自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

バスティアン 178話 ネタバレ ノベル 原作 あらすじ 利己的な結論

178話 バスティアンと過ごす残りの時間は2日間となりました。

オデットは、

ジェンダス伯爵が理解してくれたことに

感謝の言葉を述べ、

それでは水曜日にと伝えた後、

通話を終えました。

これで、今日の午後と

 

明日のレッスンのスケジュールは

すべて変更されました。

自分でも理解できない選択でしたが、

オデットは決断を覆しませんでした。

 

終わりにしよう。

開かないドアの向こうから聞こえて来た

バスティアンの声は、

それほど厳しくないせいで、

さらに冷たく聞こえました。

その瞬間、

オデットはふと気づきました。

この一時的に与えられた平穏な時間を

ただバスティアンに施された寛容として

考えてはならなかったということを。

 

彼は必ず約束を守るだろう。

昨夜の会話は、

そのような確信を与えるのに

十分でした。

 

バスティアンは良い別れのための準備を

すべて終えました。

それならば、

今度はオデットの番でした。

 

電話を使わせてくれた夫人にも

感謝の言葉を残したオデットは、

急いで農場を後にしました。

バスティアンは

街路樹の陰に自転車を停めて

彼女を待っていました。

自分の欲を満たすために

安定した生活をかき乱している男が憎く

また一方で感謝していました。

おかげで彼女も

後悔のない別れをするための機会を

得ることができたから。

そうであれば、残りの2日間は、

あの男のように利己的に

過ごしてみるつもりでした。

心の赴くままに、

胸の中にこびりついたしこりを、

全て解き放つことができるように。

 

オデットを見つけたバスティアンは

自転車に乗って近づいて来ると、

午後は、

ジェンダス伯爵の娘を教えるのかと

尋ねました。

オデットは、

午後のレッスンはキャンセルにしたと

淡々と返事をしながら

自転車の後部座席に乗り込みました。

 

振り返ったバスティアンは

眉を顰めながら、

その理由を尋ねました。

真っ青な瞳と、

非常に長くて真っ直ぐな金色の睫毛が

調和する美しい目を、

オデットは長く深く見つめました。

 

彼女は、

それは個人的な事情なので

答えにくいと、刺々しく返事をすると

バスティアン、ハハハと

愉快そうに笑いました。

 

バスティアンは承知すると、

それでは家まで送ると告げましたが

オデットは、

ロスバインの街中へ行こう。そこに、

美味しいコーヒーを提供してくれる

カフェがあると言いました。

バスティアンは

「それで?」と聞き返しました。

オデットは、

自分が昼食をご馳走するので、

あなたは、そこでコーヒーを買ってと

大胆不敵な要求をしながら

バスティアンの腰を掴みました。

 

呆気に取られたような目つきでしたが

バスティアンは特に何も言わずに

自転車を発進させました。

オデットはようやく安堵し、

小さくため息をつきました。

 

力強くペダルを漕ぐ

バスティアンのおかげで、

自転車はすぐに村を離れました。

チェーンが巻き付く音に合わせて

風景が変わりました。

 

賑やかな広場から、

色とりどりの野の花が咲き乱れる

野原へ、そして

鈍行列車が走る堤防の横の道へ。

 

オデットは、分かれ道が現れる度に

方向を指示しながら

道を案内しました。

夏至が近いので、

太陽の勢いは強かったけれど、

風が涼しくて、

それほど暑くない日でした。

 

オデットは顔を上げて、

眩しい夏の空を見つめました。

素敵な食事をした後に、

クリームの泡をたっぷり乗せた

コーヒーとチョコレートケーキを

食べるつもりでした。

海軍省前の噴水で

長く待ち続けたラッツの夏の日。

もし夫が来てくれたら、

一緒にやりたかったことでした。

川沿いの道を走って来た自転車は、

橋の前に立つ

石造りの家のポーチの前で

止まりました。

オデットは軽やかに

自転車から降りました。

 

朝、急いで着込んで

出かけた時とは違い

黄色のシフォンのドレスの裾が

その動きに合わせて

柔らかく波打っていました。

久しぶりに、

ロスバインの街に立ち寄ったついでに

新調した夏服でした。

 

荷物を玄関前まで運んでくれた

バスティアンは、

従妹殿は先に入っていてと告げると

再び自転車を置いた場所に戻りました。

その言葉に面食らったオデットは

「あなたは?」と聞き返しました。

バスティアンは、

用事がある。

遅くても夕食前には戻るようにすると

答えました。

 

オデットは、

カール・ロビス氏が、一体、ここで

何の用事があるというのかと尋ねると

バスティアンは、

それは個人的な事情で

お話しするのは難しいと答えると

ニッコリ笑って

再び自転車に乗りました。

 

自分が言ったことを

そのまま返されたことに気づいた

オデットは、

力なく苦笑いしながら頷きました。

バスティアンは、

結局、行き先を明かさずに

道の向こうへと去って行きました。

 

オデットは、まず

買って来た食料品を整理してから

2階に上がりました。

新しく買ったドレスを脱ぐと、

静かなため息が漏れました。

 

ロスバインへのお出かけは完璧でした。

この界隈で一番有名なレストランで

食べた昼食は美味しく、

眺めの良いカフェのテラスで

楽しんだコーヒーも期待以上でした。

それでいいのだと、オデットは

田舎の村に似合わない服を買った

選択を合理化しました。

 

ベッドの端に座って

考えを整理したオデットは、

楽な服に着替えて裏庭へ出ました。

寝坊したせいで、

手入れできなかった家庭菜園と花壇に

水をやり、振り返ると

バスティアンが洗って干したような

服が見えました。

 

オデットは、

よく乾いた洗濯物を片付けて、

バスティアンが泊まっている部屋へ

向かいました。

いくら叩いても開かなかった

ドアの前に立つと、

昨夜の記憶が蘇りました。

 

一体自分は、どんな悪夢となって

あなたを苦しめているのだろうか?

 

オデットは複雑な疑問を噛み締めながら

ドアノブを回しました。

抵抗なくすっと開いた

ドアの向こうに見える光景は

いつもと同じでした。

静かな部屋にぽつんと置かれた

古いベッドと、ドアが壊れている

壁にくくり付けのキャビネット。

潔癖的に整理整頓をする男なので、

特に掃除をする必要はなさそうでした。


洗濯物をたたんだオデットは、

せめてベッドだけでも整えようと思い

掛け布団をめくりました。

片隅にある赤いシミを見つけたのは

布団をはたくために

窓の前に立った瞬間でした。

血の滴が乾いて固まった跡でした。

何度見直しても

オデットの結論は変わりませんでした。

 

やろうとしていたことを忘れた

オデットは、

窓辺にぼんやりと立ったまま、

しばらく血の付いた布団を

見つめていました。

苦しそうにもがいていた音が

再び耳元で響いているような

気がしました。

 

知らないふりをすることが

最善の配慮であることを

知っていました。

しかしオデットは、

これ以上、良い妻の真似を

したくありませんでした。

 

決意を固めたオデットは

布団を抱えて再び裏庭へ降りました。

水があまり付かないように

注意しながら、丁寧にシミを落とし、

よくはたいて、物干しに干しました。

再びバスティアンの部屋に戻った時

目つきが、

一段と引き締まっていました。

 

枕とシーツを片付けたオデットは、

古いマットを、

ベッドの下に降ろしました。

そして全力を尽くして

それを廊下に引きずり出しました。

 

むしろバスティアンを、さらに

苦しめることになるかもしれない。

マットを寝室の前まで引きずって行くと

ふと、そんな考えが浮かびました。

しかし、止めたくありませんでした。

 

ここは自分の家なので、

決定権は自分にある。

招かれざる客の気持ちは関係ないという

利己的な結論を出したオデットは、

ありったけの力でマットを押して

寝室の敷居を越えました。

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ベッドが消えました。正確には、

マットと布団が姿を消したという

表現が正解でした。

バスティアンは夕食を終えてから

その事実に気づきました。

部屋を見回す眼差しには、

隠しきれない当惑が

色濃く滲み出ていました。

 

寝床を移しておいたと、

静かに後ろから付いて来た

オデットの声が聞こえて来ました。

バスティアンは眉を顰めて

振り返りました。

 

彼は

「あなた一人で?」と尋ねました。

オデットは「はい」と答えると

他の荷物には手を付けていないので

心配しないでと答えました。

バスティアンは、

「一体なぜ?」と尋ねました。

オデットは

穏やかな水面のような顔で、

残りの夜は自分のそばで眠るようにと

とんでもないことを言いました。

バスティアンは呆れて

思わず笑ってしまいました。

 

バスティアンは

「ちょっと聞いてください、

オデット嬢」と

反論しようとしましたが、彼女は、

昨夜のようなことを、

もう一度経験したくないと言うと

バスティアンにゆっくりと近づき

彼の前に立ちはだかりました。

 

オデットは、

そばに置いたからといって、

悪夢を防げるわけではないけれど

少なくとも、

何が起こったのか分からないまま

胸を痛めたくないと主張しました。

 

バスティアンは、

今、あなたが何を言っているか

分かっているのかと尋ねました。

オデットは「はい」と答え、

正確に把握しているので、

そのような心配は無用だと。

何も知らない顔で虚勢を張りました。


バスティアンは、

自分がマットを元に戻すので

退くようにと言いました。

しかし、オデットは、

あなたに、その権利はないと

主張すると、震える両手を握り合わせ

首をまっすぐに伸ばして

バスティアンと向き合いました。

 

オデットは、

自分があなたの悪夢であることは

理解した。

しかし、申し訳ないとは思わない。

それは自分のせいではないからと

主張しました。

 

バスティアンは、

無理を通すなと言いましたが、

オデットは、

悪夢になった女のそばにいるのが

そんなに嫌なら、もう一度、自分を

訪ねて来なければ良かったのだと

冷淡な口調で

バスティアンを非難しました。

 

オデットは、

あなたが壊した哀れな女に対する

罪悪感を消すために来たのなら、

そうするように。

その代わりに自分も、自分のやり方で

我儘で利己的な男に対する気持ちを

整理すると言いました。

 
荒れ狂う波のような青緑色の瞳は、

薄明かりの中でも

はっきりと輝いていました。

バスティアンは、ぼんやりと

その美しい悪夢を見つめました。

 

自分は残りの夜をあなたと共に過ごす。

それが嫌なら、

自分の家から出て行ってと

一方的な命令を残すと、

オデットは悠々と去っていきました。

 

バスティアンは狼狽した顔で

長いため息をつきました。

いつの間にか夜になりました。

窓の外は、濃い闇に染まっていました。

バスティアンは、

マットの上に横になって

本を読んでいました。

寝る準備を全て終えた姿でした。


入浴を終えて戻って来たオデットは

思わずビクッとして

視線をそらしました。

意気揚々と事を起こしてみたものの

いざ、その結果を目の当たりにすると

気まずくなりました。

 

一方、バスティアンは、

まるで、この部屋の主人の如く

のんびりしているように

見えました。

もし家を出て行く決断を下していたら

どうしようと心配していたオデットを

拍子抜けさせる姿でした。

 

表情を整えたオデットは

静かに化粧台の前に近づきました。

本を置いたバスティアンは

片腕で頭を支えながら横になり、

鏡に映ったオデットを見つめました。

 

再びガウンの前をしっかりと締めた

オデットは

急いでクリームを塗りました。

うっかり蓋を落とすと、

小さな笑い声が聞こえて来ました。

頬が赤くなるのを感じましたが、

オデットは落ち着いて

自分のすべき事に集中しました。

 

普段より長いブラッシングを終えると

心がずっと落ち着きました。

バスティアンは

いつの間にか眠っていました。

 

こっそり血の跡を消した布団を

掛けた姿を見つめていた

オデットの唇に笑みが浮かびました。

意外にも花柄が

とてもよく似合っていました。

しかし、

あまり好ましくない褒め言葉なので、

心の中にだけ

留めておくことにしました。

 

明かりを消したオデットは

静かにベッドに上がりました。

半分開けた窓の向こうから

虫の声を乗せた風が吹いて来ました。

 

なかなか眠れずに

寝返りを打っていたオデットは、

そっとベッドの端に近づき

下を見ました。

バスティアンは、

まだぐっすり眠っていました。

しばらく、

その様子を見守っていたオデットは

慎重に手を伸ばして

布団の端を持ち上げました。

その瞬間、

微動だにしなかったバスティアンが

パッと目を開けました。

 

驚いたオデットは、

思わずベッドを掴んでいた手を

離してしまいました。

何が起こったのかに気づいたのは、

バスティアンの上に

落ちてしまった後でした。


オデットは、ぼんやりとした目で

自分の下に横たわる男を見つめました。

バスティアンもまた

彼女を見つめていました。

冴え渡った静かな目と

速い心臓の鼓動が語る真実を、

オデットは難なく気づきました。

 

同情心と罪悪感。

この男がここへ来た理由は

十分に理解できました。

それでは、過去の自分は

あなたの何だったのだろうか。

 

1日中、舌先に

まとわりついていた疑問が

浮かんだ瞬間、熱い手が

オデットを押し退けました。

 

かつては憎んでいたけれど、今は

哀れな女に過ぎないのだろうか。

 

オデットは、

その手よりもさらに熱い唇に

口づけすることで質問しました。

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海軍省の前でバスティアンを

待っていた日、オデットは、

黄色のシフォンのドレスを

着ていました。

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あの時、オデットは、

バスティアンに昼食を誘われても

気乗りしない様子だったのに

47話を読むと、

彼と一緒に食事ができなかったことに

未練たらたらなのです。

けれども、オデットは

バスティアンとの約束が

反故にされた後、1人でカフェに行き

ケーキとコーヒーを

美味しく食べながら

自分のものでないなら、

未練を持たないのが正しい。

失った時の痛みは、

与えた心の大きさに

比例するものだから。

それは失って、失って、

また失いながら、

人生のどん底まで辿り着いた

過去の人生が与えてくれた教訓だと

自分に言い聞かせることで

未練を断ち切ろうとしました。

けれども、結局、3年経っても、

あの時の未練がずっと

残っていたわけなのですね。

その未練を完全に払拭するために、

あの時、楽しみにしていたことを

叶えるために、わざわざ、

あの時と同じ服を買って着て、

バスティアンと一緒に、

同じケーキを食べてコーヒーを

飲む必要があったのだと理解しました。

 

きっとオデットは

バスティアンと一緒に

観覧車にも乗りたいと

思っているのでしょうね。

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