2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧
705話 ラティルはサーナット卿に、他の女性と結婚するよう勧めましたが・・・ ◇サディかサビ◇ ラティルは、 その言葉を口にしたことを 後悔しました。 サーナット卿が すぐに答えなかったので、 自分は、バカ者中のバカ者だと ラティルは自分を責めました。 …
90話 エルナとビョルンはバフォードへ向かっています。 田舎道は永遠に終わらないかのように 長く続きました。 ちらほら見えていた農家まで消えると、 馬車の窓の外に見えるのは 緑の波だけでした。 ビョルンは為す術もなく、 野原と森、そして、その退屈な…
704話 アイニの母親が怪我をしたのは、タッシールのせいなのでしょうか? ◇戦いたくない◇ タッシールは、すぐには答えず、 ラティルをチラッと見ました。 彼女は、 タッシールがやったんだよねと もう一度尋ねました。 タッシールは返事の代わりに 微妙な表…
89話 ブレンダ・ハルディに掴まっていたエルナは王妃に呼ばれました。 王妃は、ホールが見下ろせる 2階の手すりの中央で 足を止めました。 室内楽団が演奏するワルツの旋律が 春の夜を盛り上げていました。 気持ちよく笑って騒いでいた客たちは、 一人、二…
703話の要約。ラティルはクラインに正式な側室になって欲しいと頼みましたが・・・ ◇騎士というものは◇ クラインの顔が明るくなったので ラティルは、クラインが 当然そうすると答えるだろうと 思いました。 ところが、クラインは 考えてみると言ったので、 …
88話 いよいよ双子の誕生パーティーです。 フィツ夫人の助けを借りて選んだ 食器と花で飾られた晩餐室は、 春の風景のように美しくなりました。 燭台とセンターピースの位置、 セットされたカトラリー一つ一つを 注意深く確認した後、 エルナはようやく 安堵…
702話 ラティルとサーナット卿は、誓約式のために用意した彼の礼服を見に行くことになりました。 ◇さっきまでのことは何?◇ 簡単に体を洗って着替えた二人は 窓から部屋を出ました。 サーナット卿は高くて狭い塀を すいすい走り、ラティルも その後を付いて…
701話 サーナット卿はラティルに口を重ねてもいいかと尋ねました。 ◇メトロノーム◇ その言葉に驚いたラティルは 目を大きく見開きました。 しかし、サーナット卿は、 冗談を言っているような顔では ありませんでした。 なぜ彼は、急に今、 そんなことを言い…
700話 ラナムンの部屋にいるラティルを慌てて訪ねて来た人は? ◇自決?◇ 訪ねて来たのは ラティルの秘書でした。 ラナムンは、 ラティルの手を放すと ゆりかごに手をつきました。 ラティルはどうしたのかと尋ねると 秘書は慌てて、 アイニ皇后が自決したと叫…
699話 シピサと出かけようとしたラティルは、乳母から皇女の具合が悪いと聞かされました。 ◇興味を持って欲しい◇ 約束の時間が迫っていました。 よりによって、やるべきことが 同時に重なってしまい ラティルは困ってしまいました。 侍女たちが焦りながら 近…
698話 ラティルとヒュアツィンテの手紙のやりとりは、まだ続いています。 ◇拒絶◇ カリセン内部で、 アイニに対する処遇を決めることと 外国の皇帝の影響力の下で 処罰することとは全く違う。 アイニの件は、私の方で処理する。 これは我が国のことだから 手…
697話 ラティルはメラディムとの楽しい旅行?を終えて宮殿に戻って来ました。 ◇順調◇ ラティルは、しばらく休むや否や、 カルレインとタッシールを呼び、 怪物が出没した時期、消えた時期、 ロードが生きていた時期、 対抗者が生きていた時期に関する情報を …
87話 博覧会で心身ともに傷ついたエルナの元へ、ビョルンがやって来ました。 エルナはぐっすり眠っていました。 ビョルンは、そばに坐って しばらく彼女を見つめても 微動だにしませんでした。 ビョルンは、その事実に むしろ安心しました。 話す言葉を見つ…
696話 アイニが見捨てた男は領主の息子でした。 ◇大きな希望◇ 領主の息子だって? あまり正体を知られたくなかったのか 男の顔は、あっという間に 真っ赤になりました。 しかし、男は羞恥心に耐えながら、 自分の命は自分で守るものだから 誰に何と言われて…
86話 エルナはビョルンと一緒に博覧会を見学しています。 冷たい鉄の塊でいっぱいの 空間を抜け出すと、 あらゆる珍しくて美しいもので 満たされた風景が 繰り広げられました。 そこでエルナは 童話の主人公になりました。 遠い東方の砂漠、 名も知らぬ数多…
695話 ラティルがロードで、彼女は血人魚に人々を拉致させたと、アイニは人々に話したようです。 どこへ行ったのかと思ったら、 いつの間にか地上に上がって、 あんな話を広めていたのかと ラティルは眉をひそめて アイニを見つめました。 そして、アイニは …
694話 ラティルは血人魚たちを率いて来たのかと言われましたが・・・ ◇血人魚 vs. 人魚◇ ラティルは、 自分は隊長ではないと、 心の中で叫びましたが 表面では、そんなそぶりを 見せませんでした。 そして、自分より、 はるかに背の高い人魚に 見下ろされて…
693話 上官の人魚は、岩の間に頭を突っ込んだまま動かない部下の肩を引っ張ると・・・ ◇助けに来るよ◇ 部下の人魚は気絶していました。 だらんとした体は、 上官の人魚が、部下の肩から 手を放すや否や、 地面にドンと音を立てて倒れました。 誰だ! 上官の…
692話 ラティルは人魚と対面しました。 ◇人魚も血人魚と同じくらい 髪飾りが華やかな人魚は、 人間一人が訪ねて来ると 聞いていたけれど、その人かと ラティルに尋ねました。 聞かれるや否や、彼女は、 何も分からぬまま、とりあえず、 そうだと答えました。…
691話 ラティルは人魚と戦いに行くメラディムに同行しましたが・・・ ◇粉を浴びたら◇ ラティルは、 目の前に広がる青い水を眺めながら 普通の川のように見えると 言いました。 メラディムは、 ここに来れば、 人魚を見ることができると 言いましたが、 ラテ…
690話 ラティルとタッシールが、良い雰囲気になっています。 ◇手に余る人◇ ラティルは、 タッシールのボタンを 一つ一つ外しながら、 何かを聞きに来たのにと考えましたが 彼女は手を止めませんでした。 タッシールは、 ラティルの背中を掴み、 彼女を引き寄…
85話 いよいよ博覧会当日になりました。 国王の行列は、 大勢の群衆の間を通り、 博覧会の展示場へ向かいました。 大通りと広場を埋め尽くした 人々の歓呼の声が 天と地を揺るがすようでした。 エルナはその勢いに圧倒され、 屋根のない馬車の手すりの 向こ…
689話 ラティルが戻った先は、サーナット卿の家でした。 ◇こいつ、どうしたんだ?◇ 陛下・・・ サーナット卿は 気が抜けたような声で呟きました。 ラティルは、 食事中に来て申し訳なかったと 素早く謝ると ゲスターを突き飛ばしました。 ランスター伯爵は、…
84話 いよいよ王家の人々がやって来ました。 男性たちが集まっている書斎から 追い出された クリスティアン王子が むっとした顔で戻って来ました。 やはりそうだと思ったかのように 笑った王妃は、 テーブルの一番端の席を 目で差しました。 そこは、できる…
688話 ラティルがダガ公爵の墓を掘り起こしていると・・・ ◇ダガ公爵の幽霊◇ 何となく、ラティルは 誰かの心の中を感じました。 声は聞こえませんでしたが 誰かの心の中に、 墓を掘り起こしている自分の姿が 見えました。 誰かがこちらを見つめていました。 …
687話 ラティルはアイニの弟に会いに行きました。 ◇アイニの弟◇ 誰だろう? 子供の本音が聞こえて来ました。 彼は、とても怖がっているようなので ラティルは、 少し後ろに下がりました。 ラティルは、 アイニの弟が幼いことを 知っていたけれど、 実際に向…
686話 ラティルは手紙の上に誰の印影を見つけたのでしょうか? ◇手紙を書いた人◇ ラティルは、眉を顰め、 首を傾げました。この印影を どこかで見たことが あるような気がしました。 ラティルはサーナット卿にも 印影を見せました。 黒魔術師は、 椅子の周り…
262話 グリフィンはサーナット卿に、降りないのかと尋ねました。 ◇ロードは死んだはず◇ サーナット卿は ぼんやりしていましたが、 グリフィンの言葉に ぎょっとしました。 グリフィンは、 癪に障ると言いたげな目で 彼を見ていました。 サーナット卿は グリ…
684話 ラティルは動物の仮面たちに、世界征服に興味がないと言いました。 ◇沈黙を守る狐の仮面◇ 動物の仮面たちは、 ラティルをロードではなく ロードの真似をする何かのように 見始めました。 ラティルは、カルレインが 動物の仮面たちの話をする時、 気乗…
683話 ギルゴールの菜園で、頭の花たちの会話を聞いたラティルは、その足で、ゲスターの所へ向かいました。 ◇幻想が壊れた◇ 虫一匹も殺せない顔をしているのに サーナット卿を手のひらに乗せて 嘲弄していたなんて。 ラティルは、 ゲスターの優しそうな笑顔…