2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧
889話 黒魔術師は宰相に、カバンの中に何を入れて来たのかと尋ねました。 ◇カバンの中から◇ ロルド宰相は、カバンに 何を入れて来たのだろうか。 ラティルは彼を見ました。 そうしているうちに、ラティルは、 ロルド宰相がペンと手帳を 探している時に、 何…
888話 宰相は、ラティルとゲスターと一緒に、黒魔術師の村へ行くと言い出しました。 ◇賢くて執拗な人◇ 予想できなかった宰相の発言に、 ラティルは、口をポカンと開けて 彼を見つめているうちに、 少し沈鬱な気分になりました。 そして、 宰相の言う通りだ。…
887話 ゲスターが持って来たのは新聞でした。 ◇黒魔術師の村へ◇ なぜ、ゲスターは 新聞を持ってきたのか。 しかも、彼の表情が あまり良くないため、 ラティルは不安になりました。 ゲスターは、 これ・・・明日出ます・・・ と言って持って来た新聞を ラテ…
175話 外伝22話 ビョルンとリサはバフォードの男を決める大会に出ることになりました。 王子はよく飲み、メイドはよく積む。 それ以外のどんな言葉でも 目の前の光景を 説明できそうにありませんでした。 シュベリン宮殿の使用人たちは、 かなり衝撃を受けた…
886話 ラティルはザイシンと初めての夜を過ごしています。 ◇意地悪なラティル◇ ラティルは、 ザイシンが力を入れて 筋肉を膨らませる度に、 そうしなくても、 十分、素敵な体をしているのに、 なぜ、あんなに体を もっと大きくするのだろうかと いつも気にな…
174話 外伝21話 エルナとビョルンはバフォードで過ごしています。 ビョルンが尋ねる前に、エルナは 自分は大丈夫だと、まず返事をし、 体調には何の問題もなく、 きちんと食事も取り、 赤ちゃんも無事なので、 無理をしなければ何の問題もないと 話しました…
885話 ラティルは平和な宮殿生活を送っていますが・・・ タッシールが忙しく働いていた ある日の午後、秘書が近づいて来て 大神官が来たことを 教えてくれました。 タッシールは時間を確認してから 入ってもいいと承諾しました。 メラディムは 特に用事がな…
173話 外伝20話 早朝から、バーデン家は客を迎える準備で大忙しです。 田舎の邸宅は、 微弱な光が当たっただけでも光るほど すでに数日間、 こまめに掃いたり拭いたりが 繰り返されていました。 食料品貯蔵庫の棚は、 何人もの元気旺盛な若者が 留まっても問…
884話 ラティルはクラインに何を話すのでしょうか? ◇年上の赤ちゃん◇ クラインの前に近づいたラティルは ため息をつくと、クラインに、 話す前に、3、4回くらい 考えてみることはできないのかと 尋ねました。 膨れっ面をしていたクラインは、 ラティルが近…
172話 外伝19話 エルナが妊娠しました。 エルナは、 闇の中で目を覚ましました。 ゆっくりと、 目を閉じたり開いたりを 繰り返しているうちに、徐々に 視野と意識が明瞭になりました、 夢ではないと、 確信できるようになって初めて エルナは押さえ込んでい…
883話 ランスター伯爵は、12時間、空の指輪の箱を持って何をしていたのでしょうか? ◇ランスターでしょう?◇ 12時間、空の指輪の箱を持って できることは何があるだろうか。 投げる? 悪口を言う? ラティルは 何をしたのかと尋ねると、 ランスター伯爵の薬…
882話 議長をどうするか議論する必要はないと、グリフィンは言いました。 ◇果てしない孤独と恐怖◇ そんな必要はないって? ラティルは怪訝そうに尋ねました。 ギルゴールを待たなくてもいいのか、 それとも先に 相談しなくてもいいのか、 どちらだろうと考え…
881話 プレラの放った刃は議長に刺さりました。 ◇怒らないの?◇ まもなく議長の口元に ひねくれた笑みが 浮かび上がりました。 苦痛さえ感じていないようで 平然とした笑みでした。 その状態で、 彼は刃を抜くことなく、 両腕を広げて、 これ見える? 私はこ…
880話 下女の心を読んだラティルはプレラの所へ向かいました。 急いで扉を開けると、 扉が反対側の壁にぶつかって 跳ね返って来ました。 クレリスの周りに立っていた 側室たちが同時に首を回しました。 ラティルは入り口に立って プレラは? と尋ねましたが…
171話 外伝18話 夏も終わりに近づいています。 バルコニーの手すりの下に広がる庭を 見下ろしながら、エルナは 風の色が変わったと ぼんやり思いました。 真昼の日差しは 依然として熱いけれど、 朝と夕方の空気からは 徐々に変わり行く季節が 感じられまし…
879話 ゲスターはラティルに、すぐに宮殿に戻らなければならないと言いました。 ◇意識のないクレリス◇ ラティルは、 どうして? 何かあったの? と尋ねました。 ゲスターは、 色々なことが起こった。 その中の一つが、プレラの失踪だけれど 幸いここにいると…
170話 祭りの夜を照らす明かりの中で、エルナとビョルンは目が合いました。 同じテーブルに座って数分後、 ビョルンは「天気がいいね」と 最初の一言を発しました。 エルナは、つんと澄まして 「はい、そうですね」と返事をすると 顔を背けました。 ビョルン…
878話 ラティルたちが閉じ込められた洞窟の中にプレラがいました。 ◇ヘトヘト◇ ラティルがプレラと出会う前。 メラディムとタッシール、白魔術師、 ゲスターが、 消えた皇帝とラナムンを探す方法を 真剣に議論している時刻。 カルレインは 3人の子供の世話…
169話 外伝16話 ビョルンは勝てるゲームから降りて、大公邸へ戻りましたが・・・ レッスンをすることになっている 時間に合わせて、 何の前触れもなく、 ビョルンが帰って来ました。 ノックもなく開いた扉の方へ 思わず顔を向けたエルナは、 ぎょっとし、 姿…
877話 ゲスターは白魔術師を呼んでとタッシールに頼みました。 ◇イタチへの頼み◇ タッシールが白魔術師に連絡した後、 彼が来るのを待っている間、 メラディムは、 白魔術師がゲスターを 助けてくれるなら、 自分は湖に行って卵の世話をする。 しかし、白魔…
168話 エルナはビョルンに乗馬を習うことになりましたが・・・ その教師は詐欺師でした。 初めての乗馬レッスンまでは、 まあまあ良い教師の姿を見せていた ビョルンは、2日目から 徐々に本性を現し始めました。 エルナが怖がって悲鳴を上げると 目を細め、…
876話 ラティルの袖をまくり上げたラナムンの表情が固まりました。 ◇メラディムの話◇ どうしたの? と尋ねたラティルは、 自分の腕を見下ろすと びっくりして悲鳴を上げました。 見るからに恐ろしいほど、 腕の肉がえぐれていました。 ああ、私の腕を見て! …
875話 タッシールは何が変だと気づいたのでしょうか? ◇策略◇ いきなり、レッサーパンダだなんて どうしたのかと ヘイレンは尋ねましたが、 返事を聞かずに駆け出しました。 タッシールは手を後ろに組んで 机の前を歩き回り、 ヘイレンが戻るのを待ちました…
874話 木はプレラに、妹を消してあげようかと提案しました。 ◇木との奇妙な会話◇ プレラは 消してやるって、 どうやって消えるのかと尋ねました。 プレラは「消える」という言葉は 分かりました。 しかし、いるのが当然な妹を 消すというのは 理解できません…
873話 ラナムン、カルレイン、サーナットの意外な提案とは? ◇誰を連れて行く?◇ 一緒に行くって? ラティルは目を丸くして、 ラナムンとカルレインとサーナットを 交互に見ました。 子供たちはどうするのかという ラティルの質問に、 乳母に任せればいいと …
167話 エルナはせっせとタイプライターを打っています。 夕方、机の前に座って タイプライターを打っているエルナを リサは、改めて 感嘆の目で見つめました。 エルナのタイピングの実力は、 教本を見ながら たどたどしく打っていた以前とは 比べ物にならな…
872話 ラティルはゲスターに頼みごとをしたところ、2度も拒絶されました。 ◇ラティルも拒否◇ ラティルは、 体を丸めて窓枠に座り、 濃く淹れたお茶を フーフー冷ましながら飲みました。 お茶の香りと味、温もりに集中し、 怒りを抑えようと努めました。 自…
166話 外伝13話 エルナとビョルンは王宮に呼び出されました。 愛だったなんて! 一瞬、爆撃された廃墟のように 変わってしまった昼食のテーブルで エルナが思い浮かべることができる 考えは、それだけでした。 本当に愛だったなんて! ようやく我に返ったエ…
871話 グリフィンは、アニャと百花が死にそうだと叫びました。 ◇地面が消える◇ そんなことがあり得るのかと ラティルは一瞬、考えました。 アニャは吸血鬼で、 百花は人間だけれど、 アニャドミスと魂が結ばれていました。 2人の命の奪う方法が 全くないわ…
165話 外伝12話 エルナとビョルンはレチェンに戻って来ました。 エメラルド色の海。 砂漠の赤い町。 色とりどりのバラが揺れていた祭り。 エルナは上気した顔で 机の上に広がっている写真を 整理しました。 全ての写真を額縁に入れて 飾りたい気持ちでしたが…