自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ミス・ペンドルトンの恋 90話 ネタバレ 原作 あらすじ 一貫している男

90話 ローラは、ホワイトフィールドでダルトン氏と話をする時、一番幸せで満たされました。

彼の率直さと

変化に富んだ感情表現は、

自分に欠けている資質だったので

ローラの目に魅力的に映りました。

それに加えて、

彼の礼節と趣向には気品が備わっており

一緒にいる時に、

気に障るようなことがなく愉快でした。

彼と一緒にいると、2人の心が、

ぴったり嚙み合った歯車のように

回るような気がしました。

 

これほど話が通じ、気が合う人は、

12年前に、

しばらく現れて消えてしまった

1人の男性以外にはいませんでした。

 

そのようにローラが

ダルトン氏との友情を楽しんでいる間に

いつの間にかヨークシャーに

秋が訪れました。

真昼の空気の中に、

爽やかな秋の気配が染み込み、

緑色の木の葉も、

まるで染色を誤った生地のように

黄色や赤に、

まだらに染まり始めました。

 

使用人たちは、制服の下に

毛のセーターと

フランネルのズボン下を重ね着して

少しずつ太っていき、

フェアファクス夫人がいつも座っている

ロッキングチェアと暖炉の間の距離が

半分ほど近くなりました。

 

その頃、ローラは

牧師夫妻とも親しくなりました。

それは、

完全に急に降った雨のおかげでした。

 

ローラとオリビアが

牧師館のお茶会に参加した

ある秋の日の午後、

午前中まで晴れていた空に

突然、雨雲が押し寄せ、

雷を伴った大雨が降り始めました。

 

お茶会が終わると、

集まっていた村の住民たちは、

それぞれ、

スター夫人が貸した傘を差して

帰りましたが、ローラとオリビアは

牧師館に

留まるしかありませんでした。

 

牧師館とダンビルパークの間には

数多くの野原と小川があり、

小川は雨が少し降っただけでも

溢れ出すのが常でした。

それに、野原は整備されておらず、

ぬかるんだ泥が、

簡単に車輪を吸い込みました。

下手に出発すれば、

道の途中で足止めされてしまうのは

明らかでした。

 

雨が止むのを待つこと数時間、

見かねたスター夫人は、2人に

牧師館で一晩過ごすことを

提案しました。

客間もあるし、

食事を余計に用意するのも

大した手間ではない。

夫のスター牧師も、

ダンビルパークの淑女たちが

泊まっていくことを

光栄に思うだろうと言いました。

2人はその親切を受け入れました。

 

その日の夜のことは、ローラにとって

心地よい思い出として残りました。

スター夫妻の客の接待は

きちんとしていて、食事も客間も

非の打ち所がありませんでした。

しかし、

ローラの胸を最も温かくしたのは、

スター夫婦の仲睦まじさでした。

 

この若い夫婦は、

小さな田舎町を騒がせた

フランス式のキス事件からも

分かるように、

お互いに深く愛し合っていました。

 

溌剌としたスター夫人は

夫が何を言っても恍惚とした表情をし

落ち着いた性格のスター牧師は

客の前では、

自分の肩書きに相応しい

慎重な態度を見せようと

努めていましたが、

妻が愛嬌を振りまく度に

微笑を隠すのが難しそうに見えました。

 

まもなく、ローラは、

2人が幼い頃から同じ町で育った

幼なじみであり、

9年間の長い婚約期間を経て

夫婦の縁を結んだことを知りました。

 

長い年月を経て

一対の雲雀になった2人は、

牧師館という小さな巣で、

互いの嘴をこすり合わせながら、

愛の結晶である可愛い息子を育て、

愛する人と家族になって生きていく

幸せを満喫していました。

 

翌日、晴れて道が固まるほど

カンカンと日が照りました。

ローラは美しい夫婦のそばで

自然と幸せになった気持ちを抱いて

オリビアと

ダンビルパークに戻りました。

 

そして、しばらくして、

牧師館から招待状が届きました。

平日の夜の晩餐会に

来て欲しいということでした。

 

ローラは困っていました。

行きたい気持ちはやまやまでしたが

境遇が境遇なので、

夕方の時間に勝手に動き回ることが

できなかったのでした。

 

しかし、

招待の知らせを知ったオリビアは、

一目散に母の元へ駆けつけて、

そのことを知らせました。

 

すぐにフェアファクス夫人は

ローラを呼び出して、

そばに座らせると

オリバー・スター牧師は、

ジェンフィールド牧師の下で

副牧師を務めていた頃から、

息子のように

ジェンフィールド牧師を

補佐してきた人だ。

自分は体の調子が悪いので、

頻繁に会いに行けないけれど、

先生がスター夫婦と

付き合ってくれるなら、

自分にとって、

とても有難いことになるだろうと

晩餐会へ行くことを許可しました。

 

ローラは、自分を気遣ってくれた

オリビアとフェアファクス夫人に

感謝の気持ちを抱きながら

馬車に乗り込みました。

後に残された母娘が、

牧師館の晩餐会に、普段イアンが

どれほどの頻度で出入りしているかを

数えながら、

ひそひそ話していることなど

知る由もありませんでした。

驚いたことに、

晩餐会に招待された客は

ローラ1人だけでした。

不審に思っていることを

表に出さないよう努めているローラに

スター夫人は、

夫は礼拝の時は、

100人を超える人々の前で

何時間も説教をしているのに、

食事の席に4人以上集まると

緊張して、紙の人形のように

コチコチになってしまう。

たぶん、先生と親しくなれば

他の友達を、

もっと呼ぶことができるだろうと

小声で説明しました。

 

スター夫人は、

ローラを楽しませるような客を

もっと呼べなかったことに、非常に

申し訳なさそうにしていましたが

ローラとしては、

理解できるだけでなく、

嬉しささえ感じました。

大勢が騒いでいる社交の集まりは

ローラの体質に

合わなかったからでした。

 

ローラはささやかな晩餐会で

彼ら夫婦を、

より理解するようになりました。

スター牧師は、

恥ずかしがり屋ではあるけれど

無視できない知性と意志力の

持ち主でした。

 

貧しい農家の末息子として生まれ、

ひたすら奨学金に頼って学業を続け

ついにケンブリッジを首席で卒業して

神学者になったのでした。

 

スター夫人は、自嘲気味の口調で、

自分は女学校に7年も通ったけれど

まともに学んだのは

モスリンに刺繍することだけだと

愚痴をこぼしました。

しかしローラの見たところ、

スター夫人は、知性は足りなくても

夫に劣らない意志力の持ち主でした。

 

スター夫人は裕福な布商人の娘で、

溌溂とした性格のおかげで

男性に人気がありました。

それでも、彼女は

貧しい神学者の妻になるために、

9年間、

早く結婚しろという両親の催促を

跳ね除けて、彼を待ちました。

2人の幸せは、

スター夫人の誠実さがなければ

実現しなかったはずでした。

 

ローラは2人に対して

尊敬の念を抱くようになり、

彼らのことが、

もっと好きになりました。

そして、彼らもローラに対して

同じ感情を抱いていたので、

その後もローラを

晩餐会に招待することは

続けられました。

 

スター夫人は、ローラが来ると、

その場にいる人全員が楽しく話せる

共通の話題を見つけることに

集中しました。

 

近所の人たちの些細な世間話を

切り出すと、ローラが口をつぐみ、

赤ちゃんのハリーについて

話し始めると夫が口をつぐみ、

神学や文学についての話題を振ると

スター夫人本人が

口をつぐむようになりました。

 

彼女は悩んだ末、

皆が楽しく参加できる話題を

見つけました。

それはダルトン氏でした。

 

ダルトン氏は、

スター夫妻にとっても

親しい友人でした。

 

スター牧師は、ダルトン氏と

ケンブリッジの同窓生であり

同じキングス・カレッジの寮で

親しくなった1歳違いの

先輩後輩の関係でした。

 

スター夫人は、

ダルトン氏の

ケンブリッジ時代の話をして欲しい。

先生が

楽しく聞いてくれると思うからと

夫を催促しました。

彼はフフッと低く笑うと、

自分がダルトン氏と親しくなったのは

ケンブリッジ大学の

1年生の時だった。

しかし、自分は入学した時から

ダルトン氏を知っていた。

実際、ケンブリッジ内で

彼を知らない人はいなかった。

何しろ、ひときわ目立つほどの

美男だったから、入学式の時から

注目を集めていた人だった。

1年生の時から、毎日のように

彼の寮に淑女たちからの

ラブレターが届いていたと話しました。

 

驚いたローラが、

「淑女たちから?」と聞き返すと

スター夫人は、

ケンブリッジ地域では、

毎年、入学シーズンに

新入生を歓迎するための

舞踏会を行っている。

そこに参加したダルトン氏を見て、

地域の女性たちは皆、

彼に夢中になってしまった。

ダルトン氏は礼儀上、

たった一度、出席しただけで、

10分も滞在しなかったのに。

しかし、ダルトン氏は

たった一度顔を見ただけで、

愛の告白をしてくる女性たちを

信用することができないと言って

全ての手紙を開封もせずに

送り返してしまったそうだと

説明を加えました。

 

ダルトン氏らしい行動だったので、

ローラはただ笑うだけでした。

妻がせがんだので、

牧師は話を続けました。

 

スター牧師は、

彼がケンブリッジで有名になった

本当の理由は別にあった。

彼が入学するや否や、

ケンブリッジのボート部のコーチが

カレッジを訪ねて来て、

なぜ、入部届を出さなかったのかと

問い詰めた。

ダルトン氏は、イートンスクール時代

ボート部で、長い間

キャプテンをしていたからだと

話しました。

 

その言葉に驚いたローラは

「ダルトン氏がボート競技を?」と

聞き返しました。

 

スター牧師は、

彼の父親の意向だったそうだ。

彼がキャプテンだった時代、

イートンのボートチームは

全国大会で連戦連勝だった。

体力面で1人で3人分の働きをする上に

リーダーシップや戦略戦術も

凄まじかったそうだ。

ケンブリッジは当時、

オックスフォード対ケンブリッジの

ボートの試合で、何年も

オックスフォードに連敗していた。

だから、どうしても

ダルトン氏が必要だった。

しかし、その彼は、

コーチが哀願と脅迫を繰り返しても

微動だにしなかったそうだと

話しました。

 

ローラは、

どうしてボートをやめたのかと

尋ねました。

 

勉強と運動を両立させていたら

個人の時間を作ることができないから。

そもそも大学進学後は

やりたいようにやると

父親と約束していた。

コーチが哀願しても駄目なので、

結局、学長まで乗り出して説得した。

大学の名誉のためにも

ボート部に入って欲しい。

教授たちに話して、

成績面でも配慮するし、

奨学金も出すと言った。

しかし、彼は、こう言ったと

スター牧師は話すと、

ダルトン氏がイライラした時特有の

傲慢な表情と冷ややかな声で、

 

自分は勉強のために入学したのであって

学校の名誉のために

入学したのではない。

オックスフォードに勝つなんて

自分にとって何の意味もなく、

自分は自分にとって意味のないことに

1分1秒も無駄にしたくない。

それから、

誰が櫓を速く漕ぐか競うことで

学校の名誉が決まると

信じているのであれば、

最初から学校に通い直すことを

勧める。

 

と、彼の古い友人らしく、

完璧なモノマネで話しました。

 

ローラは、

ダルトン氏の一貫した性格に

舌を巻きました。

 

結局、皆がお手上げで、

ダルトン氏は自由となった。

その後、4年間ずっと

ケンブリッジはボート競技で

オックスフォードに敗北し、

その度にダルトン氏は

全在校生に睨まれた。

公然の非難の対象だったと話すと

スター牧師は微笑みました。

 

続けて彼は、

それでもダルトン氏が眉一つ動かさず

悠々自適の大学生活を送っていたこと。

一時、彼を苦しめたコーチを

怒らせようとして、

いつもボートの練習が行われる湖畔で

本を読んでデッサンをしていたこと。

彼が4年間ずっと、

ケンブリッジの首席を一度も逃さず、

首席で卒業したことを話しました。

 

しばらく沈黙が漂いましたが

10秒ほど経ってから、

示し合わせていたかのように

3人とも

堪えていた笑いを爆発させました。

イアン・ダルトンを知っている人たちは

この男は本当に一貫していると

本能的に同じことを考えました。

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myuieri.net

37話でフェアファクス氏が

「イアンはあまり

スポーツ競技に興味がない。

たとえオックスフォードが

ケンブリッジ

5年連続で勝ったとしても、

イアンが自分に対して、

微塵も恨みなど抱かないだろう」と

ランス嬢に話したのには、

こういった裏話があったのですね。

 

もともとスポーツ競技が

好きではなかったけれど、

父親の頼みで仕方なくやった。

しかし、やるからには

中途半端にするのではなく

全力を尽くしてやる。

そして、約束を果たした後は、

どれだけ実力が評価されいても

一切、手を出さない。

 

これは、

ローラとの関係を修復するために

ランス嬢を利用したけれど、

願いが叶った途端、別れの挨拶もせず

ヨークシャーへ帰ってしまったことに

通じるものがあると思うのは

私だけでしょうか(笑)

 

無駄なことに時間を使わない

ダルトン氏が、

領地の仕事が忙しいにもかかわらず

ローラとの関係を修復するために

再びロンドンへやって来て、

ランス嬢のお茶会にまで

頻繁に参加した。

ローラへの愛の深さを物語る

行動だと思います。