自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ミス・ペンドルトンの恋 38話 ネタバレ 原作 あらすじ マンガ 27話 甘い夢

38話 イアンは再びペンドルトン嬢に近づくことを望んでいます。

イアンは次の日の早朝に家を出ました。

彼は30分あまり歩いて

グロヴナー通りに入りました。

閑散とした街を歩いていると、

まもなくペンドルトン家の

タウンハウスが目に入りました。

 

彼は家の向かい側の道に立ち、

ペンドルトン嬢の部屋がある

3階の窓に視線を固定しました。

 

彼はペンドルトン嬢の姿が、

その影でも見えるまで

じっと立っていました。

 

1時間後、彼女の部屋の窓の

閉まっていたカーテンが開きました。

彼は窓をじっと見つめました。

ところが、期待に反して、

窓の前に現れたのはメイドでした。

彼女は窓を開け放つと、

上半身を窓の外に傾け、

温度を確認しようとするかのように

空中で腕をヒラヒラ振りました。

 

ところが、外を何気なく見ていた

そのメイドが、急にイアンの方を

じっと見つめました。

彼を発見したのでした。

 

イアンはすぐに、彼女が、

自分がロンドンを発つ直前に

手紙を預け、自分に対して、

かなり、とんでもないことを言った

あのメイドであることに気づきました。

 

彼女はしばらく自分を見つめると、

拳を握ったまま人差し指を伸ばし、

下の方を差すような動作をしました。

その場に居てという意味のようでした。

 

まもなく、玄関のドアが開き、

メイドが出て来ました。

彼女は馬車用道路を渡って

イアンの居る所へ歩いて来て

丁重にお辞儀をしました。

そして、

朝から愛する女性の家の前を

うろつくなんて、

ロマンチックだと言いました。

 

イアンは、

ペンドルトン嬢は元気かと尋ねました。

メイドは、

健康は問題ないけれど、

ただ、健康以外のことに問題があると

答えました。

 

イアンは、

アメリカから来た成金のことかと

尋ねました。

メイドは、

彼のことを知っているのかと

聞き返しました。

 

イアンは黙って立ちながら

タバコを吸いました。

目の下の隈がさらに濃くなりました。

 

メイドはしばらく彼を見つめると

すぐに、

もしかしてプライス氏に会ったかと

尋ねました。

イアンは、

その人の名前はプライスなのかと

聞き返しました。

メイドは「はい」と答えました。

 

イアンは、

彼が、どこに住んでいるのかも

知っているかと尋ねました。

メイドは、

彼へ送る招待状に書かれていた住所を

見たので知っているけれど、

教えないと答えました。

イアンは、その理由を尋ねました。

メイドは、

住所を教えれば、

銃を持って走って行き、

蜂の巣になるまで撃ちそうな

顔をしているからと答えました。

 

イアンは、ゆっくりと

煙を吐き出しながら、

自分が絞首刑になるのが

心配なのかと尋ねました。

メイドは、

なぜ自分が、旦那様のように

身分の高い紳士の心配をするのか。

自分の体一つの面倒を見るのに

忙しい。

そして、実は自分も、誰かに

プライス氏を撃ってもらいたいと

思っていると答えました。

 

イアンはため息をつき、

その点は自分と同じだと言いました。

しかし、メイドは、

旦那様が、それをしてはいけないと

忠告しました。

イアンは、その理由を尋ねました。

 

メイドは、

旦那様はお嬢様と

結婚しなければならないでしょう?

ローラお嬢様を、

人の命を奪った者の妻にすることは

できないと答えました。

 

イアンはメイドを見つめました。

彼女はあまりにも

確信に満ちた表情をしていました。

下克上を

やらかしそうで、やらなそうな、

きわどい態度が

荒唐無稽ではありましたが、

彼女は確かに自分の味方でした。

 

イアンはメイドを、

心からの忠誠心を持ったメイドだと

褒めました。

メイドは、その言葉に

つんと澄ましてお礼を言いました。

 

イアンは、メイドの名前を尋ねると

彼女は、アン・スティールだと

答えました。

イアンはアンに

自分とペンドルトン嬢を

助ける気はあるかと尋ねました。

 

アンは、

もちろん助ける。

自分のような使用人にとって

2ポンドはかなりの大金だと

答えました。

 

イアンは、

2ポンドなんて取るに足らないと

言っていなかったかと尋ねました。

アンは、

強がってみたかったと答えました。

 

イアンは呆れた顔で

メイドのアンを見ました。

そして、彼は、

ローラが自分を愛する確率は

どのくらいかと尋ねました。

アンは、

まだ旦那様が

プライス氏の命を奪っていないので

現時点では、まだ希望があると思うと

答えました。

 

イアンは、

プライス氏と自分が決闘したら、

ペンドルトン嬢は、

自分に愛想を尽かすと

言っているのかと尋ねました。

 

アンは、

当たり前ではないか。

アビゲイル夫人が他界すれば、

ローラお嬢様に残った血縁は

ペンドルトン氏だけなのに、

彼の友人の命を奪ったら、

彼がペンドルトン嬢を

放っておくだろうか。

ましてやプライス氏は、

従兄のチャールズ・ペンドルトンの

婚約を取り持った人だ。

ローラお嬢様は、

ペンドルトン氏の手にかかって死ぬか

さもなければ、イギリスから完全に

追い出されることになるだろうと

答えました。

 

イアンはため息をつくと、

自分が、いくらでも保護してやれる。

そんな役にも立たない当主なんか捨てて

自分の所へ来れば全てが解決すると

言いました。

しかし、アンは首を横に振り、

うちのお嬢さんは、死んでも、

そんなことはしない人だと

反論しました。

 

イアンは、ぐっと唇を噛みました。

自分が、その老いぼれのプライス氏に

手を出せば、

ペンドルトン嬢が捨てられる。

ウィリアムも、この忠実なメイドも

一様に一貫した証言をしていました。

 

イアンは、

ペンドルトン嬢は何も相続できないのに

アビゲイル夫人が亡くなった後、

どこへ行くというのか。

彼女の伯父という男は、まるで姪を

敵のように扱っているそうではないかと

言いました。

 

アンは

目を大きく見開いてイアンを見ると

お嬢様は長い間、

家庭教師をする準備をしていた。

それを知らなかったのかと尋ねました。

イアンは指の間に挟んでいたタバコを

落としました。

 

「何だって?」と聞き返すイアンに

アンは、

本当に知らなかったようだ。

確かにお嬢様は、そんな話を

身近な人以外には、あまりしないからと

答えました。

 

イアンは、

再びペンドルトン嬢の部屋の窓を

見つめました。

ローラ・ペンドルトン。

彼女が家庭教師の準備をしていたって?

 

イアンは、

彼女のように地位の高い女性が

使用人として働くなんてあり得ない。

家庭教師だなんて、とんでもない。

どの家庭が、

自分より地位の高い貴族の女性を

使用人として雇うのかと

ぼやきました。

使用人として10年以上生きて来たアンは

その言葉に同意しました。

 

専門性も低く、プライドが高くて

主人の指示も、まともに聞かないという

先入観があるし、 隙を見せれば、

主人を誘惑して、

自分の身分を取り戻そうとしていると

誤解されがちだ。

もし、働き口を得られたとしても

家庭教師では、

一生貧困から抜け出す方法がない。

しかし、うちのお嬢様は

ギリシャ語とラテン語を話せるので

もう少し良い給料をもらえるだろう。

おそらく、求職すれば

すぐに採用されるだろう。

5ヶ国語を話す家庭教師は

ほとんどいないからと

アンは言いました。

 

イアンは、

ペンドルトン嬢の部屋の窓を

じっと見つめ続けました。

彼はアンの言葉を聞きながら

次第に頭が冷えて行きました。

ペンドルトン嬢が

家庭教師を務める可能性は、

彼を極めて冷静にさせました。

 

彼女はうまくやり遂げるだろう。

家庭教師は、

待遇の良い仕事ではないけれど

彼女は知的で根気のある女性なので、

運さえ味方すれば、良い待遇を受けて

自立できるはず。

しかし、それは彼女が、

自分には決して捕まえられないどこかへ

簡単に行ってしまえるという

意味でした。

 

そう思うと、昨夜ずっと

お腹の中を焦がし、

目の前を真っ暗にしていた怒りが

一瞬にして消えました。

胸は冷たくなり、

頭の中が、はっきりして来ました。

真の意味で理性を取り戻したのでした。

 

彼はしばらく黙って

ペンドルトン嬢の部屋に面した

窓を見ました。

そして、アンに、自分が来たことを

ペンドルトン嬢に知らせないで欲しいと

頼みました。

アンは、

それは簡単だけれど、

計画はあるのかと尋ねました。


イアンはしばらく黙って

窓を見つめるだけでした。

その後、彼は無言で背を向けました。

 

彼が去り、アンは再び

ペンドルトン家へ戻りました。

そして、自分の朝の日課通り、

ローラお嬢様の着替えと、

髪の手入れを手伝いました。

 

イアン・ダルトンの訪問について

全く知らないローラ嬢は、

ただ疲れた顔で、

伯父が来る前に階段の修理を

終えられるかを心配していました。

 

アンはお嬢様の髪を梳かしながら

彼女の心配が収まるように

優しく慰めてくれました。

そうしながら、頭の中では、

さきほど去る前に、

ローラお嬢様の部屋を見つめていた

イアン・ダルトンの姿を

思い浮かべました。

 

冷気の立ち上る無表情と、

冷たく沈んでいた瞳。

しかし彼の目は、一つの目的のために

はっきりと輝いていました。


アンは、

彼からそのような姿を初めて見て

驚きました。

優雅で禁欲的に見えた

イアン・ダルトンという紳士から、

思いもよらない、危険な執念が

感じられたためでした。

 

しかし、アンは

彼の姿を思い浮かべるほど、

なんとなく気分が良くなりました。

彼の執念が向けられたのは、

愛らしくて誠実な主人である

ローラ・ペンドルトンお嬢様でした。

 

彼は決してローラ嬢を諦めない。

あんな目をした男が、

何かを諦めることができるはずがない。

彼はきっと、ホワイトフィールドに

お嬢様を連れて行く。

そして、ヨークシャーで

最も尊敬される女性である

ダルトン夫人」という名を

与えてくれると思いました。

ランス嬢の応接室に掛けられた絵で、

イアン・ダルトン

ロンドンに戻って来たという噂は

あっという間に広がりました。

 

応接間に彩色されていないスケッチが

掛けられているのは珍しいケースなので

ランス家を訪れた人たちは

必ず絵について尋ね、ランス母娘は

それがダルトン氏からもらった

作品だという事実を

隠すつもりはありませんでした。

 

社交界では、何の知らせもなく

再び現れたイアン・ダルトンに対して

また触覚を尖らせました。

特に、彼が到着した初日にしたことが

ランス嬢とフェアファクス嬢の絵を

描いてくれたことだという点は、

些細な関心を引くに値することでした。

 

紳士が淑女に絵を描いて

プレゼントするということは、

社交界では、艶聞の種になるのに

十分なことでした。

しかし、幸いなことに、

額縁の中にいるもう一人の淑女、

ジャネット・フェアファクス嬢が、

艶聞に対する立派な防波堤の役割を

果たしていました。

 

ランス嬢が、フェアファクス兄妹と

友情を分かち合っていることを

知っている人たちは皆知っているので

人々は、ランス嬢が

フェアファクス兄妹のタウンハウスに

立ち寄って、絵をプレゼントされたと

簡単に、推測することができました。

 

ランス家の応接室に掛けられた彼の絵は

ただイアン・ダルトン

優れた絵の腕前を持っているという

噂だけを残したまま、次第に

人々の頭の中から忘れ去られました。

 

しかし、ランス嬢にとっては

そうではありませんでした。

彼女は、彼が描いてくれた絵が

日に日に重要になって行きました。

彼女は、よく絵の前で

その絵が描かれた瞬間のことを

ぼんやりと考え込みました。

 

天気の良い午後のティータイム。

フェアファクス氏の邸宅の応接室で

ソファーに座った自分。

その向こうに座っていた

イアン・ダルトン

さっぱりとした紺色の旅行服を着て、

スケッチブックに首を傾けて

鉛筆を動かしていた姿。

顔に垂れ下がった黒い髪。

自分を見つめていた黒くて穏やかな瞳。

彼の手から鳴り響いていた

サササッという音。

まるでメロドラマの中の

男性主人公のようでした。

 

ランス嬢はその瞬間を

一つ一つ振り返りながら、

ふと自分が何を考えているのかを

悟りました。

すると、

染まった頬を両手で包み込みながら

絵から離れました。

 

普通の淑女たちのように、

ランス嬢もメロドラマが好きでした。

数多くの小説やソネット

セレナーデを。

 

愛に目覚めていない多くの淑女たちは、

これらの作品を通じて

恋に落ちることが、

どのような感情なのかを学習しました。

 

胸のときめき。

一日に何度もちらつく一人の顔。

恥ずかしくて喉が渇くような感じ。

いつもより敏感になった感性。

今まさに彼女の感情と同じでした。

 

最初、彼女は恥ずかしがっていましたが

次第に、それなりに楽しめる

感情だという気がしました。

俗に愛は苦しいものだと

言われていますが、少なくとも彼女は

そうではありませんでした。

彼女はすでに、イアン・ダルトン

自分と同じ気持ちだと

信じていたからでした。

 

自分の信念が

間違っているはずがないという

愚かさは、その年代の特徴でしたが、

それによる代償は

全面的に本人のものでした。

ランス嬢は、これからどんな代償を

払わなければならないのか知らないまま

甘い夢にだけ浸って過ごしました。

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ランス嬢は、

お話の世界と現実の世界が

ごちゃまぜになってしまっていて、

イアンの態度が

恋する男性のものだと

思い込んでしまっているのですね。

確かに、ある女性に

つれない態度を取る男性が

実は彼女に恋していたという

メロドラマは多々ありそうです。

ランス嬢は無分別だけれど、

それほど、性格は悪くなさそうなので

彼女の払う代償が

ひどく彼女を傷つけるものでないことを

願います。