した

オデットとフランツの姿でした。

オデットは絵を鑑賞し、

フランツは、そんなオデットを

鑑賞している構図でした。

問題の余地のある光景では

ありませんでしたが、

どうせスキャンダルは 

作られるものでした。

 

異母弟との不倫。

これを機に、 

もう一つ離婚の理由を加えるのも

悪くはなさそうでした。

そのおかげで、

テオドラ・クラウヴイッツが

必死で取り持った

クライン伯爵家との婚約が

破談になれば、

これ以上のことはないだろうと

思いました。

これくらいなら、この2年間、

オデットに支払ったお金が 

惜しくない成果でした。

もちろん、あの女には、

まだ償わなければならない

莫大な借金が残っていましたが。

 

事務的な結論を下したバスティアンが

書類を整理している間に

検問所が見えて来ました。

有刺鉄線の向こうに見える港は、 

帰国者で賑わっていました。

 

検問を通過した運転手は、 

輸送船が停泊している

船着き場の入り口まで

スピードを上げて車を走らせました。

 

出港30分前。

腕時計を確認したバスティアンは

敏捷な動作で車から降りました。

風と波が静まった北海の海は

冷んやりするほどの青い色で

輝いていました。

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「泣いてみろ乞うてもいい」で

ペロップがベルクに

味方をするシーンの伏線を

回収しました。

イザベルが、

ペロップの皇太子と無事に結婚して

子供も産み、

契約期間の2年も全うしたので、

バスティアンは

オデットと離婚することが

可能になりました。

ディセン一家を

探偵に見張らせていたのは

再びテオドラが策略を企てたり、

オデットの裏切り行為を

見逃さないためだと思いますが

それ以外のオデットの行動が

全く気になっていなかったわけでは

ないと思います。

今は、オデットの顔を見ていないので

冷徹に、離婚前後の計画を

立てていますが、

いざ、彼女の顔を見たら

どうなるのか。

先が気になります。

 

オデットと初めて会った頃は

嫌々、彼女と関わっていた

トリエ伯爵夫人が、今では、

娘のようにオデットのことを

心配しているのが嬉しいです。

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いつも、

コメントをありがとうございます。

 

いよいよ、バスティアンが戻って来て

お話が辛い展開となって行きます。

そして、

お話もどんどん進んで行くので、

今まで、金から日の3日間、

記事を公開して来たのを、

今後は1日おきにしたいと思います。

私自身、次のお話まで、4日間空けると

前の話を忘れてしまうので(^^;)

そのようなわけで、

次話は、明後日、公開いたします。

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