2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧
797話 真実を語ろうとしているラティルのことを、タッシールは心配しています。 ◇予測が外れる時◇ ヘイレンはタッシールに 何か心配な点があるのかと 尋ねました。 タッシールは首を横に振ると、 どんなところが心配というより、 全体的に心配だと答えました…
796話 ラティルは、あまり親しくないという理由で百花を呼び出しました。 ◇真実を告げたい◇ ラティルは、 ロードが汚名を着せられていると 主張しながら、 自分はロードと関係ないと 言うのではなく、 自分がロードであると、 先に明らかにするつもりだけれ…
125話 ビョルンはハインツと喧嘩をして、腕を折ってしまいました。 これはすべて狂った鹿のせいだと 結論を出したビョルンは 体を起こしました。 割れるように痛い頭と左腕の痛みが、 昨夜の酷い記憶を 思い出させてくれました。 習慣的に呼び鈴に腕を伸ばし…
795話 イーリス伯爵はラティルが人を傷つけないことを見せて欲しいと頼みました。 ◇金色の鍵◇ 伯爵は期待する目で ラティルを見つめました。 彼女は眉間にしわを寄せました。 人が安全だということを どうやって見せればいいのか。 人と怪物を混ぜておいて、…
124話 パーティー会場を抜け出したビョルンは女性の悲鳴を聞き、そちらへ向かいました。 また狂犬だ。 ロビン・ハインツは呆れた顔で 自分の前に立っている王子を 見つめました。 首をそっと傾げて 彼を見下ろすビョルンの表情も 大して変わりませんでした。…
794話 ラティルは、牢屋にいる酔っ払ったレアンの腹心を訪ねました。 ◇忠実な腹心◇ ラティルは腰を屈め、 腹心の汚れた姿を見ながら 彼が大丈夫そうだと言って 笑いました。 腹心の表情が歪みました。 彼はラティルに、 何の用でここへ来たのかと 尋ねました…
123話 ビョルンは噴水台に座って、馬車が迎えに来るのを待っています。 エルナは帰ってくるだろう。 すでに分かっている事実を 思い出しながら、 ビョルンは、 すでに飽きるほど吸った葉巻を もう一本取り出しました。 無節操な喫煙は、 死にかけた老人のよ…
793話 カルレインは白魔術師が見つかったと言いました。 ◇カルレインは天才◇ カルレインの話が終わると、 ラティルは口を開けたまま 閉じることができませんでした。 ラティルは、 それは本当なのかと尋ねました。 カルレインは「はい」と答えました。 ラテ…
792話 ラティルはベゴミアの侍女たちを馬小屋へ行かせました。 ◇安堵と心配◇ ラティルが、 わざわざ罠を仕掛けたことに気づいて サーナット卿が驚いている間、 レッサーパンダは、 皆、のらりくらりして 仕事もしなかった。 特に世話をされている人はいなか…
791話 レアンはアニャから、ラティルの情報を聞き出そうとしています。 ◇盗み見◇ クラインを探しに行くために ゲスターの部屋に入った時、 グリフィンが衝突するように 窓ガラスまで飛んで来て、 ライオンの尻尾で窓を叩きながら 「 ロード、急ぎの用がある…
790話 ベゴミアがベールを外すと、アイニの顔が現れました。 ◇一度だけ信じて◇ アイニは一気に酒を口に含むと グラスを下ろし、 優雅に口元を拭いた後、 どうして分かったのかと 尋ねました。 実はタッシールが予想したのは、 アイニが新婦側の人々の間に 混…
789話 レアンの婚約者のベゴミアは、顔をベールで隠しています。 ◇ベゴとの食事◇ その晩、ラティルは わざとベゴを食事に誘いました。 隣の席にタッシールを座らせ、 二人でベゴを きちんと探るつもりでした。 しかし、ラティルは、 依然としてベールで顔を…
122話 エルナがいなくなってから、ビョルンは不機嫌なままです。 午後遅く、 フィツ夫人の執務室を訪れたリサは いつも浮かない顔をしていたけれど なぜか、今日は 元気いっぱいに見えました。 フィツ夫人はリサに どうしたのかと尋ねました。 彼女は、少し…
788話 ヒュアツィンテはエイモンズ王国の記録の中にランスター伯爵の名前を見つけました。 ◇嘘をつくのが上手◇ ヒュアツィンテは、 自分が知っているランスターを 思い浮かべました。 それから、彼は、 偶然だろうかと思いながら、 次のページをめくりました…
121話 ビョルンはエルナの置き手紙を読み始めました。 ビョルンへ こんな風に、 あなたから去ることになり 申し訳ありません。 間違った方法だけれど、 他にどうしようもなかった。 あえて理解してくれとは、 言いません。 ビョルンの許しを請うことが でき…
787話 レアンはヒュアツィンテに話したいことがあるようです。 ◇長い話◇ レアンは、 そんなに聞こえのいい話ではないと 言いました。 ヒュアツィンテは、 自分たちは良い間柄ではないので いい話が出てこないだろうと 棘のある言い方をしました。 しかし、レ…
120話 エルナはパジャマを脱ぎ捨て寝室から出て行きました。 ビョルンを乗せた馬車が 大公の橋を渡ったのは、 真夜中過ぎでした。 エルナは とっくに眠っているだろう。 こうするつもりはなかったけれど 不本意ながら、 しきりにエルナを待たせてしまう 現実…
786話 ゲスターはアドマルの境界石の所で、白魔術師の杖の破片を見つけました。 ◇杖の破片◇ ラティルは仕事を終えると、 いつものようにアドマルへ行くため 寝室に直行しました。 アドマルは砂混じりの風が よく吹く所なので、服を着替えてから 出かけるつも…
785話 ラティルを妨害するために、白魔術師はクラインを狙っています。 ◇見つからない◇ 砂が頭よりも高く 舞い上がりました。 ラティルは口元を覆って 咳き込みました。 そうしているうちに、砂が落ちると 目をこすって、 再びシャベルで砂を掘り始めました…
784話 白魔術師は、ゲスターと一緒にいた女は誰なのかと尋ねました。 ◇手を握る◇ レアンは、 生まれて初めて見る緑色の髪を ぼんやりと見ながら、 あなたが誰なのか知りたいと 尋ねました。 白魔術師は「白魔術師」と 短く答えました。 レアンはその時になっ…
783話 ゲスターの方へ金属が飛んできました。 ◇あの人のようだ◇ 薄緑色の髪が足首に届くほど長い男が 片手に持った手錠を くるくる回しながら近づいて来ました。 目が合うと、男は楽しそうな声で あなたがゲスター? と尋ねました。 ゲスターは眉をひそめま…
119話 エルナは自分の寝室に戻りました。 浴槽から立ち上る 甘い香油の匂いが広がり、 メイドたちが誰も口を利かない 静かな浴室に おとなしく座っていたエルナは、 水面を漂う花びらを じっと見下ろしながら、 この時間が終わるのを待ちました。 数日間、眠…
782話 ラティルはクラインとゲスターのことを心配しながら、グリフィンの後を付いて行きました。 ◇血の匂い◇ グリフィンは、 ラティルが追いかけられる速度で 飛んで行き、ある部屋の窓から 中へ入りました。 ラティルは立ち止まって、 あれは誰の部屋なのか…
118話 大公妃の部屋を改装した室内装飾家がやって来ました。 王国最高の室内装飾家として 名声を博している ローレンツ·ディクスは、 大公邸の客用応接室に向かいながら 名実共にレチェン最高の有名人である エルナ・ドナイスタに 会えるかと思うと、 隠し切…
781話 クラインとゲスターは一緒にディジェットへ行くことになりました。 ◇冒険家たちとの再会◇ ゲスターはクラインを連れて ディジェットの近くに到着しました。 どこに行けばいいのかと尋ねる ゲスターに、クラインは 自分に付いて来るよう言いました。 そ…
117話 エルナとアルセン公爵夫人が食事をしているところへ、ビョルンがやって来ました。 招かれざる客に アルセン公爵夫人は 不満を露にしましたが、 少なくとも同じ食卓に座って 話を交わす程度の 寛容さは与えました。 それは、自分を騙してきた孫を 許し…
780話 ラティルはクラインに犯人は誰だったのかと尋ねました。 ◇理由が分からない◇ 自分が犯人だとゲスターが言ったと クラインは答えました。 ラティルは一瞬耳を疑い 何を言っているのかと聞き返しました。 ゲスターはこのことに 何の関係もないはずだから…
116話 エルナはビョルンと昼食をとることになりましたが・・・ 食器に触れる カトラリーの音が止まると、 ガーデンルームは 静寂に包まれました。 手に持ったナプキンを じっと見下ろしていたエルナは、 久しぶりに頭を上げました。 ビョルンは、頬杖をつい…
779話 ラティルから陛下2を受け取ると、クラインは、それを振り始めました。 ◇宝石がない◇ クラインは膨れっ面をして、 これは自分のものではないと 主張するや否や、ラティルは 心の中で悲鳴を上げました。 どうして分かったのだろうか。 クラインが陛下2…
778話 カリセンからのプロポーズの返事は? ◇ラティルが怒りそう◇ レアンの腹心が、固い表情で 部屋の中に入って来た時、 レアンは、新しいバイオリンと 予備の2つのバイオリンを並べて 見ていました。 腹心はレアンに近づき、 クラインが使節を殴った話を …