自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ミス・ペンドルトンの恋 107話 ネタバレ 原作 あらすじ 遅すぎた分別

107話 ランス嬢を着替えさせたローラは、彼女と一緒に舞踏会場に戻る間、考え込んでいましたが・・・

ローラは、

舞踏会が終わったらすぐに

ダンビルパークに戻る。

もう荷物も全てまとめたし、

御者にも頼んでおいたと

ランス嬢に告げました。

 

ランス嬢は、

どうして、そんなに早く・・・

と尋ねました。

ローラは、

他の仕事を探そうと思っている。

一週間以内に

ヨークシャーを離れる予定だ。

とても遠い所へ、

昔の友人たちに再び会うのが

難しい場所へ行くことになるだろうと

答えました。

ランス嬢は何と言えばいいのか

分かりませんでした。

 

ローラは、

どうかランス嬢が

幸せでありますようにと言いました。

ランス嬢は、

シェルダン嬢も・・・どうぞお幸せにと

返事をしました。

 

階段を降りながら

ランス嬢は複雑な心境でした。

ペンドルトン嬢が、

ダルトン氏の人生から消えるという

事実に、せいせいしました。

しかし一方で、ペンドルトン嬢が、

ダルトン氏と自分のために

身を引いてくれることを、

少し申し訳なく思いました。

 

自分を守ってくれる2つの家門を離れ

彼女は、

これからどこへ行くのだろうか。

どうやって生きて行くのだろうか。

 

薄暗い階段を通り過ぎた2人は

舞踏会場へ続く長い廊下を

歩きました。

ランス嬢はペンドルトン嬢に

今後の計画について

尋ねたい衝動に駆られましたが

ぐっと堪えました。

助けることはできないし、

助けるべきでもない。

夫となる男性の昔の愛人を

気遣ったところで、

何の意味があるのか。

それに、どうせ他人のことだから。

 

その時、「イアン!」と叫ぶ

聞き慣れた声に、2人の女性は

ピタッと立ち止まりました。

 

騒音が聞こえて来たのは、

舞踏会場からかなり離れた

小さな小部屋でした。

扉が拳の大きさほど開いていました。

 

ランス嬢は、声の主が

フェアファクス氏であることに

気づきました。

 

フェアファクス氏が

ダルトン氏と一緒にいるようだと

思ったランス嬢は、

深く考えずに部屋へ向かいました。

ペンドルトン嬢は、

急いで彼女の腕を掴むと、

彼らは2人きりで話したいことがあって

このような辺鄙な場所に

来ているのだろう。

とりあえず、

会場に戻ろうと促しました。

 

しかし、ランス嬢は、

とても広くて、人が多いせいで

ダルトン氏を見つけられず、

何時間も1人でいた。

ここで落ち合って、一緒に会場へ・・

と返事をしていたところ、

「この狂った奴め!

今、ペンドルトン嬢の

話をしている場合か?」と、

ドアの向こうから

激昂したフェアファクス氏の声が

聞こえて来たので、ランス嬢は

言葉をピタッと止めました。

 

そして、フェアファクス氏が、

お前とランス嬢が

恋人同士だという噂が広まっている。

2人が結婚すると、

ロンドン中が確信していると言うと

2人の女性は凍りついてしまいました。

すぐに、ダルトン氏から

呆れたような笑いが漏れました。

 

ダルトン氏は、

とんだ呆れた話を聞かされたものだ。

自分がランス嬢と

何をしたというのか?

とにかく、ロンドンの好事家たちは

下品な方向へ

うまく頭を使わせるものだと

皮肉を言いました。

 

それに対してフェアファクス氏は

これは全てお前の責任だ。

ランス嬢も

お前がプロポーズするだろうと

固く信じているそうだ。

きっとお前の振る舞いが

間違っていたのだろう。

どうするつもりなのか。

ランス様の評判が

粉々に砕け散りそうだと非難しました。

 

しかし、ダルトン氏は、

どんな噂も、

忘れられるようになっている。

彼女は家柄が良く、人気も高い。

すぐに良い花婿を見つけられるだろうと

言い返しました。

 

それに対してフェアファクス氏は、

お前は社交界のことを

全く分かっていないようだ。

ランス嬢が良い花婿候補に出会うのは

もう無理だ。

お前がそうさせたんだと非難し、

答えは一つだけ。

ペンドルトン嬢への想いを断ち切れ。

ランス嬢へ愛を向けろ。

お前が責任を持って

ランス嬢と結婚しなければ、

この事態は収拾がつかないだろうと

息巻きました。

 

しかし、ダルトン氏は、

とんでもないことを言うな。

本当に愛している女性を差し置いて

なぜ興味もない女性と

結婚しなければならないのかと

抗議しました。

 

不快感に満ちたダルトン氏の声が

ドアの隙間を通り抜け、

二人の女性の耳にしっかり届きました。

 

そして、ダルトン氏が、

ペンドルトン嬢でなければ、

自分にとって結婚は

全く意味がないと叫ぶと、

ランス嬢は

ペンドルトン嬢の手を振りほどき、

部屋に向かって突進し、

ドアを勢いよく開けました。

 

ドン!とドアが壁にぶつかる音が

響き渡りました。

小さな部屋の中で向かい合って

息を切らしていた2人の紳士が

入口を見つめました。

そして、すぐに狼狽の色が混じった

表情になりました。

 

「ランス嬢!」

「ペンドルトン嬢!」

 

2人の紳士が、

それぞれ気にかけている淑女の名前を

呼びました。

 

「ああ・・・」

ランス嬢はダルトン氏を見ました。

彼の視線は、自分の背後に立つ

ペンドルトン嬢に向けられていました。

彼の言葉を聞いたのは

ペンドルトン嬢だけではないのに

自分のことは

全く気に留めていませんでした。

 

「ありえない!」

ランス嬢は泣きながら、

どこかへ走り去ってしまいました。

フェアファクス氏は

ランス嬢を呼びながら、

彼女を追って姿を消しました。

 

部屋の外と中には、

2人の男女だけが残っていました。

ダルトン氏は顔を歪めて

ローラを見ました。

 

「・・・ペンドルトン嬢」

彼は彼女の方へ

一歩足を踏み出しました。

そして「私は・・・」と

何か言おうとしましたが、

ローラは「やめて」と言って

彼を制止するように手を伸ばしました。

彼は、その場に立ち尽くしました。

 

ローラは、

もう自分たちの友情は

終わったようだと告げました。

彼の顔が青ざめました。

 

ローラは、

もう、これ以上、

あなたに寄り添うことはできない。

さようならと告げると、

静かにお辞儀をして、

風のように消えてしまいました。

荷物がぎっしり詰まったトランクを

うんうん唸りながら、

引きずり出したランス嬢は

フェアファクス氏と

ばったり会いました。 

彼はランス嬢が

友人たちと泊まっている部屋の前で

腕を組んでうろうろしていました。

 

ランス嬢は、

一瞬、自分の姿を意識しました。

涙でぐちゃぐちゃになった顔。

走っている間に乱れた髪、

荷物を運ぶ際に、乱暴に扱ったせいで

しわくちゃになったスカートの裾。

 

しかし最も恥ずかしかったのは、彼が

ダルトン氏に振られたも同然の状況下で

その場に居合わせた者たちの

1人だったという事実でした。

 

彼女は苛立たしげに

どうしたのかと尋ねました。

フェアファクス氏は、

あなたのことが心配で・・・と

答えました。

ランス嬢は、

自分は大丈夫だと答えると、

彼の横を通り過ぎ、

トランクを引きずりながら

廊下を歩きました。

彼はランス嬢に付き添いました。

 

フェアファクス氏はランス嬢に

ロンドンに戻るつもりなのかと

尋ねました。

ランス嬢は「はい」と答えました。

フェアファクス氏は

どうか、もう一度考え直して欲しい。

明日の午前中には

すべての日程が終了する。

友達と帰るのが良いと勧めました。

しかし、ランス嬢は

「嫌です」と答えました。

 

フェアファクス氏は

夜行列車に女性が1人で乗るのは

危険だし、

さらに、その格好で馬車に乗れば

間違いなく風邪を引くだろうと

心配しました。

しかし、ランス嬢は

「嫌だと言っています!」と答えると

パッと振り返って、

彼を睨みつけました。

 

ランス嬢は、

自分がダルトン氏にプロポーズされると

友達は固く信じている。

彼女たちが、今の自分の様子を見たら

何と言うだろうか。

自分もまた、彼女たちに

何と言えば良いのだろうか。

友達に言い逃れをしたとしても

明日、自分が浮腫んだ顔で

朝食会に現れたら、皆、

ランス嬢は見捨てられたようだ。

彼が好きな人は・・・

別の女性のようだ・・・と

ひそひそ話すだろう、と返事をして、

唇を強く噛みました。

彼女の淡い青色の目に

涙がたっぷりと浮かんでいました。

 

ランス嬢は、

・・・心を整理する時間が必要だ。

受け止めるための時間が・・・

自分に何が起こったのか

考える時間が必要だと言いました。

 

フェアファクス氏は頷くと、

それでは、せめて自分に

エスコートさせて欲しい。

何の邪魔もしない。

影のように、あなたに付いて行く。

どうか、あなたが安全に

ランス家の邸宅に到着することだけを

確認させて欲しいと懇願して

頭を下げました。

利息の支払いを延期して欲しいと

頭を下げる債務者のように、

非常に卑屈な様子でした。

 

ランス嬢の心が少し揺れました。

実は1人で夜行列車に乗るのが

少し怖かったからでした。

ランス嬢は小さく頷きました。

フェアファクス氏は

丁重に礼を述べると、すぐに

タキシードのジャケットを脱いで

彼女の肩にかけました。

肩が出ているドレスを着た彼女への

配慮でした。

 

続いて彼は、

ランス嬢のトランクを受け取りました。

彼女が苦労して引きずり出した荷物は

彼の手には、

小さな贈り物の箱のように

軽く見えました。

 

彼は本当に影のようでした。

ずっと彼女の3歩後ろを歩き、

一言も話しかけませんでした。

静かに馬車を呼び、

荷物を積み込みました。

彼女が馬車に乗れるよう

踏み台を下ろし、自分は

凍てつく御者台に座りました。

 

駅に到着すると、彼は切符を買い、

荷物を運び、

彼女を席まで案内しました。

そして、廊下を挟んだ向かい側の席に

座った後、

彼女を静かに見守りました。

 

慌ただしい状況ではありましたが、

ランス嬢はフェアファクス氏の配慮に

気が付いていました。

彼にとって、自分はただの

少し親しい女性に過ぎないのに、

ここまで気を遣ってくれるなんて。

男性たちは、事あるごとに

自分を紳士と称するけれど、

ウィリアム・フェアファクスのような

本物の紳士は、イギリス中探しても

5人もいないだろうと思いました。

 

ランス嬢は彼に感謝の気持ちを抱き

それを伝えなければならないことも

分かっていました。

しかし今、彼女はとても疲れていて

憂鬱で、悲しみが込み上げてきて

何もできませんでした。

そして、何よりも、

とても恥ずかしかったのでした。

 

列車に乗るまで、ランス嬢は

自分が聞き間違えたんだ。

全てが誤解か、あるいは彼が

自分の気持ちを隠しているのだと

現実を否定していました。

しかし、自分の耳で確かめた現実は

自己正当化を許しませんでした。

 

とんでもないことを言うな。

本当に愛している女性を差し置いて

なぜ興味もない女性と

結婚しなければならないのか。

ペンドルトン嬢でなければ、

自分にとって結婚は全く意味がない!

 

あの冷たくて惨い声。

 

ああ、彼は自分を

愛していなかった。

 

ランス嬢は、馬車の中で

泣き続けていました。

駅に到着した時、すでに彼女は

あまりにも泣き過ぎていて

支えなしでは踏み台を踏んで

馬車から降りることさえ

できませんでした。


列車は蒸気を噴き出しながら

駅を出発しました。

ランス嬢は充血した目と腫れた顔で

窓の外を見つめました。

数日前、期待に胸を膨らませて

見ていた風景が、

月明かりに濡れながら

彼女に別れを告げていました。

 

涙と共に、悲しみがある程度

流れて行くと、それなりに聡明で

年齢の割に分別のあるランス嬢は、

まともな考えを取り戻し始めました。

 

なぜ自分は、

そんな思い込みをしたのだろうか?

 

考えてみると、彼は自分に対して

特にアプローチして来たことは

ありませんでした。

ただ社交界で紳士が淑女に施す親切

それ以上でも、

それ以下でもありませんでした。

しかし、自分は彼が

このドーラ・ランスと恋に落ちたと

固く信じていました。 なぜ?

 

彼女は記憶を辿りながら、

細かい状況や環境を

できるだけ客観的に

じっくりと振り返りました。

 

そして列車がちょうど

ヨークシャー州の州境を

越えようとする頃、

彼女は真実と向き合いました。

 

イアン・ダルトンが自分に恋したと

周りの人たちが騒いでいたから。

そして・・・自分も、

その言葉を信じたかったから。

 

彼女の顔がトマトのように

赤くなりました。

自分で自分を蹴飛ばしたくなるほど

情けなくなりました。

 

自分はバカだ。 愚か者だ。

なぜ他人の言葉に惑わされて、

あんな、とんでもない

思い込みをしてしまったのか。

ダルトン氏は最初から、

自分に全く興味がなかった。

ワルツを申し込んだこともなければ

プレゼントをくれたこともなく、

度を越えたアプローチも

したことがなかった。

ああ、自分はこれから

どうすればいいのだろうか。

ロンドン中の人々が、

自分とダルトン氏が恋人同士だと

固く信じているのに!

 

彼女は、

このまま列車の窓を大きく開けて

身を投げ出したいと思いました。

しかしフェアファクス氏が

黙っていないだろう。

きっと自分が

そんなことをするかもしれないと思い

同行しようと申し出たのだろうから。

 

もう少し分別がありさえすれば

こんなことにはならなかったはず。

あの子たちが、

自分とダルトン氏のことを

あちこちで噂しないように

止めることができたのに。

周囲の人々に誤解されないよう

彼を遠ざけたのに。

母が自分に無駄な期待だけを

抱かせなかったら、いえ、

誰か正しい助言をしてくれる人が

1人でもいたら・・・

 

その瞬間、ランス嬢の脳裏に

ダルトン氏との噂に注意するよう

間接的に忠告した、

たった1人の人が浮かびました。

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ドーラが分別を働かせて

もう少し早く気付いていれば、

最悪の状況にはならなかったと

思います。

おそらくドーラは、

恋に恋をするお年頃で

ダルトン氏が自分に恋していると

聞いた途端、舞い上がり、

しかも、彼は容姿も財産も

結婚相手として申し分なかったので

美しい自分の結婚相手は、彼以外に

考えられなくなってしまったのでは

ないかと思います。

でも、ダルトン氏の性格に

ドーラは耐えられないと思うので

結婚しなくて正解。

ひどく傷ついてしまったけれど、

きっと、これからもフェアファクス氏が

色々と助けてくれるでしょうから

安心して良いと思います。