自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 879話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ みんな、君のせいだと思う。

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879話 ゲスターはラティルに、すぐに宮殿に戻らなければならないと言いました。

◇意識のないクレリス◇

ラティルは、

 

どうして? 何かあったの?

 

と尋ねました。

ゲスターは、

色々なことが起こった。

その中の一つが、プレラの失踪だけれど

幸いここにいると答えると

ゲスターの視線が、

プレラの服のあちこちに

少しずつ飛び散った血をかすめました。

 

ゲスターは

 

とりあえず行きましょう。

 

と言って話を終えると、

ラティルに手を差し出しました。

ラティルがその手を握ると

イタチはラナムンのポケットに入り、

ラナムンは、

ゲスターの腕を握りました。

あっという間に

周囲の背景が変わりました。

村は消え去り、いつの間にか

見慣れたプレイルームの室内が

現れました。

 

部屋の一方に集まって

誰かを見下ろしていた側室たちが

その気配を感じたのか、

同時に、ラティルたちの方へ

顔を向けました。

彼らの表情が、皆、良くないことに

気づいたラティルは、

心臓をドキドキさせながら

そちらへ駆けつけました。

 

どうしたの?

 

ラティルが近づくと、

側室が1人2人と横に退いて

道を開けてくれました。

彼らが集まっていた所の中央に

到着したラティルは、

その場にしばらく立ち止まり、

目を見開いて腰を曲げると

 

クレリス!

 

と叫びました。

2番目の皇女は意識を失って

横になっていました。

小さな服のあちこちに

血が付いていました。

 

ラティルは、誰に聞くともなく

この子はどうしたのかと尋ねると

クレリスの小さな手を

しっかりと握りしめ、頭を上げました。

よりによって、

ラティルの視線が届いた所にいた

タッシールが、

自分のせいだと力なく呟きました。

 

えっ?

 

ラティルは理解できませんでした。

タッシールが、誤ってクレリスを

傷つけるようなことはないと

思ったからでした。

 

ラティルは、

どういうことなのか、

タッシールがクレリスを

傷つけるようなことがあるのかと

問い詰めると、

 

ご主人様、私のせいです。

 

と、カルレインが沈鬱な声で

割り込んできました。

ラティルはカルレインが

タッシールのそばに立っていることに

ようやく気づきました。

 

ラティルは、カルレインが

クレリスを傷つけることも

想像がつかなかったので

サーナットはどこへ行ったのかと

尋ねました。

クレリスの保護者はサーナットなのに

そういえば、

彼の姿が見えませんでした。

 

なぜ、サーナットだけいないのかと

尋ねたラティルは、

集まっている人々を見回しました。

ザイシンは、

クレリスの治療ができないせいか、

地団太を踏んでいました。

メラディムは

卵を片手に抱えて舌打ちをしており

ラナムンは、ちょうど隣に

到着したところでした。

イタチはラナムンのポケットから

タッシールのポケットに

素早く移動しました。

グリフィンとランブリーの姿は

見えませんでした。

 

クラインは舌打ちをしながら

後ろに立っていて、

顔がそっくりなギルゴールとシピサが

中間付近に立っていましたが、

シピサは

泣きそうになっていました。

何気なく見ただけでしたが

シピサは前に出ると、

実は自分のせいだ、申し訳ないと

ラティルに謝りました。

 

彼女は、

これはどういうことなのか。

なぜ自分のせいだという人が

3人もいるのかと尋ねました。

ラティルは何も理解できず、

頭の中が真っ白になって

何も考えられませんでした。

 

ラティルは、

自分は誰かのせいにしたりしないと

話すと、カルレインに

吸血鬼の子供は

どうやって治療するのかと尋ねました。

カルレインは

放っておくしかないと

重苦しい声で答えました。

その言葉にラティルは

心臓がドキドキしました。

 

ラティルは、

子供が気を失っているのに

放っておけと言うのかと

抗議しましたが、カルレインは

血を飲ませるわけにはいかないし

自然に治癒するだろうと話しました。

しかし、

 

それよりも問題なのは・・・

 

と言葉を濁しました。

ラティルは、

これ以上の問題がまだあるのかと

尋ねました。

あまりにも驚き過ぎて

怒りもしませんでした。

ただただ、この状況を

理解したいだけでした。

 

カルレインは、

自分とサーナットは成長した後に

吸血鬼になったけれど、

もし、クレリスがこの怪我のせいで

今、吸血鬼になってしまったら

後でどうなるかわからない。

成長が、ここで止まるのか、

それとも・・・と言うと、

シピサを見ました。

彼は吸血鬼になると、

子供の体から、突然、成人に

成長してしまいました。

カルレインは、

それを思い出したようでした。

 

ラティルの横に、

コップ1杯の水が差し出されました。

ラティルは

反射的にコップを受け取ると、

水を差し出した人が

ゲスターであることに気づきました。

彼が眉を顰めているのを見て、

ラティルは彼がここに来る前、

「何かあったの?」という質問に

「色々あった」と答えたのを

思い出しました。

 

ラティルはクレリスの手を離し、

立ち上がりながら、

一体、どうして

こんなことになったのか。

なぜプレラは、ここからかなり離れた

モンスタートンネルの中にいて、

クレリスは、

こんなに怪我をしたのか。

何をどうすれば、こんなに状態が

めちゃくちゃになっているのかと

問い詰めたかったものの、

側室たちの表情も自分に劣らず

深刻なのを見て、

辛うじて言葉を飲み込みました。

自分も人々を助けに行ったけれど

一人も助けられずに帰って来たので

むやみに彼らを

責めることはできませんでした。

 

ラティルは目を閉じて、

瞼を手で押さえながら、

話を聞かせてくれて。

どうせ今は、待つことしか

できないようだからと言うと、

プレラは、

ラナムンに手を握られたまま

ラティルをチラッと見て

目を伏せました。

シピサの視線が、

そんなプレラをかすめました。

 

タッシールはため息をつくと、

下女と乳母たちが

子供たちを待っている間に

いつも座っているソファーを指差し、

とりあえず、あちらへ行こうと

誘いました。

しかし、ラティルは、

クレリスが見える所にいたかったので

ここで話を聞くと言うと、

クレリスの隣の床に

座ってしまいました。

タッシールは、再びため息をつくと、

皇帝がゲスターとラナムンと一緒に

出発した日に、

プレラにおかしなことが起こった。

とある木がプレラに、

クレリスの悪口を言っているのを

アリシャが見たと言っていたと

説明しました。

 

ラティルが、本当なのかと尋ねると

タッシールは、

見たのはアリシャだけだったけれど

そのようなことがあった後、

サーナット卿が訪ねて来て、

メロシー領地に怪物たちが現れたけれど

対怪物部隊小隊の人手が足りないので、

メロシーの領地に

行かなければならないと言ったと

説明しました。

 

ラティルが、

 

あまりにもタイミングが・・・?

 

と尋ねると、タッシールは、

自分もその直後に、

誰かが皇帝の「ロードの仲間たち」を

バラバラにしていることに気づいたと

説明しました。

 

ラティルは、

誰がそうしたのかと尋ねました。

タッシールは、

敵になるような相手は多いので

当時は誰なのか

見当もつかなかった。

とにかく気づいた時には、

ガーゴイル2匹も消えた状態だったと

答えると、彼の視線は

ラティルの横に並んで座っている

クリーミーをかすめました。

 

ラティルは頭を抱えました。

聞いてみると確かにそうでした。

トンネルモンスターは、

最初からラティルと戦うつもりがなく

ただ中に閉じ込めておくだけの

怪物ではなかったか。

その上、その怪物の中で

誰かが争っている幻聴が

聞こえて来たので、

ラティルはしきりに、

そちらを確認しに行かなければ

なりませんでした。

 

もしかすると、

小隊員が7ヶ月単位で消え

百花とアニャが消えたのも、

ラティルが直接そこへ来るように

誘き寄せるためだったのかも

しれませんでした。

 

ラティルが頭から手を離すと、

タッシールは、

ギルゴールに温室ではなく、

ハーレムで過ごしながら、

そこを見て欲しいとお願いした。

カルレインには、皇女2人を

一緒に見てほしいと頼んだ。

普段、ラナムンとサーナットは、

一対一で皇女たちの面倒を見るけれど

2人とも席を外していたから。

敵が狙っているのが

誰なのか分からない状況なので、

戦力の分散を防ぐためには

集めておいた方が良いと思ったと

説明しました。

 

ラティルはカルレインを見つめながら

だからカルレインは、

自分のせいだと言ったのか尋ねました。

 

依然として重い表情で

座っていたカルレインは頷くと、

自分が3人の子供の

面倒を見なければならなかったのに

そうすることができなかったと

ラティルに謝りました。

 

ラティルは、

カルレインが皇子を見ている間に

皇女2人が抜け出したのかと

尋ねました。

 

シピサは慎重に手を上げると、

カルレインに、皇女2人を連れて

遊んで来て欲しいと頼まれた。

それでプレイルームに連れて来たけれど

木の話を聞いたのが気になって、

子供2人を下女たちに預けて

自分はしばらく外に出たと

説明しました。

 

ラティルが、

 

木の話?

 

と尋ねると、シピサは

唇をパクパクさせていましたが

ギルゴールに脇腹を突つかれると、

数日前、プレラが

木と話をしたというその日に

議長の気を感じたと

苦しそうに打ち明けました。

 

ラティルは目を大きく見開き、

自分たちをバラバラにした犯人は

議長なのかと尋ねました。

シピサは首を横に振ると、

そこまでは分からない。

とにかく自分が、少し木を見て

戻ってみると、プレラは消えていて、

クレリスは怪我をしていた。

部屋にいた下女2人は、

大きな傷を負って倒れていたと

説明しました。

 

ラティルが

 

下女2人は?

 

と尋ねると、ザイシンが手を上げ、

自分が治療した。

安静にさせるために

医務室に置いて来た。

まだ何があったのか

自分たちも聞いていない。

先程は、とても怖がっていたので

しどろもどろに話していたと

答えました。

 

ラティルはクレリスの手を再び上げて、

子供の腕にできた傷をじっと見ました。

階段を転げ落ちた時と違って、

今、子供の腕にできた傷は

ナイフで切られたような傷でした。

 

ラティルは

プレラの方を見ないようにしながら

クレリスの手を放して立ち上がると

その下女たちを見て来ると言いました。

 

プレラは、ラナムンのそばで

ずっと床だけを見下ろしていましたが

頭を上げました。

しかし、皇帝は、

すでに扉の方へ向かっていました。

その後をタッシールが追いました。

 

プレラはラナムンの腕をつかみ

小さい声で「お父様」と呼びました。

でも声が、上手く出ませんでした。

プレラは躊躇いながら、

ラナムンから腕を離しました。

そして、恐ろしい視線を感じて

頭を上げてみると、

シピサが、こちらを

冷たい目で見つめていました。

目が合うと、シピサは首を回して

クレリスを見下ろしました。

プレゼントを全部くれた

優しいシピサは消えたようでした。

 

実際、シピサは、

しばらく妹のように思っていた

プレラから、自分の命を奪った

兄が見えるようで

気分が良くありませんでした。

何の罪もないように

父親のそばにくっついている子供が

セルのようで、

意識を失って床に横になっている

クレリスが自分のようでした。

 

ギルゴールは

チラッとシピサを見て、

苦しそうな表情に気づいたので

彼の腕をギュッと握りました。

◇ダメ!◇

ラティルが速いスピードで

廊下を歩いている途中、タッシールは

プレラが自分でも知らないうちに

能力を使ったと思うかと尋ねました。

的を射た質問に、

ラティルは立ち止まりましたが

すぐに、また前に進み始めると

そうではないかと思って心配していると

渋々、納得しました。

 

タッシールは、

もしそうだとしても

プレラの意図したことでは

ないだろう。

プレラはクレリスが大好きだからと

言いました。

 

ラティルは、

自分も知っている。

2人が一番親しい友達であることも

知っているし、

プレラが良い子だということも

知っている。

たとえプレラが無意識のうちに

クレリスを攻撃したとしても、

誰かが介入した可能性もある。

そうでなければ、あの子が

トンネルモンスターの穴の中に

現れるはずがないと話しました。

 

ラティルは目を半分ほど閉じて、

ほとんど、感だけで歩いて行きました。

ラティルは、医務室の前に到着して

ようやく目を見開くと、

 

そうでなければいいのに。

 

と、かすれた声で呟きました。

 

タッシールは

ラティルの横に手を伸ばして

扉を開けました。

ラティルは深呼吸をして

医務室に入りました。

 

歩き回っていた宮医と助手たちは

ラティルを見ると動くのを止め、

同時に挨拶をしました。

 

ラティルが、

ザイシンが治療して送って来た

下女たちのことを尋ねると、

助手の1人が空気を読んで

ラティルを一番隅にある部屋に

案内してくれました。

 

部屋の扉を開けると、壁の両端に

2つのベッドが置かれていて、

下女2人は、

すでに治療を受けたためか

ベッドの上に座っていました。

彼女たちはラティルを見るや否や、

怯えた顔で立ち上がって

挨拶しました。

 

ラティルは宮殿の助手に

出て行くように指示し、

助手が出て行くと、

タッシールは扉を閉めました。

 

下女2人はラティルの前まで近づき、

頭を下げました。

クレリスが階段から転げ落ちた時、

ラティルが、一緒にいた下女を

すぐに追い出したことを

思い出しているようでした。

 

ラティルは2人の下女に

シピサが席を外している間に

何があったのかと尋ねました。

彼女たちは、

互いに視線を交わしながら

両手を握り締めて震えていました。

彼らは、完全に、死んだ人のような

顔色をしていました。

 

ラティルは、

この件は、あなたたちのせいではない。

あなたたちの手には負えない力が

介入したのかもしれないので

話してくれと、ラティルは、

歪みそうな心を抑えながら

落ち着いて尋ねました。

実際に犯人が

議長であろうとなかろうと、

このようなことを企てるような

犯人が仕掛けたことなら、

この下女2人の過ちでは

ありませんでした。

 

それが・・・陛下・・・それが・・・

 

言え。

 

ラティルは彼女たちを

急かしたいのを我慢して、

冷静に返事を待ちました。

 

どれだけ長い時間、待ったのか。

ついに下女の1人が、

プレラ様が誰かと喧嘩していると

思ったら、突然、プレラ様の周りから

刃が現れて自分たちを攻撃してきたと

目をギュッと閉じて打ち明けました。

 

その言葉にタッシールが

しばらく驚いた表情をしていましたが

すぐに目を細めて、

そんなはずはないと思うと

反論しました。

しかし、下女は急いで首を横に振り

 

陛下。 本当です。

 

と訴えました。

 

ラティルは、ぼんやりしたまま

タッシールの腕をつかんでいましたが

依然として沈黙する

下女の怯えた頭の中に

意外な光景を見て頭を上げました。

 

グラグラした視界の向こうで、

プレラが薬瓶を持って泣いていて

議長が、その後ろに立って

囁いていました。

 

私のミスで

君の妹が怪我をしたんだね。

君に申し訳ない。どうしようか?

 

治療して。

・・・ところで、

どうして私に謝るの?

 

これを見たら、

みんな、君がやったと思うよ。

 

違うよ。

私、こんなのできない。

誰もそう思わない。

 

いや、みんなそう思うと思うよ。

あなたのお母さんはもちろん、

あなたを愛しているお父さんでさえ。

 

違うよ!

 

本当だよ。

 

違うよ!

 

なぜなのか教えてあげようか?

 

違うよ!

 

それを飲めばわかるよ、

優しいプレラ。

私の話が怪しいですか?

いいよ。じゃあ、私があなたを

お母さんとお父さんの所へ

連れて行ってあげる。

みんなの反応をよく見てね。

 

ダメ!

 

突然、ラティルが大声で叫ぶと、

タッシールは不思議そうな目で

彼女を見ました。

ラティルは、説明する間もなく

医務室の外に飛び出し、

プレラに向かって走り出しました。

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シピサのトラウマが蘇るほど

呪いが始まった時と

同じシチュエーション。

 

小さいプレラが

一生懸命、議長と言い争っている姿を

想像すると、心が痛みます。

 

何話だったか忘れましたが、

確か、サーナット卿が、

死にそうになるくらいの

大きな怪我をした後に

吸血鬼になったと

書かれていたように思います。

カルレインは、そのことを

言っているのですね。

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