自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

バスティアン188話 ネタバレ ノベル あらすじ 永遠の秘密

188話 フラフラしていたオデットが座り込んだところへ、マクシミンがやって来ました。

暑い天気のせいだと思う。

少し休めば良くなるので

心配しないでと言うと、

意識を取り戻したオデットが

顔を上げました。

まだ顔色は青白かったものの、

幸いにも

危機的な状況ではなさそうでした。

 

一安心したマクシミンは、

まずソファーに寄りかかって座っている

オデットの背中の後ろに

クッションを入れて

その後、応接室の窓を開けました。

 

カーテンを束ねて振り返った

マクシミンは、

台所へ行って、

水を持って来ても良いかと

丁重に許可を求めました。

 

オデットは、

自分でやる。

そんな迷惑までかけられないと

断りましたが、マクシミンは、

起き上がろうとするオデットを制止し

穏やかな笑みを浮かべながら

首を振ると、

大丈夫。役に立てるなら、

自分にとっては、むしろ光栄なことだ。

ゆっくり休むようにと、

優しい慰めの言葉を残して、

台所へ向かいました。

 

客に向かって

ひっきりなしに歯を見せて

オデットを困らせていたマルグレーテは

ようやくおとなしくなりました。

 

そんなことをしたらダメ。

礼儀を守らなければと、オデットは

声を低くして犬を叱りました。

ぶどうのような目を

あちこちキョロキョロさせていた

マルグレーテは、

クッションの上に集まって遊んでいる

子供たちのそばへ

そっと逃げ出しました。

 

わけもなく笑ってしまったオデットは

ソファーの奥深くに寄りかかって

静かにため息をつきました。

眠れない日が続いていたため、

体に負担がかかったようでした。

猛暑が始まってからは食欲がなくなり

食事をきちんと取ることも

難しくなりました。

 

月のものがないのも、そのせい?

ふと、心臓が足元へと落ちて行くような

感覚がした瞬間、

マクシミンが戻って来ました。

オデットは急いで表情を整え、

彼が差し出した水のグラスを

受け取りました。

 

まさか。

そんなはずがないと分かっていても、

心が落ち着きませんでした。

だからこそ、

常備薬があれば教えて欲しいという

マクシミンの質問がもたらした戸惑いは

さらに大きかったです。

 

いいえ、薬はないとう無意識の返事が

ふと、口をついて出ました。

遅れてその事実に気づいた

オデットの頬の辺りが

微かに赤くなりました。

 

マクシミンは、

それなら、自分が薬を持って来ると

言いました。

オデットは彼にお礼を言いました。

食器棚に入っている常備薬を思い出すと

限りなく恥ずかしくなりましたが、

オデットは結局嘘をつきました。

 

人の良い笑みを浮かべたマクシミンは

向かいの席に座り、

最近の様子を尋ねました。

しかしオデットは、なかなか

会話に集中できませんでした。

誠実な返事を口にした瞬間にも、

頭は全く別のことを考えていました。

 

そういえば

胸が痛むような気がしました。

下腹部がズキズキするようでも

ありました。

馴染みのない症状では

ありませんでした。

 

はっと我に返ったのは、マクシミンが

来週中にラッツに戻ることになったと

話題を変えた時でした。

オデットは目を見開いて

彼を見つめました。

 

彼女は、国立植物園が

閉園することになったのかと

尋ねました。

マクシミンは「はい」と答え、

ちょうど今、

その仕事を終えて帰るところだと

苦笑いしながら嘆きました。

 

戦争の規模は日増しに

拡大して行きました。

長期戦が確実視されると、

帝国の全ての大学と研究施設に

閉鎖命令が下されました。

ほとんどの学生と研究者が徴兵され

正常な運営が

不可能になったためでした。

 

喘息のため総動員令から除外された

マクシミンは

代りの服務に応募しました。

国立植物園の資料を整理・保存した後

陸軍省の軍事科学研究所に加わることが

彼に与えられた任務でした。

 

マクシミンはオデットに、

自分と一緒に行こう。

トリエ伯爵夫人が

ひどく不安がっている。

自分までいなくなったら、

無理矢理にでも、

あなたを連れて行こうとするだろうと

冷静に本題を述べました。

 

オデットが「でも、私は・・・」と

躊躇していると、マクシミンは

今は戦時中だ。

女性が一人で異郷に残るのは

良い選択ではない。

どうせ、ここでの日常は

壊れてしまったのではないかと

柔らかな力を込めた声で説得しました。

 

オデットの家庭教師としての生活は

戦争と共に幕を閉じました。

もう、ここに滞在する理由が

なくなったということでした。

 

マクシミンは、

ラッツにあなたの住まいを

別に用意しておいた。

トリエ家に世話にならなくてもいいので

そのような心配はしないでと

言いました。

 

オデットは、

そんなことはできないと断りました。

しかし、マクシミンは、

ただで、あげるわけではない。

あなたが自分で、その家を買うように。

これからは、十分に

そうできる環境になるだろうからと、

あらかじめ用意していた言葉で

オデットの反論を防ぎました。

バスティアン・クラウヴィッツが

教えてくれた方法でした。

 

ロスバインを離れる2日前に

彼はマクシミンを訪れました。

自転車に乗って、

突然現れたバスティアンは、

まるで約束でもしていたかのように

堂々と別荘のドアを叩きました。

無礼極まりない態度でしたが、

マクシミンは素直に

招かれざる客を受け入れました。

無意味なことをするような人ではないと

分かっていたからでした。

その信頼が間違っていなかったことは

バスティアンとの会話によって

証明されました。

 

驚くべきことに、彼は自分に

妻のことを頼みました。

彼らは、まもなく離婚するので、

もはや彼には、

オデットに対する権利が残っていないと

述べました。

 

信じられないといった表情の

マクシミンを見守りながら、彼は、

オデットの意志を尊重するつもりだと

淡々と話しました。

窓から差し込む夕陽が

書斎全体を赤く染めている

晴れた夏の日の夕方でした。

 

落ち着いていながらも虚ろに見えた

彼の眼差しの理由を知ったのは、

戦争が勃発した後でした。

謎めいた頼み事も、マクシミンは

ようやく完全に

理解することができました。

 

もし国際情勢が悪化したら

オデットの安全を守って欲しい。

首都に適当な住まいを用意しておくので

そこへオデットを連れて行って欲しいと

バスティアンは頼みました。

 

マクシミンは、

今すぐ決めるのは難しいということを

理解している。

まだ数日、余裕があるので

もう少し考えてから返事をしてと

優しい笑みを浮かべることで

不安そうなオデットをなだめました。

 

今になって思い返してみると

バスティアン・クラウヴィッツは

すでに戦争が勃発することを

知っていたようでした。

突然現れて、

オデットのそばに留まった理由も、

もしかすると、それが

原因だったのかもしれませんでした。

 

今日のことについては、

伯爵の命が尽きる日まで

秘密にして欲しい。 約束できるかと

バスティアンは口止めすることで

その日の会話を締めくくりました。

そしてマクシミンは、

名誉をかけて誓うと答えました。

 

しかし単に、その約束のためだけでは

ありませんでした。

マクシミンは、影を落とした心を

謙虚に直視しました。

もしかすると、その約束の裏に

隠れているのかもしれませんでしたが

これが最善だという考えに

変わりはありませんでした。

 

マクシミンは、

「お待ちしております、オデット嬢」

と告げました。

必ず、あの誓いを守ると、

美しい青緑色の瞳を見つめながら

マクシミンはもう一度誓いました。

卑怯な言い訳でも構わない。

マクシミンは、

永遠の秘密を望んでいました。

拿捕された敵艦の艦長が

白旗を上げて下船しました。

公式に確認された最後の捕虜でした。

 

埠頭で待機していたバスティアンは

丁重な黙礼で敵将に敬意を表しました。

ロビタの艦長も

品位を保った態度で応じました。

そばを通り過ぎす時に、

小声でつぶやいた悪口は、

ほどほどに聞き流しました。

彼にとっては、

かなり屈辱的な敗北だろうから。

 

死亡者32名を除き、

生け捕りにした捕虜は合計155名。

集計を終えた兵士が近づいて来て

報告をしました。

駆逐艦の規模と記録された数字を

照合したバスティアンの目が

鋭くなりました。

 

戦時作戦を遂行する際は、

搭乗人数を増やすのが一般的でした。

しかし、この数字は、

平時の定員すら

満たしていませんでした。

交戦の最中に、

海で行方不明になった人数を

大まかに推定しても同様でした。

理屈に合わない数字でした。

兵力が不足している艦艇を率いて

戦闘に出るはずがないため、

残された可能性はただ一つでした。

 

待ち伏せしていると推定される敵は

およそ20名ほど。

捜索隊員の数とほぼ同じでした。

再度、簡潔に作戦を説明した

バスティアンは先頭に立ち、

敵艦に進入しました。

合計4つの班に分かれた捜索隊は

迅速にそれぞれの位置へ移動しました。

 

バスティアンが指揮するチームは

2階の東側の船室と艦橋を

担当しました。

 

「第1区画、異常なし!」

廊下の突き当りにある休憩室に

到着した隊員たちの叫び声が

響き渡りました。

洗濯室と食料品倉庫の捜索でも、

相次いで同じ報告が届きました。

 

「第4区画、異常なし。

全員次の区画へ移動します」

 

礼拝堂の捜索を終えたバスティアンは

先頭に立ち、上の階へ通じる

梯子を登りました。

待ち伏せしていた敵を発見したのは

ちょうど通信室のドアを

開けようとした時でした。

 

ほんの一瞬でしたが、

机の前に置かれていた椅子が

揺れました。

間違いなく人の気配でした。

手信号で停止命令を出した

バスティアンは小銃に弾を装填して

戦闘態勢を整えました。

そして2名の隊員を、

通信室と繋がっている海図室の前に

配置し、出口をすべて封鎖しました。

 

3、2、1。

指を1本ずつ折って

カウントダウンした

バスティアンが

突撃を指示すると同時に、

向かい側で待機していた

ケイレン少尉がドアを開けました。

海図室でも

同時多発的な攻撃が相次ぎました。


バスティアンは、

開いたドアを盾にして

射撃を開始しました。

それと同時に敵が応戦して来ました。

予想より多い人数でしたが、

バスティアンは動揺しませんでした。

まず身を低くして銃を撃ち、

机の下に隠れている敵を倒してから

通信室に入りました。

 

銃声と悲鳴、

両国の言葉で響き渡る叫び声が

船室を満たしました。

 

バスティアンは後ろから付いて来る

部下の援護を受けながら

敵を倒して行きました。

これ以上、

遮蔽物を使用できない位置に到達すると

全面戦争に突入しました。

 

一歩、また一歩。

バスティアンは、

冷静に射撃を続けました。

主に腕と脚を狙いましたが、

射殺が避けられない場合は

急所を狙って

一気に息の根を止めました。

 

「少佐!」

ケイレン少尉が

引き裂くような悲鳴を上げたのは、

激しく抵抗しながら乱射していた敵軍を

制圧した直後でした。

 

弾倉を交換する準備をしていた

バスティアンが振り向くと同時に

銃声が響きました。 

腕をかすめた弾丸が窓ガラスを

割りました。

天井の配管の上に隠れていた敵軍が

バスティアンに向かって

銃を構えていました。

 

死角へと身を投げだした

バスティアンは、

反射的に取り出した拳銃を

発射しました。

すぐに血まみれになった敵が

地面に落ちました。

左胸に銃弾を受けた兵士は

すでに息を引き取っていました。

 

血の匂いが漂う通信室は、

まるでネズミが死んだかのように

静かになりました。

部下たちが負傷した敵を

拘束している間、

バスティアンは目標物を探し求めて

進んで行きました。

しかし、本来そこにあるべき場所は

がらんとしていました。

 

捕虜を尋問しようとした気持ちを

変えたバスティアンは、

最も激しい抵抗をした

最後の敵の遺体の前に

近づきました。  

そして軍服のズボンのポケットから

目標物を見つけました。

血に染まった暗号解読表でした。

 

「目標物獲得成功」

淡々と作戦完了を告げた

バスティアンは、自分の手で

亡くなった若い一等兵の目を

閉じてやりました。

艦長も見捨てた船を

最後まで守ったことへの

敬意の表れでした。

 

大丈夫ですか、少佐?

ケイレン少尉に聞かれて初めて、

バスティアンは 

自分が負傷していることに

気づきました。

銃弾が掠めた左腕が

血で赤く染まっていました。

 

捕虜たちを連れて

先に下船するようにと、

落ち着いた命令で答えに代えた

バスティアンは、

廊下の向かいにある艦長室へ

移動しました。

 

机の引き出しを漁ると

救急箱が出て来ました。

バスティアンはそれを手に取り、

洗面台の前へ向かいました。

上着を脱いで確認した傷は、

予想通り、

それほど大したものでは

ありませんでした。

 

バスティアンは熟練した手つきで

包帯を巻き、応急処置をしました。

血のついた手を洗って

顔を上げると、

思わず笑みがこぼれました。

認識票の紐に通さた指輪が、

暮れゆく夏の陽射しの中で

輝いていました。 

 

鏡を見ていた視線をそらした

バスティアンは

血と汗と雑念をすべて洗い流すように

急いで顔を洗いました。

濡れた顔を拭き、

軍服の身なりを整えると

再び本来の顔色を

取り戻すことができました。

 

バスティアンは

引き出しから見つけた葉巻を

一本咥えて、

艦長室を後にしました。

船尾の方から聞こえて来た

銃声さえも止むと

完璧な静寂が訪れました。

 

銃を携えたバスティアンは

規則正しい歩みで

敵艦の通路を横切りました。

船着き場の向こうに見える海は

美しい青緑色に輝いていました。

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バスティアンは、オデットのことを

マクシミンに頼むのは、

とても辛かったと思います。

でも、彼女の一番助けとなり

彼女を幸せにしてくれるのは

マクシミンだと思って、

彼にオデットを託したのだと

思います。

 

戦争とはいえ、バスティアンは

むやみに敵の命を奪う人では

ないのですね。

そうせざるを得ない時でも、

苦しんで死ぬことのないように

配慮するなんて、

バスティアンは、とても優しいです。

 

結婚指輪を指からは外したけれど

自分の身元を確認するための

認識票の紐に指輪を通し、

それが輝いているのを見て喜ぶ

バスティアンが切ないです。

 

そして、バスティアンは

青緑色の海を見て、

オデットの瞳を

思い出したのですよね。

離婚をしても、

バスティアンの心の中は

オデットのことで

いっぱいなのでしょう。f:id:myuieri:20210206060839j:plain