自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 702話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 人の心は変わるもの

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702話 ラティルとサーナット卿は、誓約式のために用意した彼の礼服を見に行くことになりました。

◇さっきまでのことは何?◇

簡単に体を洗って着替えた二人は

窓から部屋を出ました。

サーナット卿は高くて狭い塀を

すいすい走り、ラティルも

その後を付いて走りました。

 

こんなにすぐに

礼服を見せる必要はないのに。

後で持って来て、

見せてくれればいいのにと

ラティルは考えましたが

サーナット卿が、

一生懸命、走って行く姿を見ると、

一緒に浮かれてしまいました。

真夜中に二人で

子馬のように走り回ったのは、

昔の話でした。

 

ラティルは、

もう知らないと思いながら、

ただただ笑っていました。

先に走っていたサーナット卿が

それを聞いて、

後ろを振り向いたところ、

塀から転がり落ちてしまいました。

ラティルは

お腹を抱えて座り込みました。

 

ラティルはサーナット卿に

何をしているのかと尋ねると、

彼は、塀の下で

努めて平然としたふりをしながら、

しばらく、よそ見をしていたと

答えました。

ラティルは、

サーナット卿が落ちた所へ

素早く走って行きました。

サーナット卿は塀に額を当てて

自責していましたが、

ラティルが見下ろすと

すぐに頭を離しました。

ラティルは手を伸ばして、

早く上がって来てと言いました。

 

二人は、あっという間に、

すでに灯りが全部消えた

店の前に到着しました。

 

どなたもいらっしゃいませんか?


と聞きながら、

サーナット卿が扉を叩くと、

その内側に付いているらしい鐘が

鳴りました。

 

ラティルは、

店主は、家に帰ったのではないかと

尋ねるとサーナット卿は、

店主は、ここに住んでいて、

遅く来ることがあれば、

とりあえず扉を叩くよう

言われていると答えました。

 

その言葉が終わるや否や、

店主が扉を開けて顔を出しました。

彼は、ついにサーナット卿が

あの礼服を取りに来たのだと思い

欠伸をした後、扉を大きく開いて

二人に中へ入るよう促しました。

 

チラッとラティルを見た店主は

この人と結婚するのかと尋ねました。

サーナット卿は、

店主の質問に答える代わりに、

ラティルを連れて

奥の部屋へ歩いて行きました。

部屋の扉を開けると、

中央に上半身だけの

マネキンが見え、

店主が灯りをつけると、

マネキンが着ている礼服が

光を受けて煌めきながら

姿を現しました。

ラティルは眩しい衣装を見て

感嘆の声を漏らしました。

社長は、

丹精込めて作ったと言って

くすくす笑うと、

サーナット卿に鍵を渡しました。

そして、自分は部屋に戻って寝るので、

扉を閉めて行って欲しい。

鍵は、明日、執事を通して

すぐに返してくれればいいと頼むと

一人で二階に上がってしまいました。

 

ラティルは、

サーナット卿が、

この店の常連なのかと尋ねました。

彼は、

最初に近衛騎士になった時から

ずっと付き合いがあると答えると、

礼服を注意深く叩きました。

 

ラティルは、

これが執事の言っていた礼服かと

呟きながら、礼服の出来具合いを

一つ一つチェックしました。

本当に丹精込めて

作った服のようでした。

 

メラディムが目をつけそうだと、

つい、ラティルは他の側室の話を

持ち出してしまったので、

あっ、しまったと思いながら、

サーナット卿の方を振り向き、

一度、礼服を着てみないか。

来ているところを見てもいいかと

尋ねると、サーナット卿は

 

いいですよ。

 

と返事をし、ラティルに剣を預けて

上着を脱ぎました。

彼がシャツまで脱ぐと、

きれいな肌の上に

ラティルが残した跡が、

あちこちに見えました。

ラティルは剣を抱えたまま、

彼に背を向けました。

ガザガサいう音が

ずっと後ろから聞こえていましたが

ついにサーナット卿は

着替え終わったと言いました。

 

ラティルは、

ゆっくりと向きを変えて、

礼服姿のサーナット卿を見ると、

思わず拍手をし、

本当によく似合っていると

感嘆しました。

ラティルが手を叩き続けると、

サーナット卿は、

片手をお腹に当てて

軽く挨拶をしました。

ダンスをする前に相手にする

挨拶でした。

 

ラティルは、

踊ろうということなのかと思い、

承諾の挨拶をすると、

サーナット卿はにっこり笑って

ラティルに手を差し出しました。

ラティルがその手を握ると、

彼はゆっくりと体を動かしました。

ラティルはサーナット卿を

からかおうとして、彼の肩に

頭をもたれましたが、

なんだか、サーナット卿のダンスが

少し悲しく感じられました。

 

そして、ゆっくりとしたダンスが

ついに終わると、

サーナット卿はラティルを放して

後ろに退きました。

彼がダンスを終えた時の挨拶まで

完璧にすると、ラティルは

雰囲気を明るくしたかったので、

厳かな表情を作り出すと、

サーナット卿は、

一生一人だけのために

心と体を捧げることを誓えるかと

誓約式で言う言葉を

冗談で言いました。

 

サーナット卿はラティルの手を取り、

手の甲と指に唇を当てながら、

「誓います」と答えました。

それを聞いたラティルは

頬に熱気が上がってきました。

まるで二人だけの誓約式のようでした。

 

もしかして、サーナット卿は

気が変わったのか。

側室に入ることを

決心してくれたのかと思い、

サーナット卿は、

ラトラシル皇帝の側室となり、

永遠に彼女に帰属することを

誓うかと、浮かれて尋ねました。

彼が二人だけの誓約式を望むなら、

そうすることができました。

対外的な誓約式は、

後で、またやればいい。

考えてみると、二人だけの誓約式も

ロマンチックでした。

他の側室とは

こんなことをしたことが

ありませんでした。

 

ラティルは目を輝かせ、

サーナット卿の唇を見つめました。

彼が「はい」と答えたら、

すぐに彼を引き寄せて

キスをしなければなりませんでした。

 

しかし「いいえ」という

サーナット卿の返事に、

ラティルの微笑はすぐに消えました。

サーナット卿は

握っていたラティルの手を

ゆっくりと下ろしました。

二人の間に漂っていた、

生き生きとして、温かな雰囲気は

あっという間に消えました。

ぼんやりとしているラティルの頬に

サーナット卿は軽くキスをすると

礼服を脱ぎました。

ラティルは、

「なぜ?」と尋ねることもできず

近くの椅子に座りました。

さっきまでのことは、

何だったのだろうと思いました。

◇売りたくないから◇

サーナット卿の執事は、

微かな焦げ臭い匂いを嗅いで

起き上がりました。

彼は仰天して、火を使いそうな

あちこちの部屋の中を

歩き回りました。

部屋の中まで隈なく調べた執事は、

ついに裏庭へ出ました。

 

執事は、

パチパチと音を立てながら

燃え盛る火の中に、

華やかだったはずの服が

丸まって入っているのを見て

驚いて走って行きました。

 

執事は、

これは礼服ではないか。

使わないなら、

そのまま売った方がましなのに、

こんなに高価なものを

燃やしてしまうなんて、

お金を燃やすのと変わらないと

サーナット卿を非難しました。

 

手間と時間とお金をかけて作った礼服を

使わないからといって、

燃やしてしまうなんて、

執事はもったいなくて

涙が出るところでした。

 

しかし、サーナット卿は

誰にも売ることができないからと

淡々と答えました。

 

執事は我慢できなくなり、

それなら、そのまま家に

置いておけば良かったと

抗議しました。

しかしサーナット卿は

返事をしませんでした。

 

礼服が燃え尽きると、

サーナット卿は横に置いておいた

バケツで水を注ぎました。

服が燃え残った場所には

黒い灰と、煤に覆われた

装飾用の宝石が一つありました。

 

サーナット卿が宝石を拾い上げると

その上の煤が飛んでいきました。

サーナット卿は

宝石をじっと見下ろすと、

それを懐の中へ入れました。

執事はもったいなくて、

結局、涙を

ぽつりぽつりと流しました

◇人の心は変わるもの◇

別の考えに

気を取られていたラティルは

タッシールに呼ばれると、

びっくりして腕を下げました。

タッシールは

フォークにパイを刺して

ラティルを見つめていました。

 

ラティルは、

どうしたのかと尋ねると、

タッシールは不機嫌そうな顔で

自分は嫉妬深いので、自分の前で

他の男のことを考えるのは

絶対に禁止だと

ブツブツ文句を言いました。

 

的を射た言葉に、ラティルは、

ぎこちなく笑うと、

彼に謝りました。

そして、どうして分かったのか。

バレバレだったのかと尋ねました。


タッシールは、

それだけ深く悩んでいるなら、

自分に相談するはずなのに、

そうしないということは、

他の男の問題だからだと答えました。

ラティルは、

タッシールがとても頭がいいと

思いました。

 

ラティルは

何も言いませんでしたが、

タッシールの主張は

100%正解でした。

 

ラティルは今日の早朝の

サーナット卿の奇妙な答えを

頭の片隅に片付け、

タッシールのことだけを考えると

告げた後、

アイニを捕まえるための変化要因が

何なのか考えてみたかと尋ねました。

 

タッシールは、

自分の計画にとって

最も大きな変化要因は議長で、

その次はヒュアツィンテ皇帝だと、

答えました。

ラティルは、その言葉に同意し、

議長はどこへ行っても

変化要因だと言いました。

 

タッシールは、

この二人は変化要因だけれど、

傍からどうすることもできない

変化要因なので、彼らに対しては

その都度対応することにする。

それに、それは

皇帝の特技でもあるからと

言いました。

 

ラティルは、

いつから自分の特技が

変化要因に対応することになったのかと

尋ねると、ぼんやりと

タッシールを見つめましたが、

素晴らしい特技のような気がして来て

一応納得しました。


そうでしょう?


と返事をしたタッシールが

口角を上げるのを見たラティルは

からかわれたことに気づきました。

ラティルか声を低くして

彼の名前を呼ぶと、

タッシールはウィンクをして、

彼女の口にパイの欠片を入れました。

 

ラティルが、

もぐもぐパイを噛んでいる間、

タッシールは、

その二人の次に気になるのは、

アイニ元皇后の弟たど言いました。

ラティルは、

 

なぜ、あの子が?

 

と尋ねると、タッシールは、

若いからだと答えました。

ラティルは、

 

どうして、それが?

 

と聞き返すと、

タッシールは、

子供たちは自由に考えるので、

自分も子供たちの想像力を

予測するのが少し難しい。

けれども、今アイニ元皇后は

対外的に自決し、父親は死に、

母親は頼りにならないと答えました。


ラティルは、

母親が頼りにならないのかと

聞き返すと、タッシールは、

アイニ元皇后が亡くなったという

知らせを聞いて、

裸足で飛び出そうとしたのを

辛うじて捕まえたそうだと

答えました。

ラティルは、

本当なのかと尋ねると、

タッシールは、

ダガ公爵家の使用人たち全員が

見たようだと答えました。

 

ラティルは、

それを知っているということは、

その家の使用人の中に

タッシールの情報源が

いるということなのかと

尋ねました。

タッシールは、それには答えず、

権力を持った子供が

窮地に追い込まれたので、

どの方向に飛び出すかは

分からないと説明しました。


ラティルは、

思ったより幼いアイニの弟を

思い出してため息をつきました。

ラティルは、彼が気の毒だと

呟きました。

 

タッシールは、

その次に気になる変化要因は

クライン皇子だと言いました。

ラティルは、ソファーの背もたれに

頭をもたせかけていましたが、

突然の名前に驚いて顔を上げました。

アイニの弟はともかくとして、

クラインの名前は

あまりにも突然でした。

 

タッシールは、

クライン皇子は臨時の側室なので

いつでも帰れる人だ。

カリセン内で皇帝への不満が

募った今、

皇子がカリセンに戻れば、

自分が準備中の計画が狂う確率が

ぐっと高くなると説明しました。

 

ラティルは、

クラインは自分のために

魂まで捧げてくれたのだから、

帰るはずがないと

笑いながら手を振って

反論しました。

しかし、タッシールは、

クライン皇子は、

法的にはいくらでも帰れる。

そして、人の心は絶対ではないと

微妙に笑いながら言うと

ラティルは不安になりました。

 

タッシールは、

生涯愛し合った仲の良い夫婦も

些細な誤解で別れてしまうことは

少なくないので、

確信してはいけないと忠告しました。

意味深長な言葉に

ラティルは訳もなく不吉になり、

姿勢を正しました。

 

確かにアリタルとギルゴールも

誤解のせいで、

仲違いした夫婦でした。

それに、サーナット卿も、

気持ちが戻って来たかのように

振る舞い、

永遠に身も心も捧げると誓いながらも

側室になってくれるかと聞いたら

嫌だと答えました。

タッシールの言うことは

本当でした。

 

クラインもラティルに

好きだと言うけれど、

彼の気持ちが、

いつもそうだと考えるのは

傲慢でした。

さらに、ラティルは

タッシールが例に挙げた

「生涯、愛し合った

仲の良い夫婦生活」も

クラインとやったことが

ありませんでした。

 

タッシールは、

そんなに心配する必要はない。

皇子が臨時の側室をやめて、

本当の側室になると言ったら、

これ以上の変化要因ではなくなると

慰めました。

 

◇正式な側室に◇

もやもやしたラティルは

すぐにクラインを訪ねました。

ところがクラインは温泉に行っていて

部屋にいませんでした。

ラティルは

彼を待つかどうか悩んだ末、

時間を確認して温泉に行きました。

ラティルは温泉に近づいて

クラインを呼ぶと、

彼は水の中から

すっと頭を突き出しました。


水気をたっぷり含んだ髪の毛の奥の

美しい目元が曲がりました。

彼はラティルを呼ぶと、

あっという間に泳いできて、

さっとお湯の外に出ると、

自分に会いに来たのかと尋ねました。

彼が来ている薄手の服も

びしょ濡れになり、

体に張り付いていました。

 

ラティルは、

クラインの顔にだけ、

視線を向けようと努めながら、

彼に提案したいことがあると

告げました。

クラインは、

 

いくらでも!

 

と答えると、ラティルはクラインに

臨時の側室ではなく、

完全な側室になったらどうかと

提案しました。

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サーナット卿がラティルに

永遠に身も心も捧げると誓ったのは、

彼が運命で定められた

ラティルの騎士だからであり、

それは側室になることとは

別物なのだと思います。

ラティルは、

身も心も捧げてくれるなら、

側室になるのは当然だと

思ったのかもしれませんが、

サーナット卿の中では、

2つの間に、

きっちり線を引いているように

感じました。

 

物事は時にうまく行かないと

タッシールに言われた時、

ラティルは、

アリタルとギルゴールのことを

思い浮かべましたが、

ヒュアツィンテが自分を迎えに来るのを

待っていた時、ラティルは

自分たちは、最高のカップルだと

信じていたと思います。

けれども、

自分たちの思いとは関係ない力が働いて

2人の中は切り裂かれてしまいました。

ラティルは、

自分に対するサーナット卿の愛も

揺らぐことがないと

思っていたかもしれないけれど、

ゲスターの策略により

呆気なく奪われてしまいました。

そして、自分のことを

愛してくれていたはずの家族にも

裏切られたラティル。

人の心は変わるものだということを

ラティルは身をもって

知っていると思います。

 

shaoron-myanmyan様

いつもコメントを

ありがとうございます。

私も、タッシールが

喜んでいるシーンは

読んでいて嬉しくなります(^^)

708話は、タッシールの回ですので

しばらくお待ちください。

 

モミ様、ミモザ

コメントありがとうございます。

お話の初めの頃は、

サーナット卿が一番いいと

思っていましたが、

今は、ゲスターよりも下かも(^^;)

ゲスターは性格が悪くて、

卑怯な手を使うけれど、

ラティルへの想いはブレがないので

うだうだしているサーナット卿よりは

マシだと思うようになりました。

 

モミ様、ミモザ様の

おっしゃる通り、

ラティルは、サーナット卿と、

そんなことをしている暇があるなら、

プレラやシピサの面倒を

見に行けばいいのにと思います。

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